ラグナ×タバサ+ロゼッタ、カミュ 鬼畜アリ
「この七番の小屋は貴女の為に空けておきましたよ、タバサさん。」
ラグナが大きな牛鈴の付いた首輪をちらつかせ、いつもの優しげな顔で笑う。
…いや、いつもの、ではない。背後に邪悪なオーラとミスト(黒)の幻影が見える。
まるで、小宇宙を燃やした聖闘士だ。スタンドどころのレベルじゃねえぞ。
そのあまりの威圧感に怯えるタバサは、やっとの思いで声を振り絞った。
「ラグナ様、ヒドイです…!!私の事…す…好きって言ってくださったのに
こんな事…。」
タバサは、既にいつものメイド服を剥ぎ取られ、その褐色の裸体に縄目を受けていた。
でもラグナの趣味により、キャップと靴下は着けたままだ。
脚は立ち上がれぬ様に膝を曲げた状態で太ももとふくらはぎとをくくられ、腕は
後ろ手に固く縛られている。
その上、胸の隆起を強調する様に胸から腹にかけての要所要所を芸術的に
縛り上げてある。
今のラグナにはミストだけでなく団鬼六が宿っているのかもしれない。
「好きだから、貴女だけにしたい、という事もあるんです。」
ラグナは、板壁に寄りかかって横座りの体勢を支えているタバサの前に
膝を付いてしゃがみ、目線の高さを合わせて言った。
しかし、あくまで合わせるのは目線の高さのみ、明らかにその目は
「養豚場のブタでもみるかのように」冷たい目だ。残酷な目だ…。
「かわいそうだけど あしたの朝にはお肉屋さんの店先にならぶ運命
なのね」ってかんじ… …より、多少愛がアップした感じの。
タバサはそれを見て逃げ場が無い事を感じて絶望した。しかし、今の
この状況に自分が欲情し始めている事にも気付いていた。
ラグナの手で、優しく首輪が着けられた。…大きな鈴が萌えポイントだ。
「人間の愛し方と言うのも…料理法と同じく、多彩なのかも…しれませんね。」
タバサはラグナになら、と思い始め、半ば観念するかの様に呟いた。
「辛い事を知ってる人間のほうが、それだけ人に優しくできる。それは弱さと違うからな」
ラグナは分かる様な、分からない様なカッコいい事を言った。
どう聞いても詭弁です。ありがと(ry
ラグナは、唐突にどこかの空間から搾乳機を取り出した。
今までも屋敷に来ては一度に99個程の小麦粉をどこからか取り出して
タバサにプレゼントしたりしていたが、ラグナは問い詰められても柴犬の様に目を合わさず、
「9個までなら重ね持ちできますから…」と意味不明な事を言って誤魔化していた。
あの時も確かに驚いたが、今のタバサの驚きはその比ではなかった…。別の意味で。
「まさか…ラグナ様、まさかそれを私に…ああ…」
タバサは蒼白(多分)な顔をしてうめく。地黒のせいで顔色が分かりづらい。
ラグナの後ろのミストは親指を立てたサムズアップのポーズでOKサインを出していた。
ダセぇーーーーーーーー!!!OKのサインそれってダセぇーーーーーーーーーー!!!!
相変わらずの笑顔で、でも手に不吉な機具を持って間合いを詰めてくるラグナ。
(もう…何されるか良く分かりませんがもうダメです…!!故郷の一族の皆さん、さようなら…)
タバサが辞世の句をひねろうとした、その時。
ガシャアアアーーーーーーーーーー………ン
ガラス窓を突き破ってカミュがゾンビ犬の様に珍入してきた。
「待て!!ラグナ!!」
お約束通り頭にガラス片が刺さり、流血しながらラグナに指を突きつける。
「異議あり!!ていうか待った!!」
「なんでしょうか、アウチさん。」
「せめてゴドーとか言えよ!!…それはともかく、妊娠もしていない女性から
搾乳しようとしてもムダだという事に気付いているか?」
「なんですか、その自意識過剰なキャスティングは…。…そういえば、
この世界、常に牛がドバドバ牛乳出すから失念してました。確かに。」
「この世界だけじゃなくて処女が母乳ビームを放つ様な電脳世界もあるがな。
とにかく、だ。牧場主のかなり端くれとして言う。今はムリだな。」
…タバサにとってカミュは救いの神(微妙にダジャレ)では無かった…。
「…つまり、妊娠させる事が必要、ですね。」
「俺も手伝おうか?何か、3Pとか良い気がする。ご時世的に。」
「求められているのは「女←男→女」です。「男→女←男」ではないかと。
…多分。」
「そうか、じゃあ、俺はメロディとの恋愛イベントフラグを立ててくる。
またな。」
「では。カミュさんも、早くミルクSサイズ以上を作れるようになって下さいね。
あと、カミュさんの死亡フラグしか立たないと思いますよ。」
「…」
カミュは涙を堪えてドアから出て行った。さすがミストが憑いているだけある。
「では。」
ドアから自分の方に目線を移され、タバサはビクついた。
(妊娠させるって…さ せ る っ て …とうとうこの時が…あ…あ…)
「紹介します。ハンマートロルのハニャン君です。」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!Σ(´Д`;)」
「捕まえたはいいけど、何も出来ないんですよねー、この子。
だから、こういう時の為に調教を…」
ハニャン君は、いかつい顔でテヘ★とはにかんだ。
「ら………ラグナ様…流石に……ムリです……亜人種と言えど…」
震える声でいうタバサ。
「まぁ、試しに。ハニャン君、エレクト!」
ラグナが命令すると、ハニャン君の一物が何か凶悪な感じに大きく
なり始めた。まるで劇画:叶清作 原作:小池一夫の◎◎◎◎世界だ。
……いやッ!!ハニャン君、な に そ の 鈍 器 !!!!!!
「ムリですってば!!あの、遺伝子的に、とかじゃなくて…大きさ的に!!!
そんなの入れられたら私…私、壊れてしまいますッ…!!!!」
「うん、良いですね、その言い回し!お約束で!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
本当に、自分はもうダメだ、とタバサは思った…。
「ああ、ハニャン君がイヤなら、シルバーウルフのぎんが君とか、フラワーの
ハナモゲ(ラ)君もいますよ?」
「もう獣姦と触手プレイで、亜人種とか妊娠とか、関係ないじゃないですか!!!」
タバサは眩暈を抑えながら叫ぶ。
「なら、ジャコリヌスという手もあります。」
「ごっ…ご主人様アアーーーーーーーーーー!!???」
「こないだ思わずBボタンを押しちゃって、うっかり斧で頭割っちゃったんですよ。
そしたら、立ち上がって仲間にして欲しそうにこっちを見てきたんで…」
「モンスター扱いだったんですか??!!」
「僕、オムレツ持ってたし…。まぁ、アースマイトも魔物つかいも似た様なモノ
ですよね。」
あはは、と笑うラグナに、タバサはさっきから思っていた事をぶち撒いた。
「何故…何故、ラグナ様が「して」下さらないのですか……!!!私、
ラグナ様になら、ラグナ様自身にだったら、何をされても良かったのに…!!!」
大きな瞳に涙をためるタバサに、ラグナも少なからず動揺した様だった。
じっとタバサを見つめ、しばしの沈黙の後、申し訳なさそうに言った。
「すみません………趣 味 な ん で す。」
どうやら、ラグナは自分にも放置プレイを課す派だった様だ…。
ガシャアアアーーーーーーーーーー………ン
誰かがもう一枚のガラス窓を割って珍入してきた。
すわ、またカミュか、と思ったら、その人影は甲高い声で叫んだ。
「見損なったわよ!!私のタバサ(とお父様)に何するのよ!!!!!!」
タバサは、その時鬼神を見たと後に語る。
お約束通り頭にガラス片が刺さり、流血しながらも、飛び込んできた影---
----ビアンカは、お嬢様とは思えない戦闘能力を見せたのだ。
いや、良く考えたらルーベット嬢をはじめ、ファンタジー界では異常に
強いお嬢様というのは案外いるものなのだが、それはこの際忘れよう。
恐らく「良くぶっ壊れる道具の代表」であるスカウターが、やっぱり壊れる、
そんな戦いが一方的に終わった。…ビアンカの圧勝で。
決まり手は両サイドのドリルを硬質化させて相手に叩き込む「メイドリル」。
いや、お嬢様が使う技じゃないだろう。アルティメイドの技なんだから。
「タバサ…もう、可哀相に、タバサ…」
気丈なビアンカが、タバサの姿を見て声を震わせる。
「お嬢様…有難うございます。うぅ…」
つられてタバサも涙声になる。ビアンカは赤面しつつ言う。
「当然なんだから、アンタを助けるの…。わたし、タバサが好きなんだし!!」
どうやらラグナは屋敷に行って、タバサ(とうっかりジャコリヌス)にしか
構っていなかった様だ。
「あ、でも、好きって言ってもヘンな意味じゃないからね!!」
流石、ツンデレるのも忘れない。いや、むしろデレツンか。
「帰りましょ、タバサ。お父様。…お父様?…角砂糖あげるから…帰 る の#」
ビアンカはタバサの戒めを解き、肩を貸して歩きだした。
そして、「億康の親父」みたいにアレになったジャコリヌスが、ビアンカの
投げる角砂糖を追って走り出す。
涙を流しながら、心の中でタバサは言った。
(お嬢様…服、着させて下さい…)
後に残ったのは、セリフが一言も無しで倒され、転がるラグナと、ち○こが
このままではおさまりがつかない、そんなハニャン君だけだった…。
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次回は「ラグナ大ピンチ(尻が)」、「ラグナ大ピンチ(尻が)」です。
完。