すごいよ!メロディさん 〜ウサギは寂しいと死ぬから傍に居てあげて〜


「……ごめんなさい」
「…………」
呆れにも似た声が聞こえる。
「え、えっと……ゴメン、よく聞こえなかったんだけど…」
……違う。
聞こえなかったんじゃない。聞きたくなかった。
彼の言うことを、理解したくなかった。
「……もう嫌なんです。付き合いきれません」
しかし、無常にもその言葉は放たれる。
「僕と……」
出来ることなら、これは夢であって欲しいと
「別れてください」
……メロディは、そう思った。



「……ふはっ!!?」
脂汗をかきながら飛び起きるメロディ。
時計は五時を指していた。
「はぁ……はぁ…」
息を乱しながら辺りを見回す。
いつも見慣れた、自分の部屋だ。
「……夢…か…」
ほっと、胸を撫で下ろす。
まったく、縁起でもない夢だ。
「はぁ……夢でよかった…」
心からそう思う。
「……夢……なんだよね…」
もう一度、確かめるように呟く。
「…………」
本当に、夢なんだろうか?
いや、今は夢で済んでも、もしかしたら近い将来、現実になってしまうのではないか?
言い知れぬ不安に駆られた。
「……やだなぁ…」
呟き、顔を隠すように布団を引き寄せる。
「……そんなの…やだよ…」
もう一度呟き、引き寄せた布団を強く抱きしめる。
無意識のうちに、涙が頬を伝わっていた。



一頻り泣き明かした後、気分転換に風呂の掃除をし朝食を取る。
その後、身だしなみを整えるため洗面所へ。
「……ウサギみたい…」
思わず口に出す。
さんざん泣いたせいで目が真っ赤になっていた。
「…………」
大丈夫。あれはただの悪い夢だ。
本物のラグナは、あんなことは言わない。
そう自分に言い聞かせる。
「大丈夫……だよね…?」



そしてやってきたのはミスト牧場。
やはり不安なものは不安である。
「……こんな時間から何やってんだろうな、あたし…」
自分自身に呆れながら、玄関をノックしようとする。
「さてと、今日も一日がんばゴッ」
突然玄関が開き、空を切った手はラグナの顔面に直撃した。
「……か、変わった挨拶の仕方ですね…」
「ごごご、ごめんなさいごめんなさい!! そういうつもりはなくて、その!
 ノックしようとしたらラグナが出てきて……ああ! で、でもラグナが悪いってわけじゃなくて、あの…!」
必死になって頭をぺこぺこ下げながら謝るメロディ。
見ていて滑稽である。
「あはは……大丈夫ですよ、これくらい。
 それよりどうしたんですか? こんな時間から」
鼻をさすりながらラグナは訊ねる。
メロディはしばらく逡巡した後、何も言わずにラグナに抱きついた。
「へ……あの、メロディさん…?」
「…………」
「……何か、あったんですか?」
「ん……ちょっと、ね。……今日は、ずっとこうしていたい気分かも…」
そう言って、ぎゅっとラグナの胸に顔をうずめる。
ラグナはメロディの肩を抱くように引き寄せながらも、少し困ったような顔をした。
「うーん……一緒に居てあげたいのは山々ですけど、僕も一応仕事がありますし…」
さすがに作物やモンスターの世話をほったらかして、一日中イチャつくわけにはいくまい。
「……じゃあ仕事が終わるまで、ここに居てもいい…?」
不安げな表情をしながら、上目遣いで小首をかしげながら訊ねてくるメロディ。
(……あ、ダメだ。これは反則…)
メロディの仕草はラグナのハートにクリティカルヒットしたようだ。
「ええ、それならいいですよ」
もともと断る理由も無かったので、快く承諾する。
「えへ……ありがと、ラグナ」
ふにゃっとした笑顔で、ラグナを見上げるメロディ。
しかし、その表情から不安の色が消えることは無かった。



「……ね、ラグナ。あたしも何か手伝おっか?」
資材置き場近くのベンチで、暫くラグナの作業を眺めていたメロディが不意に口を開いた。
「手伝い……ですか?」
農作物の収穫で汗だくになったラグナが、タオルで顔を拭きながら聞き質す。
「うん。ほら、あたしだけボーっとしてるのも、何か悪い気がするし……」
「そんな…メロディさんは午後から仕事があるんだし、ゆっくりしてていいですよ?」
気を使ってそんなことを言うと、メロディはひどく残念そうな顔をして肩を落とした。
「……そっか……うん、そうだね…」
「…………」
あまりの落胆ぶりに、少し悪いことをしたかな? と思うラグナ。
「え、えっと……そ、それじゃあ畑の水やり、手伝ってもらえます?」
それを聞いてメロディは、目を輝かせながら何度も頷く。
「うんっ! 任せといて!」
「それじゃ、僕はモンスターの世話してきますから……」
実は水やりは既にモンスターに頼んであるのだが、あそこまでがっかりされては頼むしかあるまい。
世話のついでに仕事の変更を伝えるため、ラグナはモンスター小屋へ向かった。



「ふぅ……粗方終了かな」
趣味で飼育しているチロリの毛繕いを終え、額の汗を拭う。
「……メロディさん、大丈夫かな…? 元気無かったみたいだけど…」
たかが水やり、されど水やり。
油断していると思わぬ怪我をする可能性もある。
「……よし、ちょっと様子見てこよう」
そう呟き小屋の扉を開けると、水汲み場の前でうずくまるメロディが見えた。
「え……?」
一瞬、自分から血の気が引いたのが分かった。
やはり、どこか調子が悪かったのか?
いや、それよりもこの状況は……。
「メロディさん!? 大丈夫ですかメロディさん!」
大慌てでメロディの元へ駆ける。
「うぅ……ラグナぁ…」
泣きそうな顔でメロディがこちらを見た。
「ジョウロ……重くて持てないよ…」
盛大にズッコけ、水汲み場まで滑るラグナ。
図で表すとこんな感じだ。

  ズザザー
舌=====3

「ど、どうしようラグナ〜」
おろおろしながら必死にジョウロを持ち上げようとするメロディ。
しかしジョウロは一向に持ち上がる気配が無い。
それもそのはず。実はこのジョウロ、強度保持のため多量の希少鉱物が使われているので意外と重い。
その上水が満タンまで入っているので、女の細腕で持ち上がるはずが無かった。
「あのですねぇ……少し中の水減らしたら、持てるんじゃないですか?」
「え? あ……そ、そっか…」
ほっとしたような呆れたような、そんな顔でため息をつくラグナ。
メロディは申し訳なさそうに俯く。
「後は僕がやりますから、メロディさんは休んでてください」
メロディの肩を叩きながらジョウロを手に取る。
「……ゴメン」
蚊の鳴くような声が聞こえた。
「ゴメンね……役に立てなくて…」
俯いたまま、何度も何度も謝るメロディ。
ラグナは微笑みながら言い返す。
「元々僕の仕事ですし。気にしないでくださいよ」
「……本当に?」
思いつめたような表情で問い返してくる。
その緊迫した顔つきに、ラグナは思わず狼狽した。
「え…あの、メロディさん?」
「……ゴメン…。なんでもない……」
顔を背け、それっきりメロディは黙り込んでしまった。

622 名前:すごいよ!メロディさん 〜ウサギは寂しいと死ぬから傍に居てあげて〜 4/9 メェル:sage 投稿日:2007/05/01(火) 06:10:21 ID:YeTimnWY



「ん〜……っ。よし、今日の作業は終了っと」
いつもより早く作業を切り上げたラグナは、大きく伸びをする。
「……っと。もうこんな時間か。メロディさん、そろそろ戻らないとマズくないですか?」
そう言うが、返事が返ってこない。
なにやら考え事をしているらしく、ベンチに座ったままずっと俯いている。
「……あの、メロディさん?」
「へ? あ、な、何かな?」
「時間……そろそろ戻らないと、お店の準備出来ないんじゃないですか?」
そうだ。朝からずっとここにいるので、店を開く準備がほとんど出来ていないのだ。
「……うん、戻らないとね…」
残念そうに呟く。
しかし、メロディはその場から動こうとしなかった。
「ほら、早く戻らないと、皆を待たせちゃいますよ?」
見かねたラグナが、彼女の手を引きながら言った。
「はわ!? ラ、ラグナ……?」
「僕もお店の手伝いしますよ。今日のお礼です」
にっこり微笑みながらメロディ宅へ向かおうとする。
「い、いいよお礼なんて! あたし、何にも役に立ってないし……」
「ん〜……じゃあ、手伝おうとしてくれたお礼? とにかく、早く行きますよ〜」
そう言って無理やりメロディを引きずっていくラグナなのであった。



「あ、いらっしゃいませ〜」
「……なんでお前がいるんだ?」
開店直後にやってきたカミュは、開口一番にそう言った。
「あー……いや、実はですね…」
ボソボソと話しかけるラグナ。
「……メロディさん、今朝からちょっと元気無いみたいで…心配だったから、手伝いにきたんですよ」
「メロディが……?」
番台のほうへ目を向ける。
確かにメロディは元気が無さそうだ。
頬杖をついて、大きなため息をしている。
「……お前に構ってもらえないからじゃないのか?」
嫌味ったらしくラグナの脇腹を小突く。
「いえ、それはないかと…。暇さえあれば僕の家に来てますし……」
「……あ、そう」
間の抜けた声で返すカミュ。
「……ま、お前達の問題は、お前達で解決してくれや。とりあえず風呂」
そう言って投げやりに10Gをラグナに渡す。
「え、あ、はい。ごゆっくりどうぞー」
「あら? ラグナさんじゃないですか」
カミュが脱衣所へ入ったのとほぼ同時に店に入ってきたのはフィル。
意外な所でラグナに会い、少しご機嫌なようだ。
「こんな所で会うなんて、珍しいですね。これも運命の悪戯でしょうか?」
「いや、ただ仕事の手伝いに来ただけですけど……」
「まあまあ、そんなことはどうでもいいじゃないですか〜」
そう言いながらラグナの腕を掴む。
「ラグナさん。ここで立ち話するのもなんですから、一緒にお風呂にでも……」
「すいません、当店には混浴湯はありません」
「まあまあ、いいからいいから♪」
「いや、よくありませんって! ちょっとメロディさーん!!」
と助けを請うラグナだが、メロディは虚ろな目でこちらを眺めながら、ため息をつくだけだった。
さすがにフィルも、この状況に首をかしげた。


「……メロディさん、どうしちゃったんですか? 普段ならこの辺で突っかかって来るはずなんですけど……」
「……今朝からあんな感じなんですよ…。フィルさん、何か心当たりありませんか?」
そう聞いてみるが、フィルは首を縦には振らなかった。
「いえ、特にありませんが……」
そう言ってメロディを暫く眺め、小さく呟く。
「なんだか、張り合いが無いですね…」
「はい?」
「……分かりました。今日のところは、見逃してあげますっ」
そう言ってラグナに入浴料を渡す。
「え、あの、フィルさん?」
「……ラグナさん」
小声で、ラグナに問いかける。
「メロディさんのこと、好きですか?」
「……は?」
突拍子も無い質問に、ラグナは呆然とする。
「ちゃんと答えてください」
「えっと、その……す、好きですよ」
「世界で一番?」
「……そ、そうですね…世界で一番……です」
恥ずかしがりながら、蚊の鳴く声よりも小さな声で答える。
それを聞いたフィルは、少し寂しそうな、しかし少しだけ嬉しそうな顔をした。
「そうですか……。それなら、大丈夫ですね」
「大丈夫って……何がですか?」
「……もうっ。ラグナさんは、相変わらずニブ過ぎますっ!」
膨れっ面をしながら脱衣所へ向かうフィル。
そんな彼女を、ラグナは不思議そうな顔で見ていた。



「ふ〜……やっと終わりですね…」
午後十一時過ぎ。
ようやく全ての仕事を終えたラグナは、メロディの部屋の椅子に座って一息つく。
そしてすぐ隣に座っているメロディの顔を覗き込むんでみるが、やはりどことなく元気がなさそうだった。
「……メロディさん、あの…」
「ラグナ……」
思い切って話しかけようとした矢先、突然メロディが口を開いた。
「えっと……今日は、ありがとう。いっぱい手伝ってくれて…」
「いえ、これくらいお安い御用ですよ」
「それで、あの……お返しに、背中流してあげようかなぁ…って思って、ね」
「え……いや、いいですよそんな。元々、僕がお返しをするために手伝ってたんですから…」
「……嫌、かな…?」
やんわりと断ろうとすると、捨てられた子犬のような目で見つめられてしまった。
「い、いえ! いやじゃないです、決して!」




「……あ、あの…やっぱり遠慮しておこうかな〜、なんて…」
腰にタオル一枚だけという格好で浴室の椅子に座らされたラグナは、少しだけ後悔の念を抱きながらそう言った。
「……やっぱり、嫌かな……」
同じくバスタオル一枚を体に巻きつけただけのメロディが、背中越しに訴えかける。
「……いえ、いいです…始めちゃってください…」
観念したように言う。
しかし、何故かメロディは動こうとしない。
「……メロディさん?」
不審に思い声をかけると、突然肩と背中に何か暖かいものが触れた。
メロディが両肩に手を乗せ、額を押し当てるように背中に顔を埋めてきたのだ。
「……何か、あったんですか?」
今朝と全く同じ台詞を口にする。
メロディは暫く黙った後、ゆっくりと言葉を紡ぎ出した。
「……今朝ね…怖い夢、見たんだ……」
「夢?」
「うん……ラグナがね…遠くに行っちゃう夢……。あたしの、手の届かないところに行っちゃう夢……」
「…………」
肩に置かれた手が、ギュッと強張る。
「……怖かった…。本当に、怖かったんだから……」
「メロディさん……」
「置いていかないで……一人にしないで…!
 あたしもう、一人じゃ生きていけない……ラグナがいないと、生きていけないよ……!」
小さな体を震わせながら嗚咽を漏らす。
淡い罪悪感を感じながら、ラグナはメロディの手を握った。
「…………好きですよ」
「……え…?」
「好きです、メロディさんのこと。……世界で一番、ね」
耳も首も紅く染めながらラグナは言葉を紡ぐ。
「……だから、大丈夫です。僕はどこにも行きませんし、ずっとメロディさんの傍にいます」
ラグナは力強く、そう言い切る。
「ずっと一緒です……メロディさん」
「…ラグナ……!」
大粒の涙をこぼしながら、メロディは背中からラグナを抱きしめる。
「あたしも、ラグナのこと…! ラグナが、大好きなんだから!
 夢でも現実でも、もう絶対手放したりしない! ずっと……ずっと一緒なんだからっ!」
言葉通り、絶対に放すまいとラグナを抱き、泣き続ける。
ラグナはそんな彼女の髪を、優しく撫で続けた。



「……ん…もう大丈夫…。ゴメンね、急に泣いたりして……」
暫くの間泣き続けたメロディは、ラグナの首筋元に顔を埋め呟いた。
「ねえ、ラグナ……」
「……なんですか?」

なおもメロディの頭を撫でながら、ラグナは聞く。
「……あの、さっきの言葉…。ずっと一緒にいてくれるって……言ったよね…」
「……ええ…」
「あれって……プロポーズと受け取っても、いいのかな?」
途端にラグナの顔が紅潮しだす。
「え、いや、それはその……」
「えへへ……ラグナ、もしかして照れてる?」
嬉しそうに微笑みながら、ぎゅっとラグナにしがみつく。
「あ、あのですね、メロディさん! その……せ、背中に、何か柔らかいものが当たって…」
「え? あっ……!」
とっさにラグナから離れるメロディ。
(……って違ーう! そうじゃなくて!)
思わずセルフツッコミをするラグナ。
そっと後ろの様子を窺ってみる。
メロディが胸を隠すようにしながらこちらを見ていた。
「…ぁぅ……もう。ラグナのえっち……」
そう言ってはにかみながら、肩越しにラグナを覗き込む。
「わ……もうおっきくなってきてる…」
「ち、ちょっと! どこ見てるんですか!?」
「ふふ……しょうがないなぁ、もう」
そう言って軽くキスをし、ラグナの正面へ回り込む。
「あ、あの……」
「それじゃ、まずは綺麗にしないとね〜♪」
いつの間に用意したのやら。充分すぎるほど泡立ったスポンジを構え、早速ラグナの陰部を重点的に洗い始める。
「ん……っ! い、いきなりそこからですか…?」
「でも、気持ちいいでしょ?」
悪戯っぽく問いかける。
「そ、それはそうですけど……んっ…!」
「ん〜……やっぱり、お楽しみは最後まで取っておいたほうがいいかな?」
「お、お楽しみって……」
少し呆れ気味に呟くラグナ。
しかしそんなことはお構い無しに、メロディはラグナの首から胸、腕、足を順に洗っていく。
「……な、なんか…いかがわしい商売してるみたいで、ちょっとアレですね…」
「そうかな? あたしは別に気にならないけど……」
と、不思議そうな顔をする。
「……あ、もしかしてラグナ…そういうこと、してほしいの?」
「は……い、いえ! そんなことは、決して!」
と必死に否定するラグナ。
しかしラグナも男。全く興味が無いわけではない。
そんな彼の気持ちを汲んだのか、メロディは少しだけ無理をすることにした。
お世辞にも大きいとは言えない自分の胸を、ラグナの体に押し当てたのだ。
「う、うわっ!?」
「え、えっと……こういうことするの初めてだから、上手く出来ないかもしれないけど…」
そう言って円を描くように体を動かし、ラグナの身体を洗っていく。
「んん……っ! ど、どうかな、ラグナ…? 気持ち……いい…?」
「ど、どうって……聞かれても…! く、くすぐったい……ですよ…」
「あぅ……あ、あたしも…くすぐったい、けど……変な、感じ……」
小さく嬌声を上げながら、ラグナの肉棒を掴む。
「でも……気持ち、いいんだよね…? こんな、おっきくなって…」
「うくっ……は、はい……っ!」
「えへ……じゃあ、もっと良くしてあげるね…」
と、手桶に入れたお湯で二人の体中の泡を洗い流す。
そしてラグナの一物を咥えようとして……。
「あ……ま、待ってください!」
「ふぇ?」
……止められた。
「あの……このままじゃ冷えちゃいますから、その…続きは、向こうで……」
そう言ってラグナは浴槽を指差す。
「あ……う、うん…」
小さく頷きながら、メロディは誘われるままに湯船へと向かった。




「な、なんだか、緊張するね……お風呂でこんなことするなんて、初めてだし…」
「そ、そうですね……」
向き合って浴槽につかり、二人ともそのまま俯いてしまう。
「え、えっと……それじゃ、その…さっきの、続き……ね…」
そう言って遠慮がちに手を伸ばすメロディだが、ラグナはそれを手で制した。
「いえ……今日は僕から…」
と、メロディの腰を持ち上げる。
湯の浮力も手伝って、メロディの身体はあっさりと持ち上がった。
「ひゃっ!? ラ、ラグナ?」
突然のことに、妙な悲鳴を上げるメロディ。
しかしラグナは構わず、自身の肉棒をメロディの秘部へ押し当てる。
「んっ! ……き、今日のラグナ…なんだか、ちょっと大胆だよ…」
「…たまには良いじゃないですか。ね?」
照れくさそうにしながら、ゆっくりと一物を挿入した。
「ひゃぅっ! 熱……っ」
「あ……だ、大丈夫ですか?」
「う、うん……お湯、入ってきてビックリしちゃっただけだから……」
恥ずかしそうに、ラグナに自身の身体を預ける。
「……それじゃ、いきますよ」
ラグナは注挿を始める。
彼にしては珍しく、全く遠慮する様子が無い。
「ひゃ、ぁうあっ! そ、そんな……急に、動いちゃ…!」
「ん……っ。ごめん……今日はちょっと、止まれそうに無いです…」
メロディをしっかりと抱きしめ、彼女の最奥に自身を叩き込むように、激しく腰を振る。
「や、ぁ! ダメ、ダメぇ! 奥に…奥に、当たって……ふぁぁ!」
「ん…くっ! ……もっと…よく、してあげます、から、ね…!」
「あ……ふぁっ!?」
メロディに浴槽の縁をつかませ、器用に体位を変える。
「や……ラグナ…後ろ向きなんて…恥ずかしいよ…」
羞恥で顔を染め、ラグナに訴えかける。
しかしラグナは、そんなことなど意に介さぬ様子で猛然と動き続ける。
「や、ああぁあぁ!!」
「くぅ……! メロディさん……可愛い、ですよ…」
小さく笑みを浮かべながら、メロディの耳に舌を這わす。
「んぁ!? あ、ぅああ! やめ……っ! 耳…ダメ、なのぉ…!」
「…ちゅぷ……ん……それじゃ、こっちはどうですか?」
耳を甘噛みしながら、乳首と陰核を同時に摘み上げる。
「ひぁっ!? ああああぁぁ――っ!!」
メロディは悲鳴に近い嬌声を上げる。
そんな彼女の声が、ラグナの劣情を高めていった。
「ぅあ……く…! メロディさん……メロディさん…!」
肉と肉を打ち付けあう音と、盛大な水飛沫を上げながらラグナは腰を振り続ける。
「や、あ、ぅあぁっ! だめ…も、だめぇ……!」
「はっ…く……! 僕、も…もう、出し、ますよ…!」
「んうっ! …っは…んぁ! や、ラグ、ナ! 一緒に、一緒にぃ…!」
「っ……わかり、まし、た…!」
勢いをつけて、突き上げるように自身を数度叩きつける。
「んぁ! ラ、グナ、イっちゃ…ん、んうぅぅうぅ!!」
メロディが小さく身体を痙攣させ、その場にくずおれる。
それに釣られる様に、ラグナも彼女の中へ精を放った。


「……ぁ…はぁ……ふぅ…」
「あ…大丈夫…ですか?メロディさん……?」
ゆっくりと一物を引き抜きながら、心配そうに問いかける。
「んぅ…っ! ……大、丈夫…じゃないかも……なんだか、宙に浮いてる感じ…」
まだ焦点が合わない目でラグナを見つめ、メロディはそっと微笑んだ。
「ね……ラグナ…。ぎゅって、して欲しいな…」
そう言ってラグナの胸に身体を預ける。
それに応えるように、ラグナはメロディの身体をしっかりと抱きしめる。
「ん……撫でて…。いっぱい、撫でて欲しいな……」
「……もう…甘えん坊さんですね、メロディさんは」
困ったような笑みを浮かべながら、ラグナはそっとメロディの髪を撫ぜる。
「えへ……。ラグナ…あたし、今、すっごく幸せだよ…」
頬擦りしながら、嬉しそうにメロディは呟く。
「ずっとずっと…ずーっと、一緒だからね……ラグナ…」
「……ええ、もちろんですよ」
互いの気持ちを確かめ合うように、二人はそっと口付けを交わした。



翌日。
「……っつぅー…。ち、ちょっと張り切り過ぎたかな…」
痛そうに腰を抑えつつ、ラグナはベッドから起き上がった。
「……あれ?」
普段と違う環境に気付き、辺りを見回す。
「あ、そうか……。昨日、あのままメロディさんの家に泊まることになって……」
「あ、ラグナおはよ〜♪」
いつも通りの元気な声。
メロディがこちらを見て満面の笑みを浮かべていた。
「お……おはようございます、メロディさん。……あの、それは…?」
メロディの足元へ目線を向ける。
そこには大量の荷物が詰め込まれた、ボストンバッグのようなものが置いてあった。
「ふんふ〜ん♪」
嬉しそうに鼻歌を歌いながら荷物を持ち、とてとてとラグナの傍へ寄るメロディ。
「ね、ラグナ。昨日言ったこと……覚えてるよね?」
「え…………?」
ふと予感が走る。
さすがのラグナでも、彼女の言わんとすることは理解できた。
「あの……それって、もしかして…」
「えへへ〜♪」
とろけそうな笑顔で、ラグナの腕にギュっとしがみつく。
「今日から、ラグナの家でお世話になることにしたから♪」
「……あの…まだダブルベッド買ってないんですけど…」
「あたしはシングルでも構わないよ? むしろシングルの方が密接して寝れるから、嬉しいかも……」
「ま、真顔で何言ってんですか! もう!」
困ったような、それでいて嬉しそうな顔をするラグナ。
いつもより少し騒がしそうな一日が始まろうとしていた。

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