カイル×ジュリア

『1』

記憶を失いたどり着いたこの町での生活も
あっという間に1年が過ぎ2年目の春
今日はお花見

去年は良くわからないままたくさん誘ってみてた結果
4人目に誘ったジュリアに起こられるという始末
去年のお詫びもこめて今年はジュリアと花見を過ごした。

この町のお花見はさっぱりしていて
二人で話をするだけ。いや。実に健康的だ。
多少の物足りなさを感じつつも、ジュリアと二人っきりの時間を楽しく過ごした。
帰り道の別れ際にジュリア顔を赤らめて立ち止まった
いつもの明るいジュリアとは違う雰囲気になかなか声がかけられない
「今日の夜・・・・」やっと聞き取れるほどの小さな声だった
「・・・家に遊びに行っていいかな?」
ジュリアは今にも泣きだしそうな顔だった。そんな顔で懇願されて断れるわけが無い。
「いいですよ。鍵開けておきますね。」


なかなかジュリアは来ない。
よその家には毎日のように脚を運んでいるが、
自分の家に人が訪ねてくることはめったに無い
せっかくなのでもてなそうと、たくさんの料理を用意して待っていた。
用意で疲れたカイルはテーブルにうつ伏せて寝てしまっていた。


『2』

目を覚ましたカイルは、待ち受けていた光景を見て思わず目を丸くした
テーブルの対面にジュリアがいすにもたれかかり、瞬きもせずにこちらを見つめていた。
黒のドレスを身をまとい、腰紐でしなやかな体の線が際立たされる。
カイルは抗しがたいほど惹かれるのを感じた・・・・・これまで出会ったどの女性よりも。
ジュリアはうれしそうだった。

「かわいい寝顔なのねん」艶のある声でささやいた「やっと起きた」
カイルは微笑んだ。「ごめん。寝ちゃいましたね」
ジュリアは豊かな髪を指ですいた。
「今日はお花見に誘ってくれてありがと。とってもたのしかったの。」
「ええ。喜んでもらえてよかったです。」
「それで・・・・カイルはわたしからご褒美がほしいんじゃないかしらん?」
その言葉に不意を突かれた。

「え!?」
「お互いに大人よ、カイル。家に招いたんだからそれくらいはわかるでしょ」
ジュリアは微笑を漂わせた。
「私もカイルと同じ気持ちなの。」
「そうなんですか?」カイルは勇気を得て、一歩前へ進んだ。
「今日は帰らないんだから♪」


『3』

ジュリアはカイルの用意した料理を見渡した
「じゃ食べましょうか。晩御飯まだですよね?」
祝宴は豪勢だった。月明かりのもと、二人で食事をした・・・・
ロナベルティを飲み、夜が更けるまで語り合った。

ジュリアの発する合図を理解するのに、失われた記憶は必要なかった。
アイスクリームにチョコビスケット、湯気の立つリラックスティーというデザートを楽しんでいる間、
ジュリアはテーブルの下でむき出しの脚をカイルの脚に押し付け、熱い視線を送り続けた。
けれどもカイルは動かなかった。
いや。動けなかった。
食事をすべてたいらげると、カイルはベッドの端にひとりでに腰を下ろした。

なかなか行動に移さないカイルにジュリアから行動に出た
滑らかな動きでジュリアはカイルの上に上に乗り、口を覆って動きを封じた
「カイル。あんまりじらすと怒っちゃうよ〜。」
「実は・・・・・」カイルは申し訳なさそうに言った
「こういう経験って無いからどうしたらいいかわからないんです」
ジュリアはいたずらっぽく笑った
「それでも女の子にここまでさせておいて黙ってたりはしないわよね」


『4』

──するり、と肩を抱く腕。
「ジュリアさん……あの」
「ん? なぁに?」
 ジュリアはわかっていてわざと質問でかえす。

答えられずあたふたするカイル
ジュリアはそっと腕を伸ばし、ちょんっとカイルのその場所に触れる。
「分かってるよォ、でもカイルのココは本当に正直だね〜」
「ジュリアさんっ?!」

 ジュリアは服をはだけて、ベッドの背に背中を預けたカイルの両脚の間へと体を滑り込ませた。
 我ながら唐突な行動だと思ったが、カイルは自分以上に驚いたらしい。
無防備な彼の服越しに感じた固さを確かめるようにジュリアが下ろして下着もずらしてしまうと
……カイルのそれが勢いよく跳ね上がった。

「ええ!!こんなに大きいんだ」
「たしか口ですればいいんだよね」目の前の逞しいモノに口づける。
カイルはそのやわらかい感触に抵抗が出来なかった
「んっ、そんな……汚いですよ」
「いいの。だって今日はカイルとするためにきたんだもん」
 ジュリアは固く張りつめたそれをゆっくりと飲み込んでいく。
 春とはいえ、まだ少し寒いのに体は火照ってどうしようもない。


『5』

くちゅ、ちゅぶ、と濡れた音が響く。唾液と、カイルの体液が絡み、粘着質の音を奏でるほどに、
ジュリアは自らの下肢を這い上ってくる感覚に太腿を擦り合わせた。
「……ジュリアさんも、感じてるんですか」
「ん、ふぁ、カイルの……美味しいから」
「はしたないですよ、そんなこと言うのは」
「いいんだよォ、あたしだけのモノなんだから……カイルのコレは」
 手を離すことさえ厭うように、ジュリアは先端に吸いつき、舌を絡め、歯を擦り当てながら根元を爪で擦り上げる。
「ん……ふ、あぁ……ねェ、カイル。あたしの中に──」
「・・・」カイルは無言でうなずいた

どうしてだろう
カイルが下でジュリアが上に乗った状態になってしまった
主導権はもはやジュリアにあった

「うわっ!ジュリアさんの中、熱い……ですね」
中に入れただけで吸い付くように刺激されカイルはつま先からしびれるような感覚に襲われた
「んんぁっ、あぁ……っ。入ってくる──固いよォ」
 そしてその下で根元までカイルのモノを銜え込んだジュリアは、
一気に襲ってくる質量に大きく息を吐きながらゆっくりと、腰を上下し始めた。


『6』

「ん、んぁ、すごい──っ。いっぱいに、なっちゃう」
ジュリアは次第に慣れ始めたのか腰の動きが徐々に速まる。

カイルはジュリアの小さな胸をそっと覆うようにつかみ先端を手で転がした
「やん♪くすぐったいよ〜カイル」
「ジュリアさん、かわいいですよ」
カイルはそう微笑むと、口許を弛緩させて感じ入っているジュリアの口唇に自らの口唇を近づけた。
体勢を近づけたことで一層深くジュリアを抉ってしまうことになり、甘い声が弾けた。
「ねェ……カイルも、もっと動いて」
 ねだるように言うジュリアの腰を抱き、カイルは繋がったままジュリアをベッドに押し倒した。
「あぁっ、やぁ……っ。深いっ」
胸が気に入ったのかカイルは胸を執拗に愛撫した
赤く腫れあがった乳首に吸い付いて、舌で転がす。
「ぅあ・・・やぁ」
じんじんと火照る肌白い肌が唾液で冷やされて心地よい。舌のヌメヌメとした感触が、
敏感になった肌に快楽の波が襲い来る
唾液で光っているジュリアの官能的な体はカイルの理性を麻痺させていった


『7』
 主導権を握ったカイルは正常の体勢で、ジュリアの脚を担ぎ上げると激しく抽出を繰り返す。
 ベッドが軋む音が響くことさえ気にせず、2人はただ、同じ高みを目指した。

「ダメっ、もぉ──っ」
二人同時に達して力なくベッドに倒れこんだ。

「ん、すご……い。中で、たくさん出てる」
 はぁ、はぁ、と呼吸を荒げながら。ジュリアはうっすらと汗の滲んだ額を手のひらで撫でる。

「カイルのまだ元気……なのね」
「ジュリアさんのせいですよ」
 カイルはそっと笑むと、ジュリアの口唇に口づけをした。

fin

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