カイル×セシリアバカップル劇場 その3〜カルディアの皆さん〜

「え…セシリアちゃんが結婚!?」
ラッセルからの突然のサプライズな報告に、カルディアの人々が騒いでいる。
大ニュースがあるとのことで、ラッセルに呼ばれて全員が広場に集まってきたのだが、彼らにとっては想像した以上のニュースだったようだ。
「ええ、昨日セシリーから手紙が届いたんです。それで、知ったんですが…」
「……昨日? どうして昨日は報告しなかったんですか?」
「何というか…親の意地みたいなものでして、真っ先に手紙を送ってやりたかったんですよ…。申し訳ありません」
ラッセルの意外な一面に驚くと同時に、改めて彼のセシリアに対する愛情の深さを認識する人々だった。
「それにしても、セシリーが結婚かぁ…。こないだまで、こんなに小さかったのにねぇ?」
「ですねぇ。…あ、そうだ! あたし達からも寄せ書きみたいにして手紙を送るのはどうでしょうか?」
そう提案したのは、ミストだった。
セシリアがアルヴァーナに行った後も暇だからという理由で彼女を訪ねたりしただけのことはある。
「あー、それいいねー!」
「そうと決まったら善は急げだ! 早速取り掛かろう!」

すぐに少し大きめの手紙が用意され、それぞれが自分のメッセージを手紙に書いていった。
ラッセルは既に一人で手紙を送っているのだが、2度でも彼女を祝ってやりたいという本人の要望で彼もまた参加していた。

「え〜と…またいつでもダンナと一緒にカルディアに来てね、と!」
「お相手は牧場主みたいですし…今度来る時はそこで作ったカブを持ってきてくださいね…これでいいかしら?」
「つい数年前まではボクと一緒に遊んでたりしたのにセシリーももう結婚かぁ…。…う〜ん、一言だけとなると逆に迷っちゃうなぁ…」
「早く孫の顔を見るのが楽しみだよ…よし、こんな感じかな? あとは…」

ラッセルがメッセージを書き終えると、全員が最後の一人の方を見た。
最後の一人は…セシリアもよく懐いていたカルディアの町の牧場主、ラグナだ。
「セシリーはラグナさんのことが大好きでしたし…ラグナさんのために大きめのスペースを空けておきました。…みんなの代表として、一言書いてください」
「え…僕がですか?」
「そうです。ほら、誰も異論はないみたいですし」
ラッセルの言葉にその場に居た全員がうなずく。
セシリアへと贈る言葉の代表、という大事な役割を与えられて戸惑っていたラグナだが、少しの間考えると、
彼もまた手紙に自分からのメッセージを書いた。
「お〜、ラグナからのメッセージはどんなかな…って、あれ? …なんか、かなりありがちじゃない?」
「そ、そうかな…」
「でも、すごくラグナさんらしいメッセージだと思いますよ?」
「あ、それは言えてるかも…。…じゃあ、これでいいね!」
「はい。すぐにセシリーに送ってあげましょう!」



その後、アルヴァーナの町・牧場の家にて。
「セシリア、またカルディアの町から手紙が届いてるよ?」
「え? 本当ですか?」
「うん、ほら」
カイルが以前に来たラッセルからの手紙よりも大きなサイズのそれをセシリアに手渡す。
セシリアは丁寧に手紙を開封し、中身を見ると、いつの間にか笑顔になっていた。
「…? 誰からの手紙なの?」
「私の…大事な人たちからです。…ふふ…みんな、変わってないみたい……」
その手紙を見て微笑みを浮かべることが出来るのは、この世でただ一人だけ。
その一人だけの人物は、手紙を見ながらずっと微笑みを絶やさなかった。


「誰よりも幸せになるんだよ」
                 ラグナ

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