肝試しが続行される中、
ランボが居るとまたビアンキが張り切るのは目に見えたので
ランボと一緒に先にコッソリと帰ることにした。

どういうわけか、ランボの姿は一向に元に戻らない。

 

「確か…10年前の記憶によると、余りの怖さに走り回りながら10年バズーカを撃ったら
墓石にぶつかってしまったので、衝撃で壊れたのではないかと…」

「は、墓石に…?」

「…はい…」

 

バズーカの故障が妥当な線なのだろうが、こんな場所だ。
祟りなんてことも無いとは言い切れない。(ついさっき本物の幽霊と会ってしまったばかりだし)

 

「そ、そのうち元に戻るよ!!!…たぶん」

「で、ですよね…きっと」

 

そんな風にお互いに嫌な汗を掻きつつポジティブに考えてみる。

ひゅ〜と生温い風が墓地を通り過ぎて行く。
どこからか鳥が羽ばたく音が聞こえてくる。

ゴクリと思わず一緒に唾を飲み込む音が聞こえてくる。

 

「で、でも、良かった。大人ランボが居てくれて…」

「あまり、お役に立てませんでしたが………」

先ほどのロメオとのやりとりを言っているのだろう。
ドヨンとこの場の雰囲気に負けず劣らずの落ち込み方だ。

 

「まぁ、ビアンキがおかしい位強いのはいつものことだし、仕方ないよ。
それにその角での攻撃だって当たったし!…10年の間で成長してるんだな、ランボも」

「…貴方に追いつく為ですから」

「え?」

「いえ、何でもありませんよ、ボンゴレ…。
あの…それより手を繋いでもよろしいですか?」

 

躊躇いがちに了承を得ようとする。

「手を?…そうだね、その方が少しは怖さが和らぐかもしれないしね」

 

そういってツナからキュッと手を繋いでくれた。


(あ、手オレより大きい)

年齢から言えば当然のことかもしれないが、さっきまでは5歳のランボと手を繋いでいたので、
そのランボの手がこんなに大きいと何だか不思議な感覚がする。

 

「へへ…少し怖くなくなったかも」

 

少し照れながら喋るツナ。

 

「…貴方は何時の時代でも優しいですね」

 

優しく、少し切ない表情でポツリと零すランボ。

 

「な、なんだよ、突然!」

「5歳のオレが、リボーンを殺しに行ったときに逆にやられて…面倒見てくれたのが貴方でした。
それは何年経っても…今も変わることはありません。
貴方に迷惑をかけまいと思って頑張ってはいるんですが、なかなか…。
しかも、小さかった頃何度も助けてくれたボンゴレも、どんどん成長していって、
オレは何時まで経っても追いつくことはできないんです…。
…貴方は、オレの目標であると同時に…守りたいと思っている人なのに、オレは…!」

「ラ、ランボ、落ち着いてよ、ね?今回はオレ、ランボに助けられたと思ってるよ?」

「ですが、最終的に助かったのはビアンキが居たから…!」

「うん、確かに最終的にはビアンキが倒したけど、ランボがもしオレに目もくれず逃げていたら?
…そうだったら、多分オレはあの門の向こうに連れて行かれてたと思うよ。
直接ランボが倒したわけじゃないけど、けど、ランボのおかげでもあるよね?」

 

ね?と、確認するように優しい瞳で見つめてきて、空いている手で頭をポンポンと軽く叩いてくる。

 

「ボンゴレ…!」

 

本当に、…本当にこの方は何故こんなにも優しいのだろうか…。
そして、自分はなんて非力なのだろうか。
今の状態でオレの方が年上なのに、オレの方が慰められている。
まだボンゴレとの差はこんなにもあるのかと思うと愕然とする。

だが。

今から、また頑張れば良いんだ。
今日のことが無ければまだオレは弱いままだろうけど、
今日この日のことを忘れないよう心に刻み、絶対にこの人に追いついて守ろうと、心に誓う。

ランボは自分を見つめてくるツナをギュッと抱きしめると
そっと額にキスをする。

 

「え?!ラ、ランボ?」

「オレは誓います…貴方に追いつくことを。そして貴方を守ることを…」

そのまま近づいてくる顔…

 

 

ぼわんと聞きなれた音が聞こえてそこには小さなランボが居た。

 

「ツナ、どうしたんだ?顔真っ赤だぞ?」

「〜〜っ、な、なんでもないよ!」

「ランボさんは早く家に帰りたいぞ〜。お腹空いた〜ツナ」

 

いつものように我侭を言うランボ。
これが10年後、あんな風になるなんて絶対に詐欺だ!
しかもさっきのアレは何だったんだ?

 

そんな事を悶々と考えて、墓地に居るのが怖くなくなったのは幸か不幸か。

 

 

 

 

 

反省
何となく原作の状況パクってやってみました。元から状況設定があるので、結構書きやすいかも。
ランツナかロメツナ色が強かったので、ラン→ツナにしてみました。でも、これで獄ツナとか山ツナとかもやってみたい!!
気がついたら別カプで同じ話のやつを書いているかもしれません。
ってか、今、とてもヒバツナが書きたいです!!
パラレルものも…!!神様、私に時間と早打ちの技術と、文才をください…!(欲しがりすぎ)

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