ディーノさんが臨時の講師としてきてから一週間が経った。

 

講師となって3日でクビになったと思ったら、生徒達の強い希望があって後続が決まるまで延期となった。
意外にも授業がわかりやすくてディーノさんの見た目に惹かれた女子だけではなく、男子までも希望したらしい。

最初はオレと一緒に居られるからなんて理由で来てくれたことが嬉しくて、
久しぶりに学校に通うのが楽しみになっていた。

けど、ツナは失念していたのだ。ディーノが人目を惹く容姿であることを。
元来の人懐っこい性格と見目麗しい容姿で、
すっかり男女共に人気の先生となっている。


今だって授業が終わって昼休みになったと言うのに、生徒達がディーノの周りに集まってみんなで楽しそうに笑っている。
数人の女子がディーノの肩や手に触れるのを見て胸がムカムカして重たくなってくる。


嫌だな…。ディーノさんに触れる女子も触れられても笑って止めようともしないディーノも
…何よりそんな事を考えてしまう自分が。

ツナの視線に気付いたのか
ディーノがツナの方を見てニカッと笑ったが、ツナはスッと目線を逸らすと
獄寺と山本に「屋上でお弁当たべよ」と声をかける。

 

 


三人でいつものようにお弁当を食べる。
空は雲一つない晴天。
最近出来たばかりの大切な友達。
そんな彼らとたわいもない話をしながらのご飯は格段に美味しいはずなのに、何故か今日は何の味もしない。

 

「ツ〜ナ〜どうしたんだ?元気なさそうだけど」
「ここ最近元気ないっすよね。あ、まさか跳ね馬の野郎が何か失礼なことでも…?」

 

獄寺君の表情が険しくなってゴソリとダイナマイトを取り出す。

 

「ち、違うよ!…なんとも、ないよ?」
「そっか…。ま、何か相談でもあればいつでものるぜ?」

 

なんてったって俺達親友だからなーなんて言い、ガシッと肩を組んでくる山本に

 

「てめぇ、10代目に馴れ馴れしすぎるぞ!」

 

山本に突っ掛かる獄寺。
いつもと変わらない態度で居てくれる二人に
ツナの心は少しだけ軽くなる。
言葉を濁したツナを深く追及しない二人に感謝の気持ちを込めて

 

「ありがとう…」

 

と、微笑みながら小さいがはっきりと伝える。

取っ組み合いになっていた二人が
ツナの声に反応して同時に振り返る。
そして笑顔でハモる。

 

『どういたしまして!』

 

 

 

 


二人のおかげで幾分楽になった。
昼休みが終わってまた人だかりの中心にディーノを見つける。
平常心、平常心。
そう心を落ち着けて横を通り過ぎようとしたら、ちょうどディーノが生徒達を教室に戻そうとしているところだった。

 

「そろそろ授業始まるから解散すれよ〜」

 

そしてツナが横に並んだ時に

 

「放課後、視聴覚室に」

 

と、ツナにだけ聞こえるように呟いて去って行った。

 

 

 

 

 


放課後になって、言われた通りツナは視聴覚室まできた。
まだディーノは来てないようだが、恐らく生徒達に掴まっているのだろう。
防音の効いた視聴覚室だと放課後の喧騒も随分遠く感じる。

教壇の方に目をやると大きな日本地図が、
天井に付いているフックにかかったままになっている。

前の授業で使って戻し忘れたのだろうか。
そんな事をぼんやりと思いながら地図を見てると、
ガチャリとドアが開く音がして、漸くディーノが来た。

 

「ディーノさん…?」

 

ディーノは無表情で、ツナの方へツカツカと歩いてくる。

 

「ディーノさん…?どうしたんで…?!」

 

ツナの正面に来たディーノは突然ネクタイを片手で外すとツナの両手を頭上で縛り上げた。

 

「『さん』じゃなくて『先生』だろ?」

 

手を縛り上げたままツナにキスをしてくる。

 

「ん!ディ、ディーノさん、一体何を…?!」
「ちゃんと『先生』って呼ばなきゃダメだろ?大人しく言う事聞こうな」

 

そう言ってツナの縛った手を自分の首にかけ、腰を抱き後頭部を支え深く唇を貪る。

 

「あっ……ふぅ…んっ…」
「ほら」
呼んでみて?と耳元で囁かれ、ツナはわけがわからないまま言われた通りにする。

 

「ん…ディー、ノ…先生……?」
「ん、良くできたな。
でも、何度も『さん』づけで呼んだから…
少しお仕置きが必要だな」

 

そう、昏い(くらい)笑顔で呟く。
取り出した鞭を先程の地図がかかっているフックへと掛ける。
地図の裏側に回ってツナの両手に結ばれているネクタイを鞭に括り足が付かない程度に吊るす。

 

「っや、いたい…!どうして、こんな…」

 

いつもツナには極上の優しさを見せる兄貴分であり、恋人でもあるディーノが何故こんな事をするのか…
ツナには全く見当が付かない。
そしてこんな昏い顔をするディーノをツナは知らない。
知らない人と居るようで恐い。

 

「なぁ、オレは一緒に居たいから学校に来たって言ったよな?
そんで、嬉しいって言ってくれたよな?」
「な、に…?」

 

何を言いたいのかわからず
返答に詰まると
ディーノが声を荒げる。

 

「オレは少しでも一緒に居たいのに…!
学校に居る間オレの事ずっと避けるし、
目すら合わせてくれてない…!!!」

 

オレの事嫌いになっちまったのか…?
綺麗な顔を切なげに、苦しげに歪めながらそうポツリと零す。
違うと否定の言葉を出す前にツナの口はディーノによって塞がれる。
シャツのボタンを半ば引きちぎるように外し、ズボンのベルトも外されてしまう。

 

「例え、お前がオレの事を嫌ったとしても、もう…オレは手放す気はねぇからな」

 

獰猛な表情でツナに荒々しく口付ける。
シャツを肌蹴させ胸を弄る。
ツナが動くたびにフックと鞭が軋んだ音を上げる。

ツナが抵抗して動いた振動でズボンが落ちる。
ズボンの下から出てきた白い足に口付けを落として下着を脱がせる。

弱弱しく勃ちあがってきているツナの幼いそれをディーノはきつく擦る。
すぐに先端からトロリとした液が滲み出てくる。

 

「嫌いな相手にされても感じるんだな」

「やぁっ、ちが…!」

「じゃあこれは何だ?」

 

ニッと笑ってディーノは指に付いた液をペロリと舐める。
ツナの顔が羞恥で赤くなる。

違う!否定したいのは自分がディーノを嫌いだということ。
でも、否定の言葉を紡ぐ前に唇はまたディーノによって塞がれる。

ディーノはツナのすぐ横にある教卓に座ると
ツナを自分を膝の上に乗せる。

先ほどより激しくツナの性器を擦りあげると、ツナは呆気なく達する。
そしてツナが放ったものを後ろの蕾に塗り、入り口を広げ始める。

指が2本入ったくらいで、指を抜き、ディーノは先端をツナの蕾に埋める。

 

「あ、ん…!」

 

その時ガチャリとドアが開く音が聞こえた。

 

「あっれー?ディーノ先生ここに入ったと思ったのになー」

「ちょっと、しっかりしてよね。本当にこの教室だったの?」

「う〜ん、確かにこの教室だったはずだけど…」

 

そんな会話をしながら女子二人が入ってきた。
足音が少しずつ近づいてくる。

まずいまずいまずい。

今の自分達の状況はどう客観的に見ても問題ある。
片方は教師で片方は生徒。しかも両方男。

自分の心臓が
耳にあるのかというくらい
ドクンドクンと大きく響く。

緊張して身を硬くする。
下腹部にも思わず力が入り
中に少しだけ入っているディーノを刺激したようだ。

耳元で小さく息を詰めたのが聞こえた。

 

「あー、地図出したまんまだー。片付けておく?」

 

一際大きく心臓が鳴る。

 

「そんなのどうでもいいよー。それよかディーノ先生探して勉強教えてもらうの!」

 

そう言って彼女らは視聴覚室から出て行った。


ドアがガチャリと音を立ててホッと力を緩めた瞬間、ツナを吊るしてた鞭をディーノが一気に解く。

さっきまでツナの体重をを支えていたものが無くなった事で、ツナの身体は重力に従って下へと落ちる。

 

「ひっ…いやぁァァぁぁああ!!!」

 

自分の重みと、突然の解放で付いた加速。
その衝撃はかなりのものでツナの頭の中は真っ白になっていた。

ディーノの熱い熱を身体の奥底に感じたままツナはそのまま気を失う。

 

 

 

 

 

 

目が覚めたら床に寝そべっていた。
シャツのいくつかのボタンが飛んで無くなっていたけど、きちんとはめられていた。
ズボンも履いている。

自分はどうしたのかと思い起こし、手首に残る痕を見て思い出す。

そうだ、自分はディーノに抱かれたのだ。
しかも自分がディーノを嫌っていると思われて。

ディーノの姿を探すが、教室には居ない。
そのまま教室に置いていかれた…?

ディーノはツナがディーノを嫌ってると言っていたが、むしろこの状況ではツナがディーノに嫌われたんじゃ…。
だからあんな無茶な抱き方を学校でしたのか。

そう思うと涙が出てくる。

ディーノに嫌われた。
そう思っただけで胸がキリキリと痛くなる。
どうしよう。どうしたら元に戻れるんだろう。

 

ガチャリ

 

本日何度も聞いた音が響く。

 

「ツナ?!」

 

声もなくハラハラと泣いているツナを見てディーノは駆け寄ってくる。
ディーノがツナに触れようとするとツナの身体がビクリと跳ねる。

 

「…っ、わりぃ。ひでー事しちまって。けど、手当てだけはさせてくれ。ツナに触れるのは…これで最後にするから」

「!」

 

最後。
やはり自分は知らない内に嫌われていたのか。

 

「うっ…ふ、ぇ……やだぁ」

 

嫌われたと思ったら途端に涙と嗚咽が出てきた。

ひたすらやだやだと駄々っ子のように泣き始めるツナにディーノは傷ついたような表情で諭すように話しかける。

 

「さっきあんな事してきた奴に触られるのは嫌だろうけど、手首の傷そのままにはしておけないだろ?」

 

だから手当てさせてくれと懇願してくるディーノに対してツナはもどかしげに自分から抱きついて

 

「やぁ…最後なんて言わないで…!
離さない…って言ったのに、なんで?」

 

必死に訴える。
捨てないで
離さないでと。

 

「ツナ?オレのしたこと許してくれるのか…?」

 

それでもまだツナはやだ、離さないでとうわ言のように繰り返す。

このままでは埒が明かないので
軽く触れるようなキスをツナの口に送る。

啄ばむようなキスを何度かして落ち着いたらしいツナは
無言でしっかりとディーノに抱きついている。

 

「な、ツナ?ツナはオレの事嫌いになったんじゃなかったのか?」

「…なってません!」

「だって、学校でオレの事必要以上に避けるし目線すら合わせてくれなかっただろ?」

「それは…なんだか恥ずかしかったし、それに、ディーノさんいつも他の人達と楽しそうにしてたから…邪魔しちゃ悪いかと思って………」

「そりゃ、ツナが普段生活している場所に居るんだから、楽しいに決まってるだろ!?」

「な?!で、でもディーノさん…女の子と一緒でデレデレしてた…」

「デレデレなんてしてねぇぞ!オレはツナ以外興味ないからな!それより、ツナだってスモーキンと山本とは仲良さげにしてるだろ?!
今日だってオレの事無視して三人で屋上に行って、あの二人には笑顔見せてるし…!」

「屋上に来てたんですか?なら、話しかけてくれば良かったじゃないですか。
獄寺君も山本も知らない仲じゃないんですから」

「うっ…だってさー、何だかツナが可愛く笑ってるし、あいつらも笑ってて良い雰囲気っつーか、オレが入っていけない雰囲気流れてて…
やっぱりツナも同い年とか近くに居る人の方が良いのかなとか余計な事グルグル考えてたら昼休み終わっちまってたんだよ」

 

そう言って不貞腐れる表情はとてもじゃないが年上に見えない。
ツナが思わずプッと噴出すとディーノは更に不貞腐れる。

 

「良い雰囲気で当たりまえですよ…。あの二人はオレの大切な『友達』なんですから」

「…オレは?」

「…大事な『恋人』ですよ」

「!!」

 

ツナーと叫びながら勢い良く抱きついてくる愛情表現過多の恋人を抱きしめ返しながら
こんな些細な事で誤解を招いてしまうなら、これからは自分ももう少し積極的になってもいいかな、なんて思うツナであった。

 

反省
とりあえず長すぎ。そしてヒバツナヒバツナ言ってやたら長いディノツナアップ(アホ)
案の定仕事の合間…むしろ仕事中に携帯で打っていた小説。つか、喘ぎ声とか携帯で打っていると人の足音に一々ビビる。
そんなふざけた状況で仕上げた代物です。色々と矛盾はあるかと思いますので、何かあればメルフォとか拍手とかでコソリと言ってください><

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