腕の中ですーすーと穏やかに眠るツナを
優しい瞳で見つめるディーノ。

泣き過ぎて目元が赤くなっていることに少し罪悪感を覚えつつも、
ツナが意識を飛ばす直前に言ってくれた

 

『大好き』

 

この一言で、罪悪感すらも吹き飛ぶ。

 

何度思い返しても、幸せすぎて相好が崩れそうになる。
付き合う事になって、キスも何度もしたしついに体を重ねることもできたけれど、
ツナから面と向かって『好き』と言われた事はなかったのだ。

人より照れ屋なツナだから言えないのはわかっていたし好きだというのは態度でわかっていたから、
あえて言葉で言われなくても良いと思っていたのだが…
言われてみるとこんなに嬉しい言葉は無いんじゃないかって位に嬉しかった。

 

ふと、窓から外を見上げるといつの間にか月が薄っすらと霞んできて、東の空が明るくなり始めている。

そういえば、ツナはオレが月みたいだって言ってたな。
オレもツナの存在が月みたいだって言ったけど、月っていうより太陽に近いかもしれない。

マフィアという裏の世界は闇…つまり夜で、そんな中で明るい存在である月がツナだと思ったのだが
ツナはまだマフィアという暗い世界にに居るわけではない。
暗闇の中の光というより、明るい世界に居る方がしっくりくる。


太陽の光は人間にとって必要な物で、長い時間浴びないで生活をすると健康を損ねて最悪死に至る。


ツナに会えなかったら健康を損ねるし、寂しくて死ぬかもしれない。

それにツナの笑顔を見ると、胸の辺りが暖かくなってくる。
熱を持っていない月と、熱を持っている太陽。
一緒に居る者を暖かくさせることの出来るツナ。
やっぱりツナは太陽の方が似合っている。


オレが月でツナが太陽。
月と太陽は陰陽で相対関係にあるって言うし、相性もバッチリだな。
月が無ければ太陽は存在しないし、太陽がなければ月も存在しない。

ツナが居なければ今のオレは存在しないし、
ツナもオレが居なければ今のツナは存在しなかったと思いたい。

 

そんな風に自分にとって都合の良いように考えていると、腕の中のツナが

 

「ん…ディーノ、さん…」

 

すやすやと眠りながらオレの名前を呼んでくれる。
まるでオレの考えに賛同してくれたかのように思える。
ただ、名前を呼ばれただけで、
幸福感のあまり胸が熱くなってくる。

まだ起きるには早い時間、
空に昇ってくる太陽よりも、もっと近くにある太陽を
愛情を込めて抱きしめまた眠りにつく。

 

 

 

 

反省
えー私、星とか月とか太陽とかの話がとても好きです。なので、それに因んだ話にしようとして失敗したような感じです。
好きな割には難しい話はさっぱりなので、途中の相対関係とかその辺は突っ込まないでいてくださると大変助かります(汗)
でも太陽の光を浴びないと健康に悪いっていうのは確か本当です…た、多分。ごめんなさい、これも突っ込まないでいてくださると(以下省略)
体調がまだ完全ではないので、かなり短い文章となってしまいました。申し訳ございません><
そして最初にディーノが幸せ噛み締める言葉は存在2の『痛みも苦しさもディーノさんから与えられる物なら何でも…オレは、嬉しいんです』にしようか悩んで好きの方にしました。
単純だけど明確な単語だから、こっちの方がツナにとって言うには難易度高いかなと思いまして…。

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