今日は、リボーンに特訓だと言われて、リボーンが持っている銃を向けられ必死に逃げ回っていたらいつもの如くランボが乱入してきた。
リボーンに手榴弾を投げるも、これまたいつもの如く打ち返される。
オレの居る所に向かって…。
直撃はしなかったものの、その爆風で体が浮くのを感じた。だが、いつまで経っても衝撃も痛みも感じない。
ふと、手榴弾の火薬に混じって、タバコの匂いがすることに気付いた。
獄寺君だ。
「大丈夫っスか?!10代目!」
「あ、うん・・・獄寺君のおかげでたいしたことは・・・っ!」
「!大丈夫っスか?・・・首の横の所が少し切れていますね申し訳ありません!オレがついていながら10代目にお怪我を・・・!」
「大丈夫だよ、これくらいの傷。怪我のうちに入らないよ。獄寺君が庇ってくれたから、これだけですんだんだから。ありがとう、獄寺君」
そういうと「勿体無いお言葉です」と僅かに顔を紅潮させる。
だが獄寺はハッとした後に、早く手当てをしなくてはと辺りを見回す。
が、そこらへんに落ちているはずも無く。
大したことはなかったので手当てはいいよと言おうとした時
獄寺君はオレを自分の膝の上に横向きで抱き寄せて、首筋に口をつけた。
「ちょっ、獄寺君!何してるの?!」
「手当てするものがないので、とりあえず消毒だけでも・・・」
「いや、これくらい大丈夫だから!!だからそんなことしなくても・・・!」
「駄目です!これぐらいの傷であっても、放って置けば化膿するかもしれませんし、なにより10代目のきれいな肌に傷が残ってしまいます!」
「き、綺麗な肌って・・・!オレ男なんだけど・・・。」
「えぇ、知ってます。でも綺麗なものは綺麗ですよ」
オレの静止の言葉を聞き入れてくれる様子のない獄寺君はそのままオレの傷をあまり刺激しないように丹念に舐めあげていく。
首筋を舐め上げられるたびにザワリと肌が粟立つ。ピチャピチャと濡れた音が、耳のすぐ近くで聞こえる。
「っ!ご、ごくっ・・・でらく、ん!もう大丈夫だから!だから・・・!」
「まだ駄目です」
一旦、唇を離して獄寺は口に横についたツナの血をペロリと舐める。
その表情に、行動に、ドクンと胸がざわめく。同性でありながら、こんな表情をする獄寺を綺麗だ思ってしまう。
ツナが獄寺の表情を凝視している間に獄寺の口がまたツナの首に戻ってくる。
「やぁ!」
悲鳴に近い声があがるがまだ止めようとはしない。
それどころか、首筋に這わせていた口がだんだんと上に上がってきている。
「やっ!ふぅ・・・んっ」
「10代目・・・凄い色っぽいっス」
「!何言ってるの?!も、良いから・・・んん!やめて・・・!」
「まだ治療は終わってませんよ」
獄寺君はそう言うと今度は耳に舌を差し込んできた。くちゅ・・・という音が、ダイレクトで耳に響いてくる
「ひぁっ!」
思わず身を竦ませて、オレの体を固定している獄寺君の腕に掴まる。
だけど、そんなことはお構いなしに獄寺君は耳たぶを噛んだり、穴に舌を差し込んだりを繰り返す。
そのうち体の奥から何かがジワジワと迫ってくるのを感じた
リボーンとの特訓の疲れもあって、オレはそこで意識を失った。
さっきまでダイレクトに響いていた獄寺君の声が遠くから聞こえる・・・。
翌日、気がついたらベッドの上に居た。母さんに聞いたら、獄寺君が運んでくれたらしい。
獄寺君の名前を聞いて、昨日のことを思い出し一気に顔が熱くなる。あれは一体なんだったんだろう?
獄寺君の様子もいつもと違ったし(いつもならオレがやだということはやらないし、それに色っぽいとか変な事言ってたし)、
それ以上に自分の出した甲高い声を思い出し今日どうやって獄寺君と接すればと赤面しながら悩んでいたら、タイミング良く獄寺君が来た。
「おはようござます!10代目!」
「あ・・・うん、おはよう」
「どうかなさいましたか?気分が優れないんですか?!」
「や、そうじゃないけど・・・」
歯切れ悪いオレとは違ってハキハキ喋る獄寺君。
もしかしたら昨日の事はオレが夢を見ていただけだったのかもしれない。勇気を出して、昨日のことを聞いてみる。
「あのさ、昨日のことなんだけどさ・・・」
「まさか昨日の怪我が原因で気分が優れないんですか?! やっぱり舐めただけじゃなく、きちんと消毒しなかったから・・・」
どうやら夢ではなかったようだ。
「えっと・・・あれって、その・・・」
どう問えば良いのか分からずしどろもどろになっていると
「治療ですよ」
そう言ってニコリと綺麗に笑う。
「で、でも耳に・・・!」
「あぁ、あれは爆風で鼓膜が破れて出血してないか確認したんです。暗かったので、見て確認することは難しそうでしたから」
またしてもニコニコと笑いながら告げる。
確かに遅い時間帯だったので暗かったし、そう言われてしまえばそうなのかと納得させられてしまう。
一人で赤面してどう接すればと悩んでいただけに脱力してしまう。
女の子みたいに甲高い声を上げてしまって恥ずかしかったのだがあれはただの治療だったのだ。
「そ、っか・・・。えと、ありがとう」
「いえ、右腕として当然の事です!また怪我したらいつでもしてさしあげますよ」
「!や、それはちょっと・・・。それより、遅刻するから早く学校に行こう!」
バタバタと慌てて出て行くツナ。
ツナが玄関を飛び出したのを確認した獄寺はニコニコとした表情を消しながら玄関にしゃがみ込む。
その耳は異様に赤い。
「まさかあんなに色っぽくなるなんて・・・反則ですよ、10代目。
あれで少しでもオレの事を意識してくれればと思ってやったのに、オレの方が余計に意識する破目になるなんて・・・!
あ〜・・・これから我慢できっかなぁ。でも10代目に嫌われたくねぇし・・・覚悟していてくださいよ、10代目!」
先に出て行ったツナは獄寺がこんな決意を叫んでいたことを知らない・・・。
反省
何だろ、黒いようなただの変態かわからない獄寺になってしまった・・・。
しかもこれ続きそうな予感がする。初っ端からこんなんですいません。
補足説明。ツナは今まで友達居なかったから性に対する知識は薄く
純粋な子ってことでおねがいします(汗)
ってか、爆風で鼓膜〜のあたり自分で読み直して失笑しちゃいました。
どんな治療法やねん。