おばちゃんたちのアイドルだった、法然。

 

 

  鎌倉時代の始め頃、日本に佛教ブームが訪れました。鎌倉時代というと、「いいくにつくろう鎌倉幕府」というイメージがありますが、実際にはそんな簡単なものではありませんでした。

 

  武士は力ずくで貴族から政権を奪ったものの、政治のノウハウを知りませんでした。だから武士には、中央集権国家として、国を治めるだけの力がなかったのです。それで国じゅう、無法地帯と化しました。

 

その上、天災がこれでもかと押し寄せ、それによって飢饉や疫病が大流行したので、巷に飢え死にした人・病死者があふれました。そんな、日本史上、最も悲惨であったであろう時代だったのです。そんな中、庶民たちはもう、宗教に心のよりどころを求めるしかなくなりました。

 

そのような時代のニーズに応えるため、修行中であったお坊さんたちが次々に比叡山から降りて来て、仏教の新しい宗派を開きました。それが、後に「鎌倉新仏教」と呼ばれるようになったものです。現在の既成仏教は、ほとんど鎌倉新仏教と理解してもいいと思います。

 

いずれも苦しんでいる庶民たちを救うための教えだったので、それぞれの開祖は幅が広い上に深遠な佛教の教えを、庶民にわかりやすく簡素化するのになみなみならぬ努力をしました。

 

それでも、布教活動はなかなか簡単にはいきません。当時ではそれらは新興宗教、どれを信じていいのか人々にはわからなかったのです。それに、いくら簡素化したとはいえ、毎日なんとか生き延びていくことだけでも必死だった人々にとって、各宗派の教えの違いなど、じっくり吟味する余裕はなかったのです。「南無妙法蓮華経」も「南無阿弥陀仏」も彼らにとっては同じです。

 

そのような中で、各教祖たちは効果的な布教活動のための工夫を凝らし始めました。とにかく、苦しんでいる人々に精神的救いを与えることが何よりも先決だと考えたからです。手段など、選んでいる場合ではなかったのです。

 

浄土宗の場合は、読経でした。法然はたいへんな美声の持ち主だったので、法然がお経を読むと、女性たちはしびれてしまうのです。低音がよく通って響き、法然の読経を聞いている間は、極楽浄土にいる心地がするのです。そんな理由でおばちゃん信者を爆発的に増やしました。

 

今でも浄土宗では読経の発声を重視しています。今度、浄土宗のお坊さんを見かけたら、ぜひ、カラオケに誘いましょう。きっと、素敵な歌声を聞かせてくれるに違いありません。ただし、お経には音程がないので、音痴であった場合は、許してあげてください。

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