「な……なん、で……?」
問い掛けても、応えが返ってくることはなくて。
壁際に追い詰められたは。
これから起ころうとしていることを予想して、
ただ、混乱するだけだった。
Slide it in
「どうして呼ばれたかは、わかってるよね?」
生徒指導室に呼び出しなど、それまでのはしたことがなかったけれど、
先週白紙で提出された試験のことで、仕方なく、
放課後鈴鹿を呼び出していた。
向かい合わせの位置にあるパイプ椅子に鈴鹿を座らせて、
あまり厳しくなりすぎないように切り出すと。
「ああ。けど、俺、部活あるからさ。早くしてくれよ」
誰の所為だと思っているのかと、思わず呆れてしまうような返事だった。
「じゃあ、単刀直入に言うね?わたしの授業、わかりにくいかな?」
の問い掛けに、鈴鹿は面倒くさそうに頬杖をついて、
「あ?べつに。誰の授業とかそんなん関係ねぇよ。勉強なんて興味ねぇし」
身も蓋もないような言い方をする。
「そう。だから、補習にも出ないんだ?それだと、進級とか卒業とか
困ったことになるよ?」
少し呆れ気味なの言葉に、鈴鹿はあからさまにムッとした表情になる。
「べつに全部出ねぇとは言ってねぇだろ。最低限進級できるぐらいには、出るって」
気持ちはわからなくもなかった。鈴鹿がバスケ一筋だということは、
はば学では知らない人間がいない位だし、その他のことに興味が持てなくても
将来それでやっていけるほどの才能があるということは、素人のにも、
なんとなく、わかった。
それでも。
「鈴鹿くん、確か、将来はアメリカでプレイするんじゃなかったっけ?」
以前提出されていた、希望進路で見かけたことがあった。
そこにはお世辞にも綺麗とは言えない文字で、
第一希望から第三希望まで全部、『アメリカにバスケ留学』と書かれていた。
「それが、なんだよ」
早くしてくれとでも言いたげに、パイプ椅子をカタカタと揺らしながら、
鈴鹿は退屈そうに先を促す。
「アメリカって、英語だよ?」
の言葉に顔を真っ赤にして。
「…んなの、あたりめぇだろ?おまえ、馬鹿か?
つーか、俺のこと馬鹿にしてんのか?」
不機嫌極まりない表情で、鈴鹿は声を荒げる。
「そうじゃないよ。ただね?英語わからなかったら、
プレイに支障が出るかもって思っただけだよ」
この言葉にもすごい勢いで反論されるかもしれないと、は緊張気味に
身構えたけれど、予想外に鈴鹿は大人しくなってしまって、
少し考え込んでいる様子だった。
「だから、ね?白紙とかにならないように、少し頑張ってみたらどうかな。
大好きなバスケのためって思えば、そんなに……」
最後まで聞き終わらないうちに、鈴鹿は一瞬薄く笑うと不意に立ち上がって、
生徒指導室を出て行きそうになり、焦ったは思わずその腕を掴んでいた。
「ちょ、ちょっと、まだ話終わってないんだけど」
掴んでいたはずの手は、あっさりと解かれて。
逆に、手首を握り返されて。
「先生が協力してくれるんだったら、頑張ってもいいぜ?」
今まで見たことのないような、何か嫌な雰囲気の笑い方に
見えなくもなかったけれど。
何にしても、とりあえずやる気になってくれたのはいいことだ、と
は単純に思って。
「当たり前じゃない。わたしにできることだったら、協力するよ?」
そう言った瞬間。
鈴鹿の背後で「ガチャリ」と金属音が響いた。
─────鍵………?
思った時には、両手首纏めて、鈴鹿の片手で後ろ手に掴まれていた。
空いている方の手で、器用に制服のネクタイを外した鈴鹿は、
の手首をそれで縛り上げた。
「な……なに……?」
どうしてこんなことになってるのか、全くわからずに、
酷く怯えた目では鈴鹿を見ていた。
鈴鹿は、小さく舌打ちして。
「おまえ、ムカツクんだよ」
眉間に皺を寄せて、吐き捨てるように言うと、教材が入った棚の脇の壁際に、
を追い詰める。
後ろ手に縛り付けられた手首が、自分の身体で押さえつけられて、
ギリギリと痛んだ。
「な……なんで……?」
問い掛けても、応えてくれることはなく。
ただ、薄く笑うだけで。
鈴鹿はのブラウスのボタンを上の方から数個だけ外すと、
下着のストラップごと、肘の辺りまで乱暴にずり下げた。
「や、止めて?……ねえ、鈴鹿くん、止めようよ、ね?落ち着いて?」
必死に訴えかけても、鈴鹿の耳には届いていないようで。
外気に晒されたのふたつの膨らみを、ただ、じっと見つめていた。
「白い、な」
不意に呟かれた言葉に、恐怖より羞恥心が込み上げてきて。
「見ないで!!」
隠すことさえ許されないは、顔を背けてそう叫ぶのが精一杯で、
身を捩っても押さえつけられた身体は、少しも動けなかった。
「おまえ、いやらしいな。見られるだけでこんな風になるのか?ほら、見てみろよ」
顎を掴まれて鈴鹿の視線に促された先には、
露わになったふたつの膨らみがあって。
その先端は彼の言う通り、少し様子が違っていた。
自分の意思に反した身体の反応が、は悔しかった。
「やめて!!」
強く睨みつけるようにして言うと。
「べつにまだ、何もしてないぜ?」
不敵に笑った鈴鹿は、ゆっくりと手を上げて。
膨らみの先端の片方を、掠めるように指先で軽く弾いた。
「あっ……」
ビクリとの身体が反応すると、満足げに笑って。
摘んだり押しつぶしたり、弄び始めた。
「お願い……やめて?」
意に反して甘い声が漏れそうになるのを必死で堪えて、
搾り出すように懇願しても。
「すげぇ、固くなってきたぜ?」
腹が立つほど楽しそうにしているだけで、やめる気配など一向に無く。
先端を指と指の間に挟んで、やわやわと膨らみを変形させて。
もう一方の先端を舌先でペロリと舐め上げる。
「あ…んん……」
が思わず声を漏らすと。
「感じてんのかよ。マジでいやらしいな」
蔑むような目を一瞬向けてから、舌先で捕えた場所を口に含んで、
くちゅくちゅと音を立てながら、執拗に転がし、吸い上げる。
の身体を押さえつけていた腕が、不意にスカートに伸び、
無理に手を捩じ込まれそうになって、思わずはその場にしゃがみ込もうとした。
けれど、その動きは呆気無く封じられて、簡単に抱き上げられたは、
側にあった机の上に仰向けに乗せられた。
「もう、やめて?お願いだから……」
何がどうなって、こんなことになっているのか全くわからなかったけれど、
とにかくやめさせなければ、とは必死で訴えかけた。
「黙ってろよ」
抑揚の無い声で鈴鹿は言う。
スカートを捲り上げて、ストッキングの上からその指が、熱を帯び始めた亀裂を
軽く撫で上げる。
「うっ……人、呼ぶわよ?」
自分の説得で思い留まってもらうのが、無理だと判断したが
意を決して言うと、鈴鹿はひと際意地悪い笑みを浮かべた。
「そんなことして、困るのは、そっちだぜ?誘われたって、俺は言うだけだしな。
その手首を縛ってるのも、そうしてくれって言われたって言えば済むぜ?」
苛立ったが鈴鹿を睨みつけても、彼は少しも怯むことはなく。
「おまえ、無駄に男に人気あるみたいだしな。僻んでる年増の先公なんかは、
簡単に信じるだろうな。どうする?」
言いながら、の腰を簡単に持ち上げて、ストッキングごと下着を引き抜いた。
が横たわっている机に鈴鹿は軽く腰掛けて、その身体を見下ろすようにして。
「もう、諦めろって。まあ、コッチはとっくに諦めてるみたいだけどな」
くちゅっ……
固く閉じたの太腿の間に捩じ込まれた指が、淫靡な水音を立てる。
身を捩った拍子に腰の下にある縛られた両腕に激痛が走って、
の表情が歪んだ。
「腕、痛いのか?」
思いがけず優しく声を掛けられて、もしかして解放されるのかもしれないという、
淡い期待も虚しく、鈴鹿はの身体を抱き起こして、
机の縁に座り直させただけだった。
「べつに、痛い思いさせようってんじゃないぜ?」
そう言って、座っているの両脚を大きく広げて、晒された場所の正面に、
鈴鹿は跪いた。
「すげぇ、眺めだな」
広げられたその場所を、何をするわけでもなく、鈴鹿はただ、眺める。
見られ続けることに耐え切れなくて、は固く目を閉じて顔を背けた。
「ここ、すっげえ、グショグショだぜ?しかもなんか、ヒクヒクいってやがる」
無遠慮に眺め続けていた鈴鹿は、不意に、
ちゅっ…
と音を立てての膝の辺りに口付けると、そのまま内腿に、
少しずつゆっくりと中心に向かい時々強く吸って、
印を刻みながら舌を這わせていった。
息がかかるほど中心のその場所に近づいた時、がビクリと身構えると、
口の端だけで鈴鹿はにやりと笑って、その場所は通り過ぎて、
反対の脚に舌を這わせていく。
通り過ぎたことに安堵するどころか、自分の内側から
熱いものが溢れるのを感じて、は混乱した。
「どうしてほしいか、言ってみろよ」
相変わらず不敵に笑ったままの鈴鹿は、蜜が溢れ出す場所に、
指を突き入れて、一瞬で引き抜いた。
つぷっ…
粘着質な水音が響いて、指が引き抜かれた瞬間、
それまで以上にの内側から熱い蜜が零れ出る。
焦らすように僅かな刺激しか与えずに、零れる蜜を舌先で少しずつ
舐め取りながら、鈴鹿はをジッと見つめた。
「なあ、言えよ。」
不意に名まえを呼ばれて、の肢体が跳ねる。
「ふっ…んあっ……やっ……ダメ……」
甘い声が漏れて困惑するを、鈴鹿は満足げに一瞥して。
「んな声で言われても、説得力ねぇよな」
そう言って、広げられて剥き出しになった蕾を口に含んだ。
ちゅっ……
わざと音を立てるようにして吸い上げてから、舌先で緩々と舐め上げる。
「あああっ……」
が白い喉を反らせると、舌で刺激し続けたまま、鈴鹿は、の内側に
指を突き入れて、無遠慮に掻き回して弱い場所を探った。
蠢く指はその場所を探し当てると、勢いを増して攻め立てる。
「いやあっ……ダメぇぇ……」
はひと際高い嬌声を上げると、呆気なく達してしまった。
瞳を潤ませて肩で荒く息をするに、鈴鹿はにやりと笑って、
「んだよ。もうイッたのかよ。つまんねぇな」
この上なく楽しげに乱暴な言葉を浴びせると、の手首の拘束を解いて、
座らせていた机から引き摺り降ろした。
脱力しているの上半身を机に押し付けて、鈴鹿は後ろから一気に彼自身を
突き立てる。
「…はあっ!!」
仰け反って机からずり落ちそうになるを、鈴鹿が無理に押さえつけて、
最奥まで繋げると達したばかりで収縮を繰り返すの内側が、
容赦なく鈴鹿を締め付ける。
「…おまえ、キツいな……」
鈴鹿は深く息を吐くと、を両腕で支えて、激しく腰を打ちつけた。
揺らされる身体は何度も波に飲みこまれそうになって、
理性など完全に掻き消えて、の意識は飛びがちになっていた。
繋がった場所のすぐ傍にある蕾を鈴鹿は撫で上げながら、
「なあ、鳴けよ。もっと…」
繰り返される律動がをどこまでも追い立てる。
じゅぷっ……
酷く淫猥で大きな水音が響いた瞬間、
「はぁっ…あああっ!!!……」
大きく喉を仰け反らせては二度目の頂点を迎えた。
「…………」
切なげに、そして愛おしげに、掠れた声で鈴鹿が自分を呼ぶのを、
うっすらと感じながら、は意識を手放した。
■ ■ ■
意識が戻った時には鈴鹿の姿は無く、の着ていた服も元通りになっていて、
まるで、すべてが夢だったかのように一見痕跡がないように思えた。
けれど、身体の熱は完全に引いたわけではなく、夢でないことは明らかだった。
─────どうして……?
考えても、すでに問い掛ける相手はいないのだから、どうしようもないと思いつつ、
ふと机の上に視線を落とすと、一枚のメモ用紙があった。
そこには、お世辞にも綺麗とは言えない、見覚えのある文字で、
一言だけ書かれていた。
『また、な?』
end
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あああああ!!!もう、ごめんなさい!!ごめんなさい!!
謝罪の言葉も浮かびません!!!
確か、リクは、「ちと賢くてキティなスズカーに苛めてほしい」
とかそんな内容だった気がしなくもないのですが、賢くもキティでもない上に、
スズカーじゃないよね?つーか、誰?
じゅんたサン……(ToT)←泣いて誤魔化そうとしてるらしい(汗)
ホントにごめんなさい!!(号泣)
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