「ちょっ・・・ちょっとグラハム・・・何処に連れて行くの!?」
「暗いところは嫌いじゃなかったな」
「べ、別に嫌いじゃないけど・・・ドコ此処!?」
パーティ会場から少し離れた場所に置かれている軍のMS専用ドック。
そしてその場所は私専用のフラッグが置かれているし
もちろん、部下達のフラッグも置かれている。
「ちょっと、グラハム・・・此処・・・・・・キャッ!?」
私はドックの一番奥まで入り、壁に彼女を追いやり
絶対に逃げられないよう、両手を壁に置き行く手を塞いだ。
「グ、グラハム」
「まったく、はぐれるなとあれ程言っただろう・・・・何故、その場に居ない」
「だ、だって弾き出されたら、更に人波に揉まれて」
「それで、アレだったっていうのか?」
「ち、違う!アレは、あの人が偶然声かけてきて・・・・・・ドリンク飲みませんかって、言ってきたから」
「カクテルだと知って手を出したのか?君は酒が弱いだろ」
「で、でも・・・いいじゃん、たまには」
は少し泣きそうな顔をして私を見た。
本当はもうちょっと叱りつけなければならないはずなのに
惚れた弱みというか怒る気も失せた。
「ね、ねぇ・・・どうしたら機嫌、直してくれる?」
「ん?」
「だって・・・グラハム、怒ってるから。私がはぐれたせいで」
は少し泣きそうな表情で私を見上げて言う。
ダメだ。
何だか理性を上手く抑制(コントロール)できない。
頭がクラクラしてくる。
さっきのカクテル、絶対度数の強い酒混ぜてあったのだろう。
「ねぇ、グラハム・・・ご、ごめんね」
の言葉、一つ一つに心臓が反応して理性の1本、また1本と切っていく。
私は彼女の顎を持ち上げジッとその顔を見つめた。
「グラハム・・・?」
「」
体が・・・・・・言うことをきいてくれない。
体が、心が・・・・・・・・・を欲している。
ドレスから見える、白い絹のような肌。
大きく開かれ見つめてくる漆黒の瞳。
熟れた果実のように瑞々しい唇。
ああ、もうだめだ。
「私を」
「え?」
「私を・・・満足にさせたら、許してやる」
理性の、最後の1本が切れた。
切れたと同時に欲望に全てを預け、狂ったように・・・彼女を求めた。
「あぅっ・・・あン・・・・グラ、ハム・・・・・やぁン!」
「指はまだ、入りそうだな。ホラ、しっかり立っていろ」
「ひゃっ!あっ・・・・・もっ、指は・・・・コレ以上・・・・・・ぁあん!」
貪るようにキスをして、体中に赤いキスマークを残して
ドレスのスリットから手を侵入させ、彼女の太腿を撫でるよう
手で触れて、指をナカへと入り込ませる。
規則的に動かしていた指だがもっと
刺激を与えるように、バラバラに指をナカで動かす。
2本・・・・・2本から3本と指の本数を増やしていく。
そのたびには甘い声を上げて啼いていた。
「もぅ・・・あぁっ、イカせて・・・ぉ、願ぃ」
「君はいつの間に、そんなおねだりなんか覚えたんだ?」
「グラハム、お願いイカせて・・・・・あぁっ・・・・・あ」
「ダメだ」
「あっ!?」
は絶頂を懇願するも、私は彼女のナカから指を一気に抜いた。
突然の喪失感に、は悲鳴にも似た声を上げる。
「やっ、あ・・・な、んでっ」
「私と一緒にイクんだ。一人だけイイ思いはさせない。言っただろ?私を満足させてくれ、と」
「ぃじわるぅ」
「意地悪で結構」
そう言って、私はの両足を持ち上げる。
もちろん彼女は壁に寄りかかってるが、それでも危険と思い――――。
「。私の首に腕を回して、しっかり抱きついておくんだよ」
私の言うとおりには私の首に腕を回し、しっかりと抱きついた。
昂りが、早く早くと言わんばかりにドクドクと脈打っていた。
甘い吐息を口から零すの姿に心はおろか、体までも興奮して行く。
「、可愛いよ」
「グラ・・・ハム」
「だから君は・・・誰にも渡さない」
そう、の耳元で囁いたと同時に
昂りを一気にのナカに挿れた。
「あぁああ!!あっ、あン・・・・グラハム・・・もっと・・・ゅ、ゆっくり・・・っ」
「その言葉は受理できないな。何せ、今の私には余裕がないから」
「ひどぃ・・・あッ、ぁあっ・・・ダメ、ソコッ・・・・・んんっ!」
すると、の好きな場所に昂りが擦れた。
それすらも見逃さず、私は腰を激しく動かし始める。
「あっ・・・アァン・・・・・ゃ、ヤダッ!!ソコは・・・ダメだってぇ・・・ぁン、あぁあ!」
「ああイイ顔だな。もっとその顔、私によく見せておくれ」
快楽に溺れる彼女の表情。
口から零れる甘い啼き声。
繋がり合う場所から聞こえるイヤラシイ音。
そこが外だと分かっているのに自分達の世界に入り込んでしまい
もっと、もっと私を欲してくれ、と・・・望んでしまう。
飢えた欲望を、満たすかのように。
―――カツ、コツ、カツ、コツ。
「おぃ、式典中だぞ?いいのかよ、勝手にドックに入って」
「大丈夫だよ、誰も気づかないって」
「そうだよな。でも無断で今からエーカー中尉のフラッグに乗るとか」
「中尉に知られたら、確実に俺ら大目玉だな」
すると、ドックに入ってくる2人の男が居た。
私の名が出るということは、同じ部隊の者ということが分かった。
「グ、グラハム・・・だ、誰か来た」
「だから?」
すると、が小声で私に言う。
が、私はそんなことお構いなしだった。
「だって、誰かにこんな所見られたら・・・グラハムが上の人達に、怒られちゃう」
「別に、彼らが告げ口がするとは思えないし。ましてや、私の実績を信頼するものが此処には大勢居る。
たかが2人の部下が告げ口をしたところで、私の階級も信頼も落ちるとは考えにくい」
我ながら、凄いヘリクツを並べてみた。
フォローする人間はいくらでも居る。
ジャックやハワード、ダリルだって居るし。
特にカタギリにはもしものときのことを頼んでいるから別に心配はしていない。
しかし、目の前のは
今にも見つかってしまうのではないかという心配を視線で送っていた。
ふと、面白いことが頭を過る。
「そんなことより、なぁゲームをしないか?」
「ぇ?」
突如、私は面白いことを思いついた。
「今から口を塞いで、彼らが此処を出るまで我慢できたらすぐにイカせてあげよう」
「出来なかったら?」
「部屋に戻って奉仕活動でもしてもらうかな?君が私の上に乗って、ね」
「わ、分かった。我慢すればいいの?」
「ああ。在り来りで簡単なゲームだよ」
何と無謀なことだろうか。
確実にバレる事を考えているが、まぁ何とかなるだろう。
「だが手で塞ぐのはナシな。私だって君の腕があるからだいぶ楽に出来るんだ」
「じゃあ」
「そうだな。・・・・・・コレでいい。コレを咥えて」
私は胸ポケットから白いハンカチを取り出しに咥えさせた。
ああ、なんとソソられる光景だろうか。
今にもゲーム云々投げ出して
腰を激しく動かし、彼女のナカをメチャクチャに壊したいものだ。
「じゃあ、いいか?ゲーム、スタート」
「んっ!?・・・んんっ・・・・・んふっ」
小さな掛け声と共に、私は腰を激しく動かす。
その間は口にハンカチを咥えながら、必死に声を押し殺している。
「んぅ・・・ンッ・・・んんっ・・・ふっ・・・」
「堪えてるも可愛いな。もっと攻めて、壊してやりたい」
「んーっ・・・・んん・・・!!」
耳元で低く囁くと、は目にたくさんの涙を溜め首を横に振る。
そんな態度されても、誘ってるだけで
私は更に最奥へと突き上げる。
「おぃ、何か声、聞こえないか?」
「ああ。唸り声って言うか」
「中尉のフラッグの方向から聞こえてきてるぞ」
「お、おぃ、行くのかよ〜」
すると、彼らが私たちの声に気づき始めた。
そしてゆっくり、ゆっくりと足音が聞こえてくる。
「んぅ!?・・・・・・ン・・・んんーっ」
「どうした、?・・・・・・もしかして、此処でやめたいとか思ってないだろうな」
目の前に居るをみると、彼女は目を瞑って首を縦に振る。
つまり、今すぐに行為をやめて欲しい言っているようにも思える。
「やめる必要がどこにある?このまま続けようじゃないか」
「ンッ、んんっぅ」
「喋りたいのか?その代わりバレるぞ。君がこんな淫らな姿で、私が犯している場面をな」
「んっ・・・ふぅ・・・ンんッ」
「それとも、そんなにウチに帰って私に奉仕するが嫌なのか・・・なあ、」
私が、の耳元で低く囁くと―――――。
「グラ・・・ハムッ・・・も、もぅ・・・」
白いハンカチが、の口から零れ落ちた。
甘い吐息が私に吹きかかり、頬からは涙が滴り落ちる。
「ゲームオーバー。の負けだ」
「え?あ、ひゃっ!?・・・アッ、あぁン・・・ダメェ!!グラハム・・・ンぅ!!」
私が激しい律動を始めると
口からハンカチを落としたは、声を出し啼き始めた。
甘い声がドック内に再び響き渡る。
「!?・・・エ、エーカー中尉!??!」
「え!?・・・あ、ちゅ、中尉っ!?」
「ああ見つかってしまったな」
2人がようやく私とを見つけ出した。
が、彼らの顔は私たちの光景を見て、赤く染まっていた。
私は彼らに見せ付けるかのようにを犯し続ける。
「ところで、君たちは・・・・何故、こんな所にいるのかな?」
「アッ・・・や、あぁン・・・・ンぅ・・・はぁ、ぁん!」
「え!?ぁ・・・そ、それは・・・その」
「別に、式典が退屈だとか・・・・・そういうのではなく」
「じゃあ、どういう理由があるんだ?」
「んン・・・・・あぁん・・・ぁ・・・・・あン・・・・・だ、めぇえ・・・・・あぁ!」
「そ、それは」
「そのぉ」
彼らは若干目のやり場に困っている、そして困惑している。
なにせ、全部会話を聞いていたんだからい逃れは出来まい。
私のフラッグに乗ろうなど100年早い。
「まぁ、今回は大目に見ようじゃないか・・・・・こんな現場を目撃されたのだし」
「はぁっ・・・ぁん!グラ・・・ハム・・・やぁっん・・・!!」
「ハッ!ぁ、ありがとうございます!!」
「だが・・・もし私のフラッグに無断で乗ろうと考えているのなら」
私は鋭い眼差しで2人を睨みつける。
その眼光に2人の肩は竦み―――――。
「「失礼しましたぁー!!!」」
その場からさっさと退散させた。
此処まで睨みをきかせ、彼らに忠告をしたのだから
二度と私のフラッグに乗ろうとは思わないだろう。
「グラッ、ハム」
「あぁ、すまないな。そろそろイクか?」
ようやく邪魔者が消え失せ、に顔を向ける。
彼女はもう限界を感じていたらしく、息が荒い。
私が促すと、すぐさま首を縦に振る。
本当にその仕草ですらたまらなく愛おしく思えてしまう。
「まったく君ときたら、私の理性を崩壊させる気か?」
「ぁっ!?・・・あ・・・やっ・・・・あ、ああ・・あぁあんっ!!」
「帰ってからたっぷり、私に奉仕するんだぞ・・・」
「あン・・・ダメェ!!・・・・・グラハム・・・・ソコは・・・・ぁあん」
「返事はどうした?」
「すっ、する!何でもするから!!・・・・・お願いっ、もぅ・・・っ」
「いい返事だ。私も、限界だ」
私は彼女の返事を聞くと、律動を一段と激しくする。
卑猥な水音が性欲を更に掻き立てる。
「グラハム・・・ぁ、っ・・あぁっ・・だ、め・・・イッちゃぅ!」
「私も、イキそうだ・・・・・出すぞ」
「ぁ、ぁあ・・・――――あぁあ!!」
私は己の欲望をのナカに吐き出すと
彼女はそれを全身で受け止め、体が痙攣していた。
と、同時はあまりの快楽の大きさと、野外での行為、加えて
誰かに見られてしまったという恥ずかしさと耐えていた疲労により私の胸に倒れこんできた。
「?・・・ま、いいか。後はウチに帰ってからのお楽しみということで」
私は微笑を浮かべ、しばしの余韻に浸っていた。
余韻に浸った数分後。
上着をに着せ、抱きかかえたままドックから出る。
「?・・・・・・・カタギリ、居たのか?」
すると、其処にはカタギリが待ちぼうけをしていた。
「君がさんを連れて此処まで来るの見てたからね。もういい頃かなと思って様子を見に来たんだよ」
「成る程。しかしさっきはすまなかったな、君に全部を押し付けて」
「いいさ。もしものことを考えてインタビューよりもさんを優先すると踏んでたからね」
「ありがとう。おかげで助かったよ」
「お役に立てて何よりさ」
そうやって外で軽い会話を弾ませる。
「今からどうするの?なんなら、僕がさんを君の家まで送るけど」
「いや、いい。私も帰る。丁度嫌気が差していた頃だったしな」
「国一の優秀なファイターが、いいのかい?上層部が黙っていないだろ」
確かに、この後の式典に出ないというのは怪しまれるに違いない。
それで後になって上層部のお偉いさんたちに叱責されるだろうが・・・・・・――――。
「今、私の腕の中にはが居るからな。出来れば彼女は私自身で連れて帰りたい」
「はぁ〜・・・連れてきた僕の間違いだったね」
「フッ、私は逆に感謝してるくらいさ。後をよろしく頼むぞカタギリ」
「仕方ないな・・・・まったく」
カタギリに挨拶をして、私は踵を返し歩き始める。
「さて、お姫様。帰ってからのお楽しみを忘れるなよ」
そう言って、私はのおでこに優しくキスを落とすのだった。
闇夜の悪戯
(闇が包む夜、さぁ始めようか)