『Mr.ブシドー・・・お客様です』
「通せ」









管制塔から、通信で知らせが飛んできた。

客?・・・はて、今日は誰かと会う予定があったか?

それとも、カタギリ司令か?と考えていると・・・









--------ビーーー!!





『Mr.ブシドー・・・お客様をお連れしました。』
「入れたまえ。」






出入り口で、部下が知らせを居れ私は入るよう許可をする。
そして、自動ドアが開く

私は窓から空を眺めていた視線を、すぐさま入り口に向けると・・・










「っ!?・・・!!」
「グ・・・じゃなくて・・・Mr.ブシドーさん、こんにちわ」







其処に居たのは、何を隠そう・・・私の恋人、いや妻になるが居た。
部下は会釈をして、すぐさま引っ込んだ。

私はすぐさま、に近づく。












「コラ・・・あまり此処に近づいてはいけないと言ったはずじゃないか」
「だ・・・だって・・・グラハム、いつも切羽詰ったような顔してるんじゃないかと思って・・・」
・・・心配し過ぎだ」
「聞いたよ・・・ジャックさんは連合正規軍に居るって。だから、グラハム・・・一人ぼっちだって・・・」
「(あんの、バカジャック)」








どうやら、以前の私の部下・・・いや今でも私の事を
慕っているジャック・ワトソンはに出会えたらしい。
そして、自分の所属しているところと、私の所属している部隊が違うことを話して

多分それを心配してはここにやってきたのだろう。











「ねぇ、ホントに一人ぼっちなの?」
「・・・
「今、軍も・・・AEUとか人革連とかユニオンの集まりだし・・・アロウズだって・・・同じだし・・・」
「だからって、わざわざ来ることないだろ?」
「で、でも・・・心配、だったから・・・」









そう言って、は私に抱き付いてきた。

あぁ、もう・・・こういうところが心配性な彼女。

だけど、一つ一つ私の事を気にかけてくれて、凄く嬉しい。


私はそんなを抱き返した。












「大丈夫だ・・・私は一人でも」

「やっぱり、一人ぼっちなの?」

「軍では一人だが・・・外に出れば、君やカタギリ、もちろんジャックだって・・・多くの人が居る。」

「で、でもっ」

「私はね、君が居てくれるだけで充分なんだよ・・・軍では確かに一人だけれど、いつも
私の側には君が居てくれるじゃないか。」

「・・・グラハム」

が4年前、私の誕生日プレゼントにくれたお守りだって・・・肌身離さず首から提げている。」

「持ってて・・・くれてるんだ、・・・嬉しい」








ちょっとした笑顔が、私の支え

君の愛しい声も、仕草も、全部・・・一人ではないという証拠。
















「でもさ」

「ん?」

「・・・ネーミングセンス・・・考えようよ・・・何、”Mr.ブシドー“って・・・」

「コレはいい名前じゃないか!・・・武士道=ジェントルマンスピリッツだよ!!」

「意味わかんないんだけど」

「武士道とは、カタギリから聞いた話で・・・太古の人類が志した道らしい。
素晴らしいものじゃないか!!!人類が残した道を私は志そうとしているのだよ!!分かるか?」

「いえ、あの・・・先生、わかりません・・・何のことやらさっぱり」

「やはり、君はまだお子様だな。」







私はニコニコしながらそう言って、の頭を撫でた。







「も、もう!!からかわないでって!・・・か、帰る・・・心配して損した。」
「あー、ゴメンゴメン・・・悪かった、私が悪かったから機嫌を直しておくれ。」







帰ろうとして、踵を返した
後ろから私は抱きしめ、動きを止めた。








「心配してきてくれたんだな、ありがとう」
「当たり前です。・・・じゃあ、私帰るね。夕飯の準備しなきゃ」
「帰る、のか?」





なんだか、昔のクセが抜けないのか・・・一人で帰らせたくない。


以前は一緒に軍に居たときは、一緒に帰っていたが
今の私の状況・・・いつ、出動命令が出るか分からない立場に居る。







「帰りますよ。・・・ご飯作って待ってるから」
「だ、だが・・・」
「昔のクセ、抜けてないの?」
「・・・・・・」






どうやら、彼女にまでも見抜かれているらしい。

すると、はクスッと笑みを浮かべた。







「ダメだよ・・・一緒に帰るなんて言い出しちゃ」
「だが・・・っ」
「もう、こんなんだったら来なきゃよかったかしら?・・・いつまで経っても貴方は子供みたいな人ね」
「そうさせているのは君なんだ・・・






そう言って私はを強く抱きしめた。


4年前も、一人で帰ると言うを・・・私は仕事を投げ出してまでも家に帰ろうとしていた。
アレから随分と時間が経ったのにも関わらず・・・私はどうやら彼女に甘えたい。












「お家で待ってるから」

「なら、私も帰る」

「あのね・・・」

「わかった・・・じゃあ、キスさせてくれたら・・・私も我慢しよう」

「うん、そこら辺は成長したのね・・・エライエライ」








貶されているのやら、褒められているのやら・・・よく分からない。

多分正解は・・・後者だと思っておこう。








「キスだけよ」
「分かっている。」
「じゃあ、どうぞ」







そう言って、は目を瞑り、キスの体勢になる。
あぁ、そんな風に待たれては・・・体に赤子が居ようが思わず襲いたくなるだろ

いやいや、大事なの体・・・赤子だって大事だからな。

其処は考えて・・・抑えるぞ。



そう心の中で言い聞かせつつ、私は彼女と唇を重ねた。











「んっ・・・ふぅ・・・んン・・・ッ」






最初は啄ばむ感じで、優しく

でも徐々に荒々しく、舌を口腔内に侵入させ、互いの唾液を絡めあう。










「んっ・・・あふ・・・グ、グラハム・・・も、もう・・・ダメッ・・・いいでしょ」

「まだ、が足りない。」

「ちょっ!?・・・何処に手を入れてるのよ!!」








どうやら、抑えこむ力すら私には既に無いらしい。

の服の中に手を入れて、彼女の柔らかく、滑らかな肌に手を滑らせていく









「ちょっ・・・ちょっと!!だ、ダメって!!!」
「大丈夫だ・・・触るだけ、触るだけだよ・・・
「ダメったら!!!ダメ!!」
「触るだけなのに、実はもう感じてるんだろ?フフフ・・・・可愛いな、は」
「グ、グラハム・・・誰か来たらっ・・・!!」
「誰も来ないよ。」








そう言って、私はの上半身を優しく手で
撫で回していく。

あぁ、この素肌の感触・・・まさしく、の感触だ。

胸に、触れてもいいかな






「ねぇ、・・・胸、触っていい?」

「え!?・・・や、・・・ダメ!!!!ダメに決まってるでしょうが!!!!」

「胸触ったらやめるから・・・ね、触らせて」

「やめてよ変態!!!」

「変態とは・・・フッ、一種の褒め言葉じゃないか。」

「やっ・・・やだ!!!グラハムの変態!!グラハムのバカ!!!」

「ハハハハ・・・可愛いなぁ。・・・あ、手が胸に行きそうだ・・・もう触るぞ、私の我慢の限界だ」

「少しは学習してよ!!!本当に、誰か来たら・・・っ」































「Mr.ブシドー・・・あの・・・・・・




「「」」





すると、部下の一人が部屋に入って来た。


が、


思わずの光景に驚きを隠せない。
何せ、若干私がを襲おうとしている感じなのだから・・・もちろん私の左手はの服の中





だが、私は自分の時間を邪魔されるのが一番不愉快で・・・大嫌いだ。





だから





「ちょっ・・・んぐっ!?」



私はの服の中から手を出し
彼女の目と口を塞いだ。


そして、入って来た部下を凄まじい睨みをきかせる


何用かな?

「ふぇ?!!・・・あ、あぁあ・・・い、いや・・・しょ、処理してほしい・・・案件が・・・ッ」

それで?

「し、司令官から・・・の・・・モノ・・・なので・・・早急に、目を・・・通して・・・欲しいとのことですので」


「そうだな、分かった。書類を其処に置いて
さっさと出て行ってくれないか?邪魔だ)」

「は・・・はぃいい!!!失礼しました!!!!!!」






部下は、書類を置いてそそくさと出て行った。
出て行ったと同時に、の塞いでいた目と口を解放した。








「な、何今の?!」
「ん?は知らなくていいこと」
「ねぇ、今さっきの見られたよ・・・私の体、絶対に・・・私お嫁にいけない」
「私のところにお嫁に来るじゃないか。そうか、確かに見られたな・・・(
後で分からないように始末するか)」
「も、もう!!!淡々と答えないでよ!!!もう、グラハムのバカ!!!」
「フフフ・・・まったく、君は・・・どうやらお仕置きが必要らしいな」
「ひぃい!?」
「繋がれないかわりに・・・たっぷり可愛がってあげるよ」









結局のところ

のことに関したら・・・私は、何一つ変わっていないということだ。









仮面の奥に隠された素顔は
(4年前となんら変わっていない、変態という素顔)




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