「グラハム」


「仲間が死んだ。これ以上、奴らは・・・ソレスタルビーイングは何がしたいんだ」








ただの、エゴに過ぎなかった。





私の決定力不足で、ジョシュアに次いで、ハワード、そしてレイフマン教授をも亡くしてしまった。











私には何が足りない?


私には何がいけない?


私には、私には・・・・・・。










「グラハム、もういいよ。責めないで」


「私が無事に帰ってきても、これ以上仲間や助けてくれた人を亡くして、私は・・・っ」







泣きたくても、泣けなかった。




何も出来なかった自分が悔しくて

助けてあげれられなかった、自分がちっぽけに見えて。











「グラハム、少し落ち着いて」


「大丈夫だ。私は大丈夫だ。しかし、何がいけなかったんだ。一体何が私には足りないと言うんだ?」


「でもっ」


「うるさい、黙っててくれ!大丈夫だと言っているだろ!!・・・・ぁ」













思わず、我に返った。



目の前にいるが泣きそうな顔をして。

それでも、一生懸命に堪えて―――――笑ってみせた。











「そ、そうよね。ごめんなさい、私ったら・・・気づかないで」


、すまない。あんな強く言うつもりじゃ」


「いいの。貴方が謝らなくても、私が悪いのよねごめんなさい」


、違うんだ」


「少し頭冷やしてくる。ホント、ゴメンねグラハム」


、待ってくれ!」













伸ばしたはずの手が何故だかに届かなくて

君が去っていっても、私は追いかけなかった。







だって、君が戻ってくるとばかり思っていたから。







でも、君は












戻ってこなかった。













あぁ、どうして傷つけたりしたんだろう。




私の不甲斐ない言葉や振る舞いで、君を傷つけてしまった。













その日を境に彼女は部屋に戻ってこなくなり
私は唯一の光を、失った。








深淵
(深い淵に私は迷い込んだ。君という光を失くして)
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