それは、もう誰も居ない放課後の学校内だった。
「ジョシュア・・・・」
「・・・・何だ、グラハムか。」
ジョシュアが1人校内を歩いていると、彼が敵視している数学教師、グラハム・エーカーが
笑みを浮かべながらジョシュアに近づいてきた。
「私じゃ、悪いのか?」
「まぁな。・・・・で、何の用だ?俺は忙しいんだが。」
「嘘をつけ。別にすることもないから、校内をうろついているクセに」
「ほっとけ。」
ジョシュアは図星を付かれ、自分に話しかけてくるグラハムを言葉で突き放す
彼はこの学校内でグラハムの事が心底嫌いであり、いつも優位に立っているグラハムが気に入らなかった
「お前・・・・何だ、そのだらしない格好は。」
「ん?これか・・・・ちょっとな。」
すると、ジョシュアがグラハムの衣服が乱れていることに気づいた
朝はキチッと、それこそ皺一つもなく、綺麗だった青のブラウスが
今は襟上二つのボタンが外れ、ブラウスには無数の皺。そして首にあるはずの黒のネクタイがなかった
そして、ジョシュアの問いかけにグラハムは曖昧な返答をした。
明らかに何かを隠している素振りだ。
「・・・・お前、何か隠してんだろ」
「何のことだ?」
「てめぇの服だ。何でそんなに乱れてるんだよ・・・・別に激しい運動でもしたワケでもねぇのに」
「したさ・・・・今しがた」
「は?」
慌てる様子もなく、ましてや余裕たっぷりな表情でジョシュアの問いにグラハムは答えた。
あまりの事でジョシュアは眉を歪めた
「どういうことだ、それ?」
「言ったとおりさ。・・・・ジョシュア、ちょっと来てくれないか?君にも手伝って欲しいことがあるんだ。」
「断る。」
グラハムの誘いにジョシュアは即座に拒否と答えた
当たり前だ。彼はグラハムのことが嫌いなのだから安易に好きでもない奴に付いていくはずがない
「君じゃないとダメなんだ・・・・頼むよ。」
「断る。・・・・てめぇのことは、てめぇで片付けろ。」
ジョシュアは踵を返し、グラハムの前から去ろうとした。
「さんが、どうしても君じゃなきゃダメだと聞かないんだ。」
「・・・・彼女が?」
とは学園のマドンナである・・・・・彼女のことだ
グラハムの口から彼女の名前が出た瞬間、ジョシュアは振り返りグラハムを見た。
そんな彼の顔を見たグラハムは笑みを浮かべた。
「そう、彼女が。今、ちょうど個人授業中でな・・・・君も知ってるだろ?
小テストでは悲惨な点数を取るが、本番のテストになると・・・・」
「類稀なる才能を発揮し、常にトップをキープし続けてる。知ってるさ、それくらい・・・・だが、何故個人授業なんか」
「今日の小テストであの子はついに0点を叩き出した。いくらトップをキープしているからと言って
普段がこれじゃあ、私も黙っちゃいないさ・・・・だから、この際君も彼女にお仕置きを加えてみるのは?」
「お仕置きって・・・・お前なぁ」
グラハムの言葉に、ジョシュアは呆れかえっていた。
彼の恥ずかしい発言はいつものことなのだが、何だか雰囲気がいつもと違うことに
ジョシュアは気づいていた。
普段は柔らかい空気を纏い、生徒に対しては優しい彼なのだが
今はまるで獲物を狩るハンターのようで、見つけたら死ぬまで離さない。また、何を考えているのか
分からない表情で微笑んでいる姿は恐怖とも思える
「手伝って・・・・くれるか?」
「ったく・・・・少しだけだからな」
「感謝する、こっちだ。」
しばらく考えたジョシュアはグラハムについていく答えを出した
グラハムは礼を言い、彼を引きつれ彼女の居る場所へと向かうのだった。
-----カチャッ・・・・ガチャ。
「おい、個人授業って・・・・此処、保健室じゃねぇか」
「そうだが・・・・まぁ入ってくれ」
ジョシュアがグラハムに連れてこられた場所は普通の教室ではなく
保健室だった。
しかも、鍵を閉めるなど何とも用心深いことだ。
たかが、個人授業で此処までする必要があるのかと、ジョシュアは心の中で思っていた。
-----ガチャン!
「って・・・・何、鍵閉めてんだよ!」
「何でって・・・・閉めなくては、個人授業の意味がないだろ」
突然、鍵を閉めたグラハムにジョシュアは驚きを隠せない
グラハムはそんな慌てたジョシュアに対して怪しい微笑を浮かべ、カーテンが
閉まっているベッドに近づき、カーテンに手をかけ開けた。
------シャーッ。
「っ!?」
「んっ・・・・あ、やぁ・・・・せ、先生ぇ」
グラハムがカーテンを開けた瞬間、ベッドには生徒であるが
手首をネクタイで縛られもがき苦しんでいた・・・・ネクタイは、今朝方グラハムがしていたものだった。
「エー・・・カー・・・せ、んせっ・・・・も、はや・・・・く・・・・」
「、さっきもあげただろ?もう欲しがって・・・・まったく」
すると、グラハムは笑いながらベッドに縛られているに近づき
ベッドに乗りあがり、彼女の首筋に顔を埋めキスをする。
「・・・お、まえ・・・・何、してんだ」
「何がだ?」
「何、生徒に手ぇ出したんだよ・・・・バレたら、クビで済む問題じゃねぇだろ!!」
ジョシュアはグラハムの行動を見て、すぐさまから離し
の手に巻かれたネクタイを解く
「大丈夫か?」
「・・・・ジョ、シュア・・・・せ、んせ・・・・」
「なっ・・・・ンッ!?」
すると、手が自由になったは突然ジョシュアに口付けをする
あまりの事でジョシュアは驚きすぐさま突き放した。
「ハァ・・・・ハァ・・・・どうした、って・・・・いうんだ・・・・」
「強力な媚薬を飲ませたんだよ。今の彼女は思考すら狂っている。」
「せ、んせ・・・・もぅ・・・・早く・・・・シテ」
「はいはい」
は弱々しい声でグラハムを呼ぶ
彼は呆れた声を出すも、その顔はとても楽しそうな顔をしていてを抱きしめた。
「何故・・・・俺を、連れてきた?」
突然、ジョシュアがグラハムに問いかけた
するとグラハムは妖しい笑みを浮かべながらジョシュアを見る
「言っただろ、君にも手伝って欲しいことがあるって・・・・」
「まさか、お前・・・・っ。狂っているのは彼女じゃない・・・・お前だ。」
「そうかもな。だが・・・・君だって、彼女の体に触れたいとか思っているはずだ。・・・・こんな風に」
グラハムは言葉を止め、のスカートの中に手を忍び込ませた
「あぅン!?・・・・やっ、あぁ・・・・せ、んせ・・・・ソコ、あぁあん!!」
「さっき、シたばかりなのに・・・・もう、こんなに濡らして・・・・イヤラシイ子だな、」
のスカートの中、彼女の蕾をグラハムは指で掻き乱しながら横目でジョシュアを見た。
その瞳はまるで、猛獣のような眼差し
”早く、こっちに来い“と言う様に、ジョシュアを誘う視線
「やっ・・・・あ、あぁ・・・・はぁ、ぅ・・・・ンッ・・・・せん、せ・・・・もっ、と」
「ココをこんなに濡らして、もっとはないだろ。なぁ・・・・」
「あぁん!・・・・ぁ、ソ・・・ソコ・・・・もっと・・・あっ、あぁ・・・・やぁン」
グラハムはスカートの中に入れた指の動きを止めず、掻き乱す
ぐちゃぐちゃ、とイヤラシイ音がその場に響き渡り、ジョシュアは思わず顔を背けた。
「ジョシュア」
「・・・・っ」
グラハムに名を呼ばれ、ジョシュアは彼の顔を見る
彼に表情はまさしく悪魔そのもの・・・・黒い微笑をしていた
「手伝って・・・・くれるんだろ?」
「っ・・・・つまらなかったら、帰るからな。」
「つまらないはずないさ・・・・存分に楽しめる」
「楽しむか・・・・フッ、最低な言葉だな」
「最高の褒め言葉と言ってもらいたいな」
グラハムの誘惑に負け、ジョシュアがベッドに乗る
そして、グラハムはようやくのナカから指を抜き、彼女の耳元に囁いた
「さぁ、・・・・今日は、3人で楽しもうじゃないか」
そして、全てが始まった
甘い蜜を求めて
秘密の花園に迷い込んだ
(踏み込んではいけない領域に、彼は踏み込んでしまった・・・・もう戻れない)