「・・・はぁ〜」





最近、ため息が多くなった。


原因は、この間のエーカーさんとのお出かけがきっかけなのだと思う。




あの人は、どうして仕事先の人たちの前で
私のことを<友達>と答えたのだろう。


それは、当たり前な答えで
自分の中では納得のいく答えのはずなのに。




どうして、それだけじゃ・・・満足も納得もしていないのだろう。




此処数日、そればかりを考えて
ため息だけが零れていった。







「・・・はぁ〜」


「ため息が多いぞ、


「あ、アンナ」






すると、後ろから頭をコツンとアンナに叩かれた。






「ため息ばっかりすると、幸せ逃げちゃうよ?」


「ぅ、うん・・・そうだけど・・・はぁ〜」


「ほらまた。どうしたの?」







アンナは心配そうな顔をして私の顔を見る。


私はどうしても、胸の中にあるもどかしい気持ちが
取り除けずにいたので思い切ってアンナに話すことにした。







「私ね、よく分からないの」


「分からないって?何が分からないの?」


「この間、エーカーさんと・・・一緒に出かけたとき、エーカーさんの仕事先の人に会ったの」


「それで?」


「それでね、エーカーさん・・・私のこと聞かれて・・・”友達です“って答えたの」


「ふぅーん・・・それで、は悩んでるの?」







アンナにそう言われ、私はコクンと頷く。



どうして、あそこでそういう風に言ったのか。



多分外れていないはずの答えなのに、どうしてもそれじゃあ納得しない。
今まで、自分とエーカーさんの関係はそんな関係のはずだった。



この間のことで、私の頭の中は・・・――――。







「考えれば、考えるほどエーカーさんのことばっかりで。
悪い人じゃないって分かってる。だって毎日来てくれるんだもん。目を見ても分かるよ。
あの人は絶対に悪い人じゃない・・・とっても、とっても優しい人だって。
優しくて、頼り甲斐があって、側に居てくれるだけで安心する。そんな人のことばっかりで・・・」




。私、前にも一回アンタに聞いたんだけど・・・もう一回聞いていい?」



「え?」





























「エーカーさんのこと、好きなの?」





「え?」






アンナにそう言われた瞬間、私の心臓が大きく動いた。








「あ・・・そ・・・それは・・・」






アレ・・・?



どうして、私・・・否定しないんだろう。


前は、あの人のこと・・・好きって言われたら
自分じゃ似合わないから全然違うと、そう否定していたはずなのに。


今はどうして・・・あの人の事、好きか?って聞かれただけでこんなにも
心臓が高鳴って、何とも言えない想いが溢れてきて――――。










お店に来る、あの人を心待ちにして
無意識で目で追いかけて。











さん、こんにちは。今日もいい天気ですね』









あの人の笑顔を見るだけで、傷ついた心が和らいでいった。








「私・・・でもっ・・・」



「自分じゃつり合わない、って思ってるの?」



「だって・・・エーカーさんみたいな人、きっともっと良い人が居る」








きっと、あの人には自分よりも相応しい人が居るかもしれない。

私じゃきっと、ダメなのかもしれない。









「でも・・・でもね。私、あの人の心の中に、居たい。隣に立てなくても、いいの」










少しでも・・・貴方の心の何処かに私を置いてくれるだけで、それだけでいい。




私も、貴方の事を心の中で思い続けています。






たとえ、この気持ちが伝えられなくても・・・―――――。








「アンナ」


「答えが出た?」


「私・・・エーカーさんのこと好き。好きで、居たい。叶わなくてもいい。
あの人の心の何処かに、私・・・居たいの。それじゃあ・・・ダメかな?」


「いいんじゃない別に。そういう考え方もアリだと思うし」








私の出した答えに、アンナは優しく頭を撫で笑ってくれた。




ようやく、私の中で納得した答えが出てきた。



私は、あの人のことが好きだから・・・気持ちの整理がつかなかった。


だから、何処か・・・戸惑っていた。








「こんにちは、さん」


「あ、いらっしゃいませ・・・エーカーさん」





すると、タイミングよく
いつものように、エーカーさんが現れた。


私はすぐさま彼に近づく。






聞いてください、エーカーさん。


私、貴方のこと好きです。


でも、この気持ちは伝えません。

うまくどう表現していいのか分からないし
きっとご迷惑になると思うので、言えません。







「?・・・どうかしましたか?」


「いいえ」







でも、いつか伝えるときが来たら伝えます。











私 は 貴 方 が 好 き で す 。











Overflow-気付いたキモチ-
(心は知らずに貴方だけを見ていた。気付けば貴方を好きなキモチで溢れていた) inserted by FC2 system

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