「・・・っ・・・!」
「声、押し殺さないでください・・・ちゃんと、聞かせて」
「はぁ・・グラ、ハ・・・ッン!!」
白い、絹のような素肌。
手でその全てをなぞれば・・・体が敏感に反応する。
「はぁ・・・あっ・・・グラ、ハム・・・ッ」
「何ですか、姫」
「好き・・・好きよ・・・」
「私もですよ、姫」
そう言って、また最奥を貫いた。
そのたびに姫は甘い声を上げて啼く。
何度も名も知らない女と寝た。
だが、殆どが満足するほどのものじゃなかった
だって、それは・・・私が本気じゃなかったから
すべて、己の欲を吐き出すための・・・そんな他愛もない遊びと同じ。
だけど、彼女は・・・姫だけは違う。
心から愛し、慈しんだ。
心から慕い、見続けていた。
だからこそ、本気になれた・・・本気でこの方を愛せた。
「姫・・・姫・・・っ」
「ぁっ、ああっ・・・あ、あぁん・・・グ、ラハムッ」
想っても、願っても、決して届くはずがないと
そう、思っていた。
だけど、姫は・・・全てを受け止めてくれた。
私の言葉も、声も、全部・・・全部・・・
貴女は違う・・・貴女は、私を本気で愛してくれる
悲しいかもしれない。
此れが最初で最後かもしれない。
だから、お願いです。
「姫・・・もっと、私の名前を・・・呼んで」
「グラ、ハムッ・・・グラハム・・・ふぁっ、あ、ああっ!!」
「もっと、もっと呼んで・・・姫、もっと呼んで」
「ああっ、あ、あ、・・・グラハム、あ、グラハムッ!!」
どうか、あと少しだけ
貴女の側に・・・貴女のナカに居させてください
決して許されないと分かっていながらも
こんな事をしてしまった、私の望みを受け入れてください。
あともう少しだけの高望み
(許されない恋に手を染めてしまった私を許してください)