「君が好きだ」
そう言われた時は、何が何だか分からなかった
誰も居ない放課後の教室
帰り支度をしていた私に、学校一人気なグラハム・エーカー先生からの告白を受けた
私は何も言えず、先生の顔を見ていた。
いや、正直思考回路が停止してしまったが
私は笑顔で先生に答えた。
「何言ってるんですか、エーカー先生。私と先生は、教師と生徒ですよ・・・」
「それがどうしていけないんだ」
「え?」
すると、先生は普段かけている眼鏡をはずして私に近づいてきた。
突然鼓動が凄い音を立てて鳴り響いていた。
夕陽で光り輝く、金色の髪
獲物を射るような、翡翠色の瞳
人形のように完璧な、容姿
逃げてと体に伝えるけど
うまく反応してくれない
その間も、先生は私に近づいてくる
「どうして、君との恋愛が赦されないんだ?」
「そ、それは・・・っ」
「私が、教師で・・・君が生徒だから?」
「そ、そうですよ。そんな当たり前な事聞かないで下さいよ・・・もう、先生も冗談が上手いですね」
私は笑いながら鞄を持って
その場から逃げるように去ろうとした
「待ってくれ」
「っ!?」
すると、先生は私の手を握った
握られた瞬間心臓が大きく跳ねた
「確かに、私と君は教師と生徒だ。だが・・・この教室一歩出れば、君はただの女の子なんだよ」
「なっ」
「そして、私もこの教室を出ればただの男だ。君は生徒じゃない、女の子なんだ。」
「せ、んせ」
「君が好きなんだ・・・そう、君が入学してきたときから」
心臓が凄い音を立てて、鳴り響いて
言葉が出てこない
どう言い返していいのか分からない
頭が上手く働いてくれない
「初めて、君を見たときから・・・私の目には君しか映っていなかった」
「ぅ、そ・・」
「本当だ。いつも君だけが私の目に入っていた。君のクラスに授業のときは
知らず知らずに君に目が行ってしまう私自身が居た。君が他の男と話しているのは
鳥肌が立つくらい、嫌だった・・・もう、私には我慢が出来ない」
「君の目に私以外の奴を映すなんて、耐えられない」
「エーカー先生」
「君が好きだ。その気持ちは誰にも、負けたりしない。」
「で、も・・・や、っぱり・・・ゎたし・・・」
こんな人気な先生からの告白受け取れない
だって皆憧れてる
私だって憧れてた、私だけ先生を独り占めなんかできない
「怖いのか、私と恋人同士になるのが?」
「ち、がいます・・・私だけ、先生を独り占め、できません。先生の事好きな生徒たくさんいます」
「君を好きな生徒もたくさんいるじゃないか・・・君がハイとだけ答えたら
必然的に君は私だけが独り占めすることになる。恋人なんてそんなものだろう?
誰も知らない事を恋人だけが知ってる。いい権利じゃないか」
先生は優しく笑って私を抱きしめた
「私は君を独り占めできる事嬉しいぞ。誰も知らない君をずっと見ておけるからな」
「エーカー先生・・・」
「赦されない関係でもいい。私は、君が好きだ」
「ゎ、たし・・・も、好き・・・で、す」
たどたどしく答えると、先生は私のおでこに
自分のおでこをふっつけてきた
「本当にいいのか、後戻りはできないぞ」
「先生が一緒なら、構いません。」
「いい子だ。」
そういって、先生は私に優しく口付けをした
神様赦してください
私たちの関係を
赦されない関係