「んっ・・・んー・・・」










朝です。
今目を覚ましました・・・おはようございます。

カーテンから朝日が零れて、私の目に差し込んでくる








「(起きよ・・・)」








起きようとして、体を起こそうとした、が。







起きれません








何故なら、まだ夢の世界にいらっしゃるエーカー先生に抱きしめられてるからです











「(・・起きれない・・)」










身動きの取れないベッドの中

体を密着させて、先生の寝息が髪の毛に降りかかってくる


私は体を先生のほうに向き、剥がれようとする








「せんせっ・・・・起きてください」
「・・・・・・・」
「起きてってば。」
「・・・・・・・」








はい、爆睡中






体を剥がそうとするも、先生の腕に
がっちり掴まれてて剥がれません。






この綺麗な顔が今は憎たらしく思えてくるわ







でもずっと見ていると、とてもドキドキする








男の人なのに、睫毛長いし

目鼻立ちだって、整ってるし

枝毛一つも見当たらない、柔らかい金色の髪

目を開ければ、宝石のように綺麗な翡翠色の瞳

声も、低くて耳に残るほどの存在感がある





みんな、好きになるのも分かる








でも








「此処まで綺麗だと、女としての立場がないように思えてくるなぁ」
「どういう意味だ、それは」
「!?、せ、んせ・・・」









すると、突然先生が目を開ける。
しかもパッチリ、はっきりと・・・もしかして・・・




「起きてたんですか?」
「君があまりにも可愛いからな、離したくなかった」
「起きてるんなら最初から起きててください。」
「はいはい。ところで・・・さっきの意味を教えてくれないか?」
「へ?」








さっきの意味?

あ、もしかして・・・思わず言ってしまった失言









「どういう意味なんだ、それは?」
「い、いや・・・あの・・・コレは・・・その・・・」
「喋らないのであれば、昨日みたいに君が求めてくるまで苛め抜いてもいいんだぞ」
「ちょっ、何考えてるんですか!!朝から!!」










不道徳極まりない!!
それでもこの人教師ですか!?




「それにしても、昨日の君は可愛かったなぁ・・・。なぁ、カタギリに話していいか昨日の事」
「やめてください。カタギリ先生がご迷惑だと思います」
「いいじゃないか、君の自慢をしても。この体の隅から隅まで知ってるのは私なんだから、もちろん君が一番感じるところも」
「ひゃっ!?」








すると、先生は私の首筋にキスを落としてきた。
あまりの事で私は高い声を上げてしまった









「ちょっ、先生・・・朝だって・・・やめっ・・・んっん」
「朝だろうがなんだろうが、此処は私の家だから気にするな。もっと声出してもいいんだぞ」
「気にしてください!!・・・ちょっ、ぁっ・・・ぃやっ・・・」
「フフフ・・・可愛いな、もうこんなに感じて」








誰か・・・誰か止めて・・・!!!
この人を止めて・・・







私はベッドの隣にある机に思わず目線を向けた・・・・瞬間、顔から血の気が引いた









「ん?どうした・・・?」
「せ、んせ・・・コレ」
「コレ?」








私が見たのはデジタル式の目覚まし時計だった

表示されていた時刻は










<AM 9:30>











「ぁ、」
「先生、遅刻じゃないですか!!こんな事してる場合じゃないですよ!!!」








私はベッドから飛び起きてすぐさま制服を拾い上げる

一方の先生は携帯を開く









「カタギリから着信が着てる・・・あと、メールも」
「のうのうとしてる場合ですか!!!先生、貴方一応教師なんですから!!!」
「一応とは何だ?見てのとおりの教師だ。」
「道徳心の”ど“の字もないクセに!!もう早く準備する!!!」
「はいはい。」







私は怒鳴りながら先生に早くするよう急かす


5分足らずで、私たちは準備を終えて玄関先に立つ









「もう、何で?いつも鳴るんですよね、あの目覚まし」
「多分私が前の日セットするのを忘れてたんだ、すまない」
「先生絶対確信犯でしょ!!!」
「バレたか・・・いいじゃないか、たまには」
「たまにはじゃない!!先生良くても、私は日数とかの問題があるんだから!!!」








もう絶対に平日に先生の家に泊まらないようにしよう










「あ、先生・・・ネクタイ曲がってます」
「すまない、ありがとう」








先生と肩を並べて立ったとき、先生のスーツのネクタイが曲がっている事に気づく






「何か、新婚夫婦みたいだな」
「バカなこと言ってる場合じゃないですよ。子供じゃないんですから」
「じゃあ、君が母親かな?」
「先生!」






私は先生のネクタイをキチンと整えた
もう私よりも10コ年上なのに、何でこんなに子供なんだこの人は










「悪かった・・・ホラ、メット持って」
「バイクですか?」
「そのほうが早い」
「そうですね。」
「重役出勤だなこれは。」
「あーもう、友達になんて言い訳したらいいのよぉ〜」
「私と居たといればいいだろ」
「立場を考えてくださいね、先生」
「はいはい・・・さぁ、行こうか」
「はい!・・・もぅ、遅刻〜」










そう言って、慌しい朝を迎えたのだった









鳴らなかった目覚まし時計


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