神がいるなら問いたい
何故、人を愛し、穢してはいけないのか?
欲しいと望むことはいけないことなのか
「エーカー先生?どうしたんですか、こんなところに呼び出して?」
生徒がほとんど下校した放課後
私は教え子であり、恋人でもあるを
今は使われていない教室に呼び出した。
何も知らない無垢な少女は、私を不思議そうな顔で見ていた。
「先生?」
「君は・・・・神を信じてるか?」
「え?」
私の突然の質問に、は驚いた表情を見せた
あまりのことで彼女もどう答えていいのか分からないらしい
私は微笑を浮かべ、壁に寄りかかる
「すまない、戸惑わせたな」
「ぃ、いえ・・・・あの、それで?」
「私は今から、君を抱こうと思ってるんだ」
「?!」
私の発言に、彼女は顔を真っ赤に染め上げ
更に戸惑い始める。
「せ、先生・・・・冗談、でしょ?」
「私は真剣だ。・・・・今すぐに、君が欲しい」
私は壁から体を起こし、に近づく
はあまりの事で一歩ずつ後退して行くが
もう後ろに下がるスペースを彼女は無くした。
「ぁっ」
「どうして、逃げるんだ?」
「だ、って」
誰だって怖いに決まってる
でも、これ以上君を放っておけば
他の男が君に好意を抱いてしまう
私は何よりも、彼女を奪われるのが・・・・嫌だった
他のヤツに微笑むにしても、話すにしても、何をするにしても
全てにおいて嫉妬していた
彼女の全てを知ってていいのは私のはずなのに
「逃げないで・・・・怖くないから」
「で、もっ・・・・怖ぃ・・・・です」
は目から涙を流した
あまりの恐怖の大きさに耐え切れず泣いてしまった
あぁ、その顔ですら愛しくて
私はそんな彼女の頬に優しく触れて、おでこを付けた
「せっ・・ん・・せ・・・」
「怖がらなくてもいい、君には私が居る。」
「ぁっ、・・・・で、もっ・・・・私・・・・」
「私だって、君を穢すことは・・・・怖い、でもこれ以上・・・・」
君 を 私 の モ ノ に し な い で 取 ら れ る な ん て 嫌 だ
「本来なら君に触れることすら私には赦されないことなのに・・・・いつまでも君を感じられずにはいられない・・・・君の全てを私に委ねてくれ・・・・」
「エーカー・・・・先生・・・・」
たとえ、神に赦されない行為だと分かってても
もうそれを抑えることなんて出来ないんだ。
「私に、君の全てをくれないか?・・・・私は君に全てを捧げるつもりだ」
「エーカー先生・・・・私っ、先生のこと・・・・」
すると彼女が何か言いそうだったので、指で彼女の唇に触れ
言葉を塞ぎ、指を離し・・・・
「 君 を 愛 し て る 」
そう呟いて、ゆっくりと互いの体を密着させ
床へと倒れた
天罰でも何でもするがいい
道徳に背いたと罵るがいい
彼女を愛せるのであれば、何を言われたって構わない
神に背いた聖職者
(神よ、お赦しください・・・彼女を愛した私を)