それは、私の自宅に彼女が来たのがきっかけだった











「は?しばらく逢えない?!何故だ?!!」
「今の時期というものを考えてくださいね、エーカー先生」








突然のの絶縁宣言(笑)に私は困惑する

私が困惑するも彼女は冷静に答える










「今の時期・・・?何かあったか?」
「先生、一応教師なんですからそれくらい分かってるはずですよ」
「・・・・
中間テスト、」
「そうです。私もまだ学生の身なんで、テスト前はさすがに勉強しなきゃ」












そうだろうな。

普段の小テストでは恐ろしいほどの低い点数を叩き出しているが

本番のテスト・・・つまり、学期末・中間・実力になるとトップに君臨するほどの才女になる

それは重々承知はしているが・・・










「いくらなんでも、逢えないなんて・・・せめて、連絡くらい」
「私、テスト前に他人と連絡取ると集中できないんで、携帯と電話線切ります」
「そこまでするのか!?」
「そこまでしないとダメなんで・・・それだけ伝えに来たんで・・・失礼します」
「ちょっと、待ってくれ!!」






私は去っていくの腕を握り、静止させ抱きしめた。







「せめて、今日だけでも・・・泊まっていってくれないか?」
「嫌です」
「2週間も君に触れられないなんて、気がおかしくなりそうだ」
「たった2週間じゃないですか。」
「その”たった“が私には長いんだ。君も、私に逢えなくて寂しくなるだろ?」
「学校で逢うからいいじゃないですか。」







テスト前になると、才女のスイッチに切り替わるのか

すんなりと私の言葉を切り捨てていく

そして、彼女は私から体を離し・・・






「じゃ、エーカー先生・・・また、明日学校で。」
「え?帰る・・・のか?」
「はい。勉強しなきゃ・・・じゃあお休みなさい」





彼女は満面の笑顔で私の腕からすり抜け、私の部屋を出て行った


























・・・・ヘコむぞ
「しょうがないでしょ?彼女2年間もトップに居るんだから、仕方ない事。」







次の日、私は相変わらずカタギリの居る化学準備室に居座っていた。
昨日の事をカタギリに話すが、当たり前のように彼も切り返してくる







「だが!」
「君、彼女の立場分かって告白したんでしょ?」
「そ、れは・・・」
「なら我慢しなきゃ。学校でも話しかけないでくれってでも言われたの?」
「・・・今朝、メールでそれが来た」
「手厳しいね、さん。勉学の鬼ってやつ?」
「笑い事か、カタギリ!!・・・私は、心配でならないのに」









私は壁に寄りかかり、頭をうな垂れた



「何が心配なの?」






すると、カタギリはすぐさま私に問いかけてくる
私はうな垂れた頭を上げ、外を見た。






の奴、頭が良いだろ?それに男共が群がっていくんだよ、何故だか分かるか?が才女だからさ。
それにあの容姿だ・・・放っておく奴なんて居やしない。むしろ近づいていく奴が大半だ。
自分がに気に入られようとする魂胆が見え見えな
クソガキ共が」

「グラハム・・・後半口悪いよ」
「とにかくだ!そんな害虫共から守るために私が睨みを利かせていたのに・・・はぁ〜」
「やめてくれってでも言われたんだ」








もうほとんど生殺しに近い




に近づけない、に触れられない、に話しかけれない

を抱きしめられない、を・・・





あーー!!!テストなんか無くなってしまえばいいのに!!!
「教師としてどうかと思う発言やめようね、グラハム。」
「耐えられない!!君はこんな状況味わった事あるか!?
愛する者に触れられないこの歯がゆさ!!
「うーん、よく分からないね。」
もう、如何にかなりそうだ
「(もう、如何にかなってるじゃないか十分に)」










コンコン、ガラッ








「失礼します、カタギリ先生」
「おや、珍しい。」







すると、飛んで火にいる何とやら・・・がやってきた
カタギリは立ち上がって扉まで行く






「あ、エーカー先生もいらしたんですか。」
「君に逢えなくて、気が狂いそうなんだって」
「カタギリ!!」
「いいじゃないですか。たまには自粛してください」








は笑顔でそう言ってきた・・・凄いストレートパンチだな

心に100万のダメージが来たぞ









「で、どうしたの?」
「いえ、物理の質問があって・・・此処なんですけど」
「あぁ、此処ね。・・・・少し原理が難しいから、簡略に考えていいと思うよ」
「出ますか?」
「さぁ、どうだろ?才女の君には何でもお見通しだと思うから、言わないでおくよ」
「分かりました、ありがとうございます・・・では、失礼しました」
「またおいで。」











は?ちょっと待て・・・!



聞いて終わり?!それで戻るのか!?



は、すぐさま扉を閉めて教室へ帰っていった









「ちょっ、カタギリ!!何故入れない!?」
「試験期間中は先生が居座ってるところは、出入り禁止だよ。保健室は別だけど」
っう!?
「基本的なことも忘れてるみたいだね。そんなにさんに会えなくなるのが嫌かい?」
嫌に決まってるじゃないか!
「そんな、大声で言わなくていいだろ。まったく、君も試験期間中は教師らしくしたら?」
「十分に教師だ」
「あのね・・・君ってさん以外眼中に入ってない、不道徳極まりない教師だよ?それ分かってる?」
「・・・・」
「TPOすらお構いなしな君には今は良い薬だと彼女も思ってるはずだよ」
「しかしっ!!」
「問答無用!・・・2週間、せいぜい我慢する事だねグラハム」









2週間・・・普通に数えれば14日




1週間が2回も続く




一日もに会えなくなると考えると・・・落ち込む、ヘコむ、居ても立ってもいられない










「はぁ〜・・・生殺しだよ、ホントに」








私は、再び壁に寄りかかり顔を伏せた

この2週間が地獄でならないようにも思えてきた・・・今日この頃だ







生殺し状態





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