結局あの後、恭弥は本当に
私に触れることすらしてこなかった
それは多分、私がまた泣くから
小さい頃母親に叱られて泣いていた私を見て
恭弥は口癖のように『どうすればいいのか、分からない』と言っていた。
だから、恭弥を困らせたくなくて・・・泣くのをやめた
『お嬢様、準備は出来ましたか?』
「あぁ、大丈夫だよ聖。」
そして、朝を迎えた。
いつの間にか隣に寝ていた恭弥は先に起きて、どっかに行った。
私は、ようやくホッとするかのように、制服に着替え自室から出る。
「おはようございます、お嬢様」
「おはよう、聖。・・・昨日はゴメンね。」
「いえ、いいんですよ。ですが、連絡くらいは寄越してくださいね。もしものことがあったら
旦那様や奥様に叱責されるのは僕だということ、覚えておいてください。」
「うん。ごめんなさい」
「分かればよろしいんですよ、お嬢様の安全が何よりですから。」
そう言って聖は優しく私の頭を撫でてくれた。
「いい加減その手退けてくれない、咬み殺すよ無能執事」
「ひぃいいいぃい、きょ・・・きょきょ、恭弥様ぁああ、いつの間にぃいい!?!??!」
いつの間にか、目を光らせ
聖を睨みつけている恭弥が其処に立っていた。
聖はあまりの恐怖に私の背後に隠れる。
「恭弥、おはよ」
「ふわぁ〜・・・おはよ、。」
「何処行ってたの?」
「見回り・・・僕の並盛が無事かどうか見てきただけ」
「(何と言う愛校心・・・いや愛町心か?)・・・で、何で戻ってきたの」
「朝ご飯食べてないから」
「タダ飯を食いに来た猫かお前」
「いいじゃない、別に。それから、・・・学校まで送るよ」
「え?」
そう言って、恭弥は私の横を通り過ぎていく
あまりのことで、私は驚きを隠せない。
だって、群れるのが・・・嫌いな、あの恭弥が・・・。
「恭弥、どうしたの?熱でもあるの?」
「そんなわけないでしょ。・・・大事な彼女を学校まで送っちゃ悪い?」
「いや、そうじゃないけど・・・お前がいると皆避けるし・・・ある種の迷惑だし」
「朝から咬み殺されたいの」
「お前が居ると、皆怖がるっていってるのよ・・・喰い潰すわよ、アホ恭弥」
私がそう言い放つと、恭弥が振り返った
その表情は笑みを浮かべていた。
「らしくなったね、」
「え?」
「あー、お腹すいた・・・無能執事朝ご飯」
「は、はぃ!?!た、ただいま!!」
らしく・・・なった。
彼は、彼なりに私を心配してくれてる・・・そして、愛してくれてる
あんな嫌な事、すぐに忘れることが出来る
私にはだって・・・恭弥が居るから。
「お姉様!恭弥お兄様!おはようございます」
「あ、千夏ちゃん、おはよ」
「ふわぁ〜」
朝ご飯を食べて、登校時刻
本当に恭弥はふっ付いてきた。
皆、ジロジロと私達を見ている。
ましてや、にこやかに近づいてきた千夏ちゃんですら、その視線の対象になる。
有名私立女子中学とはいえ・・・半分は並盛から通っている子も多い
また、恭弥は裏社会も牛耳ってるうえ、誰もが怯える。
視線は常に、注がれていた。
「お兄様、眠いのですか?」
「あぁ、コイツいつもだから気にしたら負け」
「そうなんですね。さすがお姉様とお兄様は幼馴染で、何でもお互いのことご存知なんですね」
「・・・千夏ちゃん、場をわきまえてそういうこと言おうね」
「へ?」
「千夏、学習能力低いから仕方ないよ」
「お前が言うことじゃないぞ、恭弥。千夏ちゃんのほうが学習能力あるからお前より」
「何それ。咬み殺すよ?」
「喰い潰されたいのかな、恭弥?」
出来ることなら、恭弥との登校は避けたかった
本気で・・・本気と書いてマジと読む。
あぁ、朝から血圧が上がりそうだわ。
「そうだ。・・・僕、君の学校の近道知ってるんだ」
「へ?ホント?!」
「うん。」
すると、突然戦闘モードが解かれ
ヘンなことを恭弥が言い出してきた。
まぁ確かに、私の家から学校までは本当に距離がある
近道を何度見つけようと試みたことか・・・だが、その都度
見つける時間もなく、普通の道を通っていた。
「知りたい?」
「教えて!」
「いいよ。あ、千夏は来ちゃダメだから」
「え?どうしてですの、お兄様??」
千夏ちゃんも一緒に〜と思ったが
突然恭弥が千夏ちゃんはダメという言葉を発した。
「僕、群れるの嫌いだから」
「あ、そうでした。それじゃあ仕方ありません」
「(何と理解力のある子だ)・・・じゃあ、千夏ちゃんには私が教えてあげるね」
「はい!じゃあ、私はこっちの道を来ます・・・では、また。」
そう言って千夏ちゃんは学校の方向へと走っていく
あぁ、あんないい子が恭弥の遠縁って言うのが惜しいものだ。
「ホラ、行くよ」
「あ、・・・ぅ、うん!」
そう言って、誰も通らない道へと入っていく。
はぐれないように、恭弥は途中から手を握ってくれた。
段々、オモテの道から逸れて・・・薄暗い裏路地を歩き始める。
何か、不安になってきた・・・本当にコレで学校に着くのか?
あまりにも不安になりすぎたので私は前を歩く恭弥に声をかける。
「ね・・・ねぇ、恭弥・・・学校に着くの?」
「・・・・・・・」
「恭弥ってば」
問いかけても、恭弥はズンズンと進んでいく。
そして、突然狭い路地・・・横に並んで2人の人間が入るくらいの路地で恭弥は立ち止まった。
「恭、弥?」
「ってさ・・・結構天然だよね」
「え?」
そして、彼は私のほうに振り返る
真剣な表情で私を見ている。
思わず、彼の表情を見て・・・ドキッとしてしまったが
瞳が・・・まるで獲物を射る様な・・・獣の瞳になっている
この瞳・・・・・・私は知ってる・・・・・・こんな瞳をするときは
「僕、あんまり我慢できる体質じゃ無いんだ」
「恭、弥・・・っ」
「昨日はアレで我慢したけど・・・やっぱり無理みたい」
「 今 す ぐ に が 欲 し い 」
その声、その瞳、恭弥の一つ一つに
心臓が動いて、身動きが取れない。
自然と自分の顔が赤くなっていくのが分かる。
恭弥が近づいて・・・私を壁へと追い詰める。
逃げ場は何処にもない。
目の前には、獣の瞳をした・・・恭弥だけ。
「、欲しい」
「恭、弥」
「欲しいよ、。・・・僕に、を頂戴」
ダメって分かってながらも・・・大好きな彼の声には逆らえない
其処が、何処であろうと・・・彼の私を求める声には・・・逆らえない
うぅん、逆らいたくない・・・今は、彼と繋がっていたいと・・・思ったから。
「・・・っ・・・ぁ・・・きょ、や・・・んンッ・・・あっ!」
「、静かにしないと・・・誰かに気付かれちゃう」
僕は急くように、のナカに入り込み
腰を激しく動かしていた。
の脚を持ち上げ、壁に寄り掛からせ
ずり落ちないように、は僕の首に腕を絡めていた。
いつも以上に、の顔が近い
「恭、弥・・・や、・・・ヤダッ・・・やっぱり・・・ぁンッ!」
「だって、昨日泣いてたでしょ・・・泣いてる襲うほど、僕其処まで酷くないよ」
「・・・恭弥・・・」
「でも、もう我慢の限界・・・やっぱ添い寝じゃ満足できないね。」
そう言って、僕は腰を激しく動かし
猛った昂りをのナカへと打ち付けた。
卑猥な水音が、路地中に響き
コンクリートから反響して、その音は耳へと返って来る。
「っあ!・・・ああっ・・・きょ、恭弥ぁ・・・あ、あふ・・・あン、あぁっ」
「、静かにしなきゃ・・・皆登校中だよ」
「だっ・・・だって・・・恭弥・・・激し・・・」
「全然激しくないよ。むしろこれでも充分に抑えこんでるつもりだし」
「ぅ・・嘘・・・嘘ッ・・・」
泣きながら、驚いた表情を見せる
あぁ、その顔・・・凄く可愛い
だけど、僕だって・・・口じゃあんなこと言ったけど
実際のところ、抑えこんでる余裕すらない。
君が昨日あんなに泣くから
君が昨日あんな風に僕に抱きついてくるから
君が昨日あんな風に・・・
『 愛 し て る 』 と 囁 く か ら
「歯止め、利かなくなるんだけど・・・」
「ぇ?・・・あっ・・・アアッン!きょ、恭弥・・・や、まっ・・・あぁん、あっ、ああ!!」
僕は更に腰の動きを激しくし
のナカに僕自身を打ちつけた。
は甘い声を上げて、啼く。
その姿ですら愛しくて、もっともっと・・・啼かせてみたくなる
羽織っていた、学ランの上着が葉っぱのように、地面へと落ちた。
そして、僕は一旦腰の動きを止めを見る。
「・・・声、抑えれなかったら・・・僕の肩に噛み付いていいよ」
「や・・・あっ・・・で、でもっ・・・恭弥の肩に・・・」
「いいから」
そう言うと、は僕の肩に噛み付いてきた。
そっと触れてきたの唇、服に染み込んでいくの唾液
「無理だったら歯・・・立ててもいいから」
「恭弥・・・で、も・・・」
「に付けられる噛み跡くらい・・・別に僕は気にしないから」
「・・・恭弥」
「もう、手加減できないからね。・・・それくらい、許してあげるよ」
そう、に告げ
僕は、止めていた腰の動きを再び始め
のナカを犯す。
今までストップをかけていた精神を、全部解き
狂ったように、を求め始めた。
「んっ・・・んンッ・・・ん・・・んぅ・・・!!ふっ・・・ん、んん・・・ッ」
「・・・気持ち、イイ?」
「ぁっ・・・ふ・・・きょぅ・・・や・・・ぁ・・・」
僕が問いかけると、は
肩から口を離し、僕の顔を見た。
「ワォ・・・、メチャクチャエロイ顔してる・・・」
「えっ?!・・・や・・・やぁっ・・・」
「、可愛いね」
顔を真っ赤に染め上げて、そんな顔を隠すように
彼女は僕に抱きつく。
怒った顔も、泣いた顔も、笑った顔も、恥らう顔も、強い顔も
そして
艶を帯びたイヤラシイ顔も
君の全てが僕には愛しい
「、ダメだよ・・・僕以外の人を好きになったら」
「え?・・・あっ・・・アアッン!・・・きょ、恭弥っ・・・あ、ああっ・・・や、あっ」
「ダメだからね・・・僕以外の人の前でそんなイヤラシイ顔しちゃ」
「あっ・・・や、・・・きょ、恭・・・弥・・・あ、ぁあっ・・・んっ・・・んぅ・・・!!」
は声が抑えきれなくなってきそうだったのか
僕の肩に噛み付いてきた。
あまりの快楽の深さに、遂には歯を立て始めた。
立てられた歯が肩の身に深く沈みこんでくる。
痛いけど・・・それがの付けてくれた証になる。
あぁ、凄く可愛い。
だから全部・・・全部、壊したくなる・・・君を独占したくなる。
「・・・、好きだよ」
「んっ・・・ぅ・・・ふ・・・んンっ!・・・あっ、恭、弥・・・恭弥っ」
「もっと呼んで、。大丈夫、聞いてた奴らが居たら全部僕が咬み殺してくるから」
「あっ・・・きょ、恭弥・・・っ、恭弥・・・!・・・あぁっ、ン・・・」
「・・・もっとだよ、もっと・・・呼んで。」
「恭弥・・・っ・・・恭、弥・・・あはっ・・・あ、ああっ・・・ぁン!」
もう、此処が外だろうが・・・時間帯が朝だろうが構わない
君と繋がれる場所があれば・・・僕はそれでいい。
僕は狂ったように、に昂りを打ち付けた。
絡み合う互いの液が、卑猥にそこらじゅうに
響き反響して耳を犯していく。
そして、彼女が僕を求める声も・・・僕の全てを狂わせていく
「恭弥・・・あっ、ああっ・・・も、もう・・・ィ・・・ク・・・ッ」
「僕もだよ。」
は絶頂が近いと、自ら僕に告げ
僕も同じだと答え、更にそれに向かうべく、僕は腰の動きを
激しくし、ナカを犯し・・・絡めていく。
「・・・・・・」
「あっ、あぁン・・・恭・・・恭弥ッ・・・や、あ・・・あぁっ・・・」
「・・・好き・・・好きだよ」
「恭弥・・・ぁふ・・・あ、あぁっん!・・・は、ぁ・・・あ」
僕 以 外 の 誰 も 求 め な い で
「っ!!」
「ひゃっ・・・あ、----あぁぁあぁああ!!!!」
に昂りを締め付けられ
僕は、欲望をのナカへと吐き出し
もそれを受け止め、同時に果てた
白濁の液が、のナカに入りきれなかったのか
灰色のコンクリートの道へと零れ落ちる。
「恭、弥」
「」
僕は彼女を見つめ、そしてゆっくり首筋に唇を近づけ・・・
-----ガリッ
「痛っ・・・!?・・・恭弥、痛ぃ・・・っ」
の首筋に噛み付き、噛み跡を残した
くっきりと残る、の白い首筋についた鬱血の噛み跡
血が出ないように、僕はそれを優しく舐めほぐす
「おあいこ」
「は?」
「も僕の肩に噛み付いて噛み跡残したから」
「ちょっ、噛み付いていいって言ったの恭弥でしょう!?」
「それに、コレで君が僕のモノって言う証が付いた」
「アンタ所構わずキスマーク残すでしょうが!」
普段のに戻り、僕はじっと彼女を見つめた。
「何よ」
「ねぇ、・・・まだ僕と繋がってること忘れてる?」
「え?・・・あ」
「いいや・・・昨日の分も含め、色んなところに噛み跡残してあげる・・・誰も近づかないように」
「ちょっ!?」
そう言って、僕は所有者の証である
噛み跡を、の至るところに付けたのだった
もちろん、僕と繋がる部分の横にも
コレで、君はずっとずっと・・・・僕だけのもの
「・・・撮ったか?」
「当たりまへだびょん!」
「しかし、こんなもの一体どうするっていうんだあの人は」
「よく分からなひな・・・俺達のボスは」
「とにかく帰ろう・・・メールで送信しておけばいいだろ」
「でも、残しておかなひと疑うから、送って、残しておけばいいびょん!」
「お前、悪知恵だけは働くのな」
「何だとー!」
獣の噛み跡、闇に忍ぶ影
(獣の所有の証として蓮は、愛を注がれる。影に闇の配下がうろついていた事も知らずに)