殿、飛田殿もうすぐ本部に付きますので」
「ありがとう、バジル君」
「ありがとうございます。」






翌日、私は飛行機の中でボンゴレ門外顧問の
バジル君の案内もあり、イタリアのボンゴレ本部に赴いていた。






さん、くれぐれもご無理はなさらずに。」
「分かってるわよ。・・・はぁ、」
「どうかなさったのですか、殿?・・・本来、殿お一人と伺っていたのですが」
「あぁ、気にしないで・・・。」







バジル君は心配そうな顔をして、私を見ていた。
私は何でもないと促した。




確かに、本来なら私一人が本部に行く予定だった・・・そう予定だ。




予定が見事に崩されたのは、今朝になってのこと
空港で全ての手続きを終えた頃のこと・・・恭弥がつれてきた彼・・・飛田東麻。
私の部下で、恭弥の事を慕っている。


もちろん、見送りに来ていたは、ツナ君とリボーンだけのはず・・・なのに
その場に恭弥と東麻が現れあまりのことで驚く







・・・コイツ連れて行って』
『連れていけって・・・ちょっ』
『雲雀さん・・・今回の任務はさん一人で』
草食動物は黙っててくれない
・・・はぃ・・・
『(ツナ君、ボスなのに)恭弥、あのね・・・連れて行けって・・・別に私一人でも』
一人にするとすぐ無茶するからストッパーにコイツを呼んだの。』
『大丈夫ですよ、さん。僕だってボンゴレの一員ですから!』
『東麻、そうじゃなくて・・・』




確実にコレは連れて行けって言う、恭弥のお節介だ。




『連れて行けよ、
『リボーン、だけど』
『連れて行かねぇと、後々俺達がアイツの火の粉被る羽目になるからな』




リボーンはそう言って。

私はため息を零して、結局恭弥のお節介を呑むことにしたのだった。























「本来なら、沢田殿が来るはずだったのですが・・・やはりお忙しいようで」
「えぇ。それで、私が9代目と、ヴァリアーの様子を窺いに来たんです。」
「それはありがとうございます。・・・きっと9代目もお喜びになると思います。」



そう言ってバジル君と他愛もない話をしながら、私は窓の外を見た。
もう既に町から随分離れた、木が覆い茂っている山の上を専用チャーター機が飛んでいる






「そういえば、殿」
「ん?何、バジル君?」






すると、突然バジル君が話しかけてくる









「どなたか・・・生涯を共にする約束した方でもいらっしゃるのですか?」
は?






な、何を彼は言い出すのだろうか
あまりのことで本当に私は驚いた、そして隣にいた東麻も驚いている







「バ、バジル君・・・一体何を根拠に?」

「いえ、だって・・・左の、薬指に・・・」

「うぇ!?!、あ、・・・あぁ、これは・・・違う!!違うから!!!」






全力で否定した。

そう、私の左手の薬指には指輪が嵌っていた

あまりのことで私はそれを思わず隠した。

ていうか、バジル君・・・ヘンな所に目が行くんだな・・・っ。



私は、そう言って、隠していた指輪を見る。



樹の蔓(つる)をイメージされ、もちろん真ん中には2つの深い藍色の石が付けられていた






コレを渡したのは、・・・いや、こんなことをするのは、一人しか居ない。

























『げっ、お前まだ居たの、骸』




そう、骸なのだ。

昨日、あの後皆から色んな匣(ボックス)を貰って
部屋に戻って、身支度を整えようと戻っていた時

まだアジト内に居た、神出鬼没男・・・六道骸が声をかけとめた。






『僕から、もう一つ・・・渡すものがあったんです』
『ヘルリングもう一個くれるの?ありがとー』
『これはあげれません。僕も使ったりしますから』
『ケチ』
『(可愛い・・・じゃなくて)左手を出してください』






突如、出す手を指定されたので私は左の手のひらを出した。




『はい』
『こっちじゃなくて、こっちですよ』




そう言って、骸は私の手をひっくり返し
ポケットから、何やら取り出し・・・私の左手の薬指に嵌めていく







『リング?・・・何で?』
『コレは、戦闘用のリングじゃありませんよ』
『じゃあ、何?』
『僕からのお守りです・・・絶対に外さないでくださいね』






そして、骸はリングに優しくキスを落とした





『ちょっ!?』
『おまじないもかけておきましたので、外さないように』
『うざっ・・・外して・・・外し・・・
外せない!!!
『クフフフ・・・さっき言ったじゃないですか、おまじないもかけておきましたからと』
『外せ、変態!!!』
『クフフフ、それは無理なことです。』




私は左の薬指に付いた指輪を取ろうとしたが
マジで骸が変な事をしたので、取れなくなっていた・・・違う、断じて私の指が太いというわけではない!





『外せ、骸!!』
『ダメです。・・・いいですか、・・・外しちゃダメですからね』
『ったく・・・それより・・・お守りって・・・何の?』
『それは、内緒です。・・・ですが、そう薬指につけると・・・』
『?』
『まるで婚約指輪をあげたみたいですね』
お前とりあえず、殴らせろ










その後、本当に私は指輪を嵌めた手で骸を殴った。




結局1日経っても、油を塗っても、何しても、指輪は外れることなかった。
マジで骸のヤツがまじないをかけたらしい。



アイツ、10年で闇魔法でも取得したのではないかと一瞬疑った。












「くそ・・・やっぱり、1発じゃ腹の虫が治まらん・・・あんの変態・・・今度会ったら
あの顔ボッコボコにしてやるんだから」




殿・・・何か・・・末恐ろしいオーラを感じるのですが。」
「気にしないでください、いつものことですから。気にしたら負けです」
「は、はぁ・・・」









そうこうしている間に、いつの間にかボンゴレ本部に付いた。


チャーター機を降りて、バジル君に案内してもらう











「ヴァリアーは、明日にでも揃う予定です・・・ひとまず、9代目に会っておきますか?」
「そうね。来て早々、挨拶無しじゃダメだし・・・私行くわ。」
「僕はじゃあ、門前で待ってますね。バジルさん、案内お願いします」
「はい、こちらです。」










さすが、本部というべきか
建物のつくりからして、スゴイ。
何とか式っていう・・・建物の造り・・・っぽい




しかも、壁には歴代のボンゴレのボス達の肖像画まで飾ってある



確か、聞いた話
ボンゴレ初代とツナ君は遠い祖父と孫に当たるのよね・・・


初代の肖像画を見た瞬間、うわぁ・・・ツナ君と顔そっくりと思ってしまった。







「こちらが、9代目のお部屋です。」





すると、大きな扉の前に通された。
あまりの大きさに圧巻したが・・・フッ、良い所お嬢様育ち舐めないで欲しいわ
こんなの、海外のパーティに出ればいくらでも見れたし。


そして、バジル君が扉を叩く








-------コンコン!




『誰かな?』

「9代目・・・バジリコンです・・・10代目沢田綱吉殿の代理の方をお連れしました。」

『入りたまえ。』





中の声に、バジル君は扉を開けて、私に中に入るよう促してくれた。








「失礼します。」






そう言って、私は中に入り・・・扉が閉まる。

広い部屋にたくさんの本が並び、大きな窓の目の前にある大きな机

そして安楽椅子に座っている一人の老人



コレが、ボンゴレ9代目・・・ティモッテオ。









「遠路はるばる・・・日本から・・・ありがとう」
「とんでもございません、9代目。お元気で何よりです」






優しく語りかける口調に、私は思わず自然と笑顔が出る。






「しかし10代目は、こんな若くて美しい人を送り込んでくるとは」
「ご不満でしょうか?」
「いいや。・・・ただ、あのヴァリアーを鍛えるともリボーンが電話で言っていたから心配しているのだがな」
「その点は、大丈夫かと。」
「ほぉ。確かに、リボーンの言うとおり、貴女は強いと聞いているが。」
「ご謙遜を。・・・自らの身を守るためでもあります、弱いままじゃ・・・いけないので。」







弱くて、泣いていた小さい頃

だから強くなろうと誓った。

誰にも負けないように、強くなろうと









「お嬢さんはとても強い・・・心のほうも。・・・だけど、時々その強さを剥がしたくなる」

「・・・アハハ・・・9代目には敵いませんね」

「あまり強がらず、もっと素直になりなさい。」






思わずそういわれて、涙が溢れそうになった

本当はどうしたらいいのか分からない世界に連れ込まれて

正直、怖かった・・・だけど、恭弥が居る・・・それだけが心の支えだった

もちろん、変態パイナップルの骸だって・・・ツナ君も、隼人も武も、了平も

見知った人たちばかりだけど・・・怖かった。




でも、私が泣いたら、皆に迷惑かけちゃうとおもって泣かなかった。




今まで押し殺してきたものが涙となって溢れて
私は顔を俯かせて、泣いた。・・・でも、その涙もすぐに治まった





「すっきり、したかい?」

「・・・・・・はい・・・ありがとうございます・・・9代目」








あぁ、やっぱりこの人の大きさには勝てない

それが、ボンゴレのボスとしての器なのだと思った。










「しかし、明日から本格的にヴァリアーを鍛えてもらうのかい?」
「そのつもりですが・・・何か不都合な点でも?」







すると、9代目が何やら不穏な口をもらす






「1週間後には此処でパーティを控えているからな・・・・なるべく、程ほどを頼むよ」
「は、はぃ」






なるべく、つまり・・・建物には傷をつけるなということですねそれは。
私はいくらでも抑えることは出来るが、如何せんヴァリアーの奴らが問題だろ




ツナ君や、隼人、武曰く


『あまりにも個性が強すぎて、手に負えない・・・そして喧嘩っ早い』


と、聞いた。


そこら辺、穴だらけにならないよう努力しよう。











「では、私はこれで。」

「あぁ、お嬢さん・・・名前を伺っていなかったが」

「あ、申し訳ございません!・・・私、 と申します!!」

「そう、さん・・・良い名前です。また、何かあったらいつでもおいで」

「はい、ありがとうございます。では、失礼いたします!!」










そう言って、私は部屋の外に出た。

扉を閉めた途端、私はその場にへたり込んだ






殿!?」
さん!?」

「つ・・・疲れたぁ〜・・・すごいね、9代目って」





緊張の糸がすぐに解けた、もう、これで今日分のエネルギーを使い果たしたよ


よく頑張ったよ、私。







「いかん、疲れてお腹すいちゃった」
さん、出てきていきなりそれですかぁ?」
「いいじゃない、別に。バジル君、何か食べたい」
「アハハハ、でしたら何か厨房に頼んで作ってもらいましょう・・・立てますか?」






バジル君に手を差し伸べられ、それを握り、私は立ち上がる。








「イタリアって何がおいしいの?やっぱりパスタ?ピッツッア?」
「此処のシェフの作る料理は全部美味しいですよ。もちろんデザートもありますから」
「ホントー!!女の子の魅力は其処よソコ!でも、小腹埋める程度に何か食べたい」
「とりあえず、行きましょう」
「うん!ほら、東麻行くぞ」
「は、はい!!」




















『おい、アレがお目付け役かぁ?』
『みたいだね、シシシシ』
『ただの、女に見えるが』
『もぅ!いい男が来るかと思ったのにぃ!!』
『とーにーかーく!!!!俺達を鍛えるとか100万年早いんだよ・・・すぐにオサラバしてもらうぜ』
『ウワァオ、えらくマジにやる気』
『あー、うざっ』
『カスが・・・俺達にたて突いたこと後悔させてやる』









本土上陸!〜影に暗殺者達アリ!〜
(まずはご挨拶でボンジュール!明日から訓練開始!)


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