「恭ちゃんだー!」
「良い子にしてた?」
「うん!してたよ!!」
「雲雀さん、任務お疲れ様でした」
「悪いね、預かってもらって」
「いいえ!これくらい御安い御用ですよ」
僕はしばらく財団の仕事で
日本を離れていた。
そのため、彼女を庵に置くのは寂しいと思い
草食動物に預けた。
そして、今日ようやく任務が全部片付き
彼の家に彼女を迎えに行った。
僕は彼女を抱き上げ、彼を見る。
「じゃあ、帰るね」
「(早っ)・・・あ、はい」
「ツナ君、バイバーイ」
「はい。お休みなさい」
「僕がいない間、良い子にしてた?」
「うん!大丈夫だったよー」
夜、暗い道を彼女を抱き上げたまま
そんな話をしていた。
「でも」
「?」
「僕が居なくて寂しかったでしょ?」
「・・・・・・ぅ、ん」
そう言うと、彼女は僕の首に
自らの腕を絡め、抱きついてきた。
「僕も、寂しかったよ」
「恭、ちゃんっ・・・寂しかったよぉ」
「僕もさ・・・大丈夫、もう何処にも行かないから」
「うん」
そして、ゆっくりと彼女は僕の顔を見つめる。
そのつぶらな瞳・・・愛らしいまでの声。
薄暗い道で動く、小さな唇。
ほのかに赤く染まる頬。
「ねぇ、帰ってから・・・」
「なぁに?」
「”イケナイ事“・・・しちゃだめ?」
「っ!!、きょ、恭ちゃんっ!」
「ねぇ、ダメ?・・・僕、すごく君が欲しいんだ」
動物的本能かな?
すごく彼女が欲しいと思っています(いつも以上にね)
大好きな人と数日と君と肌を重ねていなかった日はないと思っていたのに。
まさか、本当に重ねない日が来るなんて。
だから、僕は今すごく・・・・・・
「君を肌で、感じたい」
「恭、ちゃん」
「ねぇ・・・君は、したくない?僕と、”イケナイ事“」
「恭ちゃんっ!」
すると、優しく彼女は抱きついてきた。
それは【OK】のサインと受け取ってもいいよね?
「僕・・・今日は、手加減できないかも」
「ふぇ?」
「でも壊さない努力はするよ。だって、大好きな君だから」
「・・・・・・・・・・・ぅん」
そう言って、夜道
彼女を抱き上げたまま、何も会話をせず帰るのだった。
だって今話さなくても・・・帰ってたっぷり囁きあうんだからさ。
本能が欲しがってる
(動物的本能で、僕は君が欲しいと望んでいるんだよ)