「・・・・・。」
「と、いうことで・・・俺がしばらく・・・預かる・・・ことに・・・。」
「・・・・・。」
「おい雲雀聞いてるのか?」
どういうことか説明してくれないと分からないんだけど。
今現在僕の脳内はパンク寸前。
庵にやってきたのは、草食動物と赤ん坊・・・そして、草食動物の陰に隠れた。
一体何が起こってどうなってるっていうんだ?
「あいつ思考回路が完璧に停止してるぞ。」
「はぁ〜。・・・さん、雲雀さん・・・ダメみたい。」
「えー・・・やだぁー・・・恭ちゃんと一緒に居たくない。」
何だって!?
ちょっと今の聞き捨てならないよ!!!
の言葉に僕は停止していた脳みそが
一気にフル回転をし始めた。
「、どういうこと?」
「はぅぅう・・・恭ちゃん怒ってる。」
「ひ、雲雀さん・・・あの、とりあえずお2人がどういった事情でケンカしてるか分かりませんけど
さんが一方的に雲雀さんと・・・その・・・。」
「は家出がしたいとさ。」
「リボーン!!話をややこしくするなよ!!」
「はぁ?・・・何ふざけた事言ってるの。・・・どういうこと?」
家出だって?
僕が許すと思ってるの?
ふざけた事抜かすね、草食動物も赤ん坊も
が家出なんてそんなこと・・・・・・。
僕はイライラというオーラを出しながら
草食動物を睨みつけて、に問いかけると
は・・・・・・
「恭ちゃんの顔も見たくないからツナ君のおウチにお泊りするの。」
ちょっと!!!
「草食動物、に何吹き込んだの。」
「いやいやいやいやいや!!!!俺じゃないですから!!!言い出してきたのはさん本人なんですよ!!」
「嘘ついたら咬み殺すよ。」
「嘘じゃないですってば!!!」
「雲雀、落ち着け。」
「赤ん坊。」
赤ん坊の言葉に、僕はため息を零し
柄になく頭を掻き乱した。
「お前らがどんな理由でケンカして、がこう言い出したのか知らねぇけど・・・が今現在
お前の顔も見たくないって言ってるんだ・・・好きにさせてやれ。」
「リボーン。・・・雲雀さん、俺の家でさんは預かりますから・・・心配、しないでください。俺がちゃんと守りますから。」
「・・・・・・・・・・・・勝手にすれば。」
どうせ、止めてもはイヤイヤと言って駄々をこねるに違いない。
なら、いっそのことの好きなようにさせよう。
でも、一体何が原因でが草食動物や赤ん坊に言い出したのか分からないし
何で僕の顔も見たくないとかいったのかも分からない。
「じゃあ、行きますね・・・さん、雲雀さん良いって。」
「ホントー!・・・ツナ君のおウチにお泊りお泊り〜。」
そう言って草食動物はを連れて、庵を後にした。
「雲雀。」
「赤ん坊・・・早く出て行ってくれない・・・僕は今機嫌が悪いんだ。」
すると、其処に残っていた赤ん坊は笑みを浮かんで
まるで僕を嘲笑っているかのように見えた。
その表情ですら、腹立たしく思えて仕方がない。
「まぁ、何があったか知らねぇが・・・ツナが心配するなって言ってたけどよぉ・・・。」
「心配するに、決まってるじゃない。・・・何で他人のアイツにを預けなきゃいけないのさ・・・ワケ分からないよ。」
「がかなりご立腹の様子だが・・・マジで原因が分からないのか?」
「分からないよ・・・あの子が何で怒ってるのか・・・子供って何考えてるか分からないってよく聞くでしょ?」
「フッ・・・確かにな。特にだ・・・アイツの思考は未だに読めねぇし。」
「とにかく君も早く出て行きなよ・・・僕は機嫌が悪いんだって言ってるでしょ。」
「そーだったな。まぁ、せいぜい考えろよ・・・ケンカの原因とやらをな。」
そう言って赤ん坊も僕の部屋を去っていった。
一人静まり返る、部屋。
昨日までは・・・の可愛い声が、愛らしい姿が
其処にはあった・・・。
それなのに、今は何処にもの気配が感じれない。
一体君は何で怒ってるの?
僕、君の嫌がることとした?
そんなはずはないよ・・・だって、僕はこんなにも君の事
愛 し て る の に
何で怒ってて、何が原因で僕の顔が見たくないの?
教えてくれないと・・・僕、分からないよ。
「・・・・・・・・・・・。」
何度も、何度も、呟くけど・・・此処にはもう居ない。
ねぇ、君は今度もちゃんと僕の側に戻ってきてくれるのかな?
「・・・さん、本当に雲雀さんから離れていいんですか?」
ツナ君のおウチに行く道で、ツナ君があたしにそう言ってきた。
あたしはムスッとした。
「いいの!・・・だって、恭ちゃんが悪いんだもん。」
「多分、雲雀さんも悪気があって・・・・・・。」
「悪気って何?」
「あぁ・・・悪いことをすることですよ。・・・でも、雲雀さんはその、さんに悪い事をするつもりじゃなかったと俺は思うんですけどね・・・。」
「でも、恭ちゃん・・・悪いもん。」
「さん・・・参ったなぁ〜。」
だって、あれは・・・恭ちゃんが悪いんだもん。
嘘ついたんだもん・・・しないって、言ったのに・・・嘘ついた恭ちゃんが悪いもん。
あたし、悪くないもん・・・恭ちゃんが・・・悪いもん。
「恭ちゃんが・・・わるぃもん・・・あたし、悪くないもん・・・。」
「あぁあ、すいませんさん!!泣かないでください・・・大丈夫ですよ、ホラ大丈夫ですよ。」
そう言って、ツナ君は私を抱っこしてくれた。
でも、ツナ君・・・恭ちゃんみたいに背がおっきくないから・・・いつもと違う。
「ツナ!・・・あ?どうしたんだ、の奴?」
「リボーン・・・とにかくウチに帰ろう。・・・さん、俺の母さんが美味しいご飯作って待ってますから。」
「・・・ぅん。」
ツナ君から抱っこされても
やっぱり、恭ちゃんの抱っことは違う。
恭ちゃん・・・・・バカ。
「へっくしゅん!」
「雲雀大丈夫か?」
「恭さん?風邪でも?」
「いや、違う・・・多分が僕にバカとか言ったんだろうね。」
あまり群れるとかしたくないけど
何だか今日はお酒が飲みたい気分だったから
哲や、笹川に相手になってもらっている。
「そういえば、は?」
「草食動物の家に泊まりに行った。」
「は?」
「笹川さん・・・あんまり、深く突っ込みいれないであげてください。恭さん・・・かなりショックみたいなので。」
「何だ?何かあったのか、雲雀?」
「哲、余計な事喋るんじゃないよ。」
「す・・・すいません。」
酒が不味くなる・・・っていうのはこういうことなんだね。
あぁ、かなり不愉快な気持ちだよ。
あのパイナップルじゃないから良いけどさ・・・・。
でも、結局が此処に居ないって言うのは事実だし。
僕は盃(さかずき)に浮かび揺れる酒を見る。
こんなにも虚しくて。
こんなにも腹立たしくて。
こんなにも苦しくて。
こんなにも・・・こんなにも・・・・・・
「ツライ事はないね・・・まったく。」
「恭さん。」
「雲雀・・・お前。」
僕は柄にもなく、盃に入った酒を一気に喉に通した。
・・・僕が悪かったのなら、謝るよ。
でも、出て行くとか・・・そんなことしないでよ。
僕の頭の中、君でいっぱいなんだ。
君が心配なんだ。君が大好きだから・・・愛してるから。
ねぇ、お願いだよ・・・・・・
「・・・はぁ・・・何思ってるんだか、僕はさ。」
そう言って、酒の入った徳利から酒を注ぎいれ
また、一気に飲み干した。
酒を飲みながらも、やっぱり僕の頭の中はのことでいっぱいだった。
原因不明?!な別居生活
(一体何が原因でこうなってしまったんだろう)