さん!!!」
「おー、東麻ぁ〜」




長いフライトを終えて、私はようやく日本へと付いた
国際空港には、東麻が迎えに来ていた。






「任務お疲れ様でした・・・皆さんどうしてましたか?」
「うん、年の割りみんな元気だったよ。ベルとフランが東麻は来てないって聞いたらつまらなさそうな顔してたわよ」
「ベルフェゴールさんとフランさんがですか?!・・・あのお二人の相手するの大変なんですよ」
「いいじゃない、二人から好かれてる証拠よ。」








ニコニコと出迎えてくれた東麻と私は話していたが
さっきから気になっていた。







だから、ちょっと辺りを見渡してみた。






「・・・・・・」
さん?どうかしましたか?」
「え?・・・あぁ、何でもない・・・気にしないで。」








東麻に私はそう言った。

だが、実際のところ・・・何だか視線を感じる。




気のせいじゃない・・・やっぱり付いてきていた・・・






イタリアの空港から、そう・・・その視線には気付いていた。



黒い服とサングラスをかけた2人組の男存在に



バジル君といて、彼もそれに気付いていた。
ツナ君の門外顧問として、彼もそれなりの戦闘経験を積んでいる
だから自分達に注がれている視線にも、空港にいた途端分かっていた。












殿・・・狙いは僕かもしれません』

『まさか・・・だって、バジル君は門外顧問だよ?狙われるなんて』

『僕は沢田殿の門外顧問であり、そしてボンゴレファミリーの一員です・・・狙われて当然かもしれません』

『誘き寄せて、一気に叩くっていう手もあるわよ・・・それだったら私加勢するし』

『いえ、彼らの注意は僕がひきつけます・・・その間に、殿は飛行機に』

『だけどっ』

『大丈夫ですよ、僕の強さは沢田殿のお墨付きですから。さぁ、行って下さい』







そう言ってバジル君と別れて、飛行機に乗り込んだが・・・どうやら
空港で張り込んでいた奴らとは別の気配・・・ということは、飛行機の中にも乗り込んでいたという
2重にトラップを張り巡らせていたということだ。




そして、今も・・・その男たちの視線は私と東麻に注がれている。







「あ、荷物持ちますよ・・・」
「サンキュ・・・じゃあ、行こうかアジトに」
「はい。」





何事もないフリをして私は東麻とアジトに向かう車にと戻ろうとする





が、私が此処で引き下がると思って?
イタリアのほうはバジル君に任させたけど、日本に来れば私の領域(テリトリー)









『東麻』
『は、はい?・・・あの、何で小声』
『シーッ!!!・・・私、イタリアの空港からずっと2人組の男に付けられてるのよ』
『えっ!?』
『向こうはバジル君が食い止めてくれたけど、どうやら飛行機の中にも仲間が居たみたい』





私はチラッと背後を覗くと、やはり2人組みのサングラスをかけた
男が私と東麻の後を付けてくる。

私は再び、東麻に小声で話しかける





『いいか、とりあえず此処でアイツら叩くぞ』
『えっ!?でも、』
『バカ!!アイツらアジトまで連れて帰る気か?!私はそんな事しない・・・どんな目的で私を
付けてきたのかも吐かせてやる』
さん・・・分かりました。僕もやります』







意見が合致したのか、私達はとりあえず人気の少ない場所へと足を進める

すると、2人組の男も私達の後を付けてきた。

コレは相当下っ端の奴らのパターンだ・・・なら吐かせるのも簡単かもしれない



そう言って、死角に入った途端・・・・・・私と東麻は物陰に隠れ、2人組の男が慌ててやってくる





瞬間・・・・・・
















「何者よ?」

「僕たちがボンゴレファミリーと知っての行いですか?何処のファミリーだお前達」


「く、クソッ!!」

「わ、罠だったのかっ」




1人は私がトンファで壁に押さえつけ、もう1人は東麻が銃口を顎下に向けていた
罠だと知った男達はいきなり慌て始める。










「さぁ、イタリアの空港で私と門外顧問を付けていたのもあんた達の仲間かしら?」

「それがどうした・・・如何にも俺達の同胞だ」



素直に喋るから、コレは尋問しやすい



「何が目的よ?」

「我らの目的はただ一つ」




























「空を取り戻すために・・・再びあの御方様が月・・・輝くよう空を我らに・・・そのためにはお前らが邪魔だ」


「お前達・・・まさかっ・・・」




男の話に東麻が驚きの表情を見せていた。
何?何なの?





「・・・チッ!」









----------ドォォオン!!!









「っ!?え、煙幕!?!」
「あーさん、逃げられましたよ!!!」
「分かってるわよそんなこと!!!」





すると、男の1人が煙幕を放ち
2人とも私達がひるんだ隙を見て、そのまま逃走した。

あまりに突然のことで、私と東麻は咳き込みながら、外に出る







「あー・・・もう、何よアイツら・・・仕込んでたのね、あの煙幕」



「おい、お前達!!そこで何をしてる」
「なんだこの騒ぎは!!!」



「げっ、」
「く、空港警備隊ですよさん」







突然の煙騒ぎに、空港全体を取り締まっている
空港警備隊に私と東麻は見つかった。







「なんだこの騒ぎは・・・」
「い、いや・・・あの、これはですね・・・」


私は盛大にため息を零し、東麻の前に出て
空港警備隊の2人に・・・







「すいません、私・・・こういう者でして・・・」







スーツの内ポケットからある物を出した。






「!?・・・そ、それはっ」
「風紀財団の方でしたか・・・失礼いたしました」
「分かっていただければいいんです。」






恭弥に

『何かあったら使いなよ・・・特に警察関係に問い詰められたりしたら』

と言う事で、風紀財団のNo.2のカードを特別に作ってもらった
だけど、一つだけ気に食わないのは、何故か名前のところに【雲雀】と書いてあるところ
ようするに私は財団トップの夫人ですか?
いいえ、違います・・・結婚なんぞしておりません、まだまだ一人身を楽しみたいお年頃です


ある種、彼の願望が覗けた一瞬でもあった
でも、まだ結婚はしないぞ・・・それに相手を選ぶのは私の自由だしな







「コチラのほうで追いかけていた奴らを偶然見つけて・・・それで問い詰めていたのですが
逃げられてしまって・・・空港を騒然とさせてしまって申し訳ございません」

「い、いいえ!とんでもございません!!財団の方のお役に立てなかった我々の失態でもあります」

「本当に申し訳ございません」

「特徴など教えて下されれば、コチラのほうで取締りを行いますが」

「いえ、もう多分外のほうに逃げられたと思いますので・・・お気遣いありがとうございます。
では、私達はまだ任務が残っていますのでこの辺で」

「「はい、お疲れ様です!!」」

「行くぞ、東麻」

「は・・・はい」






そう言って、空港を去り
駐車場に止めてあった、東麻の車に私は助手席乗り込んだ
もちろん運転席には東麻が座る。








「それにしても、さん凄いの持ってるんですね」
「まぁ、恭弥に渡されたものだし。・・・それよりか、東麻」
「はい、何ですか?」































「お前、私に何か隠してるだろ?」













楽しい会話を切るように、私は東麻に問いかけた
すぐさま空気が冷たくなる。

すると、東麻はため息を零し苦笑を浮かべた







さん、鋭いですね」

「さっきのお前の言葉・・・”お前達・・・まさかっ・・・“っていう言葉に何かあると思っただけ。
あの男たちの言葉も気になるし・・・何だか様子がおかしい・・・バジル君もヴァリアーの奴らも。」







ボンゴレ本部を離れる際に、ザンザスの言葉が未だに離れない






”気をつけろ“






一体何に気をつけろと言うの?

スクアーロだって、まるでもう会えないんじゃないかっていう表情をしていた。
それにバジル君だって・・・多分何か知ってる素振りだ


完璧にボンゴレ全土、何かに巻き込まれたとしか言いようがない









「せっかくミルフィオーレとの戦いが終わって、全部が元通りになった。なのに・・・これからまた何が起こるっていうの?」

さん」

「教えて、東麻・・・私もボンゴレだし、みんなのためだったら戦いたい」

「ダメです!・・・また、さんが死んだりなんかしたら・・・もう、生き返ることも出来ません!!ボスや守護者の
皆さんはそれを案じて・・・・・・あっ」







東麻はしまったという表情をした。
私はため息を零した。








「完璧に巻き込まれたのね・・・本部だけじゃない、ツナ君を始めとする守護者達も。」

「ダメです・・・さん。今回のはいつもとは違います・・・本当に違うんです」

「だけどね、東麻・・・私達はファミリーだよ。助け合ってのファミリーじゃない・・・除け者にされるなんて
私は真っ平ゴメンよ。」

さん」






確かに、今回の1件はミルフィオーレの時とも違う
何だか凄い何かを感じる。

それがよく分からない・・・だから、真実が知りたいし、何よりも大切な人を守りたい






ツナ君だけじゃない・・・隼人も武も、了平も、ランボ君も、恭弥も、骸もクロームも・・・皆、みんな







それに、多分これはきっと・・・私にも大いに関わりのあるモノだと思う











「教えて東麻・・・私にも知る権利がある。うぅん、知らなきゃいけないの」

さん。・・・・・・・・・分かりました」

「東麻」

「僕も詳しくは知りません・・・だけど、これだけは言えます」



































「今、守護者の1人が疑われているということです」




















その言葉を聞いて、心臓が動いた。

一体何が起こっているの?

今から何が起ころうとしているの?



途轍もない敵が、すぐ其処まで忍び寄っていたことに私はまだ気付かなかった。









逃れられぬ戦い〜destino〜
(それは運命だったんだよ・・・そう、きっと・・・ずっと昔からの)


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