「アイツもバカだよね」
「そんな事言わないの、恭弥」





イタリアから帰ってきて数日
私は、恭弥と一緒に並盛でも大きな大学病院に居た。

別に私が怪我をしたとか、恭弥の具合が悪いとかそういうわけではない。

其処にいる理由は・・・・・・







「あの無能執事でも病気するんだね」
「お前、聖に対して相当酷い扱いだよな相変わらず。」






そう、長年と私の執事をしている、金城聖が盲腸で臥(ふ)せって
この大学病院に入院していると、両親から電話をもらい、駆けつけたのであった。

まぁ、恭弥も昔から聖には良く?してもらったのか、それとも小姑のように
いびり倒したいのかよく分からないが、付いてきた。








「聖の見舞いに一緒に行くって聞いたときはビックリしたけど、どういう風の吹き回しよ」
「別に。それに一人にしたら、誰かに襲われたりしたら僕が咬み殺すし。」
「恭弥・・・私もいい大人なんだから。それに私はボンゴレの御目付役だしそう簡単にやられたりしないわよ」
「僕はそれが心配だから付いてきたの。無能執事のことなんて二の次だよ」
「(聖の扱いがやっぱり酷い)」
















「あれ・・・・・・?・・・・・・・、じゃないかな?」





「え?」










すると、私に声をかけてきた人が居た。
私はすぐに振り返ると、其処に立っていたのは・・・・・・



















「御島先輩!!」
「(・・・誰コイツ)」









立っていたのは、色素の薄い長髪に後ろでは綺麗に束ねられ
瞳の色は碧色・・・決してその人は、外人というわけではない
そんな目元には細長い四角いノーフレームのメガネをかけた人が居た。

見覚えもあるし、この顔に私は何度大学時代助けられたことか。



御島隆満さん。
大学時代は私をよく可愛がってくれた先輩だ。










「どうしたの、こんなところで。」
「いえ、ちょっと・・・家のものが・・・」
「そうかい。・・・・・・そちらの彼は?」
「あぁ、すいません。・・・私の幼馴染で雲雀恭弥です。」









私が恭弥を紹介すると、御島先輩は恭弥のほうを向き
ニッコリと微笑んだ。














「初めまして。・・・僕、の大学の時の先輩で御島隆満と言います。」

「軽々しくの名前呼ばないでくれる。・・・・君、咬み殺すよ」

「え?」

「あー!!!すいません、コイツいつもこうだから気にしないで下さい!!」

「そ、そうなんだ。」









相変わらずの恭弥の態度に、私は慌てて
御島先輩に謝る。もちろん、恭弥が人様に頭を下げたりなんか
絶対にしないことくらい分かっているからだ。








「それより、先輩・・・・・・妹さん・・・冴ちゃんは元気ですか?」
「あぁ、冴の事かい?うん、元気だよ。」






先輩には、すぐ下に弟さんと少し年の離れた妹さんがいる。
弟さんには会ったことはないのだが、妹の冴ちゃんのほうは何度か会った事がある。
年で言うなら、クローム髑髏と変わらないだろう。

そんな冴ちゃんは重度の病気を患って、私は在学中も彼女の心配をしていた。
何の病気だったのかは私は知らないけれど。












「もうすっかり良くなってね・・・今じゃ走り回ってりもしてるんだ。」

「そうなんですか、よかった。」

「じゃあ、僕はこれで失礼しようかな。・・・の横の彼が僕の事凄く睨みつけてるからね」

うえっ!?





すると、私の横にいる恭弥はまるで今にも
襲い掛かりそうな勢いで、御島先輩を睨みつけていた。

初対面でも恭弥のこの態度・・・容赦がない。








「ちょっ、ちょっと恭弥!!・・・す、すいません先輩っ」

「うぅん、いいよ。・・・じゃあね、・・・また今度」

「はい、失礼します・・・ホラ、行くよ恭弥」

「うん。」








そう言って、私は御島先輩に一礼をし
恭弥の服の袖を引っ張り、その場を去った。













「もう、何であんな態度するのよ!」
「だってアイツに馴れ馴れしい」
「だからって睨みつける事ないでしょうが!」
「いっそのこと今すぐ咬み殺してきていい?」
「ふざけるなお前」






























「隆満兄さん」

「・・・・・・冴か」

「アレが・・・雲雀恭弥」

「らしい。・・・まさか、の幼馴染とはね。・・・人の巡りとは皮肉なものだな」

「・・・・・・・・・私・・・あの女嫌い」

「冴?・・・どうした、昔はの事好いてただろ?」

「・・・・・・嫌い・・・私から・・・・・・奪ったから」

「・・・・・・冴・・・・・・そろそろ、大河が戻ってくる頃だ・・・行こう」

「はい、兄さん」





































「?」

「どうしたの、?」




私は思わず立ち止まり、振り返った

今さっき凄い冷たい風が吹いて・・・背筋を凍らせた。
あまり突然に私が立ち止まるから、恭弥が心配そうな声を出す。






「いや・・・今凄い嫌な予感がした・・・」

「?」








何だろう、この感覚

どこかで・・・同じような感覚を・・・・・・









「ごめん・・・何でもない・・・行こう、聖待ってる」
「うん」










そして、酷く私の耳に・・・鐘が鳴り続けていた。






始まりの鐘が・・・〜Suonare〜
(何処かで、鐘の鳴り響く音がした)


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