私がイタリアの出張から帰ってきて数日

それでもボンゴレの幹部・・・ようするに私の可愛い可愛い部下達を襲撃する事件は続いていた。




アジト内もピリピリとした空気が流れて
いつもながらの和やかムードが、緊張張りの毎日だった。
家に戻る事も許してくれないから、ほとんどアジトでの生活を余儀なくされ

恭弥の庵に寝泊りをしているのだがやはり、衣服に困ってしまう。







「あー・・・数日振りの外の空気はなんとも気持ち良いものだね」






何とかツナ君を説得して、私は衣服の交換を兼ねて、気分転換に外に出ていた。
まぁ、大体の襲撃時間が夜と決まっている。

今現在は昼だ・・・だから、何かと襲われる心配などないだろうと思い
私は自適悠々に道路の真ん中を歩いていた。














「ボンゴレ・・・覚悟!!!」


「!?」








すると、突然、どっから湧いて出てきたのか
数人の黒いスーツとサングラスをした男たちが私に襲いかかってきた














-------バキッ・・・ドゴッ!!










「グハッ!!」

「きっ・・・・・貴様っ・・・まさか・・・」


「ボンゴレ御目付と知って、私に襲い掛かるなんていい度胸ね・・・でも倒そうなんて100年早いわよ」






私はすぐさま隠し持っていたトンファを出し、男たちを倒した
やはり雑魚は雑魚だ・・・何人束になって来ようが、所詮は雑魚だし・・・と思い
トンファを再び隠し収めようとした。


















「っ!?」


















-------ヒュッ・・・ガキン!!!










「流石、ボンゴレ御目付役だな」

「・・・っ、アンタ・・・何者よ」




突如として、殺気を感じ私はトンファで防御体勢に構えた瞬間
上空から、長い棒状のもので私に襲い掛かる奴が来た。

私は何とか攻撃を防ぎ、自らもトンファを振り払った。

が、相手も私の攻撃を交わし、地に足を下ろした。



白い服装で・・・頭もフードを被っていて顔が見えない。








「一瞬で、俺の動きや攻撃を察知するとは・・・さすがと言うべきだな」

「そりゃどーも」

「だが、これならどうだ?」







すると、凄まじいスピードで長い棒状が私に向けられる
瞬時に間合いを読み取り、私は後退したが・・・







「なっ!?」




1本の長い棒状が・・・個別3本・・・鎖に繋がれ分かれ、無造作な動きで私に襲い掛かってきた







「(三節棍っ!?)」







私は何とか奴の攻撃を交わし、間合いを取った。
相手に武器に気付かなければ、私は今頃あの三節棍の先端の餌食になっていた







「三節棍とか・・・珍しい武器持ってるのね、扱える人って結構少ないのよねそれ。」
「トンファも中国武具の一つだろ・・・コイツと何ら変わらない・・・扱い方の問題もそうだがな」
「そうね。・・・ところでアンタ何者よ、この雑魚達とは身なりからして違うみたいだし。」






私がそう言うと、目の前の敵はため息を零し
フードに手をかける・・・そして、それをゆっくりと背後に下ろす



現れた顔は私とそうなんら年齢は変わらない男だ。

薄い茶色の髪をしており、瞳の色は黒い目・・・完璧に日本人的な顔をしていた




「紹介が遅れたようだな・・・俺はマルツォ。・・・ネガッツィオーネファミリーのドーディチ・アポストロの一人だ。」

「ネガッツィオーネ?・・・聞いたことないわね・・・新手のファミリーかしら?」




聞いたことのないファミリーの名前、しかも何とかアポストロとか・・・
多分新手のファミリーなんだろうと思っていた。











「知らなくて当然だ・・・俺達は、お前達ボンゴレに気付かれないように動いていたからな」

「え・・・それ・・・どう、いう・・・」


『お喋りが過ぎるぞ、マルツォ』












すると、突然それこそ空気のように白い服を身に纏い、フードを深く被った
長身の男のような人と、小柄の女のような人が屋根の上に現れた。

見下すようにコチラを見ている。どうやら、マルツォの仲間らしい







「ノヴェンブレ・・・・・・ディチェンブレも一緒か」

「マルツォ、姿を晒すなとアゴストから言われているだろう」

「俺は誰の指図も受けない。たとえボスであるアゴストの命令であっても」






どうやら、”アゴスト“という奴がボスらしい

マルツォの性格が何故だか恭弥を見ているようでならなかった。
何者にもとらわれない・・・そう、恭弥の性格そのまま・・・孤高の浮雲のように。









「マルツォ・・・でも、アゴストは・・・」

「もういい、お前らと居ると気分が悪い・・・俺は先に戻る。
ディチェンブレならまだしも・・・ノヴェンブレ、お前が居るとうるさくてならない。」

「マルツォ」

「じゃあな、ボンゴレ御目付役」







そう言って、マルツォは風のように私達の前から去った。
その場に残ったのは、私と、ノヴェンブレという男とディチェンブレという女

いまだ屋根から私を見下している





「仲間割れかしら?」

「アイツはいつもあぁだ。・・・・・さて、ボンゴレ御目付、お前も我がファミリーにとっては邪魔な存在」

「貴女には此処で消えてもらう。」







2対1じゃ確実不利に決まっている

しかも、白いマントとフードを被っている奴らは雑魚とは違う強さをしてる

さっきのマルツォの戦闘能力の高さといい・・・コイツらも相当ハイクラスに違いない










「ボンゴレ・・・覚悟」







そう言ってディチェンブレが私に襲い掛かってきた。















--------ガキンッ!!!
















「!?」

「・・・っ」




すると、私の目の前に誰かが立ち、ディチェンブレの攻撃を受け止めた。


長い藍色の髪に・・・頭部に揺れる髪の毛の束







・・・大丈夫!?」

「ク、・・・クローム」







攻撃を受け止めたのは、クローム髑髏だった


ということは・・・・・・・・・



















「2対1とは、卑怯にも程があると思いますが。・・・しかも、相手は女性というのに」

「骸っ!!」








ボンゴレ・霧の守護者六道骸が姿を現した。

思わぬ味方に私は驚いた。












「クフフフ・・・僕の大事なを傷つけようとした罪は重いですよ・・・・・・ドーディチ・アポストロ・・・・・ノヴェンブレ」











骸は高いところから、コチラを見下しているノヴェンブレを睨みつけるのだった










ぶつかりあう者達〜Incrociarisi〜
(並行するものたちが出会った時、戦いが始まる)


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