酸素(Oxygen)
無色・無臭の気体として、地球表面に最も多量に存在する元素である。
大気中では主成分(体積比20.95%)として存在し、地表では海水として面積の大半を占める。
地殻中の割合も45.5%で第1位。
ほぼすべての元素と酸化物をつくるという化学的活発さをもっている。【Welio辞書参照】







人間にとって酸素とは、なくてはならない存在。
その存在はこの地上すべての生きとし生けるものにとって重要不可欠。


しかし、私は時々息苦しさを覚える。


地上に生きて、酸素を得て呼吸をしているのに・・・どうして息苦しいのか。







「ムウ?どうしたの?」


。・・・いえ、何でもありませんよ」


「そう?顔色悪そうだけど?修復作業するのはいいけどあんまり無理しないでね」


「ありがとうございます」


「あ、私お茶淹れてくる。一休みしましょ」


「すみません。神である貴女に色々させてしまって」


「気にしないで。ちょっと待っててね」





は神の生まれ変わり。

そして、以前その神を愛した私。


いくら生まれ変わり、そして愛した人とはいえ
やはりアテナと同じ神なのだから、お茶を淹れさせる等と何だか気が引ける。


ふと、ため息が零れた。

途端・・・何だか息苦しさに襲われた。







「ゴホッ・・・ゴホッ・・・」






呼吸がままならず、何だか空咳ばかりが出て
次第に息苦しさは私自身をも苦しめていく。

おかしい・・・さっきまであんなに、呼吸が出来たのに。









「ムウ、お茶入った・・・ムウ!?どうしたの!?」






私が呼吸困難になっているところに、が急いで駆け寄ってきた。
急いできたことにより、彼女が運んでいた茶器が床に落ち、中に入っていた
飲み物も床に零れてしまった。







「ムウ・・・ムウ!どうしたの?大丈夫、しっかりして・・・っ」







苦しんでいる私に彼女が触れて瞬間・・・・・息が、呼吸が正常になっていく。


あんなに苦しかったのが、突然
まるで何事もなかったかのように消えてしまった。

ふと、隣に居るの顔を見る。


目に涙をうっすらと浮かべ私を心配そうに見ていた。









「ムウ。ムウ、もう、もう大丈夫?もう、苦しくない?」


「えぇもう大丈夫ですよ。すいません






彼女の肩を抱き寄せ、額を合わせる。

君に触れているだけで苦しかったものが一瞬にして取り除かれていく。


酸素を必要としていた、人間に私は戻る。



私はゆっくりと、目を開きを見る。





が居てくれないと、どうやら私はダメみたいです」


「え?」


「私にとっては、酸素以上の存在ですね」


「ムウ?・・・私が酸素以上って、おかしいよそれ」


「そうですか?」







だけど、酸素が人間に必要な分。

酸素と違って、私には君が必要なのだと今更ながら確信した。








「お茶、淹れ直しましょうか」


「あ。やだ、ごめんなさい私ったら」


「いいんですよ。今度は私が淹れてきましょう、慌てさせてしまったお詫びに」


「じゃ、私はムウのお手伝いする」


「はいよろしくお願いします」





床に落ちた茶器を片付け、私は盆に乗った茶器を片手に
の手を繋ぎ2人で他愛もない話をしながら、お茶を淹れなおしに行くのだった。





人間に酸素が重要不可欠な程

それと違って、の存在は私にとっては重要不可欠なものになっているのだった。




酸素と君の違い
(必要な分量-存在-が酸素と君とでは違う) inserted by FC2 system

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!