只今、万事屋でお留守番中。
ちょっと用事(というか完全にサボりに来た)があって万事屋にやってきたのに
新八に「買い物行ってきますんで、すいません少しの間だけ留守番お願いします」と頼まれた。
勤務中だが、まぁ少しならと安請け合いをし今に至る。
本当はちゃんと、お留守番を預かってる人間が居るのだが――――。
「ZZzzzZ」
「寝てるんだよね、銀さんが」
苦笑を浮かべながら寝床を見る。
万事屋の主である、坂田さん只今寝床にお布団を敷いて・・・心地よくお昼寝中。
私だって寝たいけど、こんなトコロで昼寝なんてしけこんだら
起きた頃には夕方に成り兼ねないし、それがバレてしまえば土方さんに大目玉を食らってしまいかねない。
しかし、こんなのでお客さん来たらマジで不謹慎な話。
まぁこんな所に真選組の私が居る事自体おかしな話ではあるんだが。
とりあえず番を任されたし・・・更に言うなら結構暇だったりする(見回りの最中だが)。
ジャンプを読むのも飽きたし、私は寝床へと足を運び
銀さんの寝顔をジッと見る事にした。
いつもは多分見る事が出来ない銀さんの寝顔。
私の方が見られっぱなしなのだが、逆の位置に立ててちょっと優越感だったりする。
まじまじと見て気付いたけど、可愛い寝顔してる。
ていうか子供っぽい。
すると、起きそうなのか伸びをする。
「ふわぁ〜・・・もうこんな時間か」
ようやくお目覚めな銀さん。
あくびをして、頭を掻きながら眠気眼で私を見る。
「あ?・・・んだよ、居たのかよ」
「おはようございます、銀さん」
私はニヤニヤしながら、そんな銀さんを見る。
「何だよニヤニヤして。俺の顔にシーツの跡でも付いてるのか?」
「いえ、銀さんが目を覚ますまで、銀さんの寝顔をみてたんです」
「何ぃ?俺が目ぇ覚ますまで寝顔を見てた?」
「はい」
「可愛い寝顔でしたよ」とか言うと絶対怒られそうだから、そこは敢えて伏せておこう。
ぶっちゃけ、寝顔写メっとけば良かったと後悔。
「何の趣味だ?俺の寝顔見て、何が楽しんだよ」
「いいじゃないですか。いつも私の寝顔見てる罰ですよ」
「・・・ったく。これだから女って、男の無防備な姿を見て楽しみやがるから嫌なんだよ」
「あっ」
そう言いながら、銀さんは布団を被る。
銀さんでも寝顔見られたら恥ずかしいんだなやっぱり。
「今日だけだぞ」
「え?」
「今日、だけだかんな・・・俺の寝顔見るの。次見たらいくらおめぇでも俺怒るからな」
ちょっと、照れた感じで銀さんは私に言った。
「はい」
たまには、いいか・・・こんな目覚めのひととき。
目覚めのひととき
(「じゃあおめぇも一緒に寝るか?」「はい?」「新八帰ってくるまで(にやり)」「ちょっ!?(嫌な予感)」)