「ぅあ・・・あっ・・・ァん・・・ああ・・・っ!!」
「おー・・・いい啼きっぷりじゃねぇか、」
「ぎ、銀さぁん・・・あ、そんな・・・激しく、しないでぇ!!」
「激しいほうが、チャンはだーい好きなクセに」
万事屋邸の甘い夜。
銀時の部屋。
そして其処に敷かれた一組の布団の上で
男女の甘く激しい行為が行われていた。
対面座位のまま、快楽に溺れるを見上げる銀時。
腰を掴んで自らの雄を打ちつけながら
喘ぎ、自らを求めるの姿に、銀時はそれをまるで楽しむかのように見ていた。
「ああっ・・・銀、さっ・・・ぁん・・・あ、あぅ・・・っ」
「のイイトコ突くと、すっげぇ締め付け来るんだよねぇ〜・・・ココとか」
「ひゃぁあ!!ぁああっ、ぎ、銀さん・・・ソコ、だめぇえ!!や、やだぁあ!!」
の性感帯に銀時の雄が触れた途端
彼女は甘い啼き声を上げ、やめてほしいと懇願する。
だが、目の前の男には――――そんな姿など、映っていなかった。
「イヤなの?チャン、ココイヤなの?嘘付くなよ。
イイトコ当たると、おめぇのナカはトロットロになって俺の息子離さねぇじゃねぇか。
嘘付くお口はどのお口かなぁ〜?甘い啼き声聞かせてくれる上のお口かな?それとも――――」
「ぁ・・・やぁん!!」
途端、銀時は対面座位の状態から
を押し倒し正常位へと持ち込んだ。
「淫乱な声をあげちゃう下のお口かなぁ〜?」
ニヤリ、と銀時は笑みを浮かべ激しく腰を動かし、のナカを犯す。
「あああっ!!銀さんっ・・・ダメッ、ぁン・・・あっ、ああ・・・ソコッ、ダメぇえ!!」
「まぁ、俺的にのは上だろうが下だろうが悪いお口なんだけどぉー。
つーかダメなんて言わせねぇよ・・・イイんだろ、ココが?なぁ、気持ちイイんだろ?
ココをさぁー銀さんのさぁー、チンコでぐちゅぐちゅにされるの、チャンだーい好きでしょ?」
「あっ・・・ぎ、ん・・・さ・・・っ」
一旦腰の動きを止め、耳元で低く囁く銀時の声に
の体は体温を上昇させ体中を震え上がらせる。
「・・・イイって言えよ。そしたら、サイッコーに銀さんが気持ちヨクしてやっから。
天に昇っちゃうくらいクラクラにしてやっから・・・・・・だから――――言えよ」
逆らえない声色に、は銀時の顔を見る。
普段は死んだ魚のような目をしている男のはずなのに
こういう時に限って、普段とは違う目つきになり、真紅の瞳は獣の目つきにも
似たようなモノに変わっていた。
その目に、そして囁いてくる声にの心はあっさりと絆(ほだ)され―――――。
「銀、さん」
「んー?なーにかなチャン?」
「気持ち、イイの。もっと・・・銀、さんと・・・気持ちヨク、なりたい。銀さんので、気持ちヨク、してください」
甘い言葉を言い、愛しい男を求める。
「ケッ・・・ガキが可愛い事言いやがって。なら銀さんの腰使いとくと味わえよ。
の恥骨砕いちゃいそうなくらいすげぇんだから」
そう言うと、銀時は止めていた動きを再開し
を快楽の海へと誘わせる。
「ぅああ!!あっ・・・銀、銀さっ・・・あっ、あぁん!!・・・く、苦しぃ・・・!!」
「苦しいか?だって俺のチンコがんナカでパンパンに膨れてんだもん。
理由はがちょーエロいから。だから俺のチンコもちょーやべぇんだって」
「やっ・・・あ、ああっ・・・お腹・・・っ、苦しいよぉ!!はぁっ、あっ・・・ぁん!!」
「俺も苦しいよ・・・好きすぎてすげぇ苦しい・・・なぁ、」
「銀さん・・・銀さぁあんん!!」
「何度も呼ぶなって・・・ちくしょう、寝かせたくなくなるだろコノヤロー」
「銀、さん」
「愛してんぜ・・・」
結局その日、2人はお互い気絶するまで求め合った。
「ふわぁ〜・・・あー・・・眠ぃ」
「おはようネ銀ちゃん」
「はい、おはよう神楽ちゃん」
朝。
銀時は大きなあくびと共に部屋から出てきた。
居間では神楽が凄まじい寝癖を頭にふっ付けたままテーブルに並んでいる朝食を食べていた。
もちろんこの朝食を神楽が作るわけもなければ
こんな朝早くに新八が来るわけもない。
「あら?は?」
「朝飯作って、風呂入って、今はトイレアル」
テーブルに並ぶ朝食を作ったのは。
「さっすが俺のだ」と銀時は顔を綻ばせながら用意されていた朝食を食べ始める。
ふと、銀時は味噌汁を啜りながら
目の前での作った朝食をバカ食いしている神楽に目をやる。
「神楽ぁ・・・昨日、おめぇ耳栓して寝ただろうな?」
「当たり前ネ。私を誰だと思ってるアルか?
聞き分けの出来ないそこら辺のガキ共と一緒にしないで欲しいネ」
普段なら、新八に神楽を預け
万事屋で銀時との2人っきりになるのだが
新八も用事があり神楽を預けれなかった。
だが「夜はと朝までヤりたい」という銀時の悲痛なる願いがあった。
数週間もお預け状態を食らっており彼の性欲は飢えに飢えていたのだ。
しかし、神楽を預けれず万事屋に居るとなると、どうしても声を聞かれてしまう恐れが生じる。
いくら神楽本人の睡眠体質が良くても、もしもの状態が起こりかねないこともない。
其処で、銀時は昨晩・・・が風呂に入っている間考えた。
「別に私に耳栓とかいらないアル。むしろ2人のそういうの興味無いネ」
「興味がなくてもおめぇはまだ子供なんだから。んな事がてめぇの親父に知られたら俺がまた殺される羽目になるわ」
「まぁ酢昆布袋いっぱい貰えたからいいけどナ」
神楽の食い意地を銀時は逆手に取った。
大好物の酢昆布袋いっぱいをやる代わりに、耳栓をして寝ろ・・・だった。
流石に銀時本人も幼稚過ぎるか・・・と思っていたが
神楽は目を輝かせ、耳栓を受け取りそれを嵌めて眠った。
その話を聞いて、銀時はホッと肩を撫で下ろし箸を進めた。
「おはようございます」
「よォ新八ーぃ」
すると其処に新八がやって来た。
これでいつもの万事屋のメンツが揃った。
「昨日はすいません銀さん。神楽ちゃん預かれなくて」
「いいって事よ」
「酢昆布袋いっぱいにもらって耳栓して寝たからナ!銀ちゃんとの(ピー)とか(ピー)とか聞いてないネ!」
「神楽ちゅわぁぁんん!!朝からそういうお話やめなさぁああいい!!つか、してねぇよんな事!!」
「ま、まぁ・・・とにかく、銀さんのさん足りない病は補われたって事で。あれ?さんは?」
「トイレだと。つか、トイレにしちゃ遅くね?」
「銀ちゃんもしかして昨日、アナ攻めでもしたカ?それでお腹壊してんじゃねぇのカ?」
「おめぇその単語どっから覚えてくんだよ。つかしてねぇし!!そのうちやろうとは考えてる予定だしぃ!!」
「朝から何て会話してんだあんた等ぁあ!!」
下ネタを朝から連発するのは銀魂的お約束。
相変わらずの2人の通常運転に新八は恥ずかしそうに顔を赤らめていた。
「はぁ〜・・・あ、銀さんおはようございます。新八、来てたんだ」
すると、話の種になっていたがようやくトイレから戻ってきた。
トイレから戻ってきたは銀時の起床と、新八の登場に目を丸くして見ていた。
「さんおはようございます」
「ー朝飯もらってっぞー」
「あ・・・はい」
銀時と新八の反応に何やらの反応は薄かった。
いつもなら優しい笑顔を向けるはず、と男二人は心の中で思っていたが
何やら今日のの様子が異様におかしいことに、2人は気付く。
「あの、さん・・・どうかしましたか?」
「え?」
「いやぁ〜いつもならな『銀さん、おはようございます』って俺に可愛い笑顔全開で言うじゃん。
ていうか、おめぇ――――顔真っ青だぞ、どうした?」
「え?・・・あ、その・・・っ」
銀時の声に、は顔を少し伏せた。
明らかに自分の顔色を伺ってほしくないことが分かる。
銀時は握っていた箸を置きに近づき
頬を両手で包んで無理やり顔を上げさせる。
「コラ。人と話す時は人の目を見て話しなさい。お母さん、つかオメェの場合はババァに言われなかったか?」
「言われ、ました」
「だろ。ていうか、ホント・・・顔真っ青だぞ。大丈夫か?具合でも悪ぃのか?」
顔を上げて銀時が改めての顔を見る。
完全に彼女の顔から血の気が引いて、青白くなっていたのが分かった。
「ちょっと、気持ち悪くって」
「風邪でも引いたか?でも、熱はねぇーな」
「いえ・・・なんて言うか・・・2人の朝ご飯作ってる最中に、ご飯の匂いで吐き気がして」
「え?・・・、チャン?」
「お腹も何か、痛くて」
「、大丈夫カ?」
「す、すいません・・・何か、吐きそう・・・ッ」
「あ!さん・・・!!」
新八の呼び止める声を掻き消すように、銀時の手を振りほどき
はトイレへと駆け込んでいった。
新八と神楽は銀時を見て、そんな彼は顔から有り得ない程の汗を流していた。
「ぎ、銀さん・・・も、もしかして」
「銀ちゃん、まさか」
「お、おいおい冗談よせって。つーか確かにさ・・・そらぁ、昨日の事含め何回もおらぁんナカにいーっぱい出しちゃったよ。
でも読者分かんねぇだろうけど、チャンああ見えてちゃんと避妊薬飲んでる良い子なんだって」
「いや、アンタのさんへの避妊対策はどーなってんだって話ですよ」
「女が避妊対策してるからって、男がゴム無しでやっていいルールなんて無いネ。
男がこんなんだから、女が薬飲んだりする羽目になるアル」
「ねぇ、神楽ちゃん・・・そういう知識どっから仕入れてくるの?僕、すごくそれ気になるんだけど」
神楽の知識云々は置いといて。
の突然の行動に新八と神楽は銀時に対して何時にもまして冷たい眼差しを向けていた。
もちろん銀時本人も、そんな視線に耐えられるわけがない。
「銀ちゃん。そーいえば昨日の夜中、・・・お腹苦しいとか、言ってたネ」
「はぁあ!?神楽、てっめ!!耳栓して寝てたんじゃねぇーのかよ!!
何ばっちり俺とのエッチシーンの声聞いてんだクソガキィイ!!」
「耳栓うざかったから途中から取って寝たネ。そしたら、がお腹苦しいとか言ってたヨ。
女がお腹苦しいとか言ってる側で、どっかの天パはお前が好きすぎて苦しいなんて・・・ドラマに出てくるようなセリフ言っ」
「だぁぁああ!!神楽ちゅわぁぁん!!それ以上言うなよ!!
恥ずかしいだろコノヤロォオオォオ!!」
銀時本人の中では”神楽は耳栓して寝ている“と思っていたから
どんなに自分が似合わないセリフを言おうが聞かれているはずはないと思っていた。
だが蓋を開けてみれば、どうやら自分のに向けていった愛にも似た言葉を
ばっちり聞かれてしまい銀時は恥ずかしさのあまり、大声を出して神楽の声を遮った。
「銀さん!とにかく落ち着いてくださいって」
「落ち着けだぁ?ぱっつぁん・・・落ち着けって問題じゃねぇだろ。やべぇよ、本気でコレ一大事だって。
俺らが起こしてきた数々の不祥事よりもマジで本気でヤバイパターンだって!!
確かにこの前さぁ、とそういう話してたよ。(『産まれてきた生命に、今日も乾杯!』参照)
でもはゆくゆくって言ってたしさぁ〜そらぁ俺もさ準備が整えばいつだって
迎え入れる覚悟くらいあったっつーの。だからって、だからってさぁ」
「そうなったのって、銀ちゃんが原因ネ」
「だったら迎え入れる覚悟、してくださいよ・・・こうなった以上は」
「うっ!?」
神楽と新八の言葉に何も言い返せない銀時。
「で、できちゃった婚・・・って、ドッキリでも何でもないよね?」
「ドッキリでも何でもないですよ。さんのお腹の中に銀さんの子供ができちゃったのが現実です。
確実に今のさんの状態はつわりですよ」
「あーあ・・・銀魂的史上最大の不祥事ネ。そろそろジャンプ連載も厳しくなってくるネ」
「やめてー!!俺まだジャンプに居たいのぉおお!!輝かしいキャラクターたちの中に混ざってたいのぉおお!!」
追い詰められた現実に、銀時は焦りそして受け入れられない模様。
確かに銀時は「が自分の子供を産んでくれたら」と望んでいたことだけれども
こんな早くに・・・とは望んでもいなければ、心の準備すらできてもいなかった。
「ま、周りってこういう時どういう反応すんのかな?」
「知りませんよ」
「自分で考えるアル」
「じ、自分で考えろったって・・・っ」
そして、銀時は未だトイレから出てこない愛しい彼女の姿を待っていた。
出てきた時に何を言うか。
「俺の子供を産んでくれ!」と言うべきか「ありがとう」と言うべきか。
銀時は一体彼女に何といえば良いのか、そして、この事態をどう周りに教えるべきかを悩むのだった。
準備が肝心だというのをお忘れなく
(それを怠るとこういう-できちゃった婚みたいな-状況になる)