「そらぁ、アンタの不注意だね。腹ぁくくるしか方法ないんじゃないの?」


「で、ですよねー」


「何アンタ、第3者に助け求めようとしてんだ」

「ホント・・・、何でこんなマダオ好きになったアルかネ?」





が顔を真っ青にしながら銀時の家を出て、彼はすぐさま
大家であるお登勢の元へと足を運んだ。

先人の知恵を借りればなんとかなる、と思い
そして、先程自分の部屋で何があったのかを話した。


カウンター席に座った万事屋一行。

しかし、話の発端である銀時に対して言わずもがな
お登勢の口から出てきた言葉に銀時は何も言い返せずに居た。







「ていうか、男が普通コンドームしないでするバカが何処に居るって言うんだい」


「お登勢さん。現に今、貴女の目の前・・・僕らの横にその人間が居ます」


が本当にかわいそうに思えてくるよ。こんなのが旦那だと、あの子の苦労が絶えない気がする」


「本当ネ。この際、父親の顔見せないで子供育てた方が良いアル」



「うっせぇよおめぇら!!つーかホント、おらぁどーすりゃいいんだよ!!に何にも言わねぇまんまで
仕事に行かせちまったしよぉお!!ん家のババァにだってなんて言やぁいいんだ!!」






銀時は頭を抱え、そのままカウンターに突っ伏した。

酒棚が並ぶ前でお登勢が煙草を吸い、紫煙を吐き捨てる。








「素直に言えばいいだろ?の腹ん中にテメェの子供が居るって」


「言ったら速攻であのババァにおらぁ殺されるわ!薙刀(なぎなた)で首根っこふっとばされるわ!!」


「でも、言わないよりか潔く言ったほうがトネさんは分かってくれると思いますけど」


ん家のババァは武士のような男には弱いネ。銀ちゃんも侍なら侍らしく、首根っこ飛ばされる覚悟で言うアル!」


「ガキの顔見ねぇで死ねてか。主人公の俺におめぇら死ねてか。ジャンプから降りろってか。全部嫌だっつーの!!
可愛い嫁さんやガキ残して死ねるわけねぇーし、ジャンプから降りつもりもねぇーよ!!」


「だったらさっさと話してくりゃいいじゃないさ。男のくせに何引腰になってんだい」


「なんて言えばいいんだよぉお・・・俺の人生終わったも同然じゃねぇかぁあ・・・っ」




お登勢の言葉に机に突っ伏したまま、泣き始めた銀時。

そんな男の姿に三人はため息を零す。







「銀さん、とにかくトネさんに事情を話しに行きましょう。僕らも一緒に行きますから」


「嫌だ―!!イヤだー!!俺はまだ死にたくねぇー!!ジャンプから降りたくねぇんだよぉぉおお!!」


「あ、逃げたアル!!」


「ちょっ、銀さん!!」







新八が銀時の腕を持ち、の家の使用人であるトネの元へ
向かおうとした途端凄まじい勢いで、銀時はお登勢の店を飛び出していった。

新八と神楽が後を追うも、既に其処には銀時の姿はなく
2人はため息を零し、店の中へと戻った。






「ったく、だらしない男だね」


「こんなんじゃ、いくらさんのお腹の中に銀さんの子供が居てもトネさん許してくれませんよ」


「というか、ん家のババァは最初っから銀ちゃんの事あんまり良く思ってないネ。
できちゃった婚でもババァは大反対アル」


「あそこの家のバァさんからすればは娘みたいなもんだからね。結婚相手が銀時ともなれば、反対もするさ」






銀時が居なくなった店の中で、三人は話をする。







「しかし・・・妙だねぇ」








するとお登勢が煙草を吸い、紫煙を吐き出しながら言葉を零す。







「どういうことですか、お登勢さん?」



「銀時の奴さ。にテメェの子供が出来たってのに、喜ぶどころか焦ってる一方じゃないか。
の事大切に想ってるし、アイツの事だから子供が出来たとなれば泣いて喜ぶはずなのにさぁ」



「そういえば確かに」


「銀ちゃんなら飛び跳ねながら喜ぶネ、普通」







お登勢の言葉に納得する新八と神楽。


を一途に想い、愛し、慈しんでいる銀時の姿を
新八と神楽は一番側で見ていた。

仕事に忙殺され、自分のもとにやって来ない
常々が足りない、と言いながら銀時が暴走まがいな事になっていたのもあった。




それは全部、彼が誰よりも彼女を愛していた証拠だった。






「言われてみれば、銀さん・・・何であんなに焦ってるんだろ?」


「おかしいネ。できちゃった婚がそんなに怖いアルか?どうして銀ちゃん・・・あんなに焦る必要があるネ」


「銀さん・・・さんの事、本気じゃなかったのかな」


「新八!何言うアルか!!昨日だって、昨日だって銀ちゃんと・・・っ」







新八の言葉に神楽は立ち上がり、泣きそうな顔で言い放つ。






「神楽ちゃん・・・・・・ご、ごめん」



「外野がギャーギャー騒いでも仕方ないよ。とにかく、様子を見るしかなさそうだね」







お登勢の口から言葉と一緒に吐き出された紫煙。


煙のように言葉も消えてしまったが、新八も神楽も今は銀時の動きを待つしか方法がなかった。




























「はぁ〜あ・・・どーしたもんか」




お登勢の店を飛び出した銀時はため息を零しながら
フラフラと道を歩いていた。


今朝から衝撃的なのを目の当たりにして、銀時本人は途方に暮れていた。








「つーか、いつ頃からの腹ん中に俺の子供が居たんだ?昨日で出来るわけねぇし。
アレか?この前、2人でホテルに行ってからか?え?それとも、それよりも前?・・・マジで、いつだよ。
いつの間にアイツの腹ん中に俺の子供出来てたんだよ」







自分が避妊対策をしていなかったばかりに、にいつ頃自分の子供ができたのだろうか、と
思い出す銀時だったけれど、それも思い出せず
道端の電柱の影に座り込み頭を抱え始めた。






「お、思い出せねぇ。全部が全部、俺・・・にナカ出しばっかしてたからどこから出来てたなんて分かんねぇよ。
マジでどーしよう・・・が産むとか言ったら、俺・・・俺―――」









泣きそうになる銀時。







「銀さん?」



「お、お妙・・・っ」



「何してるんですかこんなトコで」






電柱の影で座りこんで頭を抱えている銀時は声を掛けられた。
振り向くと、其処に立っていたのは新八の姉、お妙だった。






「え・・・あ、いやぁ・・・その」



ちゃんと喧嘩でもしたんですか?まぁ銀さんのことですから
ちゃんが愛想つかすのも時間の問題とは思うんですけどね」



「おめぇ笑いながら言うなよ、何か腹立つ」






笑いながら言われたお妙の言葉に銀時は苛立ちながらも、言葉を返した。


ふと、のことを思い出し銀時はため息を零す。









「銀さん、どうかしたんですか?」


「なぁ、ちょっと相談に乗ってくんね?」


「え?」






女のことを聞くには、歳の離れた先人ではなく
もう少し彼女と年の近い人物に知恵を借りるのが得策か、と思いながら
銀時はお妙に今朝方の事を話すのだった。






話してみなきゃ分からない事もある
(話して、何か分かれば、解決策にもなる・・・かも?) inserted by FC2 system

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