「さて、布団でも干すと」
「あーいいよ新八クン。お布団は銀さんが干すから」
「え?」
「ついでに神楽の分も干しとくなー」
「え?ああ、はい」
そう言って俺は布団を干そうとした新八から
自分のと、神楽のを持って布団を干す。
滅多にしないことだから、新八が驚いて俺を見るも
そんな事は気にせず、布団を干して自分の部屋を綺麗に掃除し始めた。
「♪〜♪♪〜・・・♪」
思わず鼻歌が零れ、作業の手助けをする。
『か、神楽ちゃん・・・銀さんなんかあった?』
『何かあったなんて野暮だぜーぱっつぁん。銀ちゃんの浮かれようは一つしかないネ』
すると、居間から小声での新八と神楽の会話が聞こえてくる。
俺は聞こえないフリをしながら、その会話に聞く耳を立てた。
『銀ちゃんが布団を干す、銀ちゃんが自分の部屋を片付ける・・・つまり夜のための準備ネ』
『夜?・・・・・・あー・・・さんか』
俺の不可解過ぎる行動の理由を神楽から聞いた新八は
イヤに納得していた。
そう!俺の今までの行動は全部夜のためのものだということだ。
『が来るから銀ちゃん張り切ってるだけネ』
『そういえば、最近さん来てないもんね。仕事が忙しいんだろうねきっと』
『この前、定春の散歩で私、に会ったヨー。大分疲れてるみたいだったネ』
神楽の言葉に思わず「は!?何お前、俺よりも先にに会ってんの!?」と
言い出しそうになったけれど、今出て行けば確実に冷ややかな目で
見られそうなこと間違いないので、大人しく押入れの中に隠しているアレやコレやの整理を始める。
『そっか。多分3週間は此処に来てないんじゃないかな?』
『イヤイヤ。が此処に来なくなって1ヶ月アル』
『アレ?そんなになるんだ』
そんなになるんだ、じゃねぇよ!!
が此処に最後に来たのは1ヶ月前。
それを境にアイツは此処にサボりに来るどころか、姿すら見ていない。
会いたさに街にブラっと出歩いてみるけれど
その姿すら俺は目撃していない。
ヒデェ話だが、当然の如く・・・俺は飢えに飢えている、に。
1ヶ月も好きな女のお預け食らったのは初めての事で
飢えているどころか、もうこの行き場のない・・・というか、吐き場のない欲望が
溜まりすぎて、ナニしても抜けない所まで落ちていた。
しかし、落胆する中に差し込んできた、一筋の光。
『昨日偶然さんに出くわした時、明日ようやく非番貰えたからお泊りするの銀さんに
了解もらえないかな?って言われたときは、僕その場でいいですよって答えちゃったけどね。
大丈夫だったかな?』
『銀ちゃんに言ってもどーせOKしかしないネ。伝えたところであのダメ大人からは「チャン大歓迎!!」って
言葉しか出ないような気がするアル』
『あー確かに』
そう!昨日、新八からその言葉を聞き
俺の萎えていた気持ちは一気にうなぎ上りに。
お陰で気持ちは舞い上がるばかりだ。
むしろ、その場で答えた新八を「でかした!」と言わんばかり褒め称えてやった。
そして、本日。
仕事が終わったらが1ヶ月ぶりに我が家にやってくる。
だから俺は布団も干して、部屋を片付けて・・・を迎え入れる態勢を整えていた。
もちろん、押し倒して朝まで離さないコースも準備して。
『だから銀さん、やけに浮かれてんだね。布団干したり、部屋片付けたり』
『言っとくけどぉ私が居ること忘れてほしくないネ』
『ごめんね神楽ちゃん。姉上、今日遅くなりそうだし・・・僕も用事があるから』
しかし、誤算なのは”神楽が居る“というところだった。
が来るのは嬉しかったけれども
こんな日に限って、新八も用事がありーの、お妙も仕事で遅くなりーので
神楽を預かれない状況になった。
本当に、こればっかりは一番の誤算になる。
どうせ神楽を外に放り出してもが
「銀さん、神楽が可哀想です」って言って俺を説教するんだ。
から怒られるなら悪かねぇけど、その後関係が悪化するかもしれんから
俺は大人しく神楽を置くことを選んだ。
其処は我ながら大人の対処をしたことを褒めてもらいてぇくらいだ。
『神楽ちゃん。絶対に2人の邪魔しちゃダメだからね?
銀さん、さん足りない病が何時にもまして酷い状態だから』
『分かってるヨー。1ヶ月もに放置されてて、ドSの銀ちゃんも耐えきれてない感じだからナ』
『最近、落ち込んでトイレから出てくるし。きっと銀さんのジョイスティックが
おんなじように落ち込んでるんだろうって僕思ったよ』
『酔っ払って帰ってきた日には玄関先で「ー・・・チャーン。銀さん寂しいですよ―」って
寝言ほざいてたネ』
ていうか、新八に俺の息子の心配される筋合いねぇし!!
むしろ俺酔っ払って帰ってきた時、んな事言ってたのかよ!?と
2人の会話を聞きながら、心臓をバクバクさせていた。
しかし、それだけ身内(新八や神楽)にはっきりと分かるほど
俺はに飢えていた・・・心も、体も。
『あー飢えてるね相当』
『飢え過ぎてて、銀ちゃん暴走しないか心配ネ』
『ゴメン、僕もそれ思った。まぁ、銀さんもさんや僕らより大人だからね。
大丈夫だと思っておこうよ』
『そうアルな』
神楽の言葉に、話が終わったのか
新八は「じゃあ僕お昼の準備するね」と言って其処を離れると
神楽は「なら私は定春の散歩に行ってくるヨ」と言い、二人同時に居間から姿を消した。
俺はというと、押入れに体半分突っ込んだまま。
此処まで2人に心配されると、ヘマは出来ん。
そう、俺は大好きな彼女よりも大人だ。
大人だからこそ、年上の威厳ある態度を取るべきだろうと思うのだが
如何せんお預けされていた期間が今まで以上に長かった。
だからと言って、自分の気持ちを抑えこむ力は今の俺には殆ど皆無に等しい。
「(出来る限り、優しく・・・優しくな、俺)」
そう自分に言い聞かせ、押入れの中の物の整理をしながら
夜を待ち侘びるのだった。
「髪の毛良ーし!体臭良ーし!口臭良ーし!勝負パンツも良ーし!」
風呂あがり。
洗面台の鏡の前に立ち、俺は自分のチェックを怠らなかった。
遂に待ちわびた夜がやってきたのだ。
神楽曰く疲れている、と言っていたが
そういう感じは見たところ無かったように思える。
久々に俺、神楽、の三人で夕食を囲んで食べた。
食事を終えて、と神楽が片付けをしてる後ろ姿を
チラリ、チラリと目で見ていた。
ふと目が合うと、アイツはニッコリと俺に微笑んでくれて
思わず目を逸らしてしまい、テレビの方へと向けた。
それらが終わると、神楽はと風呂に入りたいと言い出し
は断りもせず女二人で風呂場へと向かう。
その間に俺は自分の部屋へと走り
昼間干した布団を敷いて、枕元に室内灯をセット!
俺が風呂から上がったと同時に、朝までを離さないコースを始める準備は万端。
本当はあ〜んなことや、こ〜んなことして楽しみたいけど
今日は「出来る限り優しく」を心掛け、食いに掛かろう。
いきなりがっつくと本当に見っともなさすぎて、に笑われてしまいかねない。
部屋を出ると、ちょうど風呂からも2人が上がってきた。
神楽は寝間着、も寝間着用の浴衣を来て居間に戻ってくる。
「銀さんどうぞ」というの声に俺は「お、おう」と照れながら答え、の横を横切ると
ウチで使っているボディーソープのイイ匂いが鼻を掠めた。
あれ?あのボディーソープあんな匂いしたか?って思うくらいイイ匂いがした。
男が使うのと、女が使うのとじゃ違うんだなぁと思いながら
風呂に入って身なりを綺麗にして上がり、いよいよな態勢に入る。
鏡の前で自分のチェックを終わらせ、俺は何事も無かったかのように風呂場から出た。
「あっちーな」
そう、何事も無かったかのように居間に戻る。
しかし居間に戻ると違和感。
「アレ?・・・・・・は?」
「ふえ?」
居間には何故か神楽しか居なかった。
何事も無かったかのように戻ったはずなのに、それでに笑顔で
迎えてもらうはずだったのに、何故か其処には神楽がテレビを見ているだけだった。
思わず俺はの所在を神楽に尋ねる。
「なら銀ちゃんの部屋ネ」
「え?マジで?」
神楽の言葉に、俺は凄まじい速さで首を襖が閉じられた部屋に向けた。
俺が上る前にが俺の部屋に入ってる。
何それ?
俺も準備万端だけど、も準備万端なワケ?
むしろ襖開けたら―――――――。
『銀さん・・・は、早く・・・私を、食べて・・・ください。私・・・もぅ、銀さんが欲しくて、たまらないんです』
頬を赤らめて、浴衣半脱ぎ状態で待ってたりとかしちゃってるかもぉぉおおぉおお!!!!
「ぐはっ!?」
「ヒッ!?銀ちゃん鼻血汚いヨ!!」
思わず妄想してしまい、俺は思いっきり鼻から血を噴出してしまった。
「い、いかん・・・っ。神楽ぁ!!テメェはさっさ押入れ入って、耳栓して寝ろ!!」
「その前に鼻栓して血ぃ止めろよ天パ。そんなのでの前言ったらドン引きされるからナー」
「うっせぇ黙ってろクソガキ!いいから寝ろ!!あと耳栓忘れんなよ」
「ハイハイ。お休みヨー」
神楽に押入れに入るよう言い聞かせ、居間には現在俺1人。
部屋の向こうには俺を待っているであろうが居る。
ガキに耳栓させて、襖2枚も隔ててあれば声を我慢させずにヤれる。
のあまーい啼き声とか、の善がる様とか・・・あー想像しただけでたまんねぇ。
「・・・・・・余計鼻血出てるじゃねぇか」
想像するより先に、俺はまず自分の鼻から垂れている血液をティッシュで拭う。
ようやく止まったところで、俺は閉ざされた襖の前に立つ。
開けて何が待っているか、なんて開けてからのお楽しみって事だ。
いつもの表情で待ち構えるか、はたまた浴衣半脱ぎで待ち構えるか。
どっちにしろ、俺の選択は「食う」しかない。
ようやく・・・ようやく1ヶ月の飢えが満たされる時が来た!!
こうなりゃ朝までガッツリコースに変更。
離さないじゃなくて、寝かせないコースにこっちも変更。
でも扱いはそれなりに優しくを忘れずに。
「・・・よし!」
頭の中で色々な変更をして、気合を入れ襖に手をかけた。
「チャーン、銀さん風呂から上が」
開けた途端、言葉が途切れた。
襖を開いた途端、其処に広がっていた光景。
いつもの表情で待ち構えるでもなく
浴衣半脱ぎ状態で待ち構えるでもなく―――――。
「ZzzzzzZzzz」
「おい」
一組の布団を我が物顔で占領し、夢の世界に旅立っていたが居た。
俺の想像も何もかもが無駄になり、高ぶっていた気持ちはだだ下がり。
飛び立ったかと思ったら燃料切れの墜落の飛行機そのもの。
期待とは裏腹な光景が目の前に広がっていて萎えた、やる気も俺のジョイスティックの気力も。
俺は溜息を零し襖を閉め、眠っているの隣に腰を下ろす。
「此処に来てまでおめぇは俺にお預け食らわせるとか、どーしてくれんだよ」
1ヶ月。
1ヶ月会うことが出来なかった。
1ヶ月エッチするのも我慢させられた。
何もかも我慢していた矢先に、飛び込んできた再会と解除。
だがしかし、現実ってーのはそんなに上手い事行かないもんで
妄想よりも遥かに打ち砕かれるのは容易いし、仕打ちはヒデェもんだ。
期待をして損した、というより一人相撲しててすっげぇ恥ずかしい気がする。
「そういえば、疲れてるって言ってたよな」
俺は目を覚まさないの頬を撫でる。
多分最初は俺を待っていたのだろう。
しかし、日頃の激務が祟ったせいもあり、体は疲れきっていたに違いねぇ。
そして何より布団は日干しされ、太陽の匂いをこれでもか!と言わんばかり吸い込んでいる。
お日さんの匂いの付いた布団は睡魔を誘うには申し分ない要素だ。
が俺を待っている間に寝てしまうのも頷ける。
「チッ・・・ガラにもねぇ事するんじゃなかったぜ」
ふかふかの布団の上で、イチャイチャしたかったのにそれが逆効果になってしまい
今度からは二度とが泊まりに来たときは布団は干してやんねぇ、と心の中で誓った。
しかし、こうなってしまえば俺も寝ざる得ない。
息子もの就寝で萎えてしまい、やる気を失っていた。
「しゃーねぇ。抱きしめたまま寝るか」
今日はゆっくり寝せてやるか、と思い
を布団の中に入れ、電気を消し俺も同じように入り
抱きしめるような形で寝るのだった。
だが、やる気に満ちていた俺の性欲は睡魔よりも遥かに強く寝るに寝れない。
いくら息子ややる気が萎えたと言えど、そう簡単に睡眠をとれる程にもなっていなかった。
「はぁ〜あ・・・どーしてくれんだかねぇ、ホントによぉ」
暗くなった部屋で、1人愚痴る。
目線を落とすとスヤスヤと眠る。
ふと・・・目線が顔から、鎖骨に移り・・・何もつけていない胸の方に行く。
寝て、浴衣が崩れ始めたのか衿が緩くなり
谷間とそこから見える膨らみが妙にヤラシイ。そう、思わず生唾を飲み込んでしまうほど。
それを見てしまった途端、寝るどころか完全に眠気は何処かへと行った。
「ちょっとくれぇ・・・いいよな」
本来なら寝ているにこんな事をしたくなかったのだが
如何せん眠気は迷子になるし、それよりも性欲のほうが勝っている。
だったら触って、少しでも自分を満足させるしか方法はない。
ナニしても抜くにも抜けない事になってしまったのだから、後はもう触って己を満たすしかない。
それに触るだけなら、許される範囲。
起きそうになったら寝たふり決め込んでしまえばいいだけの話。
そうと決まれば―――――。
「しつれいしまーす」
小声で呟き、の胸に手を触れさせる。
「んっ・・・んぅ・・・」
胸に触ると、くぐもった声が聞こえた。
多分睡眠の妨害に、体が反応し声が漏れたのだろう。
しかし、そんな声も俺を煽る要素にしかならねぇ。
1ヶ月ぶりに触る柔らかなモノに俺の手は更に揉みしだく。
「ふぅ・・・ん・・・やぁ・・・ぁ」
「おいおい逃げんなって。おっぱい触ってるだけだから」
逃げようとするの体を自分の元へと戻し、手は胸を揉み続ける。
だが、揉むだけで事足りるわけがない。
頭の中で段々とイケナイ事の数々が過ぎり始める。
「これ・・・しゃぶっても、大丈夫じゃね?」
揉んで起きないのなら、次は口に咥える。
俺は掛け布団を払いのけ、が起きないように体を仰向けにする。
部屋は暗くなっているから枕元に置いておいた室内灯を点けて、
帯紐を解いて更に緩くなった衿を引っ張り、胸を出した。
これだけでもまた生唾を飲み込んでしまうほどだ。
「い、いただきまーす」
再び小声で呟き、口をの胸へと近づけ咥える。
舌全体で乳首を舐めまわし、もう片方の手で片方の胸を優しく揉む。
「ふっ・・・んぅ・・・んんぅ・・・っ」
「寝ながらされてもおめぇ、可愛い声出すんだな」
「ん・・・ぃやぁ・・・んぅ」
「はいはい。イヤは分かったから大人しく寝とけー」
もう、頭の中は「ストップ」をかける余裕すらなくなってきた。
でもあくまで寝ている人間を襲っている、という夜這いに近い行為。
同意の上じゃなく、完全に俺個人の判断・・・強姦とは言い難い、睡姦(すいかん)と言えば正しい。
だが「バレなければ問題はない」という武器が俺にはある。
それだけを武器に段々と行為をエスカレートさせていく。
胸が終われば、その先がある。
「ー・・・銀さんにのあまーい蜜飲ませてちょうだいな」
そう言いながら下の裾を捲る。
生足が晒され、手を這わせながら太腿から段々と唇を女の大事なトコへ近付ける。
ガキのクセに大人っぽいパンツ履いちゃって。
いや、もしかしたらこれはの勝負パンツなのかもしれない。
今此処で汚してしまえば、次こういうの履いてくれないかもしれない。
「いかん。そう考えたら汚しちゃ悪ぃな。なら、もう脱がしちゃうなコレ」
俺はニヤニヤしながら、大人っぽいパンツに手をやり
ゆっくりと、でもが起きないように脱がせる。
露わにされた秘処はほんのり、潤みを帯びていた。
俺は其処に口を近付け舌先でちょこっと刺激。
「んっ・・・ぁん」
ビクッと体が震え、先ほどよりも色っぽい声が漏れる。
起きそうか?と思いながらも、起きる気配ゼロ。
そうと分かれば、舌先での愛撫は問題ないとみた。
しかし目を上下へと動かす。
の目覚めを心配しつつ、秘処を舌で愛撫しナカから出る愛液を啜る。様子を伺いつつの行為だ。
「ぁ・・・んぅ・・・んっ、んん・・・ぅ」
「の、超うめぇ。銀さん、いちご牛乳よりこっちが飲みたかったんだよ、分かるぅ?」
「ふぁ・・・あ・・・んぁ・・・ぁ・・・っ」
「って言っても、寝てる今のおめぇは分かんねぇか」
寝ているに何話しかけても返ってくるわけない。
それに一方的に俺が進めていることだから、無理もない。
俺は顔を上げ、を見る。
未だ起きる気配はない。
さて、秘処は潤んだ。でも、それは入り口だけ。
本当はナカを十分に指でほぐしてやりたいが、其処まですると
完全にアウトゾーンに入ってしまう。つまりが起きちまうということだ。
ふと、自分の股間を見て、再び寝ているを見る。
此処でやめたいが、もう無理なご様子だ。
「、あとちょっとで終わるからな。先っぽだけ、先っぽだけ挿れさせて。
挿れたら終わって銀さん大人しくおめぇ抱きしめて寝るから。先っぽだけ、挿れさせてな」
あんなに萎えていたはずの息子が奇跡的な生還を迎えていた。
つまり勃った。
もう勃ってしまったのなら、ナニして抜くんじゃない、挿れるしかない。
気持ちいい楽園への入り口は俺の目の前にある。
だったら其処に向かって行くまでだ。奥には入らないようすればいい。
ちょっと挿れて、体感温度を確かめればいい。
きっと今の俺ならそれだけで満足できる!!
動いて突きまくったら最後、が起きることは明白なのだから。
脚を静かに広げさせ、猛った雄をゆっくりナカへと挿れる。
「んっ・・・んん・・・ぅ」
「うわっ・・・久々だからキッツいなコレ」
1ヶ月も間が空けば、体もそこそこ拒否反応は起こす。
先っぽだけ、とは言葉のままだったがどうやら現実本当に先っぽだけしか
の体は俺を受け入れてくれないようだ。
体が嫌がっているのか、の眉も自然と歪む。
もう自分の言った通り先っぽだけ入ったのだから其処で抜けばいいのに
諦めが悪いのが俺、坂田銀時である。
むしろ、こんな所で抜くと何か負けた気持ちになる。
先っぽだけ、と言ったけれど―――――。
「・・・あとちょっとな。あとちょっと、銀さんを挿れてくれな?」
半分までなら、イケそうな気がした。
そう言って腰を更に進め、のナカへと入り込んでいく。
ナカもようやく「あ、銀さんだ!」と分かったのか迎え入れる。
締め付けが酷いにせよ、やっぱり好きな女のナカは心地が良い。
このままなら本気でナカに全部出しちゃってもいいくらいだ。
多分相当濃ぃのが出るのは間違いないだろう。
ていうか、マジで・・・動かなくても、イキそう。
むしろ全部突っ込んだからイケる。
そう心の中で「あとちょっと」と言いきかせ、奥へと進める。
「んっ、あ・・・ぁあっ・・・んっあ・・・え?」
「え?」
進めている途中から聞こえてきた、素っ頓狂な声。
その瞬間俺も同じような声が出たと同時に、背筋が凍った。
「え?・・・ちょっ、ぎ、銀さん・・・っ!?何して、っていうか、や、やだぁ!!」
が、目を覚ました。
完全に俺は自分が今まで彼女に何をしていたのか。
そして、危ない橋を渡っていたのか、と理解し始めたと同時に
ウマイこと言い逃れる方法を考えていた。
「な、何って・・・ナニ?」
「ち、違います!!何で、こんな・・・っ」
「あ、あのね。コレにはワケがあってな。
そ、そのぉ、銀さんムラムラしちゃってさぁ〜先っぽだけ挿れて」
「もう半分以上入ってます!!」
「あ、ホントだ。おっ、おかしいなぁ〜先っぽだけ挿れてたはずなのにぃ〜アハハハハ」
軽く笑ってみせたが、言い逃れ、出来てない。
我慢しきれず結局俺は寝ている女を半ば襲っていたのだから。
しかし、今抜けば多分主人公としてあるまじき行為だが土下座して謝れば済むかもしれない。
俺は気付かれず、ゆっくりとのナカから出ようとする。
「・・・てい」
「え?」
「銀さん最低!!大嫌い!!」
途端、肌を弾く音が聞こえた。
それと同時に俺はの体から離れ、アイツの細腕に
俺を放り出す力が何処にあったのか部屋から追い出され、居間に転がった。
「・・・・・・・」
「銀ちゃん、夜中にウルサイ」
居間に転がっていると、トイレに行ってたのか神楽が
寝ぼけ眼(まなこ)で爆発した寝ぐせをふっ付けたまま俺を見下ろす。
「に大嫌いって、言われた」
「あーあ」
「俺、どーしよ」
「知らないアル。頭冷やせ天パ」
神楽からも冷たくあしらわれ、アイツは押入れの寝床に戻る。
俺はというと、大好きな彼女から食らった頬への一撃と、心への一撃が響いて
朝までその場から動けずに居たのだった。
寝た子を起こすな、とは言ったもんだ
(いや、そもそも寝た子にイタズラをするもんじゃない)