とある夏のあつ〜い日。

俺たち三人は居間でグダっていた。


そう此処最近続く、猛暑のせいで。







「銀ちゃ〜ん・・・暑いアル〜」


「あっちぃ〜な・・・マジで。此処最近まーた温度上がったって話じゃねぇか。
そろそろ人間、マジで溶けるくね?」


「いや、人間が溶けるワケ無いから。しかし、こうも暑いとやりきれませんね。
アイスもかき氷も溶けるの早いですし。いっそ水風呂に飛び込みたい気分です」


「!!・・・それだ!!」






新八の言葉で俺は立ち上がる。





「何アルか?」



「銀さん、暑いから無駄な労力とか使うのだけはやめましょう。余計暑くなりますから」



「ちげぇーよ。新八、神楽・・・準備しろ。行くぞ」



「行くって、何処に?」



「こんなクソ暑い日に出歩くとか、バカアル銀ちゃん。人間溶けるどころか、銀ちゃん脳みそ溶けたネ」



「黙ってろ神楽。ホラいいから準備しろって」






俺はダラダラとする2人に準備するよう促す。







「銀さん、準備って・・・それに、何処に行くんですか?」







新八の言葉に俺はニヤリと笑う。






「決まってんだろ?・・・巨大な水風呂に入りに行くんだよ」



『は?』























「ひゃっふぅうう!!巨大な水風呂ネ!!気持ちーネ!!」






俺、神楽、新八の三人は準備をして、やって来た場所・・・それは―――――。







「成る程。こういう手がありましたね」


「此処だったら風呂に水貯めなくても、銭湯行って水風呂に飛び込まなくても心配ねぇだろ?
此処ぜ〜んぶが水風呂みてぇなもんじゃねぇか。しょっぱいけど」


「水風呂じゃなくても、これはこれで良案ですよ銀さん」








照りつける太陽!


暑い砂浜!


そして・・・巨大な水風呂、ではなく・・・海!




そう。俺達三人は海へと避暑を求めやって来だのだ。

しかし夏真っ盛りで
どこから湧いて出てきやがった、と思う程人が多い。



避暑を求めてやってきたのだが、流石にこうも暑いと動くのが面倒に思えてくる。

まぁ此処までやってくるのも暑かったけれどな。




俺はビーチパラソルの下、照りつける太陽の日差しから逃げ
シートの上でかき氷を食べて暑さを凌いでいた。







「銀ちゃーん!新八ぃー!早く来て泳ぐアル〜」







すると、神楽が浮き輪を持ちながら手を振って俺たちを呼ぶ。






「さっきまで死にかぶってたくせに・・・なーんでガキはあんなに元気なんだ」



「銀さん。そんな事言ってないでせっかくの海なんだし、僕らも泳ぎましょうよ」



「いいや。俺はビーチでのんびり、かき氷でも食わせてもらうわ。つーわけだから」







俺は買ってきたかき氷を食べながら、手で新八を追い払う。






「全く。此処に来てまでダラダラしてたらダメじゃないですか」


「いいんですぅー・・・あー、かき氷うめぇ〜」








呆れ返る新八を他所に俺はかき氷を頬張る。








「暑ぃー・・・やっぱ夏は宇治銀時だよな。泳ぐのなんか、ガキのすることだ。おい、ぱっつあん・・・あと10杯かき氷買ってこい!」



「銀さん。そんなに食べるとお腹壊しますよ」



「銀さんの腹はそんなにヤワじゃないっつーの。いいから買ってこい!」



「ダメな大人の見本アル」








「じゃあ私ので良ければ食べてください。間違えて買っちゃったからどうしようか困ってたんです」










ふと、俺達の会話に入ってくる女の声。


しかも手には俺の求めていた宇治銀時かき氷。
と、目線が胸に行く・・・。



お。なかなかな胸の膨らみ。
その膨らみは白い三角ビキニが上手く収めていた。

むしろ見た感じ、ビキニがちょっとキツ目かもしれねぇなこりゃ(見た目での判断です)。
「初めての海でビキニ初挑戦!」な初々しい女の子で更に男心は擽られる。


海に来たら、ちと暑苦しいかと思ったがこういうのも目の保養だ悪かねぇ。


俺はかき氷を受け取りヘコヘコと頭を下げる。



「あー、どーもすいませんねぇ〜。あ、なんだったら俺、代わりにかき氷買ってきますよー。
どの味を買うつもりだったんですかぁ〜?」


「うわっ、鼻の下伸びてる」

「最低ネ銀ちゃん」







ガキ共の声はさて置いといて。

鼻の下伸びてようが、目の保養を逃してなるものか!







「いちご味買うつもりだったんですけど、いいんですよ――――――銀さん」



「え?」







ふと、目線を胸から、上へと上げ・・・顔を見る。








「なっ!?・・・お、おおお、おまっ・・・・チャン!?!」







視線があって・・・にっこりと微笑む。


見ず知らずの女かと思ったが、蓋を開けたら見ず知らずどころか
現在進行形でお付き合いしてる俺の可愛い彼女のチャンじゃあーりませんか!!


ハッと気が付き、今更ながら全身見てみる。


上から、下まで舐め回すように・・・それこそ、髪の毛先からつま先まで。
の全身を俺は目で追う。






さん、何で此処に?」

も海水浴カ?」


「違うわよ。ワケあって、此処に来てるの。かき氷は私買い直すから」


さん。銀さんにかき氷、あげるのはいいですけど・・・あれじゃあ食べていいですよ、なんて言えませんよ」


「え?」


「かき氷勿体無いネ。いちごの宇治銀時氷になったネ」



「へ?!うわぁああ俺のかき氷ぃいぃい!!」



『その前に鼻血拭けよ天パ』






我に返ると、宇治銀時氷が血みどろ。

そして俺の鼻からは赤い液体がボタボタ。



完全にの水着姿に当てられた証拠だった。




「銀さん、大丈夫ですか?暑くて鼻血出ちゃったのかな?」


さんそんなエロオヤジの心配しなくてもいいですよ」

「どーせの水着姿見て興奮して、鼻血出しただけネ」



「うっせぇ黙ってろ!!」







新八と神楽に図星をつかれ、俺は何とか鼻血を止める。
あんまり鼻血ばっかり出していたら目の前のにみっともねぇ醜態を晒すことになる。


すると、腕に触れてきた手。


その手はもちろん―――――の手。





?」


「ぁの・・・私、こういう格好とかしないからアレなんですけど・・・その、似合いませんか?
まさか此処に銀さんが居るなんて思ってなくて、ビックリしてるんですけど・・・っ、その、見てもらえたら
聞きたいとか、思ってたんですけど・・・ぁの、銀さんはこういう格好した私、嫌い・・・ですか?」







上目遣いで、可愛い顔しやがって。


これだから・・・コイツは色々と俺に対して質が悪い。

無自覚で、引っ掻き回しやがる。


暑さどころか・・・の水着姿での登場でネジが何本か吹っ飛びやがった。





「似合ってる、なんて言って欲しいのか?普段から肌晒さねぇ格好してるくせに
いざそういう服着ると引腰になりやがって。それ俺に聞くくれぇなら最初っから着るな」


「す、すいません」



「ちょっと銀さん。そんな言い方・・・っ」

「銀ちゃん酷いネ!!」







これだからガキも分かっちゃいねぇ。

独り占めしてる女を持ってる男の気持ちってのをよぉ。


俺の言葉に落ち込むを見て、ため息を零す。







「そういう格好してるおめぇは嫌いだよ。此処に何人汚ぇヤローが居ると思ってんだ?
俺以外に薄汚ぇ下心持ったヤローはうじゃうじゃいるし、テメェにも近づいてくる。
そんな汚ぇ目で俺の女の肌見られてる気持ちは反吐が出るほど嫌になるんだ。だから次からは着るな、似合わねぇからやめとけ」



「銀さん・・・はい」






俺がそう言うとは嬉しそうに腕に抱きついてきた。

胸が直に触れてその柔らかみが分かるから思わず
第二波(鼻血)が出そうになるから、何とか抑えこむ。

せっかくの良い事言ったんだ。そこでの鼻血はぶち壊し必須だ。


むしろ、俺の面目丸潰れにもなる。







「とりあえず、コレ着てろ」



「え?ジャケット?」





俺は新八に持たせたカバンの中から薄手のジャケットを一枚取り出してに羽織らせた。







「似合わねぇ水着姿晒したくねぇだろ。足は隠せねぇけど、上くらいこれで我慢しろ」







むしろ、我慢するのは俺の方だけどな。

何せ男どもの視線はどこ行くにせよ・・・多分に行くに違いねぇ。


むしろ俺がの隣歩けばいい、と思っている。


コイツ守るくらいなら・・・暑さくらい我慢してやらぁ。
男どもの視線を受けているを見るのがよっぽど我慢できねぇよ。





「それ貸しといてやっから、後で返せよ。返さなかったら承知しねぇかんな」


「・・・えぇもちろんですよ」





の嬉しそうな顔を見て、俺は頭を撫でた。


しかし・・・――――――。






「(いや、マジ可愛さ人魚レベルだろ。テレビとか漫画とかで見る人魚ってちょー可愛いじゃん。
の水着姿って其処レベル・・・いや、其処レベル以上だよな。普通の人魚、じゃなくて人魚姫!そう姫レベルだ!!
ありがとう神様・・・っ、俺の彼女が人魚姫で!!)」





口では出せない事を頭の中で考えていた。


アレだけカッコいいことを言った後、他に言葉を漏らしてしまえばみっともないことこの上ない。


とにかく、口に出さなきゃいいんだよな・・・と自らの考えを肯定付けて
心の中でアレやコレやと吐き出しまくる。







「それにしてもさん・・・ワケあって此処に来たって、どういうワケなんです?」


「ああ・・・それはね」







「ちょっと、アンタ何処に行って・・・・・・・・・あら?」






新八がが此処に来た理由を尋ね、がそれに答えようとした瞬間だった。


ドスの聞いた声が聞こえ、俺達はそちらに目を向ける。
その瞬間・・・俺は見てしまった。








「パー子にパチ恵じゃない・・・アンタらも海水浴?」



「あ・・・ああ・・・さ、西郷・・・っ、て、てめぇ何で」

「銀さん・・・向こうにオカマ集団も居ます」

「ガキも一緒アルな」



「私・・・西郷達の護衛役アルバイトで一緒に来てるのよ」






魚人−オカマ−共の中に居る、俺の大切な人魚姫−−の姿を。






海は色んな危険がいっぱい!
(アイツの肌見るヤロー共とか、オカマ共の中に居るアイツとか) inserted by FC2 system

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