「Hi!ラジオパーソナリティの方、バーナビーです。
さて、今日も始まりました【HERO RADIO】。今夜もシュテルンビルドの市民の皆様に
素敵な夜をお届けにあがりました。お相手はもちろん
僕バーナビー・ブルックスJrでお送りしますので最後までお付き合いの程よろしくお願いします。
それでは、まずこの曲から聴いて頂きましょう。タイガー&バーナビーで【You are the HERO!!】」







『ハイOK。じゃあバーナビー、曲明けコーナータイトルよろしく』


「はい分かりました」





曲を流している間、僕は原稿用紙を読み返す。

ふと、目に止まる数通のメールとハガキ。
それは僕に与えられた新たなる挑戦・・・それは・・・。





「あの・・・」


『ん?どうかした?』






僕は思い切って、外に居る監督に話し掛けた。







「僕に、その・・・お悩み相談の解決って・・・無理だと、思うんですけど」






新たにラジオのコーナーに設けられたのは「お悩み相談の解決」だった。
ラジオとしてはこういったコーナーは付き物かもしれないけれど
近くに虎徹さんがいるなら良いとしても、若い僕がリスナーから送られてきた悩み事に
答えられるかどうか不安でたまらなかった。






『大丈夫って。バーナビーなら』


「ですが・・・」


『相談事の内容も、一応こっちでチェックして君が答えやすいようなの選んでるから』


「だけど・・・」


『其処に何枚か置いてるでしょ?答えやすい内容のもの選んで、読んでいっていいからさ』


「わ、分かりました」








曲が終わりに近付き音響室と通じるマイクがオフ状態になる。


僕は手元に置かれた数通のメールやハガキに目を通し
とりあえず自分が答えれるような内容のものを選んだ。

ざっと見た感じだが・・・2通くらいなら僕でも答えれそうな質問だったので
それらを自分の手元とに置き、曲が終わるのを待った。



徐々に曲が終盤に差し掛かり、音がフェイドアウトしていく。



不安な気持ちを切り替えて、手元に置いてある悩みを持った人たちの声に答えなければ。







「タイガー&バーナビーで【You are the HERO!!】・・・いかがでしたか?僕やタイガーさんだけではなく
他のヒーロー皆さんの合いの手など、僕らヒーローの魅力が満載の一曲でしたね。
それでは、今日は早速新コーナーから参りましょうか」





そう言って僕は不安を感じさせないような声で、進行を始めるのだった。



The die is cast.
(”賽は投げられた“この時からそう、もう始まっていた) inserted by FC2 system

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