「能力が使いこなせるようになりたい?」
「どうしたの、さん?」
「いや・・・あのね・・・」
には悩みがあった。
突如NEXTという存在に覚醒した。
テレキネシス(念力)の能力と、稀に現れるという2つの能力持ちで
彼女は前者の能力の他にもパイロキネシス(発火能力)も持ち備えていた。
しかし、今まで普通どおりの生活をしていたため
突然覚醒したその能力の使い方、制御の仕方がよく分かっていない。
それは時として、厄介な事になっていた。
「バニーを」
「バーナビーがどうしたの?」
「能力の加減が分からなくて、念力で・・・吹っ飛ばしちゃうことが・・・よくあって」
「え?」
「は?」
「いや、あのね!だからね!!その、バニーがね近づくとね!その・・・あの・・・・」
は顔を真っ赤にさせながら、ブルーローズやドラゴンキッドに言う。
すると、ブルーローズは何か分かったかのように妖しい笑みを浮かべた。
「ようするにアレでしょ?バーナビーがキスしようと顔近づけたら、緊張して
それで念力でふっ飛ばしちゃうわけでしょ?」
「あぁなるほど」
「なっ!?ち、ちちち違うよ!!そうじゃないって!」
「顔真っ赤で否定されても、説得力欠けてるわよ」
「あう!?」
幼馴染に図星を突かれたのか、は顔を真っ赤にし俯かせて黙り込んだ。
どうやらビンゴのようだ。
「でも、キスでは大丈夫って・・・この前バーナビー言ってたわよ」
「え?!」
「キスで大丈夫なら、アレ?じゃあ・・・なんで?」
「も、もしかして・・・」
ブルーローズはの顔を見た。
一方のは首を傾げる。
「・・・バーナビー・・・あっちに持ち込もうと」
「カ、カリーナ!?パオリンがいる前でっ!!」
「あっち?・・・・あっちって何?」
ブルーローズの言葉が理解できたのか、そしてそれが的を射た答えだったのか
は焦りながら「子供の目の前でそんな話は・・・っ」という表情で必死に抵抗。
しかし、二人の会話が何のことやらさっぱりのドラゴンキッド。
まだまだ子供でよかったと言えるべきか。
「バーナビー・・・あの男、手も早いのね・・・足だけじゃなくて」
「カリーナ、もうやめてってば!!」
「二人とも何の話してるの?僕にも分かるようにしてよ〜」
「お子様にはまだ早い話よ、ドラゴンキッド」
ブルーローズはウィンクをしながらドラゴンキッドに言葉を返した。
やはり意味が分からないドラゴンキッド。
「そうか、それならがふっ飛ばしたくなるわけか。え?じゃあ何?
やっぱり受け入れたいから能力を抑え」
「だぁぁぁぁあああ!!もう、もういいから!!お願いだからもういいから!」
「(二人とも何の話してるんだろう?)」
ブルーローズの言葉を必死で大声で遮る。
しかし、その傍ら・・・首を傾げるドラゴンキッド。
女子同士の話にはいつも、艶やかで密やかな花が咲いていた。
―一方、部屋の外では―
「バニー・・・お前」
「言わないでください。自分でも分かってます」
「おめぇも男だなバーナビー」
部屋で花が咲いている中、外では男たち(虎徹・バーナビー・ロックバイソン)が居た。
部屋の中の声が外まで漏れているのか
内容を聞いて、虎徹は少々疑惑の眼差しでバーナビーを見て
一方、話のネタになっているバーナビーは虎徹から目を逸らしていた。
「犯罪だけは起こすなよバニー」
「大丈夫です。僕はかえって貴方がに手を出さないか心配で仕方ないです」
「おい!!」
「(何か父親とその娘の恋人って感じだよな、この二人)」
話によって咲く花、よりどりみどり
(女も、男も、話の花はよりどりみどり咲き誇る)