「はぁ・・・学校、休んじゃったなぁ」





私はため息を零しながらキッチンに立って夕飯の支度をしていた。



朝、目が覚めて起きたらバニーが居なくて
代わりにあったのはテーブルの上に置手紙だけだった。




それを見ると――――。














。体の具合はどうですか?きつい様だと思いますから、学校には欠席の連絡をしておきました。
今日はゆっくり体を休めてください。無理をさせてしまってごめんなさい  バーナビー』











バニーが学校に欠席の連絡をいれておいたという手紙が置いてあった。



確かに、腰の部分がちょっと痛くて・・・座ってるのも辛かったりする。
今日くらいお休みしてもいいよね、なんて自分にちょっと甘えてみたりした。






「明日はちゃんと学校行かなきゃ」






そう呟いて私は冷蔵庫の前に立つ。
すると、反射して自分の顔が、体が冷蔵庫に映る。ふと、肌色の鎖骨に咲いたピンク色の斑点が目に留まった。








「・・・キスマーク・・・」







鎖骨についているのはキスマーク。

昨日、バニーが私のココにつけた・・・所有者の証。
思わずその跡を指で触れる。


心臓がドクドクと音を立てて、鳴り止まない鼓動をしていた。


鼓動と共に、昨日の・・・バニーとの行為を思い出す。



回を重ねるごとに、バニーの余裕な表情はなくなり・・・私をたくさん、たくさん求めてきた。
でも、彼の持っていたアレ(ゴムと呼ばれるアレです)が無くなると・・・――――。
































・・・これを飲んで」


「えっ・・・んむぅ・・・っ」




口の中に何か錠剤のようなものを含まされ、続けざまにバニーの唇が私の唇に触れてきた。
でも、唇を通して流れ込んできたのは水。

錠剤を私の体に流しいれるため、彼が含んだものだろう。


水を流しいれ終えると、唇はすぐさま離れ・・・私は呼吸をする。






「はぁ・・・はぁ・・・バ、バニー・・・な、何なの今の?」


「薬です。疚しい薬じゃないので、安心してください」


「どういう・・・」









疚しい薬じゃないから安心しろってのがおかしい。
何かやっぱり怪しい薬なんじゃ・・・と思っていたところ―――。









「コンドームが間に合わなかったので・・・薬も用意したんです」


「え?」


「避妊薬ですよ。最悪的なことにコンドームが5個しかなくて・・・予備でこっちを」










ちょっと待って、な状態だった。

コンドームといい、薬といい・・・彼は一体、いつこんなものを用意していたのだろうか?と
私の頭の中はもう混乱状態。そんな中・・・バニーの体が私の体に覆いかぶさる。


エメラルドグリーンの瞳が私を見つめていた。


それだけで、混乱していた頭が紐解かれて・・・体中が、また熱くなる。






「バ、バニー」


「さっきよりも、多分これが一番感じるかもしれません。
君の意識も途中で飛ぶかもしれませんが・・・出来たら我慢してください」


「そ、それは・・・っ」









結構無理な話。

何せ、もう5回は彼と繋がって・・・彼に愛されている。
それで今から繋がって、我慢してほしいとか・・・大分むちゃくちゃだ。


それに、さっきまでは・・・彼の昂ぶりにはコンドームが付いていた。
覆い被せていたものがなくなり・・・私に薬を飲ませ、それで繋がるということは―――――。







「いきますよ


「まっ、待っ」








私の声を聞き入れることなく、完全な熱の塊が私のナカに入ってきた。









「ぁぁああ!!あっ・・・あぁっ・・・熱っ、バニィ・・・やっ、熱いよぉ!」


「んっ・・・僕も、熱くて・・・ナカで溶けてしまいそうですよ、







「君のナカがこんなにも熱いなんて」とか色っぽく耳元で囁いてくるから
思わず体が強張ってしまう。すると、バニーがクスッとか笑う声を私は聞いた。

もう私の体は・・・それだけで溶けてしまう。










「すいません、。でも、これで終わりますから・・・だから・・・」



「あっ、あぁん!・・・バニーッ・・・ふぁぁっ、あ、あぁ・・・熱っ・・激しぃ!ダ、ダメ・・・おかしくなっちゃうぅ!!」



「君のナカに僕を注ぎ込ませて。処理はちゃんとしてあげますから・・・ね、



「バ、バニーッ・・・バーナビーッ・・・・・あっ、あぁあん!!ん、んぅ・・・あぁう」



。僕だけの




































『 愛 し て ま す よ 』

















「・・・・はっ!?・・・い、いけない・・・私ったら、何思い出してんだろ」




ふと、我に返った。

思い出したら顔を真っ赤にした自分が居る・・・目の前の冷蔵庫で反射した自分を見れば一目瞭然だ。
冷蔵庫を開けて、火照った顔を冷やすと同時に必要なモノを出して閉め
元居たガス台のところに戻る。

まな板の上に必要なモノを置いて、切ろうとした。
ふと、ため息を零しその手を止めた。











「バニーのあんな顔・・・初めて見た」










先ほどに続くように、私は思い出していた。


体を重ねているときのバニーの表情。

最初はいつもの爽やかで余裕ありげな表情だったのに
重ねるたびに、段々と彼の表情から余裕がなくなり・・・私をたくさん求めてきた。


あんなバニーの表情、多分見たことない。


見たことが無いから余計・・・ドキドキが止まらず、彼の名前を何度も呼んでいた。







「惚気すぎかなぁ・・・私」






こんなんで明日、カリーナに会ったら・・・怒られちゃいそう。
むしろ、なんて言えばいいの?

バニーと・・・エッチしちゃったとか言ったら、バニーに牙を向けそうだ。










「・・・・・・黙っておこう」







カリーナには申し訳ないが、此処は沈黙をするしか方法はないし
その方がきっと彼女にとってはいい話に違いない!

タイガーさんにもバレちゃまずいから、とりあえず喋らず平然としておこう。


そう結論づいて、私は「バニーが帰ってくる前までに夕飯の準備」とやることを
思い出して、手を動かした。









--------------------ブーッ、ブーッ、ブーッ・・・。








「あ、携帯鳴ってる。はいはい、今行くよ〜」





リビングの机に置いた携帯がバイブレーションで私に何かを着信して知らせてくれた。
私は慌てて、キッチンから離れそちらに向かいすぐさまそれを取って耳に当てた。

「もしかしたらバニーかも?」とか、そう思いながら電話に出た。







「もしもし?バニー?」



『バーナビーじゃなくて悪かったわね』



「あ・・・カ、カリーナ」








バニーと思って思いっきり甘えた声を出してしまったが・・・電話の相手はカリーナだった。

変な声を聞かれてしまい、私は思わず顔を赤らめる。








『甘い声出して、子猫ちゃんみたいね



「き、聞かなかったことにしてカリーナ。ディスプレイ見ずに取っちゃって・・・さっきバニーに電話したから
それで彼だと思ったの・・・ご、ごめんね」








電話元のカリーナはとても不機嫌な声。

もしかして、私何か悪いことでもしたのかな?と思いながら彼女におそるおそる謝る。
バニーから受ける電話の調子で取っちゃったから・・・もしかしてそれで機嫌悪いのかも、とか色々考えた。









『じゃあ聞かなかったことにする』



「ホント?!ありが」



『その代わり』



「あ、は、はい」



『明日、ちゃんと学校に来なさいよ。来たら帰り、何か奢ってあげる』



「ふえ?ど、どうしたのカリーナ?」






先ほどの声を聞かなかったものにすると言った彼女に、私は喜んだのもつかの間。
条件を出されたが、明日は学校には普通に行くつもりだ。

しかし、それで「帰り何か奢る」と言い出してきたカリーナに私は驚いた。









「どうしたの?明日もトレーニングの日じゃ」



『いいの!わ、私がしたいんだから、黙って私に奢らせなさいよ!』



「で、でもぉ」



『人様の好意は素直に受け取りなさい!だから絶対明日学校に来なさいよ、いいわね!』



「う、うん」






カリーナの気迫に押され、私は少し怯えながらも返事をする。
すると「よし!じゃあまた明日学校で」と彼女は言い残して、電話を勝手に切った。

規則正しい機械音しか耳には聞こえてこず、私は電話を耳から離し携帯を閉じる。








「・・・何だったんだろ、カリーナ?急に奢るとか珍しい」






きっと何かいいことがあったに違いない。
歌手デビューが決まったとか、ブルーローズの新曲が出来たとか、すごい活躍したとか。

うん、きっとそうに違いないよね。









「明日は雨が降らないように、お願いしとかなきゃ・・・なんてね!」










そう思いながら、私は再びキッチンへ向かう。




大好きな彼が帰ってくる前に、夕飯の準備は済ませておかなきゃ。


痛いのなんてへっちゃら・・・だってこれも彼が私を愛してくれた証拠だもん。




首筋の少し噛まれた跡も


鎖骨に咲いたピンクの花も


全部ぜんぶ・・・バニーが私のこと愛してくれている証拠。









「バニー・・・早く帰ってこないかなぁ・・・」







顔を綻ばせながら、私は呟いた。


みんなのヒーローで、私だけの永遠の王子様。






いつだってもっと愛してくれる人-Darling-
(次の日の彼女。幸せいっぱいで考えるのは愛しの彼のことばかり)

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