キラリと光った彼女の手首に嵌っていたモノに目が行く。





、可愛いですねそのブレスレット」


「え?ああコレ、うん、ありがとう」







余程可愛いのか、それとも本人が気に入っているのか
とても大事そうにしている。









「大事にしているところを見ると、カリーナさんとお揃いですか?」


「え?うぅん、コレ・・・誕生日プレゼントにライアンさんがくれたの。
何か地方の有名なお店のブレスレットだって。忙しいのにライアンさん、わざわざ届けに来てくれたんだよ」


「は?」







の言葉に僕は耳を疑った。

確かに、ライアンという部分でもそうだけれど一番疑わしき言葉は「誕生日プレゼント」というフレーズ。







・・・誕生日、だったんですか?」



「う、うん・・・1日が私、誕生日なの」



「・・・・・・・」



「バニー?どうしたの?顔色悪いよ?」







に顔色が悪い、と指摘されたが悪くなって当然だ。


僕は今まで自分の誕生日を祝ってくれているに対して
彼女の誕生日を今まで知らなかったという事実に直面しているのだ。

しかも、僕が知り得ないの誕生日を虎徹さんや他の人達ではなく
よりによってほんの少ししかこの街に居なかったライアンに先を越されたのが非常に腹立たしくなった。








『ジュニアくーん・・・・嬢ちゃんの誕生日知らなかったんだってぇ?ダッセぇ〜。
恋人なんだろ?それくらい知っとくのが恋人の常識ってモンじゃねぇーの?』






ふと、ライアンが言いそうな言葉が脳裏を過り腹立たしさが増した。








「バニー・・・大丈夫?何か顔色悪いよ?ロイズさんに頼んで休んだら?」


「え?・・・ああ、いえ、問題無いです。なるべく早く帰ってきますから、夕食は一緒に食べましょうね


「う、うん・・・気をつけてね」






何とか笑顔を取り繕い、部屋を後にする。

扉を閉めた途端僕はその場に座り込んで、盛大に溜息を零した。








「最悪だ」






何が最悪かって、の誕生日を忘れていたどころか知らなかったということだ。


毎年は僕の誕生日を必ず祝ってくれる。
それなのに、肝心の僕はの誕生日を把握する事を怠っていた。

挙句、ライアンに先を越された。



コレはもう恋人失格と言われてもおかしくない。








「今からなら、まだ間に合うだろうか」






携帯を開いて、日付を見たらすでに5月も終わりに近づいてきている。
今から何か準備して間に合うというのなら
数少ない時間を使って、の誕生日を祝わなければ。

そして伝えよう・・・遅れてでもいいから、伝えなきゃいけない。






産まれてきてくれて、本当にありがとう・・・と。







「ホント、こんな事なら一部復帰もう少し先送りにしとけばよかった」



遅れてやってきたバースデー
(時既に遅し、なんて思うけど残された時間でやるべきことをやろう) inserted by FC2 system

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