頭がボーっとする。

今でも思い出す、昨日のこと。
直接感じたわけじゃないのに・・・この熱。








「・・・・はぁ」


?どうしたの?」


「あ、カリーナ」







学校に向かう途中。
カリーナが私に声を掛けてきた。

私は少しボーっとしながらも彼女を見た。






「何か、ボーっとしてるけど・・・熱でもあんの?」


「そうじゃないよ」


「じゃあ何?」





私は顔を少し横に背けた。




「あのね」



「うん」



「昨日ね」



「うん」



「バニーと」



「どうした?」


















「エッチした気分なの」




「ふーん・・・ってはぁあ!?」







発言に朝から大きな声を上げるカリーナ。
私はそんな声も耳に入らないほど、意識がどこかに飛んでいっている。

そんな意識がどこか飛んでいる私にカリーナが前に来て
肩を掴み揺さぶる。





「ちょっと、ちょっと!!しっかりして!!何バカなこと言ってんの!?」


「だって・・・だって・・・」


「意識飛ばすな!しっかりしてってば!!」









本当のことなんだもん。

昨日、本当になんだかバニーとエッチをした気分。
電話元で囁かれるたびに、私の体は彼を欲して、指の動きを止めなかった。

まるで目の前でバニーに見られてて・・・恥ずかしかったのに
どうしてだろう・・・こんなにも胸が熱くて、ドキドキしちゃう。




もし・・・もし、この生活が解かれて・・・元に戻ったとしたら。



















バニーの声が私を呼んで。







は本当に可愛いですね』







バニーの微笑が私を虜にして。







『だから君の事離したくなくなるんですよ』







バニーの束縛が心地よく感じて。







『・・・・・・愛してます、







愛の言葉を囁く彼の姿。










「はぁ〜・・・もう、だめぇ」



「しっかりしなさいよ!!遠距離な生活してておかしくなったのアンタ!?
お願いだからしっかりしてってば!!」



「私、もうバニーの顔見れなくなっちゃいそう」



「一生見れなくするわよ、アンタがそんな状態なら!!」






あんな事しなければ、私きっと・・・こうならなかったのかな?


でも、そうじゃなかったとしても・・・バニーの声聴いただけで、私はきっとおかしくなっていたに違いない。




ねぇ、バニー。



私・・・今ものすごくおかしくなっちゃったよ。




















−一方のバーナビーは?−







「・・・・・・・」



「どうしたバニー?浮かない顔して」



「いえ・・・な、何でも・・・」






僕は自己嫌悪していた。

なぜなら昨日・・・ついに僕はに自慰をさせてしまった。
僕自身それだけは避けて通りたかった道。

しかし・・・もう数週間と声を聴いていないし、顔も見ていない。

顔は見れないとしても・・・声すら聴けなくて
夕方、彼女とデート紛いなことをしたら・・・もう僕の用のスイッチはオンの状態になったまま。
むしろあんな離れ方をしてしまって、僕としても我慢が出来なかった。




その結果が・・・電話元で、彼女に自慰をさせてしまった。




電話を切った途端、我に返り・・・自己嫌悪に至っている。
ようするに反省をしているのだ。








「昨日、ブルーローズに言われたのが相当キツかったのか?」



「え?・・・・あ・・・・ま、まぁ」








虎徹さんに言われ、僕はとりあえずな答えを返した。
別にそういう理由じゃない、と言いたいところだが・・・残念なことに、言えない。

言ったら言ったで、恥ずかしさは頂点に達するだろう。








「じゃあ何落ち込んでんだ?」



「・・・そ、それは・・・」







言えない、のが本音だ。

に電話元で自慰をさせてしまいました・・・なんて言えば
さすがの虎徹さんもコレには怒るだろう。


我慢・・・してたはずなのに。


堪えれた・・・はずなのに。







「僕は最低な男です」



「な、何だって?」



に、あんな思いをさせてしまって」



「バニー」







元はといえば、僕が彼女を愛しすぎてしまったのが
いけないのかもしれないと悩むときがある。


だけど、悩んだところでを好きだ、愛してる、という感情を抑えこむ事は
正直なところ難しい話だ。



この気持ちだけは偽りたくない、あの子に対する想いだけは嘘をつきたくない。



だが、感情のまま、本能のままで動いた結果が・・・・・・・昨日のアレだ。







「はぁ〜・・・・僕、を好きすぎてツライです」



「お前、そのセリフ誰かが言ってなかったか?」



「ホント、好きすぎて愛しすぎて・・・もう死にそうなくらいツライですよ。虎徹さんこの気持ち分かります?」



「いや、お前のそういうおかしな気持ちは分かりたくない」






僕は顔を伏せた。
肘を膝の上に置き、手を組んで考え込む。

ふと、お腹の辺りに何か痛いものを感じた。
それに気づいた僕は体を起こし、ポケットの中か?と思いながら手を入れ
お腹に当たっていた痛いものを取り出した。




手のひらに乗り、其処に現れたのは・・・花の髪留め。



これは、昨日・・・そう、に渡すためのものだった。







「何だそれ?」



に、あげるもので・・・昨日買ったんです」



「ほぉー。可愛いな、アニエスの家に送ってやれよ。、喜ぶぞ」






虎徹さんの言葉に僕は髪留めを見つめる。

これを嬉しそうにつけて笑顔で僕に見せるの姿が目に浮かぶ。








『バニー、どう?似合う・・・かな?』








恥じらいながら、僕に見せる・・・可愛いに決まってる。


間違いなく僕の髪留めのチョイスは間違えてない。
100%・・・に似合う。






そんな彼女のために、買ったのに・・・僕と来たら・・・―――――。












「あー・・・、ホントごめんなさい・・・すいません、僕は・・・僕は・・・っ」



「お、おいバニー!?バニーちゃーん?お、落ち込むほどか?おい、しっかりしろって」








再び自己嫌悪に陥る。


笑顔を振りまく顔と、僕の脳裏の片隅に居る妖艶な姿・・・そんな両極端なの表情。

僕はそのどちらを好きと分かっていながらも
やはり昨日、彼女にあんなことをさせてしまったのは大きな過ちだと
自分自身を今は責めるしかなかった。


これであの子にクセなんか付いたら余計、僕はアニエスさんに咎められる。






「・・・もう、僕・・・いっそのこと、家に閉じこもりたいです。むしろ、牢屋にでも入れてもらいたい」



「何を考えて落ち込んでるか分からんが、やめてくれバニー。それだけはやめてくれ」






Delusion&Reflection
(次の日の、彼と彼女。どうやら双方刺激が強すぎたご様子で。妄想中と反省中) inserted by FC2 system

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