「バーナビー!バーナビー、返事をしなさい!!」


「バニー、携帯の電源も落としてるぞ」


も電話に出ないわ」





を連れ出し、パーティを抜け出したバーナビーに
アニエスは怒りを隠せずに居た。

PDAでコールを掛けるも、応答せず
虎徹が携帯に電話を掛けても、電源を切っていて無言状態。

カリーナがに電話を繋ごうとしても状態は同じだった。







「目を離した隙に・・・・あの兎は・・・っ、とにかく探して!!2人を探して!!」



「おいおい無茶言うなよアニエス」



「2人がどこに居るかも分からないのに探せって言うのは無謀すぎる」







アニエスの無茶振りに虎徹もカリーナも困り果てる。

しかしバーナビーに連れ去られた?の事を考えたらアニエス本人は居ても立ってもいられない。






よ。私との約束を破って」



「約束って?」



「バーナビーに近づくなって言ったのよ。向こうから近づいてきても
あしらえって・・・ちゃんとあの子返事したのに。きっとバーナビーにそそのかされたのね。
約束をちゃんと守るが私との約束を破ったりするはず無いわ・・・あの兎・・・っ」






が自分から約束を破ったこととは露知らず。

アニエスはバーナビーがをそそのかし、約束を破らせたと思っていた。
真実は彼女の思っていることとは裏腹である。







「とにかくヒーロー全員でバーナビーを捕まえて!!」


「いや、だから場所分かるわけねぇのに見つけて捕まえるとかできねぇから。少し落ち着けアニエス」


「落ち着いていられるもんですか!!大体、アンタも気づいてたんならを見ときなさいよ。
それでもあの子の父親代わりだって言うの!?」


「あのなぁ・・・こういうときにそういうネタをいちいち引っ張り出すなよ。
連れてきたのはお前だろ?大体の責任は、連れてきたお前にあるんじゃねぇのか?」


「そ、それは・・・・・・っ」





虎徹の言葉にアニエスは反論の言葉を失った。






「アニエス、もういいだろ?のヤツがバニーと離れて本当にそれがアイツ幸せだって思うのか?」



「・・・・・・・」



「バニーだって、まだ未成年のに手ぇ出したことは反省してるんだし・・・そろそろ許してやれよ」



「い、嫌よ。それは出来ないわ」



「アニエス」





頑なにバーナビーを許そうとしないアニエス。







「ねぇ、今思ったんだけど・・・口出ししてもいい?」






すると、カリーナが2人の会話に介入してもいいかと尋ねてきた。





「んだよ、ブルーローズ」



「そもそも・・・バーナビーは今までに手を出すことは自分の中でもセーブしてたはずよ。
でもそれがなくなったきっかけを作ったのってさ・・・・・・アニエスさんじゃない?」



「え?」


「は?」






ブルーローズの言葉に、アニエスと虎徹は素っ頓狂な声を上げる。
そんな二人の声にため息を零しながら彼女は話を続けた。







「ほら、覚えてない?バーナビーが有名女優とホテルから出てきた密会写真の記事よ。あれって
アニエスさんがバーナビーに依頼したのがそもそもじゃない」



「だ、だからそれがなんだっていうのよ。あんな記事1つで2人がどうこうなるわけ」



「それでが浮気だと勘違いしたのよ、バーナビーの話を聞くまではね。
あの日くらいからじゃないかな・・・2人の関係がすっごい変わったの」



「ていうことは、つまり」







すると虎徹はカリーナの話を理解したのか、アニエスを見る。
アニエスの表情は唖然としていた。







「え?何?・・・・そもそも、こういうきっかけ作ったのアニエス!?」



「ち、違っ・・・私はこうなるとは知らなかったのよ!!言いがかりはやめて」



「でも考えたらそうなるわよ。2人が急接近したのはその一件があってからだし。
今日のことに関しても、バーナビーと接触しそうと分かっていながらも連れてきたアニエスさんが原因じゃない?
それで私達に怒りをむけるのは、ちょっと違うんじゃないの?」






カリーナの言葉にアニエスは自分の言葉を失った。
誰も文句の言えない彼女をカリーナは色々見てきた観点から黙らせた。






「バーナビーに気づかれる前に、2人の関係許したほうがいいんじゃない?」



「バニー・・・あぁ見えて結構しつけぇからな。小突かれるとタチ悪ぃぞ」






2人の言葉にアニエスはため息を零し―――――。








「少し考えさせて」






そう言ってその場を去って行った。

そして、その場に残された虎徹とカリーナ。






「これで何とかなるだろ?」



「多分ね」



「それにしてもお前、よく気がついたな」






虎徹はその事実に気づいたカリーナの頭を優しく叩いた。


今まで誰一人として気づかなかったことに気づいたのだから
これで2人が元通りになることに虎徹本人は安心していた。






「別に。ていうか、気安く叩かないで・・・子供じゃないの。私はとは違うんだから」



「あ、わ、悪ぃ」






カリーナは少し頬を染めながら、ぶっきらぼうな言葉で
虎徹の叩く手をどかした。





「別に、アンタの相棒のためじゃないからね」



「へ?」



のためよ。あんまり見てられないからが元気ないと、私が嫌なだけ。
バーナビーにを取られるの不服だけど、あの子が元気ないんじゃ・・・私が嫌だから」




「ブルーローズ」







幼馴染を思ってのことか、彼女なりの気遣いなのだろう。

小さい頃から誰よりもの存在を知っているカリーナだからこそ
の辛い表情を見たくない一心だったに違いない。


そんな気遣いに虎徹は笑みを浮かべた。






「ありがとうな」



「何でアンタがお礼言うのよ。気持ち悪い」



「アイツの父親代わりとして、礼言ってんの」



「父親らしいこと何一つしてないくせに、やめてよね」



「お前・・・・相変わらず言うなぁ」






虎徹の言葉に満更嫌ではないブルーローズは小さな笑みを浮かべた。



2人の関係を左右するこの言葉が吉と出るか凶と出るか。




パーティ会場から抜け出した2人は
こんなことがあったことを知るはずもなかった。


闇に消えた二人の居ぬ間に
(実はこんな会話がありました。さぁこれが吉と出るか凶と出るか) inserted by FC2 system

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