バニーにいつも抱きしめられると、いい匂いがする。








「バニー、いつもいい匂いがするね」



「いい匂い?香水がキツイですか?」



「いや、そうじゃなくて」






私の説明が不十分だったのか、彼に思うように伝わらかった模様。







「香水の匂いとかじゃなくて、何て言うか、うーん・・・いい匂い?」



「説明が出来てないですよ。でも、これと言って
特別に何かを使ってるってワケじゃないですから。と同じモノを僕は使ってますし」



「あ。ボディーソープかな?」



「まぁ、そう考えるのが妥当でしょうね。シャンプーは違いますから」







バニーの言葉で答えらしい答えを導き出せた。

確かにボディーソープらしい匂いはする。
でも、何処か違う香りがいつも私の鼻を掠めていく。








「ボディーソープは同じの使ってるのに、バニーのは何か違う」



「分量とかの問題でしょうか?」



「そういうのでもないかも」



「正しい答え、というのは中々見つけにくいものですね。
でも、の言葉には確かにと思うところはあります」



「え?」





バニーの言葉に私は首を傾げた。






「僕からしたら、もいい香りがしますね。お風呂あがりは特に。
シャンプーは違うにせよ、ボディーソープは同じモノを使っているはずなんですけど
鼻を掠める匂いは僕が使った時とでは匂いが違いますね」



「何で違うのかな?」



「さぁ、何で違うんですかね。でも、同じ香りのモノを使っていても
僕と君とでは少し違ったモノになるんでしょうね」






そう言って彼はタオルを持って立ち上がる。









「じゃあ先にシャワー浴びますね」



「うん」





そして彼は颯爽とその場を去り、バスルームへと向かった。
私はというと、其処に向かった彼を見送る。






お風呂あがりのバニーは、いつもいい匂い。


抱きしめられた時も、いい匂い。



鼻を掠める、爽やかで優しい匂い。



私も同じ匂いを纏いたくて、試行錯誤を繰り返しているけれど
彼の匂いには程遠くて、彼の匂いとは別のものになってしまう。





同じなのに、少し違う。






「(いつか、同じ匂いにならないかなぁ)」





あの匂いを纏いたくて今日も頑張ってみるけれど
多分今日も今日とて、彼のモノとは少し違う匂いになってしまうのだろう。






少しだけ違う同じ香り
(同じモノでも貴方と私じゃ少し違う香り) inserted by FC2 system

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