「あ、キースさんどうも」




「やぁ!こんなところで逢うとは偶然だね」








とある日のこと。

私は愛犬であるジョンの散歩の途中、君に出くわした。
制服姿、どうやら学校の帰りで
しかも手には軽い夕食の荷物らしきものを持っていた。










「ジョンもこんにちは」


「ワン!」









彼女がジョンにも挨拶を交わすと、ジョンも嬉しいのか一つ吠えた。










「ジョンのお散歩ですか?」


「あぁ。今日も夜はパトロールだからね・・・今のうちにしておかなければ」


「大変ですね」


「まぁね。そうだ君・・・どうだい今から?時間はあるだろう・・・一緒にジョンの散歩に行かないか?」









時間があるだろうから、ジョンの散歩に彼女を誘うと・・・・・。









「え?いいんですか!?」


「1人でこの子の散歩も味気ないしね。君が良ければだけどね」


「それはこっちの言葉です。キースさんが良ければご一緒させてください」


「私は大歓迎だよ。じゃあリードを持って」


「はい」









私はジョンのリードを彼女に渡した。

それを彼女が嬉しそうに握った途端、ジョンにもその嬉しさが伝わったのか
いきなり駆け出しそうになる。








「きゃっ!?」


「コラ、ジョン!落ち着きなさい」








駆け出しそうになるジョンを静めるように僕もリードを握る。

すると、ジョンが大人しくなった。







「す、すいませんキースさん」


「いや、大丈夫。この子にも君と散歩できると思って嬉しいんだろう」







ふと握ったとき、優しいぬくもりを感じた。
手元を見ると・・・彼女の手に自分の手を重ねていた。

でも、何だか・・・この手を離したくなかった。


小さくも細くスラリとした指が今にもリードから離れそうで危ない。


だが、それよりも・・・感じているあたたかなモノを愛おしく感じて、離せない。


ならば、せめて・・・今だけでも・・・。










「じゃあ行こうか。危ないから私も握っておくよ」


「すいません、ありがとうございますキースさん」










このぬくもりを感じさせてはくれないだろうか。









「家の・・・バーナビー君の、夕食を準備は大丈夫かな?」


「大丈夫ですよ。これは補充分です」


「そ、そうか。重いようなら私が持つよ」


「え?あ、ありがとうございます」





「(少しくらい・・・居る時間、あってもいいよな)」






あたたかなその指がとても愛おしくてもう離せない
(ほんの少しの間だけ・・・君の手を握ってても構わないか?)





数時間後・・・ジャスティスタワーのトレーニングルームにて。




「スカイハイさん」

「どうしたんだい、バーナビー君?」

「背後・・・・・・気をつけてくださいね」

「え?」




その日、スカイハイ・・・バーナビーに踏み台にされ、彼は地に落ち
ポイントを逃したというのは言うまでもない。


inserted by FC2 system

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル