「あ・・・小春ちゃん、ユウジおはよう」



「あら、ちゃん?」

「お前・・・東京に居ったのとちゃうんか?」

「昨日帰ってきた」




帰ってきた次の日の朝。

私は朝早く、教室に居ると朝練終わりの
小春ちゃんとユウジがやって来た。

2人は驚きながら私の近くにある
自分達の席に座る。




「予定は明日やったろ?えらい早かったなぁ〜」

「うん。友達にも会ってきたし、東京に居てもつまんないから帰ってきた」

「ほな、昨日白石に逢うたんやろ?」

「・・・・・・・・・」

ちゃん?」

「どないした、?」





ユウジの言葉に私は黙り込み――――。





「蔵とケンカした」

「え?」

「は?おまっ・・・お前ら、またケンカしたんか?」

「違うもん。私悪くないもん・・・蔵が勝手に・・・アイツが、勝手に・・・」








『もう、えぇ加減にせぇ!』






怒鳴られた。


今でも脳裏を過ぎる、蔵のあの言葉。

いや、私が悪かったのかもしれない。だけどあそこまで言う必要ないはず。

謝るくらいだったら最初から怒鳴るなって話だし
電話も掛けて欲しいなんて言わないでほしい。

未だ怒鳴られた事がショックすぎて私は落ち込んでいた。








「蔵リンとケンカしたんかぁ」


「ちゅうことは、逢うてへんのか白石と?」


「うん。あのさ・・・2人にお願いがあるの!明日まで・・・蔵にバレない様にして過ごしたいの。
だからその・・・上手く、カバーしてほしいなぁとか思ってるんだけど・・・」




私は二人の顔色を見ながらそれを切り出した。

2人はお互いの顔を見合わせ――――。





「まぁ、お前がそういうなら」

「顔見たくないんやったらしゃあないな。ウチらで出来るところまでやるわ」

「ありがとう2人とも。それ聞いて安心した。・・・じゃあ、私ちょっと行くトコあるから」



2人は私の願いを受け入れてくれ
それにホッとした私は席を立ち上がった。





「お、おい何処行くん?」

「え?・・・あぁちょっとね。アレ・・・また入ってたから」

「大変やね、ちゃん。もう蔵リン並とちゃう?」

「いや、白石よりか数は多いやろ?アイツも毎日んときあるけど、の場合毎日に数回やからな・・・白石超えたで」




ユウジの言葉に私は苦笑を浮かべた。

3年生に上がってやたらと多い。
ホント1日に1回ならまだしも・・・毎日に数回だと本気でキツイ。
若干精神的に参るわよコレ。




「じゃあ、HRには戻ってくるから」


「おう。いつもの毒舌かましたれー」


「うるさいわよユウジ。アンタ今日の数学当たるんでしょ?教えてやんないわよ」


「やめぇーや。まぁそん時は小春に助けてもらうからえぇんや。なぁ〜小春ぅ〜」


「ユウくん自分で答えたら、ウチ見直すわぁ〜」


「ちょっ、小春までヒドイで!」




そう、2人と軽く会話をした後
私は注意深く教室を出た。

予定よりも1日早く帰ってきてしまい、学校に来た私。

蔵はきっと私が来た事は知らないはず。
まぁ小春ちゃんやユウジが驚いてたくらいだから
多分知りはしてない。

私はアイツが理由を話して、謝ってくれるまで
口も聞かないつもりだ。

もちろん、メールも・・・電話にだって。

顔も合わせたくない。


一方的に「ゴメン」といわれても困る。
理由を聞きたい・・・ただそれだけ。

それを話してくれるまでは・・・絶対に・・・蔵に逢わないつもりだ。




「はあ・・・行こ」



ため息を零し、私は少しずつ教室を離れていった。































「昨日とは大分顔つきちゃうな白石」

「・・・まぁ、な。反則やと思てんねんけど、姉ちゃんに教えてもろたわ」




2時間目の授業を終えた俺と謙也は昨日の話に戻る。


どうやら、俺の顔つきが昨日と全然ちゃうことに
謙也は気づき、それを言うてきた。

ただ、俺は自分で答えを出したのではなく
姉ちゃんに教えてもろたことを正直に話した。





「うわっ、めっちゃ反則やん。んで、分かったんか?」

「あぁ。俺・・・と距離近かったんやな。せやから、俺の目には・・・ハートしか見えへんかったんやな」




昨日、姉ちゃんに教えてもろた事。


俺との距離はあまりにも近すぎて
それは俺の目を狂わせとった。

せやから俺の目にはどうしてもハートしか映らんかった。

他の奴等がのことキラキラして見えとったのは
あいつ等と、俺ととの距離をさしとったということ。





「でも」


「何や今度は?」


「俺の目には、ハートしか見えへんねん。どうやったら、のことが・・・キラキラして見えるんか。それだけが分からん」


「あぁ・・・まぁ確かにな。他のところが分かっても、お前にどうやったらのことがキラキラして見えるかが問題やな」


「それだけがホンマ、分からんわ」




謎は解けた。

せやけど、どうやったら
俺の目にのことがキラキラして見えるかが
最重要課題として浮かび上がってきた。

今までのことがハートにしか見えんかった俺の目。

突然、キラキラして見えるんは限りなくゼロに近い。
せやけど・・・の中の何かが必死に俺に伝えようとしてた。





『コイツ・・・綺麗になったやろ?いっぺんでえぇから綺麗って言うてみ?』





って俺にそう訴えかけてたんや。

それを俺はもう見逃したらアカンねん!
もうこれ以上、仲こじらせたままやアカンねん!


伝えな・・・伝えな、アカンねや。


そのためにも―――――。






「どうしても、俺の目にキラキラが映るようせなアカンねん。それだけが分からん」


「もう明日には帰ってくるな。アイツのことや、多分お前が理由話すまで顔合わさんと思うで」


「分かってる。もうメールも、電話にも出てくれへんし返してくれん。もう逢うしか方法が残ってないねん。
明日にはアイツ戻ってくる・・・せやから、それまでに見えるよう・・・答えみつけな」


「こればっかりは俺もどうしようもないな。もう後は自分の問題や、自分で解決するしかないで白石」


「あぁ・・・せやな」



謙也の言葉に俺はため息交じりで
返事を返した。





「次、移動やろ。此処で長話もなんやし、移動してから考えようや」

「すまんな、謙也」

「この借りは必ず返してもらうで。せやなぁ〜1日貸すっちゅうのはどうや?」

「それは出来ん。はモノやない、貸すかアホ」

「今、と仲違いしてるお前が言えた義理か?」

「やかましいわ、ボケ」




そう言いながら、次の移動教室の準備をし終わり
教室に向かう廊下を謙也と二人、考えながら歩いた。

あぁ、出来たらこの隣・・・が歩いてくれたらどんだけ俺・・・幸せなんやろうなぁ。





「はぁ〜・・・早よう、の隣歩きたい。もうイヤや、こんなスピードバカの隣歩くんは」

「もう相談乗ったらんぞ、白石」







ボソッと呟きながら、廊下を歩くと・・・先に何やら見覚えのある影。







「ユウジ」

「ホンマや、ユウジや」

「あ?・・・おっ、おぉ・・・白石、謙也」




ユウジやった。

しかもユウジは何やらトイレの前に立っとった。
俺が声を掛けてヤツを呼ぶと、ユウジは驚いた表情をしつつ俺らを見る。




「お前、何してん此処で?」

「え?」

「小春待ってるんか?」

「おっ・・・おぉ。小春が、外出てて言うから」

「ふぅーん」




何や、ユウジは慌てながら
俺と謙也の質問に答えた。何か焦ってる?






「お、お前ら・・・移動か?」

「おう。ちょっとな、早めに行って作戦会議や」

「は?何の?」

「おっとこれ以上は秘密や。ほな、謙也行くで」

「おう。じゃあなユウジ」

「おう」






そう言ってユウジと別れた。

せやけど、何やユウジえらい焦ってたなぁ。
小春待ってる間もしかして、我慢してるとか?

いやいや、それやったら入ったほうがえぇやろ?・・・何でアイツ焦ってんねや?





「可笑しなこともあるもんやな、なぁ謙也」


「え?あ、あぁ・・・せやな」





すると、謙也が慌てて俺の口調に合わせる。
そういえばさっきコイツ・・・俺が話しかける前
後ろ見てたな・・・何かあるんか?

後ろにはユウジしか居れへんのに。




はっ!も、もしや・・・・・・っ。




「謙也」


「な、何や白石?」


「お前ももーほーに目覚めたんか?」


「頭どつくぞお前。俺はちゃんと女の子が好きや。ユウジと一緒にすんな」


「おぉ、よかったわ。それ聞いて安心した・・・俺は一筋やから無理やで」


「人の話を聞け。そんなんやから、にもそっぽ向かれんねん」


「アホォ、そこがアイツの可愛えぇとこや」


「ホレ。また可愛えぇ言うた。・・・ハートの卒業厳しいなぁ〜白石クン」




謙也に痛いところを付かれ
俺は若干肩を落としながら移動教室先へと向かった。
























「ホンマ、さっきは焦ったな

「いやぁ〜あのハラハラ感はもういいって感じだったねユウジ」

「そうなんやぁ〜。何や大変やったみたいやね2人とも」



4時間目終わりの、お昼休み。

3時間目の休み時間に起こった出来事を
私とユウジは小春ちゃんに話していた。

あの時私はユウジに「トイレに付いてきて」と言って
ユウジは拒否って、小春ちゃんが一緒に行くと言ったが
「それやったら俺行く」というのでユウジが付いてきてくれた。

が、そこでハプニング発生。


私がトイレを出て、手を洗いに行こうとした瞬間――――。





『ユウジ』
『ホンマや、ユウジやん』



蔵と謙也が外で待ってるユウジに声を掛けたからさぁ大変。

私は思わず後ずさりをして
居ることを悟らせないように身を隠した。

もちろん付き添いで来たユウジも精一杯嘘をつく。


もうあれほどのハラハラ感は二度と味会わなくていいと本気で思ってしまった。







「今度から小春ちゃんに付いてきてもらおうかしら・・・ユウジだとやっぱり心配」

「でも、ウチが外で待ってたらめっちゃ怪しいと思われるで」

「それは中にユウジが居るとか答えればいいのよ。後は小春ちゃんが上手くやってくれればいい、ユウジだと役不足」

「何やと!?これでもえぇフォローかましたんや、褒めるくらいせぇ!」

「はいはい。あんたは良くやったよエライエライ」

「誠心誠意を込めて褒めんかドアホ」





ぶっきらぼうにユウジがそういうも、まぁ感謝はしてるんですよ。
ホントこの2人がクラスメイトで助かってます。





「もうお昼やけど・・・ウチら今日此処で食べよか?いつも蔵リンと食べてんねやろ?」

「そうやな。ほな、俺食堂行って」

「あぁいいよ。私ちょっと行くトコあるから」

も忙しいやっちゃな」






お昼を一緒に食べようか?と小春ちゃんに言われたが
私はすぐさまそれを断った。

行くところがある・・・2人にはそういえばもう暗黙の了解も同然だった。




「今日で何回目なん?」

「2回目。朝、下駄箱空けたら2枚入ってた・・・一枚は朝だったけど、もう一枚は昼休みって」

「ホンマ白石超えたなお前。アイツでも一日二回はないやろ?」

「ホント蔵の苦労が今頃になって分かるわ・・・これだけ疲れるのね、こういうのって」





本当に蔵の苦労が何となくヒシヒシと痛感できる。

いや、用意した側もそれそうなりの準備がいるが
それを断る側の人間としてもそれなりの準備というか、体力が居る。

氷帝に居た時はこんなことなかったし
むしろ、私はそれを目撃する立場だった。

4月に入った途端・・・立て続けに来ているから・・・ホント参る。




ちゃん、えぇんか?ウチら食堂行くで?」

「いいよ。私・・・なんかご飯食べる気しないし」

「なるべく早ようは戻ってくる。お前も早よう片して、此処に居れ」

「うん。じゃあね」




そう言って私は人が行き交うところを
少し注意しながら屋上に続く階段の所へと足を進めた。

あぁホント・・・もう、やだ。


こんなとき・・・蔵が、側に居てくれたら・・・私、ちゃんと呼吸できるのに。
なんだか呼吸すらままなってないような感じがして
凄く息苦しく思えてしまった。





















「・・・?」

「あ、ざいぜーん!」

「先輩付けれ、遠山」

「えぇやん別に。ん?何見てんのん?」

「いや・・・俺の見間違いなんかなぁ、思てんねけど。遠山、あそこ歩いとるの誰に見える?」

「ん〜?・・・お!!!」























「小春、ユウジ・・・コッチや!」

「相変わらず場所取りは正確やねぇ〜」

「俺の動きに無駄はないで。場所取りも完璧(パーフェクト)にせな」



昼休み。

人がぎょうさん溢れかえる食堂に
俺や、謙也そして銀が先に席を確保し
後々からやってくるメンバーを出迎えた。





「すんません、遅くなりました」

「きったでー!」



するとさらに遅れて光と金ちゃんがやってきた。



「白石〜」

「どないした、金ちゃん?」



やって来た金ちゃんは急に俺に何や甘えてきた。
何もやらんぞ。と心の中で俺はそう思とった。








「何や、ねーちゃん帰ってきてんなら早よう言うてや〜」





え?



「き、金ちゃん!?」

「は?な、何で!?」

、帰ってきてるんか?」

「いやさんのお姿、見てないですわ」




金ちゃんの突然の発言に俺は目を見開かせ驚いた。
が・・・帰ってきとる、やと?




「アレ?白石部長、知らないんですかぁ?」


「アイツ、まだ東京に居るんやないんか?」


「いや、遠山に確認させたら・・・先輩、何や慌ててどっか行ってましたわ」
「ワイの目はめっちゃえぇねんで!アレはぜーーったいねーちゃんや!!」



金ちゃんの視力はホンマにえぇ。
せやから間違いない・・・・・・が居る。

ちゅうことは・・・・・・――――。








小春!ユウジ!何処行くんやお前ら!!



「ヤバッ!?」
「あ〜ん、もう逃げられへん!」


此処をこっそり抜け出そうとした
小春とユウジを俺はすぐさま呼び止めて静止させた。

抜け出そうしたっちゅうことは・・・こいつ等は確実に
今日学校に来とるちゅうのを知ってたってことや。



「正直に話せ。今ならまだ許したる」


「はぁ〜・・・ちゃんに言われたの!蔵リンと顔合わせたくない言うから」
「俺らは手伝っただけや、ただそれだけ。が顔合わせたくない原因作ったのお前やろ白石」
「流石に怒鳴ったらアカンで」


「やかましいわドアホ!ホンマにお前等は」



傷に塩を塗られ、痛いちゅうねん!

分かってるわそんなこと。
せやからこうやって謝る方法考えてんねん!




「そういえば、先輩・・・何や慌ててどっか行ってたみたいでしたけど」


「あら?慌ててなん?」
「もう終わったとちゃうん?」
「え〜。まぁウチらよりも少し先に出たからなぁ・・・5分ちょっとで終わるんかなぁ〜?」
「でも慌ててはないやろ?」
「ん〜そうなるんかなぁ?」


「分かるように説明せぃ。お前らだけで勝手に話進めんな」





小春とユウジの会話がさっぱり掴めん。
俺はちょっとイラつきながら、2人に俺らにも分かるよう説明を促す。






「んぅ〜・・・ちゃんから、喋るな言われてんねんけど」


「何や?」


「アイツ・・・此処最近、よぉ告白されることが多くなったんや」


はぁあ!?






ユウジの言葉に俺は驚きを隠せない。

こ、告白・・・やと?
に・・・・・・告白やと?






「相手、誰や?」

「知らん」

「でも、同級生に限らず後輩からも告白された言うてたわ。一日一回ならまだしも」

「今日みたいに連続で起こることがしょっちゅうあんねん。ホンマ白石を余裕で越えたな」

「今月でもう何回目やっけ?」

「えーっと・・・・・・・・・・・・・・・かる〜く両指超えた」

「ウチが計算したところによると、今月に入ってやけど・・・30人の男の子の告白断ってるわ」



「さ、30!?」

「エライ数たたき出したな

さん、エライ大変そうですな」

「ねーちゃん凄いなぁ〜!」

「でも、こんな数やと精神的に参ってるのとちゃいます?」





光の言葉に、小春とユウジがため息を零した。




「まぁな」

ちゃん本人結構もうクタクタや」

「そのクタクタの上、白石・・・お前とケンカして落ち込んでんねんぞ。何とかせぇ」




ユウジの言葉に、俺は席を立った。







「白石?」


・・・何処行ったか分かるか?」


「多分屋上。でももう終わってる頃やから、教室に戻ってる最中かもしれん」


「分かったわ」


「あ、おい白石!?」






それを聞いて俺は突然走り出した。



あー、もう俺めっちゃ最低や。

いやが告白されてんのは腹立つで。
せやけど、そんなクタクタなに俺は酷いことをしてしもた。
アイツ・・・多分、俺が側に居ったから
大丈夫な状態でおれたんや・・・それなのに・・・俺が、あんな酷いこと言うてしもたばっかりに
をさらに疲れさせてしまった。


ホンマ・・・ネックレス外されてもおかしくない。





「アカン・・・それだけは・・・イヤや」






頼む・・・外さんといてくれ。


俺、まだお前の側に居りたい。

俺、まだお前にホントの気持ち言うてへん。

俺、おれ・・・・・・――――。








「おった」






・・・お前のことが・・・めっちゃ好きなんや。






「・・・・・・ん?」


ふと、の姿を見つけ俺は立ち止まった。
いやは俺の数十メートル先に居るで。
まだ俺の存在にすら気づいてへん。

俺は思わず目を擦る。




「蔵リン!」

「いきなり走り出すなや白石っ!」




すると、小春とユウジが慌てて俺を追って来た。
俺は目を擦りもう一度遠くに居るを見る。





「お、おい・・・どないした?」

「走って目にゴミでも入ったん?」

「・・・見える」

『は?』

が・・・・・・」
























「キラキラして見える」





「え!」

「蔵リン!!」



俺の目に今までハートに映っとったの姿が
途端・・・キラキラとお星さんがたくさん散らばったの姿が目に飛び込んできた。

夢?・・・夢と、ちゃうよな?

何度目を擦ってみるも、ハートやのぅて・・・キラキラと綺麗に見えとった。

風がの髪の毛を弄び、それを彼女が手で防ぐ。
前はその姿は「あぁ、可愛えぇなぁ〜」とか思てたけど
今俺の目にはそれが「アカン・・めっちゃ綺麗や」って言う言葉に変わった。




「・・・・・・っ!?」


「あっ」



ふと、が顔を上げ俺と目が合う。
瞬間の目が大きく見開き、彼女は踵を返し走り出した。






、待ちぃ!!」





そんな彼女を見失いたくないがため、俺はすぐさま追いかけた。

もう・・・もう、俺・・・アカン。





心に余裕がない。


ドキドキが止まらへん。


胸が高鳴って、熱が上昇して―――。




初めて見えた、綺麗過ぎる




壊したいという想いが脳裏を過ぎった。






Suddenly☆
(それは突然・・・僕の目にキラキラの彼女が映りました)


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