「!・・・、待てって!!」
「いやっ!イヤよ、離して!!」
俺はようやく追いつき、の腕を掴んだ。
だが、腕を掴まれたは必死で俺の手を払おうとする。
何や、去年も同じようなことしたな・・・って思い出振り返ってる場合やない。
は掴む俺の手を何としてでも離れようとする。
「落ち着きぃ、。俺の話、聞いてくれ!!」
「いやよ!イヤッ!!聞きたくない!!アンタの話なんか・・・聞きたくもないわ!!」
「・・・ホンマに・・・俺の気も知らんと」
「えっ・・・やっ・・・やだっ!!」
俺は暴れるの腕を掴んで
近くの空き教室の扉を開け、その中に彼女を。
そして続いて自分も入って扉を閉めた。
目の前・・・少し距離の離れたは少し息が上がっとる。
多分走ったのとその後に声を荒げたせいやな。
俺はそんな彼女の姿を見る。
この前まで・・・柔らかい空気、つまりハートのように見えていたの後ろ。
せやけど、今はその空気の中・・・凛とした何かを秘め、キラキラと輝くの姿が
俺の目に映っとった。
その姿を目で捉えるたびに・・・・・・心拍数が、体温が上がっていく。
「話すことなんて・・・何にもない」
「じゃあ何で今日学校に来た事、俺に黙ってたん?」
「別に話す必要なかったからよ。それに学校に来ようが何しようが私の勝手じゃない」
「確かにかまへんけど。せめて帰ってきたことくらい連絡してくれたかて、えぇやん」
「うるさい。別に連絡しなくてもいいじゃない・・・どうしようが」
「自分の勝手やろ?・・・・分かってる」
俺、一応冷静。
でも心・・・余裕のかけらもない。
ホンマ・・・目にキラキラが見えた瞬間
の声が・・・耳に入ってくるたび、ゾクゾクする。
アカン・・・頼む、もう喋らんといてくれ。
いや、喋ってもえぇねんけど
長く喋られたら・・・・・・俺、完璧に・・・危ない。
とにかく、話さっさ切り上げよう。
俺の理性、切れる前に。
「この前の、電話でのことは・・・謝る。すまんかった」
「・・・・・・知らない」
「。ホンマごめん」
「知らないって」
「それでも何べんでも謝る。ホンマ、ホンマに」
「もういい!私に構わないでよ!!どうせ、恋人のフリしてんだからそんな風に構ってもらわなくてもいい!!
もう、もう私に構わないで!!!・・・話はそれだけよ。授業始まるから帰る」
は言いたい事だけを言うて
俺の横を通り過ぎる。
構うなやて?
何言うてん・・・お前は・・・お前は・・・・・。
俺 だ け の モ ノ や 。
プツン!
途端、理性の糸が切れた。
瞬間、俺は通り過ぎるの手を握りそのまま自分の元へと引き寄せ
唇を重ねた。
そのまま舌を彼女の口の中へと入れ
唾液と一緒に弄ぶ。
「んっ・・・ふぅ・・・・・・んんぅっ!・・・く、らっ・・・あぅん・・・んっう」
離れようとしたを俺は
無理矢理引き戻し、また熱いキスを繰り返す。
もう理性の一本も働いてない。
ただ・・・本能のまま、俺は彼女を求め始めた。
キラキラと輝くを壊したいという・・・想いが俺の中を駆け巡る。
熱いキスを終え、俺は唇を離した。
は繰り返されるキスに、顔を真っ赤にし
目も涙を浮かべさせとった。
アカン・・・もう、無理や。
「あふっ・・・あっ・・・はぁ・・・はぁ・・・蔵っ・・・や、めっ」
「もう無理や。止まらん」
「えっ?・・・あっ・・・や、やだっ!此処、学校・・・やだってば!!」
「無理や言うてるやろ」
俺はそのままの体半分をうつ伏せにし
スカートの中に手を入れ、下着を下ろした。
俺も自分のアレを出して、の蕾に付ける。
「えっ?!・・・やっ、やだっ!!・・・蔵っ・・・やだってば!!私、コレ・・・やだぁあ!!」
「何言うてるか分からんわ。・・・深く行くで・・・止まらんから、気絶しぃなや」
「あっ・・・やっ・・・ぁぁぁああ!!!」
の拒否の声も掻き消すように
俺は自身をのナカへと押し挿れる。
は挿れた瞬間、甲高い声を上げ啼く。
俺にはその声すら、今は本能を掻き立てる材料にしかならず
全部入ることなく、そのまま腰を動かし
を攻めて立てた。
「あっ・・・ああっ・・・蔵っ・・・やっだぁ・・・やあぁあ!・・・蔵、顔・・・見えなッ・・・あぁあん!!」
「少しの間、我慢しぃ。もう、今・・・止まらん!」
「やだっ・・・あっ、ああ・・・やだぁ・・・んああ・・・蔵、顔が・・・顔見えない・・・っ怖いよ・・・怖っ・・・ああっん!!」
そう、はバックが嫌いや。
理由は俺の顔が見えんという、たったそれだけ。
最悪なことしてるよな、俺・・・・・・・・あぁ、分かってるわ。
でももう止まらんのや。
は机の上で啼きながら俺に
そう言うも、一方の俺はもう色んな気持ちわやくちゃや。
それが一気に暴走をはじめ、彼女の声ですら今はその暴走を
手助けする道具にしかない。
ふと、俺は目線をあげる。
その時、ふっと思い・・・彼女の耳元で囁く。
「・・・前・・・見てみ」
「はぁっ・・・あっ・・・やっ・・・やぁあ!」
前を見るよう促すと・・・目の前は、窓ガラス。
其処に映ったのは俺との顔。
にそれを見るよう促すと彼女の顔が真っ赤に染まっていった。
「やだっ!!蔵・・・やだぁあ!!」
「コレで俺の顔ちゃんと見えてるやん」
「ゎ、私の顔・・・いらない!」
「えぇよ。よぉ見とき・・・自分、俺とこうしてるときどんだけヤラしい顔してるかを」
そして、その表情が・・・どんだけ俺を溺れさせとるか。
そう彼女の耳元で呟き、俺は止めていた腰の動きを再び動かし
彼女に酷いまでの愛情を注いだ。
「あっ!・・・あぁあっ・・・やだっ・・・蔵っ・・・蔵ぁあ!・・・やめっ・・・やめて!!」
「自分・・・ちょっとは自覚したらどうや?・・・ホンマ、おてんばにも程があるわ」
「ゎ、わけ・・・あっん・・・ワケ分かんない事・・・んぅう!・・・言ってんじゃ・・・あン!・・・ないわょ・・・あんん!」
「それが無自覚や、言うてんねん。・・・ホンマに・・・ホンマに・・・」
「綺麗になったな、」
「っ!!」
「バカ・・・そないに、締め付けっ・・・っく!」
「やっあ、あぁあ―――ぁぁあああ!!!」
の耳元でそれを囁いた瞬間
ナカで締め付けられ、俺は欲望をのナカへと注ぎ
それを受け止めたはイッた。
俺は呼吸を整え、自身をのナカから引き抜いた。
そして、うつ伏せにしたを仰向けに戻す。
仰向けに戻したは快楽で流した涙と
感情的に流れている涙、両方混ざったのが頬を流れる。
俺は左手でそっと彼女の頬を撫でる。
「・・・・・・スマン」
「もう・・・もう・・・アンタ・・・な、何なの・・・っ、何なのよっ」
は泣きながら俺の胸を叩く。
俺はそんな彼女に必死で謝る。
「ゴメン・・・怖かったな、ホンマゴメン」
「うるさい・・・うるさいっ・・・蔵の、バカ、アホ、マヌケ・・・っ・・・テニスバカ・・・エロ関西人・・・っ!!」
「何べんでも言うてくれ。自分の気が済むまで、バカでもアホでも言うてくれてもかまへん。
せやけど・・・・・・せやけどな・・・・・・」
「ネックレスだけは外さんといてくれ」
「ぇ?」
俺の言葉には目を見開かせ驚いとった。
流れていた涙も多分止まったとちゃんやろか?
ちゅうか、涙も止まるわ。
要するにまだ「恋人のフリ続けてくれ」って言うてるもんやからな。
が俺の事どう思てるか知らんけど、俺は本気での事が好きなんや。
他の誰にも渡したくない・・・俺だけの。
「頼む。外さんといてくれ・・・俺、それ外されたら、もうどうすればえぇか」
そう言って俺はの肩に顔を埋めた。
俺を唯一理解してくれたんは、だけや。
俺の弱いトコ全部曝け出せるのは、だけや。
せやから・・・俺・・・・が離れてったら・・・・・多分死にそうや。
息も出来へん・・・心の拠り所・・・無くなるわ。
「・・・・・・じゃあ、何で・・・あの日、私のこと怒鳴ったの?」
ふと、が俺にそう問いかけてきた。
俺は顔を上げて、泣いてたの顔を見る。
「別に怒鳴ったわけやない。そのな・・・・・・俺、今までの事・・・可愛いってしか見えてなくて。
でもメンバーは自分のこと、綺麗言うから・・・それで、俺・・・ずっとあいつ等に冷やかされてたんや。
電話貰た日も・・・帰り際、冷やかされて・・・それ引きずって、挙句思い出したりするからあんな事言うてしもたんや・・・ホンマ、ゴメン」
「私が、電話したとかで怒ってるわけじゃないよね?」
「当たり前やん!電話してほしい言うたんは俺や・・・そんなことで怒るかいな」
「怒って、ない?」
「怒ってない。むしろそれ俺が聞きたい。怒らせたんは俺や・・・俺が逆に聞きたいくらいや」
の目からいつの間にか怒りのオーラが消えてた。
逆に、目からは驚きが浮かんでた。
俺はの頬に触れ、彼女の顔と自分の顔の距離を近づける。
「なぁ、もう怒ってへん?」
「・・・ちょっと、怒ってる」
「こないなことしたから?」
そう言うと、は一つ頷く。
そらぁな、イヤやろ普通。
無理矢理した挙句
自分の嫌いな体勢でヤられるっちゅうんは。
好む奴がおったら見てみたいわ。
それやったらかなりのMやけどな。
まぁの場合・・・普段は光と張るくらいのドSやし。
でも2人っきりのときは素直になるからえぇねんけど。
「ほな、やり直そうか」
「え?」
「ゆっくり、たっぷり愛したる。4日間離れてた俺の愛はあんなもんやないで。
まぁさっきのはなんちゅうか衝動的ちゅうか、発作的っちゅうか」
ていうか、両方。
衝動的でもあるし、発作的でもある。
綺麗なの姿見たら何やこう・・・気持ち抑えきれんでヤッてもうた。
しかもの嫌いなバックで思いっきり。
「で、でもっ・・・此処、学校。蔵、学校じゃしたくないって・・・」
「今は別や。それに此処はだーれもけぇへん教室やし。去年はホレ・・・保健室やったやろ?
あそこは誰か来そうな気配してたし・・・あぁ言うしかなかったんや。せやから、今は別」
「でも、授業・・・始まっちゃう」
「たまにはサボりよ。俺の愛より、授業が大切なんお嬢様は?」
そう言って頬に唇を落とすと、は少し肩をビクッと動かした。
それを終えると俺はの顔を見る。
「どっちが大切なん?・・・・・・なぁ、」
「・・・・・・蔵」
「えぇ返事や。ほな、仕切り直し。・・・まずは、せやな・・・消毒が先やな」
「消毒って・・・ちょっ!?」
俺はのスカートを捲り、未だ露になってる蕾を見る。
瞬間頭に鈍い衝撃が走る。
に頭はたかれた。
「痛いわ」
「なっ、何すんのよ!!!」
「何って消毒。さっき無理矢理入ったし、傷出来てへんやろうなぁって。傷出来てたら俺イヤやし」
「イイ男の顔が台無しな行動と発言やめてよ。別に痛くなかったからいいわよ!」
「アーカーン。俺の気が済まんわ・・・せやから、消毒する。ちょっと舐めるだけやから安心しぃ」
「やだっ・・・やだって・・・蔵っ、く・・・んぅう!!」
の声を振り切り、俺はの蕾をゆっくり舌で舐める。
幸い、見た感じ切れた跡はなく俺は少しホッとした。
あんだけえぇ勢いでヤッてもうたからな・・・傷出来てないかちょっと心配やった。
「あっ・・・あぁん・・・く、らぁ・・・や、やめっ・・・きたな・・・ぁん」
「汚くないわ。のココ・・・めっちゃ甘い。アメちゃん舐めてるみたいや」
「うるさ・・・ぁあっ・・・あっふ・・・んぅう・・・」
「おぉ、エェ顔やな。イヤラしくて、声可愛くて・・・めっちゃ綺麗な顔やで」
「!!・・・やっ・・・やだっ・・・それ、言わないでっ」
俺は蕾から顔を離し、机の上に体を転ばせた
の足を開かせ、自分の体をその間に入れ覆いかぶさる形になる。
「ん?は、綺麗言われるのイヤなん?」
「ゃだ・・・恥ずかしぃ」
「恥ずかしいんか。そうなんや・・・ほな、もっと言ったろ」
「や、やめてよ!・・・恥ずかしいからやめてっ」
「恥ずかしいの顔も綺麗やで・・・いや、自分の全部が俺にとっては綺麗やな」
初めて逢うたときよりも、はずっとずっと
俺の知らん速さで・・・可愛いから綺麗になっていきよった。
綺麗な花には棘があるっちゅうのに・・・は棘もあって、毒も持ってた。
俺はの持ってる毒に侵されてんねん。
自分の
髪も、目も、鼻も、唇も・・・体も・・・全部に。
「もう、俺にとっては・・・の全部が綺麗やで」
「・・・く、ら」
「んで、ココは俺だけのモンや」
「えっ?・・・あっ、あああん!!!」
そう言って再び、のナカに俺は入り込む。
さっきと違うて、なんや・・・・・感じがえぇ。
まぁ無理して入れんのとは全然ちゃうんやろうな。
俺は我慢しきれず、そのまま腰を動かす。
「あっ・・・く、らぁっ・・・激しっ・・・やだっ・・・やぁあっ」
「は激しいの好きやろ。それに・・・お仕置きや」
「えっ?・・・あっ・・・な、ん・・・ぁあん!」
「小春に、聞いたで。・・・他の男に告白されてるんやって?アカンで、・・・自分は俺だけのモンやろ?」
「やっ・・・あぁん・・・ちゃ、んと・・・んぅう・・・断って、ぁン・・・るぅ・・・」
「断ってても・・・俺は、イヤや。俺に黙ってた罰や・・・たっぷり、受けてもらうで」
の体を乗せてる机が
ガタガタと激しい音を立て、また
繋がってる部分が卑猥な音を奏でる。
擦れ合うたびに、快楽の波が押し寄せ
それがもっと欲しいと体が望む。
「蔵・・・あっ・・・蔵ぁ・・・ダメッ・・・ま、また・・・あぁあん・・・!」
「イキそうか、?」
俺がそう言うと、は目を閉じ頷く。
「ほな・・・気持ちえぇ言うたら・・・イカしたる」
「えぇ!?・・・あっ・・・や、やだぁ」
「なら、イカせられへんなぁ。ちゃぁんと言うたら、最高のエクスタシー・・・味合わせたるで」
そう俺がをいじめる。
こんなときにしか、普段の仕返し出来んからなぁ。
イジメれる時にイジメとかな・・・。
「ん?言えへんのか、」
「・・・だ、だって・・・っ」
「ほな、お預けするか?」
「や、やだぁ」
イカせてもらえへんが俺にそう言う。
ちょっとコレは可愛えぇな。
多分、アレやな。
綺麗に見えるときと、可愛く見えるときがあんねんな。
おぉ、一つ学習したで。
って、何でこないなことしてるときに学習してんねん俺は。
と、思わず心の中でノリツッコミしてもうた。
「なら、言わな。先に進まれへんで」
「・・・ぅ」
「、俺としてるとき一回も言うてくれへんから・・・俺ちょっと心配やねん」
「い、今更ぁ?」
「今やから聞きたいんや。なぁ、どうなん?」
そうを追い詰める。
すると、彼女は俺の服の袖を掴んで――――。
「・・・・・・気持ち、イイ・・・」
「聞こえへん。もう一回」
「気持ち、イイ・・・よ、蔵」
「んんーっ、完璧(パーフェクト)やで・・・」
満足できる答えを耳に入れた俺は
止めていた律動を再び始め、に愛を注ぐ。
「あぁあん!・・・蔵っ・・・蔵・・・もぅ、もうダメぇえ!!やっ・・・あぁんっ」
「俺も、またイキそうや。・・・・・・出すぞ」
「え?・・・あっ、や・・・まっ」
「アカン、遅い・・・・・っく!!」
「あっ、あぁっ・・・―――――あぁぁああああ!!!!」
擦れ合いと締め付けで、熱が爆ぜ欲望がナカへと注がれる。
それを受け止めた彼女は・・・イッた。
お互い荒々しい呼吸をして
それを整える。・・・が、どうやら俺の熱はまだ冷めやまん。
2度、俺の愛を受け止めたはぐったりしとる。
「」
「あっ・・・あ、・・・く、らっ」
「まだ、イケるやろ?」
「え?・・・あっ・・・や、やぁあっ!!蔵・・・優しくっ・・・優しくしてっ!!し、死んじゃうぅっ」
「充分優しいわ。死にはせぇへんよ・・・まぁ壊れはしそうやけどな」
アレだけの愛じゃ、まだ足りんひん。
俺の不安を取り除いてくれ。
・・・俺、自分とこんな関係してても
少しの間・・・繋がってるだけで、不安がなくなるんや。
この4日間・・・俺は不安しっぱなしや。
せやから――――。
「好きやで・・・」
「私も、蔵が・・・好き」
俺にもっと愛されてくれ。
俺の不安、なくなるまで・・・俺を繋ぎとめててくれ。
午後のチャイムも聞こえぬほど
俺とは、誰も来ない教室で愛を確かめ合った。
まるで、本物の恋人みたいに
お互いの離れていた隙間を埋めるかのように
肌を重ねあうのだった。
Bury
(離れていた隙間を埋める、僕らのヒトトキ)