「ほら、ヒロユキ。起きなさい。朝ですよ。起きなさい」
難度も揺さぶられた俺はゆっくりと目を開けていった。
ベッドの傍らに、知らない女の人が立っていた。
「ヒロユキったら……今日が出発だっていうのに、本当に肝が据わってるのね」
女の人は半ば呆れながら笑っていた。
ところで。
(……ここ、どこだ?)
自分の家でないことは確かだった。天井は木目、壁も木板、木板の窓はつっかえ棒で上にあげることで開けている。窓の外に広がっているのは、映画か何かでみたことがある昔のヨーロッパを思わせる農村風景。ただ、どういうわけか若い女性しかいない。
水桶を頭に乗せて歩いている村人Aは二十代の女性。
リヤカーから薪を降ろしているのは三十代と二十代の女性。
道ばたで露天を構えているのは十代後半の女性。
物色しているのは小さな幼女と赤ん坊を背負った少女。
ついでに俺のことを起こした女の人も、パッとみた感じ、俺の母親より若い気がする。
まぁ、俺自身、まだ19歳だったりするのだが。
「――ヒロユキ?」
俺を起こした女の人が、不思議そうに小首を傾げていた。
よくみると、かなりの美人だ。体型はポッチャリ型。『ア○プスの少女 ハ○ジ』にでてきそうな昔の服を着ているが、これがまた妙に似合っている。っていうか、胸のふくらみが半端じゃない。かなりの巨乳だ。いやいや、初対面の女性をそういう目で見るのは……
「熱でもあるの?」
不意に彼女は、俺の両頬を手で挟み込むと、コツッとおでこを押しつけてきた。
いい香りがした。
突然のことすぎて、血の気が脳天から吹き出しそうになった。
「wふえfひうぇfjぁふじこ!!!!!!!」
「キャッ!?」
パニくった俺が逃げまどったのは……情けない限りだが、仕方のないことだと思う。
だって、そうだろ?
彼女イナイ歴と実年齢が完全合致状態なゲームオタクの平凡な大学浪人生(童貞)が、ある日、目を覚ますと、見知らぬところで、見知らぬ美女に、おでことおでこをこっつんこ、あらまぁ、股間がおはようさん――だぞ? これをパニクらずに、なにをパニくれと?
♥ ♥ ♥
「つまり……俺が伝説の勇者の?」
彼女は不安げな表情のまま、コクンとうなずき返してきた。
なるほど。
これは……あれだ。マンガや小説でありがちな、異世界召喚ってやつだ。
状況を整理しよう。
今から数百年前、男嫌いの《竜王》が世界中にモンスターを解き放っただけでなく、全世界の男を根絶やしにする呪いをかけた。おかげで人間は衰退していき、今では《王国》ぐらいしか人の国は残っていないそうだ……
「ってことは……俺以外の男は?」
彼女は首を左右に振った。
俺は首を捻った。
「だったら……どうやって数百年も人間は滅びなかったんだ?」
「それは……」
彼女は頬を染めながら、顔を背けた。
俺はしばらく、ジーッと彼女を見つめ続けた。
「……で…………」
と彼女。
「んっ?」
と俺。
彼女は耳まで赤くすると、
「……《神殿》……で………………」
「《神殿》で?」
さらに何度も尋ねてみると、どうやら《神殿》という場所にいけば、子供を授かることができるらしい。よくわからないが、もっとわからないことが山積みなので、この話は一端、横に置いておくことにしよう。
さて。
《王国》の人々が今日まで堪え忍んだ一番の理由は《伝説》があったからだ。
その者 赤き衣をまとい 純白の野に降り立つべし
失われし男女の絆を結び 人々を桃色の甘美な地へ導かん
これが伝説――って、パクリかよ!
まぁ、いい。
ツッコミどころは、まだ先にある。
まず、どうやら俺は“橋の下に捨てられていた捨て子”で、“伝説の勇者の末裔”で、“今日まで人目に触れないところ”で目の前にいる彼女が育ててくれたが、彼女が夢で“旅立ちの時が来た”というお告げを聞いたので、旅立たなければならない……
「もう一度確認するけど、つまり……えっと……あなたが俺の……母親?」
彼女は寂しげにうなずいた。
俺は天井を見上げた。
勘弁してくれ。異世界召喚だろ? それなのに、なんで母親がいるんだ? しかも、俺の本物の母親とは大違いで、美人だし、若いし、スタイルだって抜群だぞ?
いやいや、ツッコミどころは、まだある。
この俺自身だ。
俺、遠藤宏幸(えんどう・ひろゆき)は大学入試を風邪で滑った19歳の浪人生だ。小中と体育を重視するところにいたおかげで体格は平均的ってレベルにあるが、極度の近視で分厚い眼鏡をかけてるし、髪だって伸ばし放題、肌は青白いし、愛想も悪い。ぶっちゃけ、中学あたりから友達らしい友達もできず、家に帰ればゲーム三昧、ヒッキーの一歩手前なニート予備軍――っていうかすでにニート?――って感じの最低野郎にすぎない。
それがどうだ。今の俺は、T学1年の頃に戻ってる。
肌つやも良ければ、近視も進んでおらず、肉付きもそこそこあった頃の俺に、だ。
身長も低くなっている。
もともと170と少しだったのが、160ぐらいになっている気がする。
髪は短くなっている。
といっても、尻尾を作れない程度、という意味での短さだったりするが。
ついでにT学1年の頃と違う点がある。
大きな違いだ。
ぶっちゃけると――陰毛がない。
おまけに――皮が剥けてる。
T学1年の頃から毛は生えていたし、仮性包茎だったはずなのに、どういうわけか今はパイパンで、剥けている。
なんでだ?
これも異世界召喚の影響?
だったら召喚バンザイ! だからこのまま、元の世界に戻してくれ!!
「……やっぱり、そうなのね」
ふと顔をあげると、母親を名乗る彼女は悲しげに顔を伏せていた。
「違うと信じたかった……でも……そうなのね……」
「……えっ?」
「精霊様が仰っていたの。伝説の勇者として目覚めれば、ヒロユキはそれまでの記憶を失い、勇者としての記憶を取り戻すって……そうなったら、もう二度と、私のことを母とは呼ばないだろうって……私のことを……もう二度と…………」
俺は言葉を失った。
彼女は本当に悲しんでいる。だが、俺は彼女を「母」と呼べない。俺の母親は、なんだかんだいっても、あの口うるさいデブのババァ以外にいないのだ。そんな気持ちが俺の中にあること自体に驚いたが、これが今の俺の偽らざる気持ちだ。
思わず「ごめん」と言いそうになったが、その言葉を、俺は飲み込んだ。
ここで謝ったら、さらの彼女が悲しむと感じたからだ。
「ごめんなさい」
謝ったのは、彼女のほうだった。
「そうよね。私は本当の母親では無いのだもの。今日からあなたは勇者ヒロユキ……私の可愛いヒロユキではないのよね」
グサグサッと言葉が胸に突き刺さった。
今さらのように気づかされた。
俺はある意味、彼女から“可愛いヒロユキ”を奪ってしまった。
俺自身に過失も何も無いのは事実だが……それでも申し訳ない気持ちになってくる。
「これから……」と俺。
「あっ――」彼女は涙を拭いつつ、「そうね。まずは女王様にお目通りを――」
「違う」
俺は口早に否定した。
「俺のことじゃなくて……その………………」
息を吸い、気合いを入れる。
「……“母さん”……は?」
彼女はハッとなった。
でも次の瞬間、彼女はどことなく寂しげな笑みを浮かべ、こう告げてきた。
「アイラ。私の名前はアイラっていうの」
その笑みがあまりにも痛々しくて、
「――“母さん”はどうするんだ?」
俺は顔を背けながら、強い語調で、もう一度尋ね返した。
彼女は少しの間、沈黙した。
「多分……」
横目で盗み見ると、彼女は肩にかかる程度の癖のない髪を指先でかきあげていた。
「……この村で畑を耕して……糸を紡いで……布を織って…………もう30歳ですもの。そうしているうちに、お迎えがくるわ」
「……お迎え?」
「お隣のカリンさんは37歳……宿屋のサーナさんは36歳……」
まさか!?
「人生、40年ですもの。仕方ないわ」
彼女は穏やかな――それこそ母親のような――笑みを俺になげかけてきた。
冗談だろ?
平均寿命が40歳? 清盛でも50年だろ? いくらなんでも、短すぎないか???
「ヒロユキが気にすることじゃないわ」
「でも!」
「いいのよ。母さんは、あなたとの思い出があれば十分。もう30だから子供も無理だけど……あなたが元気でいてくれれば、それだけでいいの」
「無理って……無理なわけないだろ。今時、30どこか40でも子供を――」
いや、そうじゃない。それは俺にとっての“現実の世界”の話だ。ここの常識じゃない。
「《神殿》が許してくれないもの」
母さんは苦笑まじりに、そう答えた。
「できることなら母さんもそうしたいけど……《神殿》は12歳以上、24歳以下の健康な人にしか、《世界樹の実》を分けてくれないのよ。数が限られているから、健康な子供を産める人にしか――」
「だったら!」
俺は思わず、叫び上げていた。
「俺の子を産めよ!」
静寂。
やっちまった――と自分で思ったのは、4秒後のことだ。
えっと。
あの。
もしかして俺、まだ、パニクってる???
♥ ♥ ♥
外は昼頃だが、家の中は薄暗かった。
窓という窓を閉ざしたせいだ。
木窓というのは、案外、密閉性が高いらしい。もっとも、梁が剥き出しになっている天井の両端からは、うっすらと外の明かりが差し込んでいる。風の通りは、窓を閉じたところで悪くならないらしい。つまり、すべての物音が筒抜けということで……
「ヒロユキ」
「は、はい!」
緊張しまくりの俺は、ピシッと背筋を伸ばした。
俺は今、目覚めた時に横たわっていたベッドの上で正座している。
正面には、同様に正座して座るアイラさん――いや、この世界での俺の母さんがいる。
問題は、二人とも全裸だということ。
母さんは褐色の豊満な裸体を、惜しげもなく俺の前にさらしている。呼吸と共に軽く上下する大きな胸も、くびれた腰も、股間の黒々とした茂みも、なにもかもが隠されることなく、俺の前に放り出されている。
俺のほうは恥ずかしさから両手で股間を隠しているが、俺の愚息は、もうどうしようもないくらい固くなっていた。ついでに、少しだけ先走りも出ているような気がする。これだから童貞ってサイテー、という声がどこからともなく聞こえそうだ。
「本当はどうしようか、母さんも迷っていたの」
アイラさん――いやいや、母さんの目は、真剣そのものだった。
「覚えていないかもしれないけど、剣の稽古も、野宿の仕方も、冒険に必要なことはすべて教えてきたつもりよ。でも、ひとつだけ教えていないことがあるわ」
「もしかして……?」
母さんは神妙な面持ちでうなずいてきた。
暗いのでよくわからないが、頬が赤らんでいる気がする。
「これから先、そのことを知らないと……危ない目にあうかもしれない。だったら、性についても私が……古い本でいろいろと調べながら、何度もそうしよう、そうしようって考えてきたけど……ごめんね、ヒロユキ。母さん、ヒロユキとそういう関係になったら、なにもかも変わってしまう気がして、恐かったの。でも……」
母さんは顔を伏せ、軽く目元をぬぐった。
「……母さん?」
「ううん、なんでもない。最初は母さんに任せるのよ?」
「えっ――」
と疑問の声をあげるより早く、母さんがスッと身を乗り出し――俺の唇を塞いだ。
柔らかい。
いいニオイがする。
目を閉じた母さんの顔がすぐ近くにある。
あっ、まつげが長い。
「んんっ!?」
俺は母さんに押し倒された。
柔らかく、温かい母さんの柔肉が俺の体を藁敷きのベッドに押し込んだ。
厚手のシーツを一枚かけているとはいえ下が藁だから、背中のほうが微妙にチクチクする。ところが正面のほうには母さんの柔肉がある。
「んっ……」
母さんの舌が、俺の歯をなぞった。
俺が少しだけ口をあけると、ねっとりした母さんの舌がすべりこんできた。
口の中をなめ回された。
母さんの唾液は甘かった。
とろけそうだ。
歯茎と頬肉の間を舐められた。上あごを舐められた。舌で舌をもてあそばれた。
息苦しさもあったが、すぐに気にならなくなった。
母さんは両手で俺の頭をしっかりと抱え、まるで親猫が仔猫を舐めるように、俺の口の中を丹念になめ回した。胸元に押し当たる母さんの豊満な胸の柔らかさ、固くなった陰茎を押しつぶしてくる母さんの太股の柔らかさ、髪をまさぐる母さんの指先、流れ込んでくる甘い唾液、深いのにどこまで優しい舌の動き……
気が付くと母さんの顔が俺から離れていた。
ジッと俺のことを見ている。
母さんの唇と俺の唇の間に、唾液の糸が生まれていた。
「……母さん」
俺が呼びかけると、母さんは心から嬉しそうに両目を細めた。
「今度はヒロユキの番よ?」
俺はうなずき、母さんを抱き寄せながら体を入れ替えた。
今度は俺が、母さんの頭を両手でまさぐりながら唇を貪った。
思考と頬肉の間を舐めた。
上あごを舐めた。
舌で舌をもてあそんだ。
唾液を流し込んだ。
母さんの胸に、俺の胸をこすりつけた。
太股を母さんの股間に押しつけた。
無我夢中だ。
教わった通りのことをやっていたようにも思えるが、本能の赴くままに母さんの唇と柔らかさを貪っていただけの気もする。それなのに母さんは、そんな荒々しい俺のすべてを受け入れ、優しく背中をさすり続けてくれた。
気持ちいい。
キスだけなのに。
体をこすりつけているだけなのに。
オナニーなんか話にならないくらい、気持ちいい。
体の芯まで浸透してくるような気持ちよさ――こんな快感があるなんて知らなかった。いや、異世界だからこその快感なのか? だったら、俺はこの世界に住人でいい。遠藤宏幸でいるより、アイラの子、ヒロユキでいることを望みたい。そう心の底から思えるほどの気持ちよさだった。
そのせいだろう。
「――うっ!」
急にこみ上げてきた射精感を、我慢することができなかった。
俺は情けないことに、母さんの太股に陰茎をこすりつけながらイッてしまった。
「あっ! うっ! くっ! うっ!」
慌てて我慢しようとするが、腰は勝手に、陰茎を太股にこすりつけ続けた。
全部出してしまうまで、十数秒はかかった気がした。
全身から力が抜けた。
ドッと母さんの体によりかかり、母さんの耳元で荒い息をするしかなかった。
「……出ちゃった?」
母さんは俺の背中と後ろ頭を撫でながら、掠れるような小声で尋ねてきた。
「……うん」
本当に情けない限りだが、俺には、そう答えることしかできなかった。
「いいのよ」
母さんがギューっと抱きしめてくる。
「初めてなんだもの。最初のうちはみんなそう。手で3回と半分、こすっただけで出しちゃう男の人だっていたのよ? それに比べれば、ね?」
俺は答える代わり、母さんの首もとで軽くうなずくことにした。
甘酸っぱいニオイが鼻の奥まで入り込んでくる。
いつしか俺も母さんも汗だくになっていたのだ。おかげで、お互いのお腹のあたりまで汚した精液の感触が気にならなかった。不幸中の幸いというべきか、なんというべきか。
「ほら、まだ元気だもの」
母さんは俺の尻をグッと押し寄せ、再び陰茎を太股にめり込ませた。
実際、俺のモノは固さを失っていなかった。
それどころか、さらなる刺激で、さらに怒張していた。
「母さんも……」
右の手首を掴まれた。そのまま、母さんは俺の手を、母さんの股間へと誘った。
少しごわついた陰毛の感触があった。
熱く、とんでもなく柔らかい感触があった。
ヌチャッという粘液の感触もあった。
背筋がゾクゾクした。
これが……アソコの感触? 映像ならネットで何度も見ているが、触ったのはこれが始めてだ。想像しているよりたいしたことない、なんて話もよく聞くが……なにもかもが想像以上だ。頭が熱暴走しそうだ。俺が触っているのは、本当に女の人のアソコなのか? これが? この熱くて柔らかくて濡れ濡れなものが?
「ほら、ここ……」
重ねられた母さんの手が、俺の中指を“熱くて柔らかくて濡れ濡れなもの”の中に押し込んでいった。
チュプッという音が聞こえた。
ヌルッと何かの中に入った。
俺はおもわず、指が吊りそうな勢いで奥の奥まで中指を押し込んだ。
なんだこれは。
プツプツしたものが指をなめ回している。外よりも熱くて、外よりも柔らかくて、外よりもドロドロなのに、キューッと吸い付くような感触まである。
これが、アソコの中?
本当に?
こんなものが、この世にあっていいのか???
「んっ……」
母さんが艶っぽい声をあげた。
腰から首にかけて、ゾワッとしたものが走り抜けた。
「母さん……」
呼びかけると、母さんは優しく微笑みながら、両足の膝裏を抱え、大げさなくらい、股を開いた。俺は体を起こし、膝立ちになった。家の中が薄暗いせいで、母さんのアソコはよく見えない。それでも、黒々とした茂みのしたに、褐色の肌とは明らかに違う桜色の花弁が開いている光景が見えた。
母さんが無言のまま、両手でお尻の肉を掴み、アソコを左右に開いた。
――ヌチュッ
そんな音と共に、花弁がさらに開いた。
今度は薄暗くても、ハッキリとソコが見えた。
本当にアワビに似ていた。
外に厚手の肉があり、中にはビラビラしたヒダがついている。上にあるぷっくりとした盛り上がりは陰芽だろう。その下にある微妙な盛り上がりは、尿道口だと思う。そのさらに下には、目でわかるくぼみがあった。
そのくぼみは、キュッ、キュッとわずかにしぼんでは、元の大きさに戻っていた。
すぼむたびに、わずかに白濁した液がトロッ、トロッとあふれ出ている。
溢れた液は下へと伝い、キレイな菊門をてからせていた。
俺は生唾を飲み込んだ。
本物のアソコが、目の前にある。
俺を受け入れようとしている。
受け入れる準備を整えている。
「……ヒロユキ」
母さんが熱っぽい表情で語りかけてきた。
「来て……」
その一言で、理性が切れた。
俺は倒れ込むようにして、母さんの胸に顔を埋めた。
そのまま右手で陰茎を握り、強引に母さんの中に押し入ろうとした。
だが、狙いが定まらない。
熱くて柔らかくて濡れ濡れなところに亀頭をこすりつけることしかできない。
それなのに、それでも気持ちよすぎて今にも出しそうだった。
入り口でこれだ。中に入ったら……
「もう、この子ったら」
母さんがクスクスと笑いながら、腰を少しの間、モゾモゾと左右に動かした。
その途端。
――ヌルッ
「あっ!」「んっ
♥」
熱い蜜壺が俺の陰茎を包んでいた。
指で感じた以上だった。
熱いなんてものじゃない。柔らかいなんてものじゃない。プツプツしたものが吸い付きながら、ねっとりとからみついてきている。亀頭も裏筋も何もかも、俺のモノすべてを包み込み、ドロドロに溶けるまでなめ回している……そんな感じだ。想像以上なんて言葉すら生ぬるい感触だった。
「はっ、はっ、はっ、はっ――」
あまりの気持ちよさに、俺は必死になって射精感を耐えることしかできずにいた。
気持ちよすぎて窒息しそうだ。
もう、腰が痺れている。陰茎がビク、ビクっと動き、先走りを出し続けている。
「……我慢しなくていいのよ」
母さんは、胸に顔をうずめる俺の頭を優しく撫でてきた。
「することに慣れるまで、我慢しなくてもいいの。母さんのこと、壊しちゃうぐらい、好きにしていいのよ?」
「こ……壊す……ぐらい…………」
「それぐらいでいいの。だから、好きなように動いても――あっ
♥」
体が勝手に快楽を貪りだした。
もう何も考えられない。
腰が別の生き物のように動いている。
最初はメチャクチャだったが、次第に陰茎を出し入れできる動きが身に付いた。
あとは――ケダモノだ。
母さんの胸に顔うずめ、母さんのオッパイをしゃぶり、母さんの肉壺の奥深くまで、肉と肉をぶつけあわせるように、何度も何度も、荒々しく――犯す。
「あっ
♥ んっ
♥ あっ
♥ いい
♥ いいの
♥ ヒロユキ、あんっ、んぁ
♥ もっと、もっと激しくても、いいのよ――んんんっ
♥ あっ、んぁんっ
♥」
母さんの喘ぎ声が、さらに俺の暴走を促した。
両足を肩に担ぎ、膝頭が肩に触れるまで押し倒しながら陰茎を打ち込んでいく。
ジュブッ、ジュブッと母さんの蜜が飛び散る。
それなのに母さんの両手は、優しく俺の頭をまさぐり続けている。
蜜壺はどんなに乱暴に突き回そうと、その全てを受け止めてくれる。
パンッ、パンッと肉と肉がぶつかる音は響く。
母さんの喘ぎ声が響く。
俺の荒い息が響く。
とろけそうだ。
このまま、母さんの膣(なか)に、溶けこんでしまいそうだ。
「母さん! 母さん!」
「イクの!? あっ――ヒロユキ、イクの? イクの?」
「もう……もう!!!!」
「あんっ
♥ 来て! そのまま、んっ、そのまま、母さんの、あっ、膣(なか)に、あんっ
♥ んっ、うぁ、んっ、膣(なか)に
♥ ヒロユキの
♥ ヒロユキの
♥」
「うぁああああああああ!」
ケダモノになった俺は、大声で吠えながら背をのけぞらせた。
ペニスを限界まで深いところに突き刺す。
目の奥で星が瞬いた。
背骨を稲妻に似た快感が走り抜けた。
――ドプッ!
最初の精液が精道を抜け、尿道に入り、亀頭から噴射した。
――ドプッ! ドプッ! ドプッ!
射精は何度も続いた。
信じられない量が快感を伴いながら、吐き出されていった。
頭の中が真っ白になった。
全身の感覚という感覚が消えていった。
もう、ねっとりと締め付けてくる母さんのアソコの感覚した感じられなかった。
「んっ……来てる……来てるわ…………」
うっとりとした母さんの声が聞こえた。
キューッと締め付けが強くなった。
溶けた。
射精しながら、俺のすべてが母さんの膣(なか)に溶け込んでいった。
何度も何度も母さんの子宮に精液を流し込みながら、俺はその時、間違いなく、母さんの子宮(なか)に戻っていた……
♥ ♥ ♥
「んっ
♥ あっ
♥ だ、ダメ、もういかないと――あんっ
♥」
「いいだろ。少しぐらい」
俺は朝から母さんを激しく貫いていた。
あれから3ヶ月――村を抜け出した俺と母さんは、森の奥に小屋をつくり、そこで二人だけの生活を続けている。毎日の糧は、俺がモンスターを倒すことで都合している。このあたりはスライム程度しかいないが、それでも半日かければ、家族を養うぐらいは稼げるのだ。
そう、家族だ。
どうやらこの世界での俺は精力絶倫、底なしどころの騒ぎではなく、しかも百発百中の超弩級種馬男であるらしい。
当然、母さんも妊娠した。
この世界には妊娠検査薬ならぬ「ニンシンケンサの葉」というアイテムがあるのだ。それによると、母さんのお腹には女の子が宿っているようだ。この世界でも十月十日で子供が生まれるそうだから、あと7ヶ月もすれば、可愛い女の子が生まれるはずだ。
えっ? 勇者の仕事?
ちゃんとやってるだろ? 子供を作りまくるって重要な仕事を、さ。
「母さん、出るよ! 出るよ!!――う゛っ!!」
「あっ……出てる……注がれてる……ヒロユキの熱い子種……いっぱい……母さんの子宮(なか)に……子供が溺れちゃう……
♥」
Happy End ?