亜沙とお風呂(稟×亜沙)
- 61 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:32:00 ID:XXoj8s/O
- 俺はゴカーンもの嫌いだけど、
水死体氏みたく上手い人のは読ませてくれるから趣向は別にして面白いと思うなあ
で、そんな水死体氏と俺が挫折した設定で書いてくれた>>46氏とに影響されて、風呂ネタ挑戦してみた
ぼったくられた腹いせな上、同人誌の寄せ集めみたいな漫画の知識しかないので、多分に俺の妄想が爆発してます
・原作の設定を重んじる人
・俺の亜沙さんはこんなえちぃくねえよ、という人
はスルーした方がいいかも・・・です
- 62 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:32:38 ID:XXoj8s/O
- 稟は柔らかいソファに腰を落ち着けながら、じっと黙考していた。
目の前のブラウン管の中では、二人の男が忙しなく動いている。
彼らは何処かで見た様な漫才をノリと勢いで脚色し、画面に映っていない観客の笑いを取っていた。
内容的には決して高尚とは言えない。
むしろ完全に下ネタまっしぐらだ。
テレビ――お笑い番組というマスコミュニケーションの場で演じれば、
それとて一つの職業として成立してしまうのだから、不思議と言えば不思議な事だろう。
もしこんな事を路上で行おうものなら人々から蔑みと哀れみを向けられるのは必至だし、
オフィスで実践しようものならセクハラで訴えられるのは必定だ。
マスメディアは通常なら不合理・不条理である筈の事物すらその大義名分の下に歪曲し、正当として
しまうのである。それはある意味ではとても恐ろしい事ではないかだろうか。『ペンは剣より強し』
なんて誰が言ったかは知らないが、これは決して妄言などではない。大義名分を振りかざせば『何で
もあり』なのだから。言わばボクシングでロケット砲を持ち出す様なものだ。ルールに束縛されるこ
とがない。
つまり、何が言いたいのかというと……
「……」
まあ、とどのつまり。
そんな意味の無い事を延々と考えてみたくなってしまう心境なのだ。
そうすれば多少は気が紛れるだろう。
何に対して?
それは――
「り〜んちゃんっ!」
「うわぉ!?」
唐突に後ろから首に抱きつかれ、稟は自分でも訳の分からない奇声を上げてしまった。
ふわっと広がる甘い香りに、後頭部に当たる柔らかい『何か』。
心拍数が爆発的に跳ね上がる。
「な、何ですか、いきなり」
- 63 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:32:55 ID:XXoj8s/O
- 動揺と興奮を隠すために、少し突き放す様な口調で稟は言った。
「むっ。な〜によぅ、その反応」
「いや、後ろからいきなり絡まれたら誰でも驚きますって」
「あははは。ゴメンゴメン」
朗らかな笑い声が漏れて、すっと腕が離れた。
「でもさ、それも今更って感じじゃない?」
そう言いながら稟の隣に腰を下ろす亜沙。
何故か必要以上に身体を押し付けてきている様に思えるのは気のせいだろうか。
「だって一度はアレ、しちゃってるんだし。照れたりする様な仲でもないでしょ?」
「そ、れは……そう、ですけど……」
稟はあさっての方向に視線を泳がせた。
彼女の瞳に蠱惑的な煌きが宿っていた気がして、思わずドキリとした。
そう。もう既に彼女とは一度だけ身体を重ねている。
だが、気の置けない腐れ縁からそうした恋仲になり、そして今日に至ってまでの日はまだ浅い。
稟の中で亜沙がかけがえの無い存在なのは事実だが、
まだともすればまるで男友達の様に色恋沙汰とは無縁だった日々に在る様な錯覚に陥るのも事実で。
それを『新鮮』と言えば聞こえはいいかもしれない。
ただ慣れないという事も、それはそれで違和感を覚えてしまう。
「……稟ちゃん?」
不意に黙ったのを不審に思ったのか、亜沙が顔を覗き込んできた。
こめかみ辺りのリボンで結わった一房の髪が、何処か所在無げに揺れる。
「どうかした?」
「いえ、別に……」
はたして、彼女はどう思っているのだろう。
稟が抱いている様な違和感を持っているのか、それとももう慣れきっているのか。
今の言動を見る限りでは後者なのかもしれないが。
「そう。なら、いいけど」
- 64 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:33:11 ID:XXoj8s/O
- ぽつりと呟いて亜沙が離れた。
沈黙が降りる。
こういう時には亜麻さんが微妙な空気を異次元にぶっ飛ばすナイスなボケを披露してくれるのが常だ。
居れば、の話だが。
今頃、彼女は病院の固いベッドですやすやと眠っているに違いない。
と言うのも、亜麻さんは軽い貧血で倒れてしまったらしいのだ。
稟と亜沙が今の関係になるまで色々と波乱もあったし、
娘が思い悩む様は少しずつ少しずつ彼女の内にストレスを溜める要因となっていたのだろう。
全てが丸く収まり、気が抜けたこの時にそのツケが回ってきてしまったのかもしれない。
そして、それが稟が時雨家に居る理由でもある。
学校で亜沙に「お母さんが倒れた」と聞かされた時、稟はその事を決めた。
このご時世、女の子が独りでいるのは危険だと思ったのである。
それを言えば楓もそうなのだが……まあ彼女は並外れてしっかりしているし、
(どれだけ役に立つかは未知数だが)プリムラも居るのでそれほど心配する必要はない筈だ。
「……ねえ、稟ちゃん」
間の抜けた頃になって、テレビの方を見つめながら亜沙が口を開く。
「お風呂、入ってるよ」
浴槽の湯を桶でなみなみと汲み、頭から被る。
汚れと共に胸中の靄も一緒に流れればいいのに、と思う。
「ふう……」
稟は小さく溜息を漏らした。
先刻はちょっと気まずい雰囲気になってしまった。
「どうしたもんかな」
いまいち亜沙の心理が見えてこない。
- 65 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:33:28 ID:XXoj8s/O
- 彼女が何を思い、何を感じているのか。
もしかしたら数ヶ月前の、無邪気に笑い合ってたあの頃の方が、まだ彼女の事を理解できたかもしれない。
「なんかこう……まだ友達感覚が抜けないのかなぁ」
愚痴る様に呟き、もう一度湯を被る。
身体を洗おうとボディソープに手を伸ばした、その時――
「稟ちゃ〜ん?」
「え? あ、亜沙さん!?」
突然、ガラス戸越しに飛んで来た声に、稟はつい語調を乱した。
見ればすりガラスに亜沙のシルエットが浮かび上がっている。
裸の自分と彼女が薄い扉一枚を隔てただけの距離に在る。
思いがけず訪れたこの状況に、稟の胸は急激に跳ねた。
「お湯加減、どうかな? ぬるかったりしない?」
が、亜沙はそんなこちらの心中など知った風もなく、のんびりとそんな事を尋ねてくる。
「だ、大丈夫です、はい」
「よかった〜。どうもボクの適温って低いみたいでさ、
いっつもお母さんにぬるいって言われるんだよね〜」
「心配しないでください。丁度いいお湯ですよ」
稟は片手で湯を掬いながら答えた。
まあ言われてみれば多少ぬるい気がしないでもないが。
「えへへ。そっか。じゃあ、ボクも一緒に入っちゃおっかな」
「へ……?」
今なんと仰りましたか?
そう聞き返すよりも早く、ガラッと音をたてて無抵抗な扉が開いた。
「ちょっ!? な!? あ、亜沙さん!?」
稟は慌てて浴槽の縁に引っかけておいたタオルを掴み、自身の前を隠した。
扉に背を向けていたのは幸いだっただろう。
もし逆向きだったら、彼女に息子を対面させる事態になっていたのだから。
- 66 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:34:08 ID:XXoj8s/O
- 「なぁに、稟ちゃん。ひょっとして照れちゃってるの?」
浴室に亜沙のからかう様な声が響く。
ぺたぺたという足音が頭のすぐ後ろで止まった。
稟は振り返りたい欲望を必死に抑え、半ば叫ぶ様に言った。
「あ、当たり前ですよ! 大体、野郎が入ってるっていうのに、何考えてるんですか!?」
「ん〜。まあ、おもてなしの一環、かな」
「お、おもてなし……?」
「そゆこと」
ひょいっと亜沙が稟の顔を覗き込んだ。
「と言うわけで、稟ちゃんのお背中を流させてもらいま〜す」
亜沙は一方的にそう宣言し、腕を伸ばしてボディソープを取ろうとした。
その際に、視界の端にちらりと彼女の身体が映った。
「――っ!?」
思わず目を見張る。
なんと彼女はタオルを巻いていなかったのだ。
「うん、しょ……っと」
亜沙の裸の上半身が傍らで無防備に揺れる。
特に、大きさも張りも形も申し分ない乳房に、一瞬、稟の視線は釘付けにされた。
だが彼女はそんな事などまるで気にする様子もなく、
悠然とボディソープを掴んで再び視界から消えて行った。
後ろでかこかことポンプを押す音がする。
「これでよし、と。じゃあ洗うよ」
「ええ、お願いします」
稟は少し上体を倒した。
どうやら彼女はやる気満々らしいし、ここまで来てしまえば拒否権もクソも無い。
ふにゃ、と柔らかいものが背中に触れた。
- 67 名前:名無しさん@ピンキー :2005/06/17(金) 10:34:42 ID:XXoj8s/O
- ……
…………
(え? 『ふにゃ』?)
明らかにタオルやスポンジとは異なる感触。
そんな無機物とは違う、もっと温かくて生気のあるモノの様な――
(ま、まさか……)
そろり、と稟は肩越しに背後に目をやる。
殆ど鼻先がくっ付きそうな位置に亜沙の顔があった。
「ふふ。どう、稟ちゃん。気持ちイイかな?」
彼女は悪戯っぽい笑みを浮かべ、泡だった自身の身体を擦りつけてきた。
ボリュームのある胸が拉げてぬるぬると背中を這い回る感覚と言ったら……
その曖昧な快感と、無節操に展開する妄想とで、早くも稟の息子に力が入り始める。
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