ちくたくあふたー 〜楓〜
- 473 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:33:54 ID:aZR5MtHt
- (麻弓ちゃん、とっても怒ってましたけど大丈夫でしょうか…?)
土曜日の放課後、私はお友達の麻弓ちゃんに誘われて、隣町に新しくできたケーキ屋さんに行って来ました。
ケーキはとても美味しくて雰囲気も良いお店だったんですが、私の制服に他のお客さんが飲み物をこぼしてしまい、そこから麻弓ちゃんとそのお客さんが言い争いになってしまって、すぐに出てきてしまいました。
『何あの態度!? 最後には楓がそんなとこにいるから悪いなんて逆ギレしてきて!! あー、ムカツクーー!!』
私のために怒ってくれるのは嬉しいですけれど、そんなに汚れたわけでもないし、そこまで気にしていなかったんですけど…。
その後麻弓ちゃんを何とか宥めると、今日はもうお開きにしようということでお別れすることになりました。
ただ別れ際、麻弓ちゃんの目がぎらりと輝いたのと、麻弓ちゃんが向かった方向が麻弓ちゃんの家とは逆方向だったのが少し気になりました。
(今日は遅くなるって稟くんに言っちゃったんですけど…)
そう思いながら、とりあえず夕食のお買い物をする事にしました。
(今日は…和風ハンバーグと……稟くんの好きななめこ汁にしましょう♪)
そう思ってスーパーに向かったんですが、昨日稟くんがたくさん食材を買ってきてくれていたので、あまり必要なものも無く、お買い物はすぐに済んでしまいました。
- 474 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:34:30 ID:aZR5MtHt
- そうして夕食の買い物を済まして帰宅し、玄関に入った私の目に、二足の靴が入ってきました。
一つは所々汚れの見える男性用の大きなシューズ。稟くんの靴です。
そしてもう一つ。高価そうな、それでいて趣味の良い女性用の靴。ぴかぴかに磨き上げられているその靴は、稟くんの靴の隣に綺麗に揃えられ置かれていました。
リムちゃんの靴ではありません。リムちゃんのスリッパが玄関脇の棚に入っていることからリムちゃんはお出かけ中みたいです。
(シアさんかリンさん、亜沙先輩、若しくはカレハ先輩でしょうか…?)
稟くんが家に招く可能性のありそうな女性をざっと思い浮かべてみました。
(シアさんかリンさん、でしょうか? 亜沙先輩とカレハ先輩はお二人一緒に来ることが多いですから…)
そんな推測をしながら、私はリビングに入りました。リビングはがらんとしていて、稟くんの姿も、シアさんやリンさんの姿も見えませんでした。
(稟くんのお部屋…? 挨拶したほうがいいでしょうか…?)
シアさんやリンさんならお夕飯ご一緒に食べるのもいいかなと思い、私はキッチンに荷物を置いて二階への階段を上がっていきました。
「……っ………ぅ…………ぁ…………………」
何の音でしょうか? 稟くんのお部屋からほんの少し、声らしきものが聞こえました。
(…ドアが……開いてる…?)
どうやら稟くんのお部屋のドアが少しだけ開いていて、そこから声が漏れ出していたみたいです。
ドアの前に立ち、ノックをしようとした私の耳に、先程よりもはっきりと声が聞こえてきました。
「…り、んさまぁぁ……アンっ……気持ち、いいです…。…もっと、もっと、してください……」
「…ああ、たっぷり可愛がってあげるからな、ネリネ…」
その言葉が耳に入ると同時、ドアの隙間から見えてしまった光景に、私は絶句してしまいました。
ドアの向こう、稟くんのお部屋の中では、ベットの上で抱き合う、裸の稟くんとリンさんがいました……。
- 475 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:35:07 ID:aZR5MtHt
- (……だ、駄目! 早く行かないと……!!)
そう私の頭は訴え続け、この場から立ち去ろうとするものの、身体はぺたんと廊下にへたり込んだままぴくりとも動かず、目の前で行われている行為を凝視し続けてしまいました。
心臓は早鐘のように鳴り響き、まるで自分の鼓動の音が二人に聞こえてしまうんじゃないかとさえ思えてきはじめました。
それと同時に全神経が視覚と聴覚に回されたかのように鋭敏化し、二人の吐息までもが聴こえてしまいそうな気すらします。
稟くんがリンさんを抱きしめ、唇を重ねました。リンさんも嬉しそうに目を閉じ、稟くんの首に腕を回して稟くんとより強く密着しようとしています。
貪るようにお互いの唇を何度も何度も押し付け、吸いあう二人。潤み、とろんとした瞳で稟くんを見つめるリンさん。嬉しそうにその視線を受け止め優しく見つめ返す稟くん。
(稟くんとリンさんは…恋人同士なんだから…こ、これくらい当たり前のこと……ですよね…)
私の頭の冷静な部分はそう判断しています。けれど嬉しそうな稟くんの様子に、私の心は引き裂かれるような痛みを感じました。
稟くんはリンさんを選び、恋人になった。
頭では理解していたつもりのその事実が、今私の眼前に形として突きつけられています…。
お父さんの看病のため、私が参加することの出来なかったお泊り会以来、二人はますます親密に、幸せそうになっていました。
稟くんはリンさんの家に遊びに行く事が増えましたし、魔王さまも以前より積極的に稟くんをお誘いしているような気がします。このあいだ紹介された、魔王さまの奥さんであるセージさんも稟くんを歓迎しているみたいです。
稟くんが幸せになっている。それは私の喜び、私の望みです。それに私には稟くんに愛される資格なんてありません。
ありはしない……のに、それでも!
(……痛い……です…)
涙すらでないまま、ただ私は二人の交わりを見つめつづけていました。
- 476 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:35:45 ID:aZR5MtHt
- ぴちゃ! ぴちゃっ! じゅるっ! ちぅっ!
舌と舌の絡まりあう音が部屋に響き、それと重なるように稟くんとリンさん、二人の喉がゴクリゴクリと動いていました。
(お互いの…唾液を…飲んでる…んでしょうか…?)
ズキズキと痛む心とは裏腹に、冷静に二人の行為を観察している自分がいました。
キスを終え、離れた稟くんとリンさんの唇からは唾液がつぅっと糸を引き、きらきらと輝き、消えました。
稟くんはリンさんに軽く微笑みかけると、リンさんの、仰向けになっていてもわかるくらいの大きな乳房に手を伸ばし、ゆっくりと揉みはじめました。
稟くんの手によってぐにぐにと揉みしだかれ、いやらしく形を変えるリンさんの乳房。
私の胸よりもずっと大きなその胸を見て、私は悲しくなりました。
(……やっぱり、稟くんは胸の大きい娘の方がいいんでしょうか…)
稟くんが容姿やスタイルで人を好きになるような人ではないと理解してはいても、リンさんの胸に夢中になっている稟くんを見ると、そんな考えが浮かんでしまいます。
私はリンさんのそれと比較するかのように無造作に自分の胸に手をやり、軽く揉んでみました。
ビクッ!!
ブラの上、乳首の辺りに手が触れた瞬間、背筋から全身へゾクリとした感覚が走りました。
(…そ、そんな……私…感じてる……!?)
信じられませんでした。
心はこんなにも哀しく、けれど稟くんがリンさんを選んだ以上、これからも稟くんをずっと想っていけるだけでいい、尽くせるだけでいい。ただそう思っていたはずなのに。
私の身体は二人の交わりを見て興奮してきて、…いえ、稟くんに抱かれているのが私であれば、なんて思っている……!
稟くんがリンさんの胸に顔をうずめ、乳首を口に含み、吸いたて始めるのを見て、私の乳首は、まるで本当に稟くんに吸われているかのように固く尖り始めていました。
- 477 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:36:33 ID:aZR5MtHt
- 「……ン、んぅッ……!!」
呼吸は段々と荒くなり、固く引き結ばれていた私の唇からそんな声が漏れ始め、理性が徐々に薄れてきました。
ごくりと唾を飲み、震える手が少しずつ、自分の意志とは無関係に動き、服の裾から手を入れ、ブラを押し上げ乳房を直接自分で揉みはじめました。
最初は恐る恐る、そして徐々に大胆に。
稟くんの手がリンさんの胸にしている動きをトレースするかのように、乳房を優しく、時に荒々しく揉み、乳首を摘み、しごき、指の腹でこりこりと転がします。
「…んぅ! んっ! はぁっ! ぁっ!!」
ビクンビクンと訪れる快感に、抑えきれずに声が出てきてしまいました。それでも二人は私に気付いた様子はありません。
おそらくリンさんが、天使の鐘とまで言われる美しい声、悦びの声をあげているからでしょう。
毎日昼休みになると紡がれるその歌声に多くの人が心を揺さぶられています。もちろん私もその一人です。彼女の歌を聴いていると、とても幸せな気分になってきます。
多くの人に聞いてもらいたいと言ってはにかんだリンさんの笑顔は同性の私の目からみても眩しく、素敵でした。
今、その声はただ一人、稟くんの為だけに奏でられています。
(私が聞いていいものじゃないのに……!)
リンさんの声が聴こえるたびに、私の心には先程のとは違った痛みが走りました。
(ごめんなさい、リンさん。ごめんなさい! リンさんがどんなに稟くんを愛しているか知っているのに! どれだけ稟くんを幸せにしているか知っているのに!)
心の中でそう謝りつづけ、それでも手の動きを止められない。
(なんて浅ましい女だろう……)
私に出来る事は、ただ心の奥底でそう自分自身を呪い続けることだけでした。
- 478 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:37:12 ID:aZR5MtHt
- たっぷりとリンさんの胸を愛していた稟くんが、ゆっくりとその愛撫の矛先を徐々にリンさんの下半身へと移していきました。
リンさんの白い肌に舌を這わせ、焦らすようにお尻、ふとももを撫でつけ、そしてリンさんの股間へと伸びる稟くんの手。その手の動きを真似て、私の右手も同じように下半身へと近づいていきます。
「ふぅ…んっ! あ、はぁっ! はぁぁんっ!」
稟くんがリンさんのアソコに指を入れたのと同時に私の手も遂に股間に辿りつき、既に湿ってしまっていたショーツの上から割れ目を擦るようにして刺激させます。
私の指はすぐにべたべたになってしまいました。
(…こんなに…感じてる…)
今までも稟くんにお姫様抱っこしてもらった日や、偶然抱きついてしまった日の夜などに昂ぶってしまい、自分で自分を慰めた事はあります。
けれどこんなに感じた事などありませんでした。
愛し合う人達の逢瀬を覗き見して興奮するなんて、最低です。
それでも、私の身体は相変わらず言う事を聞かずに、快楽を得る為の動きを続けています。
ショーツ越しの指の感触に我慢できなくなってきた私はショーツを横にずらし、直接自分のアソコに指を沈み込ませました。
(……気持ち…いい…)
段々と何も考えらないようになってきてしまった私は、一心に快感を求めぐちゅぐちゅ音を立てながら包皮に包まれた敏感な部分を刺激させ続けました。
そうしているうちに、リンさんのアソコに顔をうずめていた稟くんが顔をあげ、リンさんに何かを囁きました。
そして膝立ちになった時、今まで角度のためか私の目に映る事の無かった、稟くんの大事なところが見えてしまいました。
- 479 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:37:52 ID:aZR5MtHt
- (…あれが……稟くん…の…!!)
息を呑んで稟くんの、その、モノを凝視してしまいました。びくんびくんと脈打ち、先端は赤黒く腫れ上がっているような状態。そして何より、
「…お、おっきい………」
無意識のうちに呟いた自分の言葉に、顔が燃えるように熱くなってしまいました。
(あんなのが…本当に女性のアソコに入るんでしょうか……?)
不安と恐怖、そして少しの好奇心で固まってしまった私に対し、リンさんは顔を赤らめながらも稟くんのモノを愛おしそうにうっとりと見つめ、稟くんを潤んだ目で見上げるとこくんと頷きました。
すると稟くんも軽く頷くと、自分のをリンさんのアソコにあてがうと、一気に突き刺しました。
恍惚の表情で歓喜の声をあげるリンさん。痛みや恐怖などは一切感じさせず、とても気持ちよさそうなその様子に、私は再びごくりと唾を飲み、無意識に指の動きを再開させていました。
「…ううっ! うんっ! ひぐっ! はぁっ! ぁんっ!」
痛みを感じないギリギリのところまで指を突き入れ、激しくかき回し、少しでも二人の、いえ、稟くんに抱かれているような気持ちになれるよう指を動かしました。
稟くんが腰の動きを早めれば私も指の動きを早め、稟くんがリンさんの胸への愛撫を行えば、私も空いた手で自分の胸を激しく揉みしだきました。
頭の奥が、頬が、胸が、アソコが、全身が熱く、燃えてしまいそうな気がしました。
「…ぅんっ! ひんっ! ぁぁっ! はぁぁっ…んっ! 稟…くぅんっ!!」
無意識に稟くんの名を呟いた時、今まで以上の快感が私を襲いました。
そして、まるでその声が聞こえたかのように稟くんの動きは激しさを増し、リンさんの声も大きくなっていきました。
『稟くんっ! 稟くんっ! 稟くんっ!』
二人に聞こえないよう、奥歯を噛み締め、ただ心の中で必死に稟くんの名を呼び続けました。少しでも稟くんに近づけるように、稟くんを感じられるように…。
「んんっ! んんっ!! んぅぅ!! んんぅぅぅっ!!」
そしてリンさんが一際大きな声をあげたと同時に、私の全身にも強烈な快感が突き抜けるように訪れ、私は絶頂へと達してしまいました。
- 480 :ちくたくあふたー 〜楓〜:2006/05/27(土) 12:39:12 ID:aZR5MtHt
- 荒い息をつきながらも満たされた表情の稟くんとリンさんは微笑みあい、抱き合って唇を重ねます。
その時になってようやく冷静な思考を取り戻した私は、この場を離れようと力の抜けた身体をずるずると引きずるようにして動かしました。
「…愛してるよ、ネリネ」
「私も…私も愛しています、稟さま」
最後にその言葉を背中に受け、私は自分の部屋に辿りつき、私のベットに、冷たいベットに倒れこみました。
(ごめんなさい、リンさん。ごめんなさい、稟くん。ごめんなさい……)
罪悪感と自分に対する情けなさで、心が押しつぶされそうでした。
いつから出ていたのか、頬を濡らし続けていた涙が、少しずつ枕に染み込んでいきました…。
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