景麒と泰麒
モエスレ3255さん
そして泰麒は自分のを引っ張って長くしようとする。
「馬のって長いから、僕のも長くしないとっ!」
ヨウカ「麒麟のはそんなに長くありません」
モエスレ3256さん
「でも景タイホのはとっても長かったです。馬のようでした」
モエスレ3258さん
ヨウカ「剥けない麒麟なんていませんよね?」
テイエイ「もしその最初の例になるとすれば哀れな事だ」
ヨウカ「そんな」
景麒「景麒です」
泰麒「よ、よろしく」
テイエイは頭を下げながら心の中でつぶやいた。
(玉葉さまはちゃんとお考えくださっていたのだ・・・)
・・・
景麒「剥けない麒麟などいない。説明してもお分かりになるとは思えない」
泰麒「うわあぁぁん!」
ヨウカ「景台輔!」
景麒「何か?」
ヨウカ「なんでもありません」
モエスレ3260さん
景麒「泰麒、ご心配召されるな」
泰麒「え?」
景麒「私ども麒麟は年をとりません、したがってずっとこのままです…」(ニヤリ)
泰麒「うわあぁぁん!」
モエスレ3261さん
玉葉「景台輔にも困ったもの。泰麒のはまだ小さくてあらっしゃる。それをお泣かせするとは」
景麒「いじめたように言われるのは心外です」
玉葉「景台輔が景王様を夜ごとお鳴かせしていること、知らぬ玉葉と思し召しか?」
景麒「な、なぜそれを・・・」
玉葉「正論ばかりでは相手も苦しい。まずはお気持ちを汲むことから始められよ」
景麒「だからなぜそれを知って・・・」
・・・
泰麒「この前蓬莱から流されてきたという人に会いました」
〜回想シーン〜
木鈴「やりたい! 私やりたいんです!」
泰麒「・・・そのことが心から離れません。なんだか無性に女の子の裸が見たくなって。
でも女仙はあんなによくしてくれているのに。イケナイことです」
景麒「そんなことはありません。当然のことです」
泰麒「そうでしょうか?」
景麒「そうですとも」
泰麒「・・・見たい。女の子の裸、見たい! うええぇぇん!」
エロパロスレ4844さん
「これが・・・」
「お気に召したか?」
「はい! ・・・僕もこんなふうなんでしょうか?」
「黒麒麟ですから、色は違いましょうが」
二人はすっかり打ち解けた。
「それから泰麒はすっかりなつかれて、
景麒の背に乗ってあちこち飛び回られるほどになりました」
(ナレーション・蓉可)
今日も今日とて、転変した景麒は泰麒をその背に乗せ、黄海と虚海を瞬く間に越えて、
とある国の都に降り立つ。
「美しいお嬢さん、私とお茶でも御一緒しませんか?」
景麒はその美貌と、傾国の微笑みと恐れられたとろける笑顔で町行く女人を難破していく。
そのあざやかな手並みをただただ感嘆して横で眺める泰麒。
十人を突破した辺りで一段落とし、名残を惜しむ女たちと別れ、茶屋で一休憩する二人。
「あんなに簡単に仲良くなれるんですか?」
「あれらは小物でしたから。絶世の美女と称えられていた、某国の美しい飛仙を難破した時などは、
見つめあって半日を過ごしました」
「へぇ・・・」
「ただ見つめあうのです。こちらが気を緩めると女人は逃げるか・・・こちらを嘲笑してきます。
ですからこれは落とせないと思ったら、面目を保つためにも、嘲笑われる前にこちらから振った
ほうがよろしい」
「あ、はいっ」
「こちらに惚れている限り、女人は決して逆らいません」
「ごくっ」
「さあ、やってごらんなさいませ」
泰麒は元気よくうなずいたが、その日彼の難破に真面目に付き合った女性は一人もいなかった。
「えっと、お、おじょーさん、あの、ぼくとー」
「くすくす、何この子可愛い〜」
「ぼくどこから来たの? お母さんは〜?」
「あの、あのー・・・」
・・・
「ずいぶんと慕われたこと」
「だが逢引を成功させること叶わず、私の力が及びませんでした」
「男女の神秘をお教えするのは段階もあり、なかなかに難しいもの。
台輔の口から殊勝なお言葉が出るようになっただけでよしといたそう」
艶やかに笑う玉葉。憮然とする景麒。
──だが玉葉でさえ予想は出来なかった。
景麒が泰麒から学び取った女人の母性本能を刺激する技こそが、
景王舒覚に肉体的にだけではなく、精神的にも道を踏み外させることを。
しかしこれはまた別の物語である。