陽子×祥瓊
作者646さん
祥瓊の乗った騎獣は金波宮の一角に舞い降りた。彼女は供女王の元に
かつての罪を償いに行った帰りなのだ。気性の激しい供王のこと、
二度と陽子と会えぬようになることも覚悟していたのだが、無事にここに
戻ってくることが出来た。「また陽子と一緒にいられる・・。」
「祥瓊〜〜〜っ!」遠くから誰か走り寄ってくる・・赤い髪、陽子だ。
そのまま祥瓊に飛びついて抱きしめる。「ちょ、ちょっと陽子!」
「良かった、無事だったんだ。もう二度と会えないんじゃないかって
心配したんだよ」陽子はギューッと抱きしめて離そうとしない。
「陽子って案外さびしがり屋なのね・・」心の中で思う。陽子が身体の接触を
求めてくるのはこれが初めてではない。王宮にまねかれてからというもの、ことあるごとに
陽子はすきんしっぷというものを図ってきた。夜部屋に忍び込んできて、
一緒に寝るのもしばしばだった。「やっぱりまだ寂しいのかしら・・。」
陽子の赤い髪に祥瓊の青い髪が混じってほのかな香がする。
突然、首筋に生ぬるい感触が走った。「ひゃっ!ちょ、ちょっと陽子、何すん・・」
祥瓊のうなじにキスしていた陽子は正面を向くと彼女の唇を奪った。「う、うぐっ・・!」
陽子の舌がしなやかに祥瓊の口に侵入してくる。彼女は実質年齢13歳のままで
箱入り娘としてそだてられてきた。16の肉体をもつようになった今でも、異性との
身体の接触はほとんどなかった。それなのに陽子の・・同じ女性の舌は微塵の遠慮もなく
祥瓊の口内を蹂躙する。あまりの事に混乱していると
「プファッ・・!」ようやく陽子は祥瓊の口を解放する。でも身体はしっかりと
抱きしめて離さない。二人の舌と舌の間にぬるぬるぬめる橋が架かった。
「ねえ、祥瓊・・私あなたのことが欲しいの・・すごく。」「そ、そんな・・」
祥瓊の拙い性知識にも女同士でこういう行為(こと)はしないと分かっている。
陽子の碧の瞳はそんな祥瓊を見透かしたかのように微笑む。
「大丈夫よ、女の子同士なんだから深く考えないで」陽子の逞しいからだ。
剣を振るい妖魔を倒す身体はけっしてか弱くはなく、たおやかそうにみえてしなやかな
筋肉がついている。その陽子に抱きしめられて、祥瓊はからだがカーッと熱くなるのを感じた。
「うん・・。」
陽子は向き直って再び祥瓊に口づけする。はじめは焦らすように唇をぺろぺろなめたり、
軽く吸ってみたりしながら、おもむろに舌を差し入れた。「う、んんっ・・!」不快感はない。
むしろ陽子の甘酸っぱい香りや舌先の微妙なタッチにうっとりする。祥瓊は無意識のうちに
舌を動かしはじめた。二人は互いの舌を絡ませあう。
祥瓊は夢中で陽子の舌に自分の舌を絡ませていたが、からだの奧から熱くなってきて足下に力が入らなくなる。
小刻みに震える祥瓊に気付くと、チュッと陽子が己の舌を抜く。「やだあ、祥瓊ったら、もう立っていられないのか?」
ハァハァと顔を火照らせ肩で息する祥瓊を尻目に、意地悪く言葉でねぶってみる。
「ほら、立ちなさい。」陽子は祥瓊の脇の下に手を差し込むと、彼女を近くの木陰に押し倒した。胸元をはだけようとする
陽子の手を祥瓊がぎゅっと握る。「待って、こんなとこで・・。」「大丈夫。今、正寝殿は人が少ないんだし、今は特別に
人払いしてあるから・・」「あっ!」陽子の細い指先が祥瓊の胸の敏感な突起に触れる。陽子の指は祥瓊の胸全体をさするように
はいまわりっては、不意にピンク色の突起をつまむ。「ああっ、ああああ!」
陽子の手の動きが激しくなるに連れて、自分の意志とは無関係にはしたない声が漏れる。
自分の意志とは無関係?ううん、わたし感じてる・・でも、わたし知ってるわ。
もっと感じる場所があるって。ここを触れられたら、ここを触れられたら・・・。
でも陽子は何でもお見通しだった。陽子がいきなりわたしの股に手を差し込んだのだ。
「はあっ!ああああああああっ!」わたしのからだに電撃が走った。身体が引きつり、
息が出来ない。頭が真っ白になる。からだが、しびれる・・。
えび反りになって痙攣をつづける祥瓊を陽子はねっとりとした目つきで見下ろす。
「あら、服の上から触っただけでイッちゃったのか?何これ、びしょ濡れじゃない」
そうしながら、陽子は祥瓊の下半身を多う最後の衣まで一枚一枚ぬがしてしまう。
「ああ・・」すべてが陽子の目の前に晒されている。でも、もう何も考えられない・・。
やがて陽子が私の泉を啜りだすと、わたしは絶叫しながら何度も達して気を失った。
目が覚めると陽子がとなりに横たわっていた。春の草の香りがする。
陽子は私が目を覚ましたことに気が付くと口づけを求めてくる。
「祥瓊ずっと一緒だよ・・。」「うん・・。」私は小さく頷いた。
終わり