陽子×祥瓊 倒錯レズ陵辱
作者6012さん
青白く、仄かに輝く水禺刀――それが映すのは。
「ウソだ、ウソ、ウソ!」
陽子はかぶりを振る。けらけらと、どこからか哄笑が聞こえてくる。
「ウソじゃねえさ。お前は騙されているんだよ。鼠にもあの女にもなぁ」
「そんなはずない!楽俊も祥瓊も、私の大切な友達なんだ!私を裏切ったり何かしない!」
「分かったものかよ。」
哄笑がいっそう高らかに響き渡る。
「本当は自分でも気付いているんだろぉ。あの二人が、お前に隠れて乳くり合ってることをよぉ。」
「黙れ、黙れ、黙れぇっ!」
しかし、蒼猿の責めは容赦なく続く。
「なぁ、いいかげんに認めなよ。いつまでいい子ちゃんの演技を続けるつもりだい?」
「なに…?」
「親友を疑うのは悪いことだ、醜いことだ、そう思いこもうとしているんだろう。
そうやっていい子ちゃんでいれば、相手だって自分を大事にしてくれる、自分を裏切ったりしない、
そう言い聞かせようとしているんだろう。だがなぁ、親友だなんて思ってるのはお前だけさ。
向こうはこれっぽっちもそんな風におもっちゃいない。」
「………!」
「あの女はお前のその思い込みを利用して、お前を騙しているのさ。
そうして、鼠と二人して馬鹿にして哂ってるのさ。お前のことをなぁ」
(そうか。私は騙されていたのか…。)
殊、楽俊に関して陽子は正気をたもつことが出来なかった。
かくて陽子は魔に囚われた。
祥瓊は戻ってくるなり慶王に呼び出された。
(一体、何の用だろう?)
「楽俊との具合はどうだった?」
顔を合わせるなりいきなり飛び出したその言葉に、祥瓊は眉を顰める。
「いったい、なんのことをいってるの?」
瞬間、陽子の顔が烈しく歪んだ。
「とぼけるんじゃないよ!」
「あうっ!」
甲高い音がして、平手に打たれた祥瓊が地べたによろめく。
「私がなにも知らないとでも思ったか。あいにくだが、お前が使いに出るとほざいて
そのたびに何をしているか、全部知ってるんだ。お前と楽俊が何回交合たのかもな。」
「………」
祥瓊の顔がサッと青ざめた。
「どうした。図星をつかれて言葉も出ないか。」
「待って、陽子。聞いて」
「黙れ!」
「ああっ、痛い!」
陽子は容赦なく祥瓊を足蹴にする。狂ったように祥瓊の顔や肩を踏みつけていたが、
やがて荒い息が治まるのをまって宣言した。
「祥瓊、今日限りで女史の任を解く。加えてお前の仙籍を剥奪する。」
「そんな!あたしは……」
「あんたがいるだけで迷惑なのよ。それがわからないの。」
祥瓊はか細く震える。
(私が…私が邪魔なの?私が楽俊と仲良くすることは許されないの?)
「出ていけ。もう二度と戻ってくるな。」
冷たい目で祥瓊を見下ろしながら、吐き捨てるようにそれだけいうと、陽子は背を向けて歩き出した。
こうして祥瓊は勅勘を受け、追放の憂き目にあった。だが、それだけでは済まなかった……。
女官たちの冷たい視線を浴びながら、わずかばかりの荷物をまとめ、祥瓊は金波宮を後にする。
誰も祥瓊を哀れむものなどいない。ここでは王が全てである。王の憎しみをうけたものが、
許容されることなどあり得なかった。もう、祥瓊を優しく包んでいた場所ではないのである。
そうして、やはりわずかばかりの路銀を頼りに一人街道をいく。
もとより、彼女に居場所などない。慶を出ようということ以外に行く当てなどなかった。
突然、茂みから物音がした。
右手の樹林の陰から、黒い何かが襲い掛かってくる。
彼女はそのまま気を失った。
「うっ……」
「気がついたか」
視界に赤い髪の女が映り、祥瓊はとたん正気に返った。
「ここは……」
「ここは調教部屋だよ。」
「調教…?」
「そう。お前みたいなメス豚を躾ける部屋だ」
「……!」
ジャラ、と金属の擦れる音がする。腕を動かそうとして、祥瓊は自分が拘束されていることを知った。
手首足首を鎖によって縛られ、足を広げて万歳するような格好で吊るされている。
「あっさりと逃がしたのでは、お前を苛めたりなくてね。このさいお前のようなメス豚には、きっちり人間様が躾をしてやろうと思ったのさ」
陽子は刀の柄に手をかけた。
水禺刀の一振りで、薄い衣服は縦に裂ける。
そこを掴んで無理やりに引き裂いた。
「いやぁぁ!やめてぇ!」
白く目に鮮やかな肌があらわになる。
服の上からではわからないが、彼女の胸は華奢な体にアンバランスなくらいの膨らみを湛えている。
その双丘の頂点に実を結んだ淡いピンクの突起に陽子の指が伸びた。
「はうっ!」
「こんな感じか。いつも楽俊にされているときは」
陽子の指先がとがった乳首の先を摘まみ、コリコリと転がしまわす。
「あっ…はぁ…」
祥瓊の意思に反して心地よい刺激が全身に走る。力が次第に入らなくなってくる。
「ほぅ。メス豚がよがりだしたよ」
「陽子、やめて…お願い」
「ふざけるんじゃない!」
「ああっ!」
陽子は力任せに祥瓊の乳首をつねった。
「お前にはたっぷりと辱めを与えてやるんだ。まだまだ、こんなもんじゃすませない」
「あっ!」
陽子は指を下に伸ばす。
汚いものでも触るかのように顔をしかめながら指の腹で全体を撫で回していたが、やがて見当をつけると、
もっとも敏感な陰核を狙い定めて刺激する。
「ふぁっ、あっ、はあ…っ!」
「どう、感じる?いつも楽俊にこんなふうにされてたんだろ?」
「……っ」
からかうようにいうと、祥瓊は歯を食いしばり顔を背ける。しかし、何度もの経験から快楽を覚えてしまった体は、
陽子の責めに対してあまりにも無力だった。
「うっ…、くぅ…っ、はぁ…っ……」
「ふふっ、息が荒くなってきたね。純な楽俊を色仕掛けして、散々楽しんでたんだ。さぞかし感じやすくなってるだろうよ。
知ってるか、祥瓊?蓬莱じゃ、お前みたいな女はヤリマンっていうんだよ。」
「違…っ」
「違わないさ。ホラ」
「はぁっ、あっ、あっ!」
陽子がおもむろに指を挿入すると、祥瓊の亀裂は滑るように陽子を迎え入れた。
度重なる陰核への刺激により、そこはもうぬるぬると湿って、男を迎え入れる用意ができていた。
「いやぁ、だめぇ…」
「こんなにおつゆを垂らして何がだめなんだ?」
陽子の指が激しく出入りする。二本まとめて祥瓊の割れ目に挿入し、
中が擦り切れるくらいの勢いで掻き回す。祥瓊の喘ぎ声が切羽詰ったものへと変わっていった。
「あっ、あっ、あっ!はぁっ、あぁっ、あっ、あーっ!」
「はしたない女だな。無理やり犯されて、そんなに気持ちいいのか。」
そんな陽子の嘲りを耳に、祥瓊はべつのことを考えていた。
(楽俊、楽俊!)
祥瓊は無意識に楽俊に抱かれているのだと思い込もうとしていた。これは楽俊に愛撫されているのだと。
陽子はそんなことを知る由もないが、責めはますます激しくなる。ただ力任せにするのではなく、緩急をつけ、
時折刺激を弱めながら、ねちっこく祥瓊の女としての急所を嬲る。いくにいけないもどかしさに、祥瓊は狂いそうになる。
「ああっ、もう許してぇ…っ」
「どうしたの、イキたいの?」
「はあぅっ!」
キュッ、と陰核をつままれ、祥瓊の体がビクンと震えた。
その瞬間、楽俊の顔を思い浮かべて、それが刺激を何倍にも強めたのだ。
そんな祥瓊を見下すように緑の瞳が見据えた。
「おまえはしようがないメス豚だよ、祥瓊」
「は…ぁ…」
「そろそろ、イカせてやるか。」
陽子の空いている方の親指が指の腹で祥瓊の陰核をこすりあげる。
それが祥瓊を一気に頂点へと押し上げた。
「はあぁっ、いいっ、ああっ!」
(ああ、楽俊、イッちゃう、イク、イクゥッ!)
心の中で愛しい人のこと想い、辱めの現実から逃れるように倒錯したまま、
祥瓊は身を震わせて絶頂を迎えた。足の力がぬけ、痙攣する。鎖のきしむ音が牢に響いた。
祥瓊はそのまましばらく痙攣を続けていたが、勝ち誇ったようなさげずんだような、
そんな感情がない交ぜになったような目で俯く祥瓊を見下ろすと、陽子は指を抜いた。
手にべっとりとついた淫液を振り払うと、岩が剥き出しの床にピチャという音が響く。
「ヤリマン女がいっちゃったね。」
かすれた息をはく祥瓊のあごをついと上向かせる。瞳孔の開いた瞳は涙に濡れ、
唾液を垂らし半開きになった口からはせつなく呼気が往復していた。もう、何も口にする気力はない。
「勿論、こんな程度で済むとはおもってないだろう。」
陽子はククッとあざ笑う。
「お前、イクとき楽俊の名を呼んだだろ」
「………!」
「やっぱりそうか。」
陽子の顔が残忍に歪んだ。
「次はこんなものをつかってみようか。」
ふっと離れると、太い筒のようなものを手に取る。蓬莱から直輸入の浣腸である。
<終>