作者6114さん
「いい匂いがするね、珠晶」
乾の人ごみの中、利広は傍らの娘に声を掛けた。
「…え?利広ってば、もうおなかがすいたの?」
利広は、くつくつと笑った。
「違うよ…いい匂いの源は君だ、珠晶。…女になったか」
図星を指されて、珠晶は一瞬鼻白んだ。が、直ぐに体制を立て直す娘を、利広は愛しく思う。
「───そうよ、当たりだわ。十六になって、ご推察どおり"女"になったわ」
「頑丘は、よかったか」
「品のないことを聞くわね。いい悪いじゃないわ。私が、彼のことを好きだから、彼に委ねたのよ。悪い?」
実際は、殆ど押し倒した状態であったことは、敢えて伏せる。
「悪くはないけど…詰まらないね。珠晶の指南は、僕がしようと思ってたから」
…は?
意外な台詞に、珠晶の歩みがぴたりと止まった。ほんの少し、利広との差が生まれる。自分の後についてこないことに気がついた利広は、くる、と振り返った。
「おいで。これも経験のひとつだ。ちゃんとした舎館で、若い男に抱かれるのもいいだろう」
「自分で"若い"だなんて、笑っちゃうわ」
差し出された手を取る。頑丘とは違う、男。
私は、買われるのか。この男に。
作者6117さん
手練手管を教え込むならば、まず彼女は悦楽を知らなくてはならない。利広は卓子から小壜を
取り上げ、手渡した。
「これを飲んで」
「何?これ」
「媚薬だよ」
さらりと言われて珠晶はぎょっとしたが、すぐに普段の顔に戻って蓋を開け匂いを嗅いで軽く顔を顰め、
口を付けた。
所詮自分は買われた身。それに利広ならさほど酷い事もしないだろう。そう読んで、珠晶は彼に従った。
こくり、と彼女の喉が鳴り、それが嚥下される。飲み干すのを待って抱きすくめ、
「悪いけど、壊れてしまう位イってもらうよ?」
と耳元で囁いた。抵抗が無いのを確認して、利広は彼女の耳朶を啄ばんだ。
臥牀に寝かされてすぐにするのかと思ったら、利広は傍らに腰掛けて珠晶の手を弄りだした。掌を爪で
なぞり、指先を甘噛みし、しゃぶる。ぞくり、と不思議な感覚が与えられる。
「薬の効果が出てくるのに少しかかるからね」
利広はそう言ったが、珠晶の呼吸はもう僅かに荒く、不規則になり始める。手を開放し、落ち着かなく
動いている珠晶の脚を掴んだ。手に施していたのと同じようにつま先に唇を寄せれば珠晶が慌てて止め
ようとする。
「ちょっ、汚いから・・・!」
「ほら暴れない。大人しくしてないと後でお仕置きだよ」
「でも・・・っあ!」
抗弁を封じるのも兼ねて、利広は足の指を含んだ。一本一本を丁寧にしゃぶって嘗め回し、舌は足首、
脹脛へと進んでいく。身をNこして彼女の帯を解いた。
「珠晶、脚を開いて」
「・・・え?」
「君を見せてごらん」
その言葉の示すところを理解した珠晶が一瞬で頬に朱を上らせる。愉しそうに利広は笑った。実際にとても
愉しかった。男を知ったところで、彼女はまだ“女”には成りきれていない。快楽を知り、少女の矜持は一度
粉々に打ち砕かれなければならない。それを自らの手で行える事に彼は少し歪んだ幸せを感じていた。
さあ、と再度促せばそれでも彼女はのろのろと従う。瞳を揺らし、唇を噛み締めながら膝を曲げてほんの少し
開いた。
「それじゃ見えないだろう?」
そう言ったら顔を背け、もう少しだけ開く。その両膝に手をかけ、大きく開かせた。
「やあっ・・・!!」
「このまま私が良いというまで開いているんだ。いいね?」
有無を言わせぬ勢いで命令し、今の珠晶にできるのは彼に従うことだけだと悟らせる。極僅かに頷いた彼女に
優しく微笑んで、利広は視線を下へと落とした。
漆黒の縮れた繁みの中心にある花はもう蜜をとろりと零し、震えていた。その花の淫靡な美しさに目を奪われる。
「これは薬の効果なのか、それとも珠晶が淫乱なのか、どっちだろうね」
「・・・そんなのっ、く、薬に決まって・・・」
「へえ?」
素直じゃないね、と哂って利広は其処に吸い付いた。
「ひあああんっ!」
突然の刺激に悲鳴を上げ、珠晶は跳ねた。利広は濡れそぼった花芽を舌で転がし、尖らせた唇で容赦なく吸い
上げる。
「やあっ!あ・うああああんっ!!」
たったそれだけの刺激で彼女の体が大きく反り、断続的に痙攣した。ひくひくと蠢く其処から新たに大量の蜜が溢れ
尻へと伝う。それには構わず利広は花芽に吸い付いたまま指を二本、花芯へ捻じ込んだ。
「っひ・・・っ!」
悲鳴が喉を掠めた。達したばかりの粘膜は酷く敏感で、その刺激は快感というよりは苦痛に近い程で。しかし彼は
指で掻き回し、花弁を舐め上げて珠晶の理性を壊していく。またすぐに頭の中が白い波に呑み込まれ、弾けた。
否応無く絶頂へと突き飛ばされた珠晶が引き攣った呼吸を繰り返すのを満足げに眺め、利広は顔を拭った指を
彼女の口へと捻じ込んだ。
「君のは、どんな味がする?」
答えられないことを承知の上で揶揄ってやれば、上気した顔を歪めてこちらを睨む。その表情は加虐欲をこの
上なくそそる。指を丁寧に舐めさせ、抱き起こした。
作者6146さん
未だ不規則な呼吸を続ける珠晶の首筋に、利広は構わず舌を這わせた。
そのまま、頑丘が散らしたであろう花びらをなぞっていく。
利広が口付ける所から甘い痺れが広がり、抵抗しようと突き出した珠晶の腕からも力が抜けていく。
「ぁん!……やだぁっ!」
嫌々と首を横に振り、珠晶は利広の腕の中で身を捩った。
既に帯を解き抜かれ、だらりとはだけていた褞袍を脱がそうと伸びた手に、珠晶から抗議の声が上がる。
「ちょっ…と、待っ…てよ、まだこんなに明るいのに……」
「明るいと恥ずかしい?」
「…あなたってすごく意地悪だわ!」
いたずらっぽく笑う利広を先程の様に睨み付け、その胸に顔を押し付ける。
利広はその仕草を肯定と見て、止めていた手の動きを再開した。
窓から差し込む陽光の元に晒された、一糸纏わぬ少女の肌は黄朱の民とは思えぬ程白い。
うっすらと滲んだ汗が、彼女の輝くような肌の瑞々しさを強調していた。
作者6147さん
抱き合うような姿勢で膝の上に座らせ、利広は片手を珠晶の後ろに回した。愛液でぐちゃぐちゃに
濡れている渓谷の、少し後ろの蕾を指の腹で撫でる。
「・・・え、ちょっ、利広っ!?」
彼の意図に気付いた珠晶が身を捩り止めようとするが、片腕でしっかりと捕まえられていて叶わない。
その反応が、彼女の其処はまだ無垢であることを利広に教えてくれる。
「暴れるとお仕置きだって言っただろう?」
そう言うのと同時に指先に力を込めた。つぷ、と、ほんの少し窄まりに埋まる。
「アッ!」
彼女の身が強張り、そこが侵入者を拒むように締め付ける。
「珠晶は、こっちではしたことがないんだ?」
「当・・・り前、でしょっ!」
違和感に涙目になりながらも強気な姿勢は崩さない。その彼女らしさとでも言うべき虚勢を利広は
とても愛しく感じた。
指をゆっくりと沈めていく。生理的な悪寒に珠晶が震えて唇を強く噛み締める。しかし薬の効果か彼女の
しなやかな手足は力が抜け切っていて、抵抗も男を誘う以外の意味を成さない。何度も出し入れを
繰り返すうちに珠晶の吐息が変化し始める。それに伴い利広の指を咥え込んでいる場所もほんの少し
柔らかく緩み始めた。
「・・・感じてるのかい?」
「ち、違うわ、そんな事・・・」
「へえ?」
作者6146さん
そう言って利広は前の蕾を割り指をねじ込んだ。
「ひゃあん!!」
既に濡れそぼっていたそこは利広の指を難なく迎え入れる。
前と後ろの穴を同時に責められ、珠晶の唇からは押さえきれずに艶のある声が漏れる。
今まで体験したことのない快感が波のように押し寄せ、無意識に逃れようと腰が上へ上へと上がっていく。
しかし腰に回された利広の腕がそれを許さず、張りのある珠晶の胸と利広の胸板がぴったりと合わせる形になる。
二つの穴を一度に両方責められて、再び珠晶が震えて唇を強く噛み締める。
それは生理的な嫌悪感ではなく、快楽の波に飲まれてしまわないよう必死で耐える為だった。
「珠晶、そんなに強く噛んだら血がでてしまうよ」
利広の言葉に珠晶は激しくかぶりを振る。
事実、彼女の唇は白くなるまで噛み締められ、今にも出血しそうだった。
愛撫されれば入れて欲しい。
―――そう、指以外の―――――
いざ入れられたなら突き上げて欲しい。
そして突き上げられたなら、もっと激しく突いて逝かせて欲しい。
そんな尽きることのない欲が、泉の如く沸々と湧き上がってくる。
利広が心を読んだかのように耳元で囁いた。
「流されておしまいよ。―――珠晶」
その瞬間、珠晶の中でぷつり、と何かが切れた。
作者6187さん
力強く噛み締めていた唇への戒めを解くと、抑えていた感情が艶がかった声となって漏れ出した。
荒い呼吸と共に、珠晶は途切れ途切れに言葉を吐き出す。
「……りっ…りこ…ぉ!!もう我慢できな……」
「ん?もう限界かい?イってもいいよ」
珠晶が何を欲しているのかわかった上で、利広は目を細めて囁く。
「やぁん…ちが……違うの……!!」
「一体何が違うんだい?珠晶、言わないと判らないよ?」
「利広の……がっ…欲しいのっ!!」
「私の…何が欲しいんだい?指が欲しいならもう一本入れてあげるよ」
頬を紅潮させ、堪えきれない涙をぽろぽろと零す少女に、さらに追い討ちをかける。
「…言えないわよぉっ!そんな…こと…」
そう言って男の肩に顔を埋めてしがみ付き、許して頂戴とよがる。
今の珠晶の姿は男の欲情を高める以外の、何ものでもなかった。
「ここまで出来れば初めてにしては、合格…かな」
「え…?…じゃ…ぁ……」
珠晶の瞳に喜悦の光が灯る。それもつかの間、利広は更に言葉を続けた。
「朱晶の欲しがっている物を、まずはこっちで受けてもらおうか」
利広は言うや否や指を引き抜き、ひょいと珠晶の体を抱き上げ体制を変えた。
珠晶の繁みに顔を埋め、既に頭をもたげ始めていた利広自身を、珠晶の顔に押し付ける。
二人の体制が示す意味を悟り、珠晶の顔が羞恥にカッと熱くなる。
咄嗟に抗議の声を上げそうになるのを堪えて、男の腰帯を引き解いた。
作者6189さん
珠晶の震える舌が利広に触れるのを待って、利広が其処に口付けをする。
「ひあぁんっ!」
咄嗟に背を反らしてしまい、唇がそれから離れた。
「こら、ちゃんとしないとこっちも止めてしまうよ?」
「だ、だって・・・」
「言い訳は聞かないよ」
そう突き放して利広は再び朱く熟した果実を舐りだした。
「ひっ・ア・あんっ・・・あ・ふぅ・・・」
快楽に冒された瞳に珠晶の唇を待っている昂ぶりが映り、彼女はそれに再び唇を寄せた。
くびれから上へと舐め上げ、頂上を舌先で突付く。利広の舌はまるでそれに対する褒美
のように珠晶の悦い処を探っていく。
「ふ・ぐぅ・・・んむ」
もっと悦くして欲しくて、珠晶は懸命に舐め、しゃぶった。
「・・・くっ・・・珠晶、そう、いい子だね・・・」
もはや珠晶からは羞恥心など消え失せ、ただ貪欲に男の精を誘って舌を動かしていた。
そして含むには大きすぎるものを精一杯頬張る。必死で咥えたそれはしかし、未だ体積も
硬度も増しつつあった。喉の奥に当たり、反射で吐き気をもよおして珠晶は口中からそれを
抜き出そうとする。当然利広はそれを許さず内腿を強く噛む。そして彼女の揺れ動く腰を
掴まえている手で後ろの蕾を苛め、前の蕾を吸い上げた。
「んぐぅっ!?・・・んっ・んうっ・・・」
上げられない悲鳴のために、喉奥が利広の先端を締め付けた。
作者6222さん
珠晶の喉奥で先端を締め付けられ、利広自身の体積がさらに増した。
締め付けられた利広の先端が、珠晶の喉奥をさらに突く。
口が開く限界まで咥え込み、顎の付け根が外れそうになるのを堪え、舌先で筋を追う。
「んっ……いいよ……上手いじゃないか珠晶」
利広が再び前の蕾にも指を入れると、指がずぶずぶと飲み込こワれていく。
さらに蕾の下にある紅く充血して膨らんだ肉芽を軽く吸い上げると、くぐもった声と共に珠晶の体がびくんと跳ねた。
口元を蜜と唾液でべとべとに濡らしながら互いの秘所を貪り合う姿を、黄昏はじめた光が長い影を落とす。
「珠晶……そろそろ限界だよ。出していいかな?」
珠晶が僅かに首を縦に振り承諾した途端、利広が己の精を吐き出した。
喉奥に注ぎ込まれる熱い利広の精が喉を焼く。
初めて味わう熱さと苦味に顔を顰めながらも、喉を鳴らして必死に飲み込む。
それでも嚥下しきれなかった残滓が、口の端から溢れ出た。
「よく飲めたね。偉い偉い」
体勢を変え今度は利広が上になり、細い足を両肩に担ぐ。
再び秘部を晒す姿になるが、珠晶は抵抗の色を見せない。
「……利こぅ…あたし……まだなのっ……おねがい…お願い利広!」
飲みきれなかった利広の残滓と唾液で、べっとりと濡れた口元。それを拭うこともせず、
唇からは哀願の叫びが響く。
指が引き抜かれた二つの穴はぽっかりと穴があき、そこから桃色の鮮やかな媚肉が僅かに覗く。
溢れて膝裏まで流れていた透明の蜜が、室内に差し込んだ明かりを反射して輝く。
汗と蜜が小さな玉を散りばめた様に珠晶を飾り立てている。
珠晶の淫靡な姿に、利広自身が再び熱を帯び体積を増す。そのまま秘部に近づけ、下の蕾から肉芽までを滑らせる。
はあ、と珠晶の唇から恍惚のため息が零れた。
「……これが欲しいかい?……珠晶」
利広の言葉に、珠晶はこくんと頷いた。
じゅぶ、と水音を立てて利広の雄が侵入していく。
「ふあぁ……んっ」
初めて味わう珠晶の中は熱く、中の襞と蜜が絡みつく。
奥までねじ込むと、締め付けるように絡みつく珠晶の中が心地良い。
そのまま動かずに暫し膣中を堪能していると、焦れたように珠晶がもぞもぞ腰を揺らし始めた。
もぞもぞと揺れていた腰を掴み、ぎりぎりまで引き抜くと一気に突き上げた。
「ひあぁぁんっ!!」
珠晶が白い喉を仰け反らせた。
お互いの肌がぶつかり合う乾いた音と、粘性の水音。
それに二人の吐く荒い息と、突き上げられる度に零れる艶がかった声と。
不協和な律動が、段々と調和がとれ一つの曲の如く室内に流れる。
今自分に組み敷かれている彼女は、この部屋の戸を開ける以前の彼女―――最早初めて出会った頃の「少女」ではない。
自分という雄に激しく突き上げられてよがり啼く「女」になったのだ。
彼女の矜持を打ち砕いたという確信。そして崇高なまでの清華さを放っていた彼女を
いま自分が身も心も独占しているという達成感。
「……あっ!あぁんっ!!……もう…だめぇ…!!」
珠晶の中が震え、限界が近いことを知らせる。
利広は珠晶の腕を自分の背中に回させて、耳元で囁いた。
「…んっ。珠晶っ…一緒に……イこう……」
利広の背中に回された腕に力が篭り足がぴん、と伸ばされる。
その瞬間、二人は共に快感の高みを駆け上った。
6232さん
珠晶の中に欲望を迸らせ終えて、利広は荒い呼吸を無理に整える。
眉根を寄せ、まだ絶頂の余韻に震えている珠晶を見下ろし、身体を起こした。
「・・・まだ、終わらないよ、珠晶」
「ぇ?」
何を言われているのか理解できず、ぼんやりと聞き返す。
利広を抜き出された場所から、こぽり、と音を立てて白濁が溢れた。
利広はそれを指で掬い取り後ろの窄まりに塗り付けだした。
「んっ、やっ?な、に?」
「言っただろう?壊れてもらうって」
利広の瞳には冷たい愉悦が覗く。先程慣らされた其処は粘液を塗りたくられ、すぐに柔らかく指を受け入れ始めた。
指がもう一本増やされても強張るのは最初だけで、未知の感覚が珠晶を侵していく。
「い、やあぁん・・・そこ、違うっ・・・!」
舌足らずの声で再び啼かされる。違う、と言いながらも、もっとして欲しくて腰が揺れてしまう。
「いやらしい子だねぇ」
「ちがっ・・・ちがう、だっ・・・て、利広がっ・・・!」
「私が、何?」
その腰を掴み、膝を曲げたまま反転させる。背をそらして尻だけを突き出した、獣のような体勢にさせた。
解きほぐした蕾に、まだ硬度を保っていた自身を押し当て、腰を進めた。
「ひっ!?いっ、やぁっ!そん、な、無理ッ・・・!!」
「力を抜かないと、辛いよ?」
振り向こうとするのを押さえつけ、先端を捻じ込んだ。珠晶の身がまた強張り、悲鳴が喉を掠める音がした。
喰いちぎられそうなほどきつい締め付けの入り口を通過し、膣とは違った感触の粘膜が利広の昂ぶりを包み込む。
「・・・イイね、『女』を通り越して『雌』になってしまえば良い」
覆いかぶさるように耳元に囁けば、肩越しに振り返る瞳は既にそうなりつつある事を利広に教えた。
二回も達しているから、利広には少し余裕がある。しかし珠晶の方は絶頂を迎えるたびにそこへの道程が短く安易になっていた。
つまり僅かな刺激でも感じてしまい、達してしまいそうになっていたのだ。
利広がゆっくりと抽送を始めた。圧迫感が波のように引き、また満ちてくる。
「ふ・あ・あぁ・あ・んぅ・・・」
間延びした掠れ声が涎と共に零れ落ち、敷き布に滲む。
力の抜けきった腕では身体を支えられなくて、押し付けられるままに辛うじて肩で勢いを受ける。
必然的に尻は利広へと高く差し出されている。
「ひぃ、あ、もっと、あんっ!もっとぉ!!」
もう珠晶は何も思考することができなかった。ただ啼き、腰を振って快楽を享受することしかできなかった。
それも段々と激しくなり、がくがくと揺さぶられて悲鳴をあげ、真っ白な世界へと突き上げられ、今度こそ意識を手放した。